第4話 マジかよW 天使アマンダーのめちゃめちゃ展開①
「なに?」
サトシは振り向いて聞く。
「……えっとね、あと1時間で今日が終わって、明日になるでしょ。そしたら、北極海から『謎の物体X』が地上に現れるわ……それで、その『謎の物体X』は、サトシとこの街に、残虐非道な攻撃を仕掛けてくるから……なんとか生き残ってね」
オルーレは、強烈な眠気をこらえながら言った。
「は? 何言ってるんだ? なんで明日になったら、その『謎の物体X』が現れて、俺とこの街に攻撃を仕掛けてくるんだよ。意味わからん」
サトシは苦笑する。
「実は、お風呂に入ってる時にー」
オルーレは、強烈な眠気をこらえながら、思い出すように言った。
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「ふぅ~、いい湯ね」
オルーレは、お風呂に浸かりながら天井を見上げていた。
ガチャッという音がして鍵が外れる。
窓が急に開く!!
「のんびりと気楽でいいわね」
窓から、ギリシャ神話の怪物『ミノタウロス』の仮面をつけた女が顔を出す!!
顔は仮面で隠れていて、髪は金色のロングウェーブヘアである。
「アマンダー・パンク!? なんでここに?」
オルーレは驚く。
「あなたが地上へと降りた後に、私もオルデン様から命令されたの。サトシの人生を劇的におもしろくしてこいって」
アマンダ―は答える。
「ふ~ん。ねぇ、私と話す時ぐらい、その『ミノタウロス』の仮面外したら? 好きなのはわかるけど」
オルーレは言った。
「別にいいじゃない。で、何をしたの?」
アマンダーは聞く。
「とりあえず、傘を取り除いて、台風でずぶ濡れにして、大地震の災害イベントをサトシに与えたけど、オルデン様には物足りないってこと?」
オルーレは言った。
「ぬるいわよ。オルデン様は、全然おもしろくない、物足りないって言ってた。私もそう思ってる。もっと、サトシを極限まで追い込みなさい」
アマンダ―は説教する。
「あまり追い込むと、サトシ、生き残れずに死んじゃうわ」
オルーレは不安そうに言った。
「いいじゃない、別に死んでも。私達は、オルデン様に喜んでもらえれば、それでいいんじゃなかった? 劇的におもしろくなればいいのよ」
アマンダ―は諭すように言った。
「そうだけどー……」
オルーレは考え込む。
「あなた、変わったわね。人間の対象物に『情』なんか必要ないわ。明日は、私にやらせなさい」
アマンダーは言った。
「どうするつもり? 力を3つ使うの?」
オルーレは不安そうに聞く。
「そうねぇー……こんなのは、どうかしら? まず1つ目、北極海から最強の生命体『謎の物体X』が地上に現れる。2つ目、この『謎の物体X』は、サトシとこの街に、残虐非道な攻撃を仕掛ける。そして、3つ目、あなたは何もしないで、1日中眠り続ける。これなら、劇的にサトシの人生は、おもしろくなるわ」
アマンダ―は楽しそうに言った。
「そんなことしたら、サトシどころか、この街も人間も全部なくなるわ。3分程度の台風と大地震の災害だけで、この街は崩壊してるのよ。ちょっと、やりすぎたと思ってるぐらいだわ。さらに、その最強の『謎の物体X』に襲わせるの?」
オルーレは言った。
「サトシの人生が劇的におもしろくなればいいのよ!! 他はどうでもいいの!! あなた、気にしすぎよ。1日中眠って、消耗した体力を元に戻しなさい。いいわね?」
アマンダ―は念を押した。
「それなら1つ約束して。これでサトシが奇跡的に生き残って、サトシの人生が劇的におもしろくなったと少しでも感じたら、あなたはこの件から手を引いて、私に任せて」
オルーレは力強く言った。
「いいわ。でも、サトシが生き残るなんて無理でしょうね。あなたが起きる頃には、サトシの人生は終了してるわ」
アマンダ―は「アㇵㇵッ」と楽しそうに笑い、窓がピシャンと閉まる。
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「ーと、いうことなの」
オルーレは、強烈な眠気に負けて、今すぐにでも眠ってしまいそうだった。
「いや、そんなこと、急に言われても……生き残れる自信まったくないんだが」
サトシは困惑している。
サトシは時計を見る。
午後11時55分。
あと5分で今日が終わり、次の日を迎える。
「サトシ、あと5分でアマンダーは力を3つ使うわ。必ず生き残って……!! 1日経過したら、眠りから覚めて、私がなんとかするから。いいわね? 必ず1日生き残って……」
オルーレは、もう目を閉じかけている。
がんばって睡魔に耐えてきたが、もう無理そうだ。
「オルーレ、生き残れないかもしれないから、これだけは言っておく。俺が死んでも、生き返すようなことはしないでくれよ。俺が死んでも、次は別の人間でやってくれよ」
サトシは言った。
時計は0時を超えて、次の日へ。
めちゃめちゃ展開の最低最悪な1日が始まる!!




