ep.20 体育祭 部対抗リレー2
翌日、いつものように村中の席に友人たちが集まっていた。
山根が笑いながら言った。
「村中~、パン食い競争とか面白レース引きすぎ」
「へへへ、楽な上にパンをゲット出来る二度おいしいレースなのだよ」
野田がからかうように言う。
「片桐が出たら、競争忘れて全部パン食べちゃうかもよ」
「ありうる~」
「私は、はらぺこなあおむしか」
言いながら片桐が入って来た。
「おっ、片桐~、どうした?」
「実は、みんなに相談があって」
「相談?」
片桐は部対抗リレーについてみんなに説明した。
村中が腕を組みながら言った。
「なるほど、それで助っ人を探していると」
「そうなんよ、で村中は?」
「私は、足遅い、野田は?」
「しんどい思いしたくない、山根は?」
「そういう色物系には出たくない、渡辺がいいんちゃう?足早いやろ」
「悪い、ほかの助っ人頼まれてるからパス」
野田が隣にいる坂下に声を掛けた。
「坂下君はどない?」
「僕は、運動はあまり得意じゃないから」
片桐は指を頬にあてため息交じりに言った。
「そっか・・・他をあたるか・・・」
野田が唇に手を当てながら言った。
「友達から聞いたんやけど、文化研究部って生徒会に目を付けられてるらしいやん。
あんまり他の部の人も関わりたくないんとちゃう」
「え、そうなん。
うちの部そんな扱いなん?」
「少しは立場を自覚したんかしら」
「誰?」
片桐が振り向くとおさげの女生徒が立っていた。
「私は生徒会の雲宮、神宮司会長から文化研究部の話は聞いてます。
正直、棄権したらどないですか?」
(棄権か、その手があったか・・・
いやいや、たんか切った以上、引き下がる訳には・・・)
「そこまで言われたら、ますます引き下がれへんわ」
「まあ、せいぜい頑張ってください」
雲宮は、そう言うと少し離れた席に座った。
(こんな所にも生徒会の手のものが・・・)




