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マルス適合者~二度死ぬ彼女は雑草の姿をした魔法使い~  作者: しがない草
第七章 真夏のデートプランD

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第58話 絶景なるその姿

 約束された休日のある日。ユラ達は外出届を出すと近くのマッキンレー市街まで来ていた。


「ノープランで悪りぃんだけど今日はよろしくな」

「よ、よろしく?」


 そう言うと見慣れた街をぶらぶらと歩くユラ達。今日はどこへ行けばいいのやら。ユラがそう思いながら道中を見渡すとエルがハッとした顔でこう話す。


「……見慣れたところ行くのもなんだしせっかくだから僕のお気に入りスポットに連れてってやるよ」


 エルがそう話すと市街から外れ、人気のない場所へと向かう。エルのお気に入りスポット。一体どんな場所だろう。ユラがそう考えているとエルは途端に両手を掴み呪文を唱えだす。


「雲雀の追尾アローダ・アベンシス


 エルがそう唱えると辺りが一変と変わり山の頂上へとテレポートされる。周りには花が咲き誇り自然の美しい眺めへと化した。


「……いい眺めだろ?」

「うん、きれい……」


 話を聞くとそこはどうもモナの山の頂上のようで。1人になりたい時や時間が空いた時にこっそり来ているらしい。


「いい場所だね」


 ユラがエルの方を向きそう話すと横から心地よい風がなびく。空気がとても綺麗だ。直感的にそう感じているとユラはある物を見つける。


「……あれは何?」


 ユラがそう話すとそこにあったものは見た事のないおもちゃの街のような光景だった。キラキラとした丸い何かに山のような三角の何か。その情景をエルに伝え指さすとエルは何かを考えた後、ポツリとこう述べる。


「……ミオリオが言っていたやつかもな」

「ミオリオが?」

「ああ、この辺にテーマパークができるって」


 テーマパーク。聞いた事のない単語だ。でもそういえばミオリオが借りてた異世界本にこっそり載ってたような。うろ覚えの未知なる世界に興味を持つとエルが顔色を伺うようにこう聞き出す。


「えっと……ひょっとして行きたいのか」

「うん、行ってみたい!」

「うーん……まあ行ってみるか」


 そう言うと山のふもとを降り、駅まで歩みを進めるユラ達。テーマパーク。一体どんな場所だろう。そう心を踊らせ向かうと駅の姿が徐々に見え始める。


「楽しみだねエル!」


 ユラがそう言うと目を輝かせエルの方をジッと見つめるユラ。そんな姿にたじたじになりながらも乗る予定の汽車を待つと、徐々に次に乗る汽車の姿が見えてくる。結局ノープランでこの日を迎えてしまったが、楽しそうにしながら乗車する彼女を見て悪くないなと心から思うエルだった。


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