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第五十三話 SSS級魔王素材と黒紫の魔皇鎧装



 翌朝。


 朝食を終えた私は、アルと一緒に屋敷の工房棟へ向かった。


 昨日決めた予定を実行するためだ。


 工房の中央には、《インベントリ》から取り出したヴォルガン・ディザスターの装備と素材が並べてある。


━━━━━━━━━━


災厄魔皇鎧ディザスター・アダマンティス


状態:


大破


━━━━━━━━━━


魔皇断肉双包丁ディザスター・ブッチャーズ


×2


状態:


損傷


━━━━━━━━━━


《災厄魔王角》×6


《災厄魔王血晶》×10


《災厄魔王魔石》×1


━━━━━━━━━━


『改めて見ると、とんでもない素材だな』


「でも、このまま使うには大きすぎる」


 元の所有者は巨大なオークカイザーだった。


 鎧も包丁も私には合わない。


 だから、全部作り直す。


「その前に、新しい素材を作ってみる」


『新しい素材?』


「魔王になったから、魔王由来の素材を作れるか試す」


『……さらっと言っているが、それも普通ではないぞ』


「もう魔王だから」


『その言葉に慣れる日が来るとは思わなかった』


 アルが遠い目をした。


◇◇◇


 作業台の前へ立ち、《魔王因子支配》と《魔王魔力生成》を発動する。


 黒紫色の魔力が両手の間へ集まった。


 普通の魔力とは密度が違う。


 さらに《魔王魔力圧縮》《魔王魔力極大化》を重ねると、魔力の塊が液体のような輝きを帯び始めた。


「ここに《神級錬成》」


━━━━━━━━━━


《魔王因子支配》


《魔王魔力生成》


《魔王魔力圧縮》


《魔王魔力極大化》


《神級錬成》


《高位概念素材加工》


同時発動


━━━━━━━━━━


 黒紫色の魔力が一気に圧縮される。


 最初に現れたのは、一塊の金属だった。


 黒に近い紫色。


 表面には夜空の星のような銀色の微光が散り、角度を変えるたびに黒銀と紫黒の色が入れ替わる。


「《鑑定》」


━━━━━━━━━━


魔皇黒星鋼(デモン・アストラル)


━━━━━━━━━━


等級:


SSS(ランク)


━━━━━━━━━━


分類:


魔王金属


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特性:


超硬度


超靭性


魔王魔力超伝導


八属性適合


聖属性適合


《聖魔共存》


形状記憶


自己修復


魔法威力増幅


魔王武装同調


━━━━━━━━━━


「SSSランク」


『待て。いきなり災厄級の素材を作ったのか?』


「できた」


『見れば分かる!』


 手に持ってみる。


 見た目よりずっと軽い。


 でも、《万象解析》では圧縮密度が異常な数値になっている。


「これ、かなり使いやすそう」


『お前以外に加工できる者がいるのか?』


「たぶんかなり難しい」


『つまり、お前専用素材か』


「ほぼ」


 悪くない。


 次は繊維。


◇◇◇


 黒紫の魔力を今度は細い糸へ変換する。


 《冥王魔力》に《虹天魔晶》の微量成分と《神魔錬成触媒》を混ぜ、《聖魔共存》で安定させた。


 何千、何万という極細の魔力糸が束ねられていく。


━━━━━━━━━━


素材生成完了


━━━━━━━━━━


冥王星衣繊維ノクス・アストラルファイバー


━━━━━━━━━━


等級:


SSS(ランク)


━━━━━━━━━━


特性:


超軽量


耐熱


耐冷


耐魔法


魔力増幅


魔力隠蔽


存在隠蔽


自動修復


形状変化


魔王魔力伝導


━━━━━━━━━━


 触ってみる。


「柔らかい」


『見た目は高級な黒布だな』


「でもドラゴンの爪でも簡単には切れないみたい」


『布とは何だったか分からなくなるな』


 さらに。


 魔王魔力を極限まで結晶化。


 中心核。


━━━━━━━━━━


魔皇心晶(デモン・レガリアコア)


━━━━━━━━━━


等級:


SSS(ランク)


━━━━━━━━━━


用途:


魔王武装中枢核


魔力増幅核


領域展開核


武装再生核


━━━━━━━━━━


 最後は、革に近い外装素材。


 魔王因子から擬似的な生体外装を構築する。


━━━━━━━━━━


冥王魔皮(ノクス・デモンハイド)


━━━━━━━━━━


等級:


SSS(ランク)


━━━━━━━━━━


特性:


衝撃吸収


斬撃耐性


刺突耐性


魔法耐性


自己再生


装着者完全同調


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「四種類できた」


『金属、布、結晶、革……これだけで装備一式を作れるな』


「そのつもり」


 私は作業台の上に並ぶ黒紫色の素材を眺めた。


 全部SSSランク。


 魔王になった実感が、ちょっとだけ増した。


◇◇◇


 まず作り直すのは、普段使いの魔法使い装備。


 昨日生成した《冥王黒装》《冥王黒面》《冥王魔杖》はすでに魔王級だったけれど、生成直後の基本状態だった。


 今なら、魔王素材を使ってさらに上へ持っていける。


「《魔王武装再構築》」


 黒いフード付きローブ、仮面、長杖を作業台へ置く。


 《冥王星衣繊維》をローブへ。


 《魔皇黒星鋼》と《冥王魔皮》を仮面へ。


 《魔皇黒星鋼》と《魔皇心晶》を長杖へ融合する。


━━━━━━━━━━


《神級品質制御》


《魔王武装再構築》


《魔王武装強化》


《魔王武装同調》


《魔王武装限界突破》


━━━━━━━━━━


 黒紫の光が工房を満たした。


 数秒後。


━━━━━━━━━━


再構築完了


━━━━━━━━━━


冥王黒装(ノクス・デモンローブ)


SSS(ランク)


《魔王級》


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冥王黒面(ノクス・デモンマスク)


SSS(ランク)


《魔王級》


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冥王魔杖ノクス・デモンスタッフ


SSS(ランク)


《魔王級》


━━━━━━━━━━


「全部SSS」


『昨日作った装備が一日で強化されたな』


「成長が早い」


『装備までお前に似なくていい』


 ローブを装備する。


 外見は大きく変えていない。


 黒い長衣に深いフード。


 布の表面には、魔力を流した時だけ紫銀色の細い魔法紋が浮かぶ。


 黒い仮面には《鑑定完全無効》だけでなく、《種族情報完全隠蔽》《魔王存在隠蔽》まで追加された。


 長杖は以前より少し細身になったものの、内部に流れる魔力量は何倍にもなっている。


━━━━━━━━━━


《冥王魔杖》


追加機能:


《極大魔法増幅》


《魔王魔法極大補正》


《魔法多重展開補助》


《超長距離魔法補正》


《魔力自動回収》


《魔力自動充填》


《魔法暴発完全抑制》


━━━━━━━━━━


「これなら普段は十分」


『“普段は”という言葉が怖いな』


「次が本気用だから」


『やはりか』


◇◇◇


 魔法使い装備を収納し、今度はヴォルガンの大破した鎧へ向き直る。


 これをそのまま直すつもりはない。


「全部分解」


━━━━━━━━━━


《素材完全解析》


《特殊素材再構築》


《神級素材加工》


━━━━━━━━━━


 《災厄魔皇鎧》が黒紫の粒子へ分解されていく。


 ヴォルガンの魔力残滓。


 災厄属性。


 アダマンタイト系の超高密度金属。


 魔王因子。


 使える特性だけを抽出し、不要なものは完全に除去する。


━━━━━━━━━━


抽出成功


━━━━━━━━━━


《災厄装甲特性》


《魔王障壁特性》


《超再生特性》


《高位威圧特性》


《重装耐久特性》


━━━━━━━━━━


「ここに《魔皇黒星鋼》」


 黒紫の金属が大量に浮かび上がる。


「《冥王魔皮》《冥王星衣繊維》《魔皇心晶》も追加」


『……どれだけ豪華にするつもりだ?』


「最高に格好よく」


『性能ではなくそこなのか』


「両方」


 《災厄魔王角》も二本だけ残し、残り四本は装甲強化素材として投入した。


 頭の中で完成形を描く。


 全身を完全に覆う黒紫の重鎧。


 黒銀色の装甲。


 兜には大きく後方へ伸びる二本角。


 眼部は紫色の光を放つ細いスリット。


 肩と胸部は重厚だけど、私の身体に合わせて可動性を損なわない形。


 背中には長い黒紫のマント。


 その中央へ。


 六枚の魔翼。


 黒紫の星。


 そして王冠。


━━━━━━━━━━


新規紋章生成


《ルクスヴィア魔王紋》


━━━━━━━━━━


構成:


六魔翼


黒紫星


魔王冠


━━━━━━━━━━


「これ」


『……確かに魔王だな』


「分かりやすいでしょ?」


『分かりやすすぎる』


 魔力を注ぐ。


「《神級錬成》」


 さらに。


「《魔王鎧装》」


━━━━━━━━━━


《神級錬成》


《神級装備錬成》


《魔王武装再構築》


《魔王鎧装》


《装備性能限界突破》


《魔王武装限界突破》


同時発動


━━━━━━━━━━


 工房全体が黒紫色に染まった。


 ローデリックさんたちには今日は工房へ近づかないよう伝えてある。


 正解だった。


 魔力だけで窓が震えている。


『屋敷の結界が反応しているぞ』


「敵じゃないから大丈夫」


『そういう問題ではない気がする』


 光が収束する。


 そして。


 作業台の中央に、黒紫色の全身鎧が立っていた。


━━━━━━━━━━


黒紫魔皇鎧装ルクスヴィア・レガリア


━━━━━━━━━━


等級:


SSS(ランク)


━━━━━━━━━━


特殊品質:


《魔王級》


━━━━━━━━━━


専用装備者:


リリス・ルクスヴィア


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主要能力:


《鑑定完全無効》


《魔王存在完全制御》


《多層魔王障壁》


《魔力衝撃無効》


《物理衝撃完全拡散》


《全属性耐性極大》


《精神干渉無効》


《呪詛完全遮断》


《状態異常完全遮断》


《空間干渉耐性》


《魔王超再生》


《鎧装自動修復》


《魔王魔力循環増幅》


《魔法威力極大増幅》


《六翼完全連動》


《魔王武装召喚》


《魔王領域展開補助》


━━━━━━━━━━


「できた……」


『これは……』


 アルまでしばらく言葉を失っていた。


「装備してみる」


 《魔王鎧装》。


 黒紫の鎧が一度魔力へ変わり、私の身体を足元から包み込んだ。


 脚甲。


 腰部装甲。


 胸甲。


 籠手。


 肩鎧。


 最後に兜。


 ガシャン、と低い音を響かせながら全身が完成する。


 兜から二本の巨大な黒紫角が伸び、背中では《ルクスヴィア魔王紋》が描かれた長いマントが広がった。


 さらに《魔王覚醒》を少しだけ解放する。


 六枚の黒紫色の魔力翼が鎧の背後へ展開された。


 その瞬間。


 工房の空気そのものが変わる。


━━━━━━━━━━


《魔王威光》


《魔王覇気》


《魔王鎧装》


同調完了


━━━━━━━━━━


『……誰が見ても魔王だな』


「成功」


『嬉しそうだな』


「格好いいから」


 姿見へ向かう。


 黒紫と黒銀を基調とした重装全身鎧。


 二本の巨大な角。


 紫色に輝く眼部。


 背後には六翼。


 長いマントには魔王紋。


 足元では黒紫色の魔力が薄い霧のように揺れている。


「いい」


『非常にお前らしい感想だ』


 ちなみに《魔王威光》を抑えれば、周囲への威圧はほぼ消せる。


 逆に完全解放すると。


━━━━━━━━━━


魔王オーラ:


最大解放可能


━━━━━━━━━━


視覚・魔力感知上:


《魔王》と即時認識


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「一目で分かる」


『隠す気があるのかないのか、どちらなのだ』


「普段はローブで隠す。本気の時は隠さない」


『なるほど。それなら筋は通っている』


◇◇◇


 次は武器。


 二本の《魔皇断肉双包丁》を作業台へ置く。


「包丁から大剣へ」


『名前だけ聞くと料理のようだな』


「こんな包丁で料理したくない」


 刃を完全に分解する。


 ヴォルガンの血戦属性は除去。


 残すのは高位魔王金属としての性能と、武器そのものが持っていた強固な魔力回路。


 そこへ《魔皇黒星鋼》と二つの《魔皇心晶》を融合する。


「二本ともグレートソード」


 長さはそれぞれ私の身長に迫るほど。


 片手でも扱えるよう、私に合わせて重量と重心を自動最適化する。


 一本は黒銀主体。


 もう一本は紫黒主体。


━━━━━━━━━━


再構築完了


━━━━━━━━━━


右手用:


黒星魔皇大剣(ノクス・レクイエム)


━━━━━━━━━━


SSS(ランク)


《魔王級》


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左手用:


紫冥魔皇大剣(アビス・レクイエム)


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SSS(ランク)


《魔王級》


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共通能力:


魔王魔力付与


八属性付与


聖属性付与


《聖魔共存》


超巨大斬撃


装甲分断


障壁破壊


魔力吸収


自動修復


重量・重心自動最適化


双剣同調


魔王鎧装連動


━━━━━━━━━━


「持ってみる」


 右に《ノクス・レクイエム》。


 左に《アビス・レクイエム》。


 二本とも巨大だけど、《超筋力強化》や《剣王》まである私には問題なかった。


 軽く構える。


『……お前、魔法使いになると言っていなかったか?』


「魔法使いだよ」


『その姿で言われても説得力がない』


「本気用」


『便利な言葉だな、本気用』


◇◇◇


 そして最後。


「弓も作る」


『やはり作るのか』


「《弓王》まで取ったから、完全に使わなくなるのはもったいない」


『魔法主体にするという話は?』


「普通の戦いでは魔法。すごく遠くから一撃が必要な時は弓」


『……用途を分けるなら理解できる』


 魔法使いへ転向したからといって、十年以上ゲームで使い込んだような弓の感覚まで捨てる必要はない。


 それに今の私なら、魔法と弓をもっと深く組み合わせられる。


 《魔皇黒星鋼》。


 《冥王星衣繊維》。


 《魔皇心晶》。


 残しておいた《災厄魔王角》。


 さらに《虹天魔晶》。


 全部を浮かべる。


「《神級装備錬成》」


 黒紫色の巨大な弓が形成される。


 弓身の両端には災厄魔王角を加工した湾曲部。


 中央には《魔皇心晶》。


 弦は《冥王星衣繊維》を何重にも束ね、魔王魔力そのものを纏わせた。


━━━━━━━━━━


新規魔王武装完成


━━━━━━━━━━


冥天魔皇大弓(ノクス・アストラル)


━━━━━━━━━━


等級:


SSS(ランク)


━━━━━━━━━━


特殊品質:


《魔王級》


━━━━━━━━━━


対応:


実体矢


魔力矢


魔王魔力矢


八属性魔力矢


聖属性魔力矢


複合属性融合矢


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特殊能力:


《超長距離狙撃補正》


《超高出力射撃》


《多重照準》


《弾道完全補正》


《無反動射撃》


《魔力自動充填》


《魔力矢瞬間生成》


《魔王鎧装完全連動》


《弓王能力増幅》


《極大魔法矢変換》


━━━━━━━━━━


「極大魔法も矢にできる」


『……それは本当に弓なのか?』


「大魔弓」


『そういう問題ではない』


 試しに弦を軽く引いてみる。


 黒紫の魔力矢が瞬時に生成された。


 何も指定していないので威力は最低。


 それでも《危険未来予測》が反応する。


━━━━━━━━━━


警告


屋敷敷地内での試射:


非推奨


━━━━━━━━━━


「……撃たない方がいいみたい」


『当然だ!』


「結界あるよ?」


『結界の性能試験に自宅を使うな!』


 それもそうか。


 魔力矢を消す。


◇◇◇


 すべて完成したところで、現在の魔王武装を確認した。


━━━━━━━━━━


【通常・魔法戦闘装備】


《冥王黒装》

SSS(ランク)/魔王級


《冥王黒面》

SSS(ランク)/魔王級


《冥王魔杖》

SSS(ランク)/魔王級


━━━━━━━━━━


【決戦・魔王鎧装】


《黒紫魔皇鎧装

《ルクスヴィア・レガリア》》


SSS(ランク)/魔王級


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【魔王鎧装専用武装】


《黒星魔皇大剣

《ノクス・レクイエム》》


《紫冥魔皇大剣

《アビス・レクイエム》》


《冥天魔皇大弓

《ノクス・アストラル》》


全武装:


SSS(ランク)/魔王級


━━━━━━━━━━


「完成」


『……一日で作る装備ではないな』


「午前中で終わった」


『余計に悪い!』


 装備を全部《魔王武装収納》へ収める。


 黒紫色の粒子となって鎧も武器も消え、私はいつもの姿へ戻った。


 今後の基本は、フード付きの《冥王黒装》と《冥王黒面》、そして《冥王魔杖》。


 魔法使いとして戦う。


 そして、本当に危険な相手が出た時だけ。


 《ルクスヴィア・レガリア》。


 二本の魔皇大剣。


 必要なら《ノクス・アストラル》。


 全部使う。


「次は魔法の練習したい」


『場所を選べ』


「誰もいない荒野とか?」


『最低でもそれくらいは必要だろう』


「じゃあ探そう」


『今日行くのか!?』


「新しい杖も鎧も試したいし」


 アルが額を押さえた。


『……屋敷を買ったばかりなのに、もう外へ出たがるとはな』


「冒険者だから」


『その答えだけは正しいのが腹立たしい』


 私は少し笑った。


 弓を主武器にしていた頃とは、戦い方そのものが変わる。


 これからは魔法が中心。


 それでも《剣王》も《弓王》も消えたわけじゃない。


 必要なら全部使えばいい。


 真の勇者。


 神級錬金術師。


 そして、世界唯一の魔王。


 今までとは少し違う冒険が、これから始まりそうだった。

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