第3話 マジかよW 天使オルーレのめちゃめちゃ展開③
自宅へと着いた。
家は、何も被害を受けておらず、無事であった。
「まずは、親に説明しないと」
サトシは、家の玄関のドアを開ける。
「おかえり。サトシ、連絡ぐらいよこしなさい。心配したんだから。ずいぶん汚い格好ね。お風呂入れてあるから、入りなさい」
母親は、ホッした様子で出迎える。
「母さん、彼女連れて来た。今日、家が潰れて、住むところを失ったみたいだから、泊まらしてもいい?」
サトシは言った。
「へぇー、おまえに、こんな綺麗な彼女ができるなんて。同じクラスメイトの子? もちろん、いいさ。さぁ上がって」
母親はそう言って、ごはんの支度をするために台所へと行った。
サトシは、自分の部屋にオルーレを案内して、
「じゃあ、俺、お風呂入るから」
と、素っ気なさそうに言って、部屋を出る。
内心は、ドキドキで心臓の鼓動が急激に早くなっていた。
「あっ、待って。私も一緒に入る。シャンプーとリンスとトリートメントあるよね? アロマオイルもあるかしら?」
オルーレはそう言って、サトシと一緒に部屋から出ようとする。
「ちょ、ちょっと待て!! さすがに、それは、いや、まずいだろ」
サトシは戸惑う。
「どうして? 私、すぐに入りたいんだけど」
オルーレは気にする様子もなく言った。
「わ、わかった。おまえが先に入れよ。天使って、そういうのは気にしないのかよ?」
サトシは聞いた。
「気にしないわよ。人間って変なとこ気にするのね」
オルーレは不思議そうに答えて、
「じゃあ、先に入る」
と、言って、部屋から出て行った。
やっぱり、あいつは人間じゃなくて天使なんだな。
サトシは、疲れからか、ウトウトし始める。
これから、人間の姿をした天使と一緒か。
女子高生モデルの姿をした天使と一緒か、
これって、よくあるラブコメみたいだな。
それなら、エッチなこともあるのかな。
サトシはニヤニヤする。
サトシは、そのまま部屋の床に倒れ込んで眠ってしまった。
サトシは、ハッとして目を覚ます。
時計を見ると、午後10時になっていた。
部屋の電気はついていた。
自宅に着いたのが、午後1時ぐらいだから、9時間ほど経過したことになる。
ずいぶんと眠ってしまったな。
そんなことを思って起き上がると、横から爽やかな石鹸の香りが鼻に入ってきて、「んっ…」という甘い吐息が漏れた感じがした。
サトシは確認する。
今、自分は全裸の姿。
ベットで寝ていたみたい。
横では、オルーレが気持ち良さそうに眠っている。
オルーレは、布団にくるまっており、肝心なところは隠れているが、服は着ていない。
オルーレは、肌が露出していて、全裸のような感じがした。
「おっ、おい。どういうことだ、これは……」
サトシは、頭の中で状況を整理しようとする。
オルーレは、目を覚まして、
「……あっ、起きたの? 激しかったわね」
と、口を開く。
「激しかった? お、俺は、もしかして、おまえとセ……あ、いや、ちっょっと待て。俺の未使用のエクスカリバー(聖剣)は、どうなってるんだ? ついに使われたんだよな?」
サトシは、顔を真っ赤にして慌てながら股間を確認しようとする。
「激しいイビキだったわ。よっぽど疲れてたのね」
オルーレが布団にくるまったまま起き上がる。
オルーレは続けて、
「お風呂から戻ってきたら、あなたが床に倒れて眠っていたから、ベッドに戻そうとしたの。でも、全身ずぶ濡れで汚かったから、着ていた物を全部脱がして、タオルで綺麗に拭いたわ。もう、今日は力をかなり消耗していたから、きつかったわ」
と、言った。
「そ、そうか……。綺麗にしてベッドまで運んでくれたのか。ありがとう。で、なんで、俺の横で裸で眠っていたんだよ?」
サトシは言った。
「今日は力をかなり消耗したって言ったでしょ。お風呂から出たら、すごく眠くなっちゃったの。それで服を着る体力も残ってなかったら、そのまま部屋に戻って寝ようとしたの。そしたら、あなたが倒れていたから、ウトウトしながら綺麗にして、ベッドまで運んだんだけど、その後、私も寝ちゃったみたい」
オルーレは、テヘへと笑って舌を出す。
「服を着る体力もなかった!? 1日3回の『なんでもできる力』って、そんなに消耗するのか」
サトシは驚く。
「そうよ。特に今日は3回使ったからね。体力の消耗も最大よ。この力を与えてくれって言ってたけど、普通の人間じゃ1回使っただけでも、体力の消耗に体が耐え切れなくて、死ぬ可能性が高いわ。私は、元の姿が天使だから特別よ。人間の姿に化けても、なんとか耐えきれる特殊な存在だと思ってね」
オルーレは言った。
サトシは、恥ずかしそうにしながら、
「と、とりあえず、服着ろよ。」
と、言って、ベッドから立ち上がり、部屋のクローゼットから、部屋着専用の白のTシャツと鼠色のスウェットパンツを取り出して、着たり履いたりする。
サトシは続けて、
「服は風呂場だよな。じゃあ、サイズが合うか、わからないけど、とりあえずこれを着な」
と、言って、部屋のクローゼットから、緑のTシャツと水色のスウェットパンツを取り出して、布団にくるまっているオルーレに渡す。
「ありがとう」
オルーレは恥ずかしがる様子もなく、くるまっていた布団から立ち上がって、渡された服とパンツを着たり履いたりする。
サトシは、思わず目を伏せて、
「お、おい。全部見えてるぞ……本当になんも気にしないんだな」
と、戸惑いながら言った。
オルーレは、
「うん。全然気にならない。人間は気にし過ぎよ」
と、言って、「また、眠くなってきた」と呟き、ベットに倒れ込んだ。
「……風呂でも入ろうかな」
サトシは、独り言を言って、時計を見た。
午後11時。
「そういえば、俺の体を拭いたタオル、どこに置いた? この部屋にないみたいだけど」
サトシは言った。
「えっと、それは……」
オルーレは、眠そうだ。
「まぁ、いいや。電気、消しておくぞ」
サトシはそう言って、電気を消して部屋から出ようとする。
「あー……、サトシ、言い忘れてたことがある」
オルーレは、眠そうにしながら言った。




