第24話 マジかよW 天使アミムラのめちゃめちゃ展開⑩
『キッチン』では、『キッチンスタッフ』達が、分担して作業をしていた。
仕込み、調理、盛り付け、洗い場、在庫の確認などをしている。
忙しそうだ。
1人の『キッチンスタッフ』が声をかけてきた。
「新しい人ね? よろしく~」
『キッチンスタッフ』の調理服を着ている。
胸元のネームプレートには、『横山由美』と書かれている。
年齢は20代前半ぐらい。
髪は黒のロングウェーブ。
胸はDカップ。
九州地方の鹿児島とか沖縄にいそうな、陽気な南の女の雰囲気がある。
「あっ」
チン毛大根は気づく。
『味噌煮込みうどん』を、チン毛大根の頭にぶっかけた女だった!!
「『味噌煮込みうどん』、ぶっかけてごめんね~。あんなミス初めて。今まで1度もなかったんだけど」
ぶっかけ女(味噌煮込みうどん)は、申し訳なさそうに言った。
ぶっかけ女(ミートソーススパゲティと激辛キムチ鍋)の春奈と同じように、反省していた。
「(口が勝手に動く)俺にもぶっかけさせろ!! 白い液体をなっ!! ヘヘヘッ」
チン毛大根は「しまった」という感じで、両手で口をふさぐ。
ぶっかけ女(味噌煮込みうどん)は、聞こえてなかった様子(聞こえてなかったフリ)で、
「私のことは、由美と呼んで。店長から、ここの『教育係』を任されてるの」
と、言った。
「チン毛大根です。よろしくお願いします。チン毛でも大根でも好きなように呼んでください」
チン毛大根は、春奈の時と同じように自己紹介する。
「大根君でいい? よろしく」
由美は続けて、
「私、『キッチン』がメインだけど、たまに『ホール』もやるの。大根君も『ホール』と『キッチン』、両方やるのよね? 店長から聞いたわ」
と、言った。
「はい。そうです」
チン毛大根はうなずく。
「じゃあ、早速、洗い場をお願い」
由美は指示する。
「(口が勝手に動く)だが、断る」
チン毛大根は拒否する。
「えっ?」
由美は戸惑う。
「すみません、調理をやらせてくれませんか?」
チン毛大根はお願いする。
「ハクマイとの『カツ丼勝負』が控えてるので、少しでも調理の腕を上げておきたいんです」
チン毛大根はそう言って、続けて、
「お願いします。調理をやらせてください」
と、言って、頭を下げる。
「『休憩』の時に見てたわ。ハクマイに挑むなんて、すごいわね」
由美は感心しながら、続けて、
「いいわ。洗い場は別の人に任せる。大根君は調理ね」
と、承諾する。
「ありがとうございます」
チン毛大根は再び頭を下げる。
「調理をする前に、まずは仕込みをしないとね」
由美はそう言って、続けて、
「野菜のカット、ソースの準備、食材の管理をして」
と、指示する。
チン毛大根は、包丁を握って、野菜をカットする。
「俺、包丁持つの初めてなんですよ」
チン毛大根は言った。
「えっ、初めて!? これでハクマイと勝負する気なの?」
由美は驚く。
「(口が勝手に動く)俺は本気だぜ!! ハクマイを倒したら、ベッドの上でおまえを調理してやるから、しっかり妄想しておけよ!! ヘヘヘッ」
チン毛大根は言った。
「……大根君ってさ、急に下品になるよね~」
由美は言った。
「下品な言葉を浴びせてすみません。俺、今日は、突然の発作で、言葉が乱暴で下品になってしまって、止まらないんです。自分では、そんなこと全然思ってないんですよ」
チン毛大根は、春奈にした説明を由美にもする。
「アㇵㇵㇵッ、なにそれ? ウケる~」
由美は笑った。
チン毛大根は、ソースを作る準備をして、食材をそろえる。
「仕込みの次は?」
チン毛大根は聞く。
「次は、調理ね。マニュアルを見ながら、仕込みの食材を焼いたり、揚げたり、茹でたりする。やってみて」
由美は指示する。
チン毛大根は、マニュアルを見ながら、仕込みの食材を調理する。
「初めてにしては、うまくできてると思う。とにかく経験を積むことね」
由美は言った。
「3つ目は?」
チン毛大根は聞く。
「盛り付けよ。料理をお皿に乗せて、見た目を綺麗にして」
由美は指示する。
チン毛大根は、調理したものを皿に乗せて、見た目を綺麗に整える。
「綺麗にできてる。やるじゃない」
由美は感心する。
「(口が勝手に動く)そんなことで、感心してるんじゃねぇー!! 発情したメス犬め!! 俺のチン〇の大きさを感心しろ!! あとは、洗い場と清掃か?」
チン毛大根は言った。
由美は「ㇵㇵㇵッ」と笑いながら、
「またまた下品な言葉。よく『ホール』の仕事できたわね」
と、言って、続けて、
「そうよ。あとは洗い場と清掃。食洗機で食器や調理器具を洗って、キッチンの床や調理台を掃除する」
と、説明する。
突然、『ホール』からの注文が、厨房内のプリンターから、伝票として出力される。
由美は、手に取って素早く確認する。
由美は、真剣な表情で、調理スタッフ達に指示を出す!!
「大根君、実践よ!! クリームパスタ!! 急いで!!」
由美は急かすように指示する!!
チン毛大根は急いでパスタを茹で始める。
「大根君、シチュー!! おでん!! 急いで!!」
由美は再び急かすように指示する!!
「クソッ、早すぎる!!」
チン毛大根は素早い動きで、パスタ用クリームソースを加熱、同時に仕込みの段階で、煮ておいたおでんを盛り付け、シチューを煮込み始める。
ひと息つく暇もなく、次から次へと由美の指示が飛び交う!!
「大根君、サバの味噌煮、ハンバーグも急いで!!」
チン毛大根は素早い動きで、茹でているパスタの状態を確認、おでんの盛り付けを完成させて、シチューの煮込みと同時に、サバの味噌煮も煮込み始め、オーブンでハンバーグを焼き始める。
そのまま2時間ぐらいが経過。
『ホール』からの注文が少なくなり、現場の慌ただしさもなくなってきた。
雰囲気が嘘みたいに落ち着いてくる。
チン毛大根は、ひどく疲れた様子で、調理台を掃除する。
「『キッチン』って、いつもこんな感じですか?」
チン毛大根はそう言って、由美を見る。
由美は、のんびりと床を掃除してる。
「ランチとディナーは、いつもこんな感じ」
由美は答える。
「今、深夜ですけど、なんでこんなに忙しいんですか?」
チン毛大根は聞く。
「3月と4月は、別れと出会いの季節だからね。送別会や歓迎会などで、この時間帯でも忙しくなる時もあるの。たまにだけど。今日は特別ね」
由美は答えた。
「よりにもよって、そんな特別の日に働くことになるなんて」
チン毛大根は苦笑する。
「疲れたでしょ?」
由美は聞く。
「はい……。とっても。『キッチン』って、時間帯によって、こんなに変わるんですね」
チン毛大根は答えた。
「慣れれば、どうってことないわ。慣れてない新人にはきついかもね」
由美は言った。
チン毛大根は、『キッチン』の壁時計を見る。
午前3時30分。
いつもなら、家のベッドで眠っている時間帯だ。
疲労と眠気が同時にきており、倒れたら5秒で寝てしまいそうだ。




