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第37話 戦いの後で、城壁の村

挿絵(By みてみん) 


 第六天魔王の殺戮部隊の攻撃により、

 矢傷を負ったケンレイであったが、

 その傷は浅手のようで、翌日には、


「もう大丈夫だ」


 と、青龍刀を片手に、

 城門の衛兵に加わっていた。


「沖田殿は、これから、どうする?」

「僕は都へ向かいます」

「そうか。第六天魔王を倒しに行くのだな」

「はい。それで、今後、ケンレイさんは?」

「私は、この村に残って、ここを守る」


 サキは弟のゴウを喪ってしまったが、

 持ち前の気丈さで、


「私たちも弓隊を作って村の防御を強化するのよ」


 そう村人たちに命じ、

 リーダーとしての役割を果たしている。

 そんなサキを見てケンレイは、


「私はサキの手助けをしたいのだよ」


 そう言っていた。おそらく、将来、

 ケンレイとサキは結婚するのではないか?

 そんなことを勝手に想像して、


「では僕は、これで行きます」


 と、ケンレイとサキに別れを告げ、

 新選組のダンダラ模様の陣羽織に、

 名刀・長曽祢虎徹を指を腰に、一人、旅立った。


「しかし、この異世界は摩訶不思議だな」


 その道中は、街道を行くと、

 色とりどりの巨大な花が咲く野原があり、


「空には、これまた巨大な鳥が飛行している」


 山道に入れば昼間でも暗く、草むらには、

 透明の発光体物体が青い光を発していた。

 こうして、僕は旅を続け、

 やがて奇妙な町に、たどり着く。そこには、


「えっ、なんだ?」


 動物の頭部を持った『人獣』と人間が、

 共存していた。


「昔は、鷲の人獣が国王だった時代もあるんだよ」


 と、パンダの顔をしたレストランの店主が言う。

 その店は繁盛しているようで、

 昼食時の今は、人と人獣で混み合っていた。


「申し訳ないが、相席でいいかな?」


 そう言ってパンダ店主は、

 僕に年老いた男性と相席を案内する。

 そこで、その老人が、


「アンタは人斬りじゃな」


 と、ボソリと言った。

 その言葉を聞き、僕は狼狽して、こう聞き返す。


「な、なぜ、わかったのですか?」

「その腰の刀」

「ああ、これですね」

「それに、全身にまとった血の匂い」

「えっ、血の匂い、ですか?」

「だが、何も、そんなことを気にすることはない」


 そう語った老人は、

 視線を料理の皿に移して、こう言葉を続けた。


「人は誰も、動物を殺めて食してる」

「確かに、それは、そうですが」

「この世は生きているだけで修羅魔道じゃよ」

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