ep.24 改革が必要
文化研究部の部室では、片桐、立川、高木の三人がレポートの作成に悩んでいた。
「う~ん、レポートが全く進まへん」
「片桐さん、あんなに食べ歩いてるのに進んでへんの?」
「食は進むんやけどな・・・
公佳はどない?」
「あんまり進んでへん・・・」
「高木くんは?」
「まあ、少しづつやけど進めてるで」
高木が応じていると、部室に生徒会の神宮司が入って来た。
「今村はいるか?」
「今村先輩は、今はいませんけど」
「そうか、この前の部対抗リレーのお祝いを言いに来てやったんやけど。
いないなら仕方ない、とりあえず、ビリおめでとう、かっこよかったぞ」
そう言うと、神宮司はあざ笑った。
「わざわざそのために、生徒会の会長様直々おいでになられたので?」
「そうだ。
それに加えて、あまりに実績がないなら、本当に先のことを考えなければならないということを今村に伝えといてくれないか、それだけだ」
「そ、それは・・・」
「じゃあな」
神宮司は、片手を上げると部室から出て行った。
「なんやそれ!なんやそれ!なんやそれ!」
片桐は、空気にツッこんだ。
「片桐さん、ツッこんだところで仕方ないし・・・」
「高木くん、公佳、私思うんやけど」
「何?」
「改革が必要と思うんやけど」
「改革?」
「そう、改革」
「どんな?」
「今、私たちは、それぞれのテーマでレポートを作成しようとしてるやん」
「そうやな」
「これは、みんなの力を分散してるんと違うやろうか?」
「ふん、それで」
「三人のテーマを食に絞ってレポートを作成したほうが、完成度が高いものができるんとちゃう?」
「それって、片桐さんが楽したいだけやないん
それに、俺は少しずつやけどレポート進んでるし」
「でも、あずさが言うのもありかも・・・」
「立川さん・・・」
「食の興味は国境を超えるくらいやからね。
絶対そのほうがええって。
他の人にも協力してもらって、兵庫の食文化をアピール出来るようなレポートが出来れば、生徒会も認めざるを得ないんとちゃうやろうか」
「兵庫の食か・・・
なんかグルメ雑誌みたいにならへん」
「グルメ雑誌みたいでもええやん、そこに私たち独自のカラーとして女子高生プラスアルファみたいな感じで作ったらええんちゃう」
「グルメ雑誌とマニア雑誌のコラボみたいになってるけど大丈夫?」
「なんでも試してみいへんと分からへんやん、どない?」
「煮詰まってたから、私はかまへんけど・・・」
「立川さんはええんや・・・
俺のレポートせっかく進んでいるのに?」
「そんな小さいことにこだわってると生徒会に舐められるで高木くん!」
「そ、そんな話やったっけ
それに今村先輩が承諾するかどうか・・・」
「承諾する」
言いながら今村が部室に入って来た。
(この人、どこから話聞いてたんや?)
「うちは部員独自の考えを重んじるから、やりたいならやってみるといい
神宮司をギャフンと言わせるものを頼むよ」
「決まりやね!」
片桐がこぶしを握ってつぶやいた。
(なんか、片桐さんの思い通りになってへん・・・)




