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『扇風機を持って異世界転移!? もふもふ達と共に扇風機を操り俺はこの世界を生き延びる!!  作者: ありぽん


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28話 良くない知らせ(カーライル視点)

「は? ワイバーンの群れの目撃情報?」


「ええ、そうなのよ。たまたまその知らせが来た時に、リカードの所に届けに行っててね。それで話しを聞いてすぐ、周辺の捜査には行ったんだけど。私は何も見つけられなかったわ」


「何も?」


「そう、何もよ。奴らがいたという痕跡1つも、見つける事ができなかったの」


「だが、知らせがくるほどの、ワイバーンの群だったんだろう? それこそ10や20くらいだったら、普通の街だったら問題だろうが。アレンビーがいるから、大丈夫なはずだろうし」


「100を超えていたらしいわよ」


「……おいおい、100を超えてるって」


「だから連絡がきたのよ。確かにアレンビーがいるから、10や20なら大丈夫でしょうけど。100だもの」


「だが、それだと余計、何も見つからなかったってのがな。奴らだって生き物だ。ご飯は食べるだろうし、どこかで寝るはずで。数が少なければ、その跡が見つからないかもしれないが、100を超えていれば、何かしら見つかるはずだ」


「私が街を出てくるまでは、アレンビー以外からの情報は何も届かなかったわ。それでリカードが、あなたの住んでる森でも何か異変がないか。ワイバーンの群れを見ていないか、一応聞いてこいって。この森を単独で行動できるのは。あの街じゃ私やリカード。それと数人しかしないし。私はあなたの知り合いだからね」


「なるほど。で、アレンビーの方に被害は?」


「街にはまだ。街から離れた場所での目撃情報だったから。被害は今のところ出ていないようよ。それと、目撃した人達のことだけど。これはこれで問題なのよね」


「問題?」


「少し向こうの、村に住んでいる人達だったんだけどね。話しを聞こうと街へ呼んだのだけれど、なかなか現れなくて。それで探しに行ったら……」


「行ったら?」


「全員殺されていたわ」


「は?」


「死体を調べたら、ゴブリンの群れにやられたんじゃないかって。あの村には、中級魔法が使える人が2人しかいなかったし。しかも目撃者の村人の中にその2人はおらず、初級魔法しか使えない村人だけで、移動していたみたいなの。だからゴブリンに……」


「そうか……。護衛は?」


「冒険者が付いていたはずなんだけど。サイノスの足跡も残っていたから、そっちにやられた可能性が高いわね」


「サイノスか、何でまたこんな時に奴が出たんだよ。じゃあ、結局詳しい話は聞けずじまいか」


「ええ。ただ」


「ただ?」


「私もその現場を見たのだけれど、どうもしっくりこないのよねぇ」


「どういうことだ?」


「確かにゴブリンに襲われた跡と、サイノスの襲われた跡はあったわ。その証拠に村人の方には、ゴブリンにつけられただろう傷があったし。護衛の方は遺体がなかったから、何とも言えないけれど。でも、何か変な感じがするのよ」


「……」


「こう、それはたまたま、運悪くゴブリンやサイノスに襲われたの? 誰かが故意に、例えば魔獣を引き寄せる匂いなんかを使って、村人達を襲わせたんじゃないの? ってね」


「……それは、お前のいつもの感か?」


「ええ」


「はあぁぁぁ。お前の感は当たるからな」


「リカードにも同じことを言われたわ。それもあって、あなたにいろいろ聞いてこいって」


「見かけたと言われるワイバーンの群れは、その後の目撃情報はなく。が、本当にいたならば、いつ襲ってくるか分からない。挙句、話しを聞こうと思った村人には話しを聞けず、か。1つも良い話しがないな」


「それで、どう? 何か見たり、何かいつもと違うことは起こっていない?」


「最近ここでは、ワイバーンは見ていないな。少し前なら、ワイバーンとアーマードラゴンとやり合ってたが。それ以来見ていない。それに別におかしなことも起こってはいないぞ」


「そう。じゃあやっぱり、こちら側じゃなく、アレンビーの方を調べた方が良いかしら」


「せっかくここまで来てもらったのに、何もなくて悪いな」


「いいえ、良いのよ。私達だってワイバーンについては、何も見つけていないんだから」


「だが、俺もその情報を知る事ができて良かった。何かあっても、すぐに動けるからな。それに何か俺の方で分かれば、すぐにお前達に知らせる」


「頼むわね」


「ああ。って、ん? いや、おかしな事があったにはあったな。森の中でリョウを見つけた」


「ああ、あの子の事ね。リカードから聞いたは。出会いから家族になったまでの事をね。記憶喪失なんでしょう? 何か思い出した?」


「いいや、何も思い出せないらしい。まぁ、急いで思い出そうとしたところで、思い出せるものでもないからな。そのうちふと思い出すかもしれないし、焦るなとは言ってある」


「そう。まぁ、でも。今回のことにリョウは関係ないでしょう。言いにくいんだけど、魔法も剣も才能がないって聞いたわ」


「ははっ、だな。まさか1が並んでるとは、俺も思わなかった」


「あなたに見つけてもらえて、リョウは運が良かったわね。それで、あの子との生活はどう?」


「あいつはどうか分からんが、俺は楽しませてもらっている。それにタイラーも、口には出さないが、嬉しいみたいだし。トールに至っては、この頃ずっと寝る時も一緒にいるぞ」


「そう、楽楽しく過ごしているのなら良かったわ。リカードも心配してたわよ。しっかり生活できているのかって。でも、この様子なら大丈夫そうね」


「ああ。と、ちょうど良いくらいか。今日は泊まっていくか?」


「いえ、急いで帰って、調査の続きをしないと」


「そうか。ならやっぱり、お昼だけでも食べていけ」


「ありがとう」


「よし、じゃあリョウ達を呼ぶか。そうそう、リョウは俺と同じくらい、料理がうまいんだぞ」


「そうなの? じゃあ今のゴタゴタが終わったら、みんなで一緒に料理を……」


「うん、今日はリョウの料理を是非食べていけ!!」

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