弟31話 マジかよW カツ丼決戦!! もう、どうにでもなれ!! ②
ハクマイは、キャッスル京子を見ながら、
「何を言ってるのか、よくわからん。これで私の『カツ丼』は終わりだ」
と、言った。
ハクマイはチン毛大根を見る。
「次はチン毛大根、君の番だ」
ハクマイは言った。
「キャッスル京子は、『カツ丼』でイッテしまったんだよ。『絶頂の果ての世界』に!! 俺が『タマゴ焼き』でイッタときと同じだ。また戻ってくるよ」
チン毛大根は、待機していた中央のテーブル席から、立ち上がる。
チン毛大根は、『キッチン』へと向かう。
いよいよか。
緊張感が高まる。
心臓の鼓動が激しくなる。
チン毛大根は、『キッチン』へと入る!!
『カツ丼』の材料を用意する!!
あらかじめ揚げておいた、とんかつ。
タマゴ。
玉ねぎ。
ご飯。
つゆ。
だしの素。
醤油。
みりん。
砂糖。
チン毛大根は、『カツ丼』を作り始める!!
これで『カツ丼』を作るのは2回目。
1度作ってるから、そんなに時間はかからないだろう。
どんぶりの中に、ごはんを入れて、その上に作ったカツ煮をのせる!!
最後に三つ葉を添えて、『カツ丼』が完成した!!
チン毛大根は、『カツ丼』をおぼんの上にのせる。
そして、そのまま『キッチン』を出る!!
チン毛大根は、『カツ丼』をおぼんにのせたまま、中央のテーブル席へと運ぶ。
キャッスル京子は、『絶頂の果ての世界』から戻ってきていた。
チン毛大根は、『カツ丼』をテーブルに置く!!
「どうぞ、食べてください」
チン毛大根は言った。
「説明はいいの?」
キャッスル京子は聞く。
「特にないです。あえて言えば、キャッスル京子さん、あなたの好みには合うんじゃないかなと思ってます」
チン毛大根は言った。
ハクマイはため息をつく。
「がっかりだ。それだけとは」
ハクマイはそう言って、続けて、
「ここでアピールしないで、いつアピールする? 相手に、これは絶対においしいだろうと先入観を持たせること、これはフードバトルでは鉄則だろうが」
と、言った。
「そうですね。そのとおりだと思います」
チン毛大根は言った。
「ワシに、勝負を持ち込んできたときの勢いはどうした? 諦めたのか?」
ハクマイは聞く。
「諦めてはいない。けど、あそこまで、完璧な説明をされれば、諦めたくもなる」
チン毛大根は言った。
「そうか。どうやら本気でやりすぎたようだ。私の勝ちは決まったようなものだし、素人相手に、大人げなかったことは反省しよう」
ハクマイは言った。
「とにかく食べてみるね」
キャッスル京子は、チン毛大根の『カツ丼』を食べ始める!!
「……んっ? これはっ!?」
キャッスル京子は、ハクマイの『カツ丼』のときと同じように、そのまま一気に勢いよく食べ続けて、あっという間に食べ終えてしまった!!
こちらも、わずか3分程度で完食!!
キャッスル京子は、またしても、昇天したかのように、
「あぁぁぁぁぁーーー『カツ丼』と共に天高く昇っていく感覚!! 主演の肉、タマゴ、米、そして、脇役の玉ねぎ、つゆ、だしの素、醤油、みりん、砂糖、みんなが、私を見たこともない世界に連れて行ってくれる!! 私、これから『カツ丼』と共に生きる!!」
と、言った。
キャッスル京子は、またしても、『演劇の劇団員』みたいに語り始める!!
「『カツ丼』が光速で進んでいく。どこを目指すの? 私は問いかける。『カツ丼』は私に告げる。目指すは先は、宇宙の銀河の果て、何億光年の先の先、465億光年より先へ『カツ丼』は進まなければならないと」
と、語り続けて、
「私は聞いてみた。そんな先に進んで、『カツ丼』は何を求めてるの? 『カツ丼』は答えた。『カツ丼』の進化さ。逆に君は『カツ丼』を食べて何を得ようとしてるんだい? 自分の未来? それとも『カツ丼』の未来? 私は答えられなかった。私は『カツ丼』を食べることしかできなかったから」
と、語り続けて、
「私は、『カツ丼』を味わうことしかできない!! 『カツ丼』は、まだ私の心の中で生きてるの!! ねぇ、つらいよ。返事してよ!! 私を1人にしないでよ!! 私は『カツ丼』と結ばれない運命なの? 会いたいよ、『カツ丼』!! 私は『カツ丼』を食べ続けることしかできないの? 『カツ丼』の考える進化の先に私はいるの? これは、私と『カツ丼』の非恋物語。私はー」
と、意味不明な『カツ丼』の『演劇』が続いていく!!
キャッスル京子は、またしても、『カツ丼』がうますぎて、絶頂に達してしまい、頭がおかしくなってしまったみたいだ!!
「またか。ワシのときと同じリアクションではないか」
ハクマイはあきれる。
「ーと、いうことは、俺とあんたの『カツ丼』は互角ってことだ」
チン毛大根は言った。
「何を言ってる? ワシと小僧の『カツ丼』が互角なわけないだろう」
ハクマイは言った。
「それなら、本人にちゃんと聞いて、確かめてみようぜ」
チン毛大根は、キャッスル京子の目の前に行く。
「おいっ!! 目を覚ませ!! 帰ってこい!!」
チン毛大根は、キャッスル京子の肩をゆする!!
キャッスル京子は「ㇵッ」として、『絶頂の果ての世界』から戻ってくる。
「どうだった? 俺の『カツ丼』は? ハクマイと互角か?」
チン毛大根は聞く。
「うん。互角だと思う」
キャッスル京子はうなずく。
「なに!?」
ハクマイは驚く。
店内がざわつく!!
「本当に互角なのか!? ちょっと確かめさせてもらうぞ」
ハクマイは、割り箸を持ち、チン毛大根の『カツ丼』を食べる。
「こ、これはー」
ハクマイは驚く。
「どうだ? 互角か?」
チン毛大根は聞く。
「小僧、どういうことか、ちゃんと説明しろ!!」
ハクマイは聞く。
「私も知りたい。説明して」
キャッスル京子も聞く。
チン毛大根は、自分が料理した『カツ丼』の説明を始める!!
「肉は、ハクマイの『鹿児島県産の黒豚』と肩を並べる肉で、日本最高峰で最高級、生産頭数がとても少ないことから、『幻の豚と呼ばれる金華豚』です」
チン毛大根は続けて、
「タマゴも、ハクマイの『日本1の高級タマゴ夢王』と肩を並べるタマゴで、タマゴ職人の高橋さんが、エサや親鶏までこだわり抜いた、『自称・世界1おいしい・たかはしタマゴ』です」
チン毛大根は続けて、
「米も、ハクマイの『新潟県魚沼産のコシヒカリ』と肩を並べる米で、日本最高峰で最高級、『山形県産のつや姫』です」
と、説明した!!
「なるほど!! ワシの肉やタマゴや米と、肩を並べる食材をぶつけてきたか!! 肉は『幻の豚の金華豚』、タマゴは『たかはしタマゴ』、米は『山形県産つや姫』の組み合わせか!! やるな、小僧!! もちろん、最後はワシが勝つが、おもしろくなってきたではないか!!」
ハクマイは感心する。




