55話 これからの予定と、話すタイミング
「父さん、戻ったよ!!」
「おう、遅かったな。ってシルフ達も戻ってきたか、お前達どこに行ってたんだ?」
『ただいまぁ!』
『戻ったぞ!!』
『た、ただいま』
『戻りました』
「無事なら良いが、あまりフラフラするなよ? それとリカードから連絡があって、2日後の夜までに何もなければ、解散になるらしい。それまで俺はここに残ることになったんだが、お前はどうする? 先に森へ帰るか?」
「いや、最後まで父さん達といるよ」
「そうか。それじゃあ朝方までは、俺達はここで待機することになっている。日が昇ったら~」
俺達がいない間の、いろいろなことが決まっていた。今日はこのまま、ワイバーンがいつ戻ってきても良いように、皆自分達の持ち場で待機するけれど。日が登ったら、持ち場で人員を半分に別け、半分は宿、または家に帰り休憩を取る。寝ようが何をしようが、それは自由だ。
そして昼頃になったら、持ち場に残っていた人と交代する。みんな1、2日くらいなら、寝なくても平気らしく。後半の人達がお昼まで起きているのは、これと言いって問題ないらしい。
冒険に出たり、依頼を受けたり、周辺の調査に出かけたり、警備をしたり。その時に寝ずの見張ををするのは当たり前だし、寝ずに行動を続けることも。だから珍しいことじゃないし、みんな慣れているんだと。
そして明日は、そのまま警戒をしたままだけれど、次の日。2日目は朝から、避難していた住民を家に返す。が、その時に、避所所にはそれぞれ代表がいるんだけど、その人に怪我人や病人がいないか確認。確認が終わったら、避難所から解散となる。
また、今回の戦闘で、やはり街は完全に無事というわけではなく、家もお店も、いろいろな物が半壊、もしくは前全壊しまっているので。皆で手分けして瓦礫を片付け、すぐに建築を始めると。
こういった自分が原因ではなく、外からの襲撃で建物が壊れた場合は、国が建て直すための資金を全額出してくれるため、すぐに建設が始まるらしい。だから皆、心配しなくとも、またここに住めるし、商売もできるんだ。
ただ家が建つまでは、宿に泊まれば良いといっても、数に限りがあるため、外で暮らすことを余儀なくされる人達も。冒険者、騎士じゃないと、さすがに何日も、外での野宿は堪えるので。その間も避難所が使えるようになっている。
そしてその住民が家に戻った日に、警戒が解かれるかが決まるので。それまで父さんは残って欲しいと、リカードさんに言われたらしい。父さんもタイラーも強いからな。残って欲しいと言われるのは当たり前だ。だから俺も残ることにした。
俺は寝ていて良いぞと言われたけど、みんな起きているし、できるだけ起きていようと。とりあえず俺は、今までいたお店の前に行って、座ることにしたよ。
『ねぇねぇ、2日もここにいるなら。ゆっくりしたあと、帰り道じゃないくて、ここで少しだけ、カーライルとタイラーと話しできないかな』
「フィノとボルクスのことか?」
『うん。僕達すぐに帰ると思ってたからさ』
そういえば、さっきフィノのことを話していた時。シルフ達が先にフィノを家に連れて行き、後から俺達がみんなで家に帰る予定だった。そしてその予定は、すぐに実行するつもりで話していたんだけど。
そうだよな。いつ帰るなんて、しっかりとした日は、まだ決まっていなかったんだから。すぐに帰る予定で考えちゃいけなかった。
あ、フィノとボルクスは、俺が急いで急いで考えた名前だ。チビワイバーンがフィノで、ボルクスがライジングフォックスだ。フィノは、優しいチビワイバーンに合っているかなって。ボルクスは、電気ぽいのとフォックスを合わせてみた。2匹ともとても喜んでくれたぞ。
うん、そう。めでたくライジングフォックスとも契約をしたんだ。ワイバーンっていう、強い魔獣と契約をするのは、きちんと契約ができるか心配だったけど。レベルが9だけあって、問題なくすぐに契約することができた。
魔獣使いのレベルが低いのに、強い魔獣と契約しようとすると。契約者と魔獣のレベルが違いすぎて、契約できない事が多いらしい。だから契約ができて良かった。
そして、その契約風景を見ていて。これまた人に興味のあったボルクスが、自分も契約したいと言い始め。早く戻らないといけないのに、俺にしがみ付き、洋服を噛んで離さず、挙句泣き始めて。その様子に俺は負け、契約をすることになってしまった。
することになってしまった、と言っても。別に後悔をしているわけじゃない。ただ、報告することが増えてしまった、と思っただけだ。
『それに話しをしたら、帰り道途中で合流して、一緒に帰れるかも』
「そうだなぁ」
『ついでにプレートも作れると良いんだけどな』
「あー、そうか。プレートもあるのか」
契約をしたんだから、プレートがいるのは当たり前だ。そのことも忘れていたな。
『ですが今は、プレートは作れないのでは?』
『う、うん。みんな避難だもんね』
『それもさ、話せばどうにかなるかも。だからゆっくりしたあと、話しちゃおうよ』
「そうだな、その方が良いか。後にわましたところで、どうせ話さなくちゃいけないしな」
『ねぇ、リョウパパ。いつあそべる? ぼく、あそびたい』
「話しをしてからと、ワイバーンが襲ってこないのが分かれば遊べるから。もう少しだけ待っててくれ」
『うん!!』
『うむ、家族増えた。嬉しい。いろいろ教えなければ』
あの時、ほんの20分くらいしかいなかったが。その短時間でミルフィーもトールも、フィノとボルクスと意気投合。別れる際なんて、お互いに辺なポーズをして別れていた。
その場で考えた、家族だけの挨拶する時のポーズだと。片足を後ろに上げて、羽を広げる。片足ポーズだ。それくらい意気投合したからな。すぐに遊びたいんだろう。
「よし、明日、俺達の休憩の番になったら、父さんとタイラーに話そう。それから悪いんだけど、もう少しその場で待っていて欲しいって、フィノとボルクスに伝えてくれるか?」
『分かった!』
遠くにいても気持ちが伝わる、のは嬉しいんだけど。これは毎回分かるわけじゃないらしく。そのため今は、さっきのように、離れているボルクスと、話しができなくなっていたため、シルフが伝えに行ってくれた。
さて、父さんとタイラーは、どんな反応をするかなぁ。




