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ep.26 ヤモリ

 放課後、高木が文化研究部の扉を開けると立川公佳が、パソコンをカタカタと打っていた。

 どこか表情が明るい。


「立川さん、今日は、ご機嫌やね。何かええことあったん?」


 立川は少し驚いた顔をして呟いた。

「エ、エスパー・・・か?」


(いや、分かりやすかったからなんやけど・・・)


「涼川さんとお弁当食べた」


「涼川さんと友達になったん?」


「まだ、分からへん」


「でも良かったやん

 そのまま友達になれるとええな」


「うん」


「あっ、ヤモリだ」


「えっ、ヤモリどこ?」


「ほら、あそこに天井の近くの壁んとこ」

 高木が指さす先にヤモリがいた。


「ほんとだ、かわいい」


「立川さん、ヤモリ好きなん?」


「ああいう可愛いの好き・・・」


「そっか、俺も好きなんだよな~」


「高木くん、何が好きだって?」

 言いながら、片桐が部室に入って来た。


「え、ヤモリ」


「ヤモリ?そんな女子いたっけ~?」


「あずさ、あれ、可愛い・・・」

 立川が指さした先のヤモリを片桐はじっと見つめた。


「あれ、可愛い?」


「可愛い・・・」


「公佳はああいうの好きやからな~。

 可愛いといえば、高木くん、週末、玲奈ちゃん誘ってみんなでご飯食べに行こう」


「え、玲奈を?」


「そうそう、食レポにも玲奈ちゃんの写真も載せたいし」


 高木は少し考えた後、答えた。

「分かった、玲奈に言っておくわ」


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