いっぱい話そう
ノエルは、魔法学校に復学した。
当然、学校中の注目を集めた。
ノエルもリノアも、すでに時の人だった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
魔法学校は、急ににぎやかになった。
いや、正確には魔法師団員が入り浸るようになったというべきか……。
魔法は有資格者からしか教えてはいけないことになっている。
けれど魔法師団の人たちは、ノエルの飛行魔法をどうしても知りたい。
なので、魔法師団による特別授業という名目で、ノエルに質問してくるのだ。
まぁ、教えて困るものじゃないので、いいのだけれど……。
でも、彼らとの交流は、ノエルにも、意味のあるものになった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
魔法師団の人が言った一言。
「そうか、まだ、ほうきと会話できる魔法を、会得してないのか……」
「そんな方法が、あるんですか?」
「それは、魔法学校の卒業課題なんだけど……。知りたいかい?」
「知りたいです」
その日から、ノエルは新しい課題に取り組んだ。
そして――
ほうきと自由に会話できるようになった。
「やっと話せるね」
ノエルがそう言うと、
ほうきは少し震えた。
『ずっと話したかった』
ノエルは思わず笑った。
「私も」
ノエルはほうきに、いっぱい話をした。
ずっと伝えたかったことが山ほどあった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
今日もノエルは、ほうきをまたいで空へ飛ぶ。
もう、1人じゃない。
ずっと隣にいてくれた相棒と一緒に。
空の向こうへ飛んでいく彼女たちを、
もう、誰も止めることはできない。
その物語は、
ここからまた始まる。
お読みいただき、ありがとうございます!
本作は、これにて完結となります。
最後までお付き合いいただき、
心より感謝申し上げます。
明日からは、
本作の裏側や登場人物たちの日常を描く
全10話の短編シリーズをお届けする予定です。
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