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『扇風機を持って異世界転移!? もふもふ達と共に扇風機を操り俺はこの世界を生き延びる!!  作者: ありぽん


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68話 ハーチー採り開始、嬉しいのになんとも言えない

「よし!! 行くぞ!!」


『『『わあぁぁぁ!!』』』


 全員が勢いよく草むらから飛び出した。するとすぐに気づいたハッチ達の攻撃部隊が、俺達に一気に向かってくる。


 シルフ達、精霊王組は、それぞれが結界を張れるため、最初の攻撃をそれぞれ防ぎ。まずは自分専用のハーチーからだと、自分が良いと思う巣を探す。そしてその確認が終われば、その巣に向かって進んで行った。


『プルル!! 先に取って良いよ!! 周りのハッチは任せて!!』


『う、うん!! ぼ、僕、この巣が良い!! と、採る!!』


 プルルが巣の下の部分に穴を開けると、ハーチーがどくどくと流れてきた。うん、あっちは大丈夫そうだな。


 自分が欲しい量を取ったら、その辺の石で巣を塞いでハーチーを止めれば大丈夫だ。それも後でハッチ達が修復してくれる。貰うばっかりで悪いが、その辺はよろしく頼むって感じだ。


『フルール! 私が採っている間、しっかり相手をしていてくださいよ!! この前は自分の戦闘に夢中で、採っている私の方へ、ハッチが攻撃してきたんですから!!』


『分かってるって! ほっ! やっ!! えい!!』


『本当にわかっているんでしょうね?』


 そんな会話をしながら、コロンもすぐにハーチーを採り始めた。その横でなぜかいろいろポーズをしながら、ハッチ達の相手をするフルール。あっ、格好を付けていたから、1匹のハッチがコロンの方へ!?


『フルール!!』


 ……コロンがフルールを怒りながら、後ろ向きのままハッチを後ろ蹴りで蹴り飛ばした。見えてないのに凄いな。気配を感じる事ができるからできる技か? さすが精霊王。


『悪い悪い。結界も忘れてたわ。あれ? お前結界は?』


『あなたの攻撃を気にしていて忘れていたんですよ。今はしっかり張りました』


『ハーチー気にして、忘れてたんじゃないのかよ』


 土魔法でフルールの頭に土をかけたコロン。その間ずっと後ろを向いたままだった。まぁ、どっちもどっちか。コロンもしっかりしている感じがして、どこから抜けてるところがあるからな。


『ボル君!! 最初は僕が守るよ!!』


『ありがとなの!! すぐに採って、交代するなの!!』


 フィノとボルクスの方は、フィノが先に攻撃していた。うん、さすがワイバーン。結界はいらないや、と。バシッ!! バシッ!! とハッチを薙ぎ払う。ただ飛ばしすぎて、シルフの方へ飛んでいってしまい、シルフに怒られていた。


『ちょっと!! こっちに飛ばさないでよ!! 危ないなぁ』


『あ、ごめんなさい!! バシッ!!』


 と言いつつ、今度は父さんの頭に、フィノが飛ばしたハッチがヒットした。


「おい、本当に気をつけろ!」


『あっ!! 帽子みたい!! 帽子良いなぁ』


「帽子の話しをしてるんじゃない! 気をつけろって言ってるんだ!!」


『は~い』


 緊張感のない返事。だけど攻撃力は強だからな。ハッチ達もそれが分かって、あまりフィノ達の方へ行かなくなった。で、その代わり来たのが、俺の所だった。

 え~え~、そうですよ。どうせ1番弱いですよ。ミルフィーとトールよりも、弱いと思われてるのは、なんか納得できないけど。


 でも最近、ニワット師匠達に訓練を受けているからか、2匹の蹴りのスピードが上がったような気がするんだよな? もしかして攻撃力も上がっていたりして? 

 そのうち俺、いろいろと抜かされるのか? うん、これからも訓練をしっかりとやらないと。


 俺は最初、『エリアバリア』でハッチ達を飛ばす。みんな攻撃をしているが、倒すというよりも、まずは攻撃で殺さずに、こう動きを止めているんだ。敵対はしていても大切なハッチ達だからな。次のハーチーのために、なるべく倒さずにおく。


 だがあまりにしつこい奴は別だ。こう連続でずっと攻撃してくる奴な。その場合は倒すための攻撃をさせてもらう。


 という事で、俺はミルフィーとトールがハーチーを採っている間、『エリアバリア』と『カットブーメラン』で、ハッチ達に対抗。今回は一緒に魔法を使う相手はいないからな。


 それでもこれまでの訓練と、この前のワイバーンとの戦いで、威力も速さも攻撃力も上がったから。ハッチくらいなら、俺1人の魔法でも負けはしない。


「カットブーメラン!!」


 しつこく攻撃してきていたハッチ3匹に攻撃を当て、羽は扇風機本体の戻ってきた。そう、1つの対象だけではなく、複数同時の攻撃もできるようになったんだよ。そのおかげで攻撃の範囲が広がって、より戦いやすくなった。


『う~ん、美味しい』


 ミルフィーの声に、俺はチラッと横を見る。するとミルフィーとトールが、ハーチーのつまみ食いをしていた。こんな状況でだ。


「おい、今は食べてないで、サッサとハーチーを採ってくれ!!」


『いま、いれものにいれてるところ。だからまってるあいだに、ぺろ』


『うむ、待っている間だから大丈夫』


「いや、大丈夫じゃないからな? もしかしたら俺の『エリアバリア』が失敗して、そっちにハッチが行くかもしれないんだぞ?」


『リョウパパの『エリアバリア』はだいじょうぶ。それにこうげきも、だいじょうぶ。リョウパパはすごいもん』


『うむ。ボク達はリョウが凄いことしってる。それに信じてる』


 喜んで良いのか悪いのか。いや、とても嬉しいんだけど、今はハッチとハーチーに集中してくれ!!


『よし、僕達終わり!! 戻るね!!』


『す、すぐ戻る』


 俺がなんともいに気持ちになっているうちに、シルフとプルル組が、それぞれのハーチー採りを終えて、荷物置き場に戻って行った。

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