ep.16 勘の鋭い女子
今日はよく晴れた、風の心地よい日だ。
村中の机にはいつものように友人が集まっていた。
山根がキラキラと光る手の爪を見せびらかせながら言った。
「村中、どうこのネイル気合入ってへん?」
「ほんまや、山根かわいいやん」
「女子って、ほんまにそんなん好きやな、けっこう時間掛かるんちゃうん?」
「渡辺、今の減点発言やで、この可愛さが分からへんとか」
あごに手を当てながら野田が言った。
「話変わるんやけどさ」
「どうした野田?」
「村中、彼氏できた?」
「えっ!なんで?」
村中は思わず目が泳いだ。
「今、すごい目が泳いでるし、ここ最近の浮かれ具合とか雰囲気とか」
(野田はこういうのほんまに鋭い、どうする私・・・)
「えっそうなん、村中?誰?」
渡辺が食いついた。
(否定するのもなんやし、こういうの言うのって坂下君的にはOKなのか・・・)
山根がたたみかけるように言う。
「村中、明らかに動揺してるやん、ゲロ吐いて楽になれ~、さもないとこちょこちょの刑やで~」
「わかった、わかった。
最近、付き合い始めました。
相手は、向こうの都合もあるやろうから秘密やけど」
「こちょこちょの刑やで~」
「これは秘密」
「坂下君ちゃうん?」
「野田、お前、なぜ?」
「いや、さっきから坂下君のほうにヘルプ目線が何度もいってたから」
(ごめん、坂下君・・・)
渡辺が尋ねた。
「坂下、村中と付き合ってるん?」
「うん、付き合ってる」
(素直に認めた!)
「なんや村中~、こそこそせんと言えばいいのに」
「いや~、言ったらいじられると思って・・・」
「別に言っても言わなくてもいじるから、どっちでも変わらへんて」
「山根、お前な・・・
でも、まあ、ある意味さっぱりしたわ。
これで学校でもイチャつけるしな、なんて」
「はいはい、あんまり坂下君、困らせるなよ~」




