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第35話 なんちゃって爆発

「大丈夫かな……」

「心配しすぎですよ。彼氏なんだから、これくらい当然です」

「それを言ったら、彼女なんだから心配して当然でしょ!」

 ——彼女。先輩が。彼女で。

 彼女の、先輩が、僕を心配してくれているーー!?

 皇の頭にゴォーンと衝撃音が響き、やってやる! という決意がみるみる膨れ上がってくる。同時に、巴のことが愛おしくてたまらなくなった。

「先輩、ビデオ通話しましょう!」

「え、やだよすっぴんだし」

「そこをなんとか!」

「じゃあ3秒ね」

「えっ。1分!」

「5秒」

「30秒!」

「5秒」

「10秒!」

「4、3……」

「うわ、減ってる!?」

「2、1……どっかーん」

「ええーー!?」

「皇くんを想う気持ちが爆発しちゃった」

「なんかかわいいこと言ってる!」

「なんちゃって」

「いやなんちゃってかよ!」

「ツッコミいいねえ。キレッキレよ?」

「先輩がボケ倒すから……」

「じゃあ真面目に。ほんと気をつけてね。八神くん、ちょっとやばいやつかもしれないから」

「……分かりました。不測の事態が起きたらすぐ撤収します」

「もしバレた場合の言い訳とか考えてるの?」

「あー、バレる可能性があるとしたら、犯行現場を押さえようとして……ってケースになると思うんで、通りすがりの正義マンのふりをします」

「なるほど。そこまで考えてるのね」

「はい。だからそんなに心配しないで、頼ってください。完全に——とまでは難しくても、少しくらいは」

「ふふ、ありがと。じゃあ3秒だけね」

「やったー! ってあれ? そこは30秒で!」

「5秒」「10秒!」

 以下、ループ。

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