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白銀の足跡 ~少女の旅路~ 愛おしい冒険者生活  作者: 火年
第一章 リヴェルからエルフの街へ
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第17話 パーティー名は白銀の足跡に決定!

パーティー結成が決まり、エリナは申し込み用紙を貰いに受付へ向かった。


やはり、パーティーとして登録するときに、パーティー名が必要らしい。

受付で少しを話し聞き、エリナは2人のところに戻った。


「パーティー名かぁ」

テイルが、いかにも面倒そうな声を出す。

「なんかあれ嫌だよな」

「わかる」

エリナもすぐにうなずいた。


「人が名乗ってるのはいいけど、自分で名乗るのなんかあれだよな」

「あれってなんだよ。まぁ、ちょっとだけ分かるけど」

シアルが少し呆れたように言う。


「じゃあどうする?」

「リヴェル同盟とか?」

エリナが適当に言ってみる。

二人が少し黙った。

「……どうだろう。出身リヴェルじゃないしな」

「出身じゃなくてもいいんじゃないの? 結成した場所だし」

「だとしても微妙」

「エリナは本当にそれでいいと思ってる?」

「悪くないかなぁとは思ってた」


テイルが受付の方を見る。

「これって、被ったりしてたらどうなるんだ?」

「C級までは被ってもいいらしいよ」

さっき受付で聞いた話を、エリナが思い出しながら答える。

「へー」

「でもB級に同じ名前がいると、他のパーティーは後ろに登録したギルドの一文字目が付けられるらしい」

「それきついね」

テイルが少し嫌そうな顔をした。

「例えば『リヴェル同盟 (リ)』とかになっちゃうってこと?」

「そんな感じみたい」

「読む分にはいいけど名乗るとき『リヴェル同盟 (リ)』ですとか言いたくない」

「偽物感があるよね」

シアルも少し笑う。

「同じギルドだとどうなるんだ?」

「同じギルド内では、さすがに被らないようにしてくれるらしいよ」

「被らない名前を教えてもらったらどうだ?」

「C級以下は所属しているギルドしか把握してないみたい」

「全部把握するのはなかなか難しいか」

「B級以上とは被らないようにしてくれる。でも今C級あたりと被ってそいつらがB級になると、 (リ)がつくかもしれないってことか」

「慣れてきた頃に『あなたたち明日から (リ)が付きます』はきついね」

三人でもう一度考える。

周りの冒険者たちのパーティー名を思い出してみると、色だったり、風だったり、動物だったり。

そういう名前が多い。

「被るかもしれないけど、やっぱ色は入れとこう」

「なんで?」

「パーティー名っぽいからな」

「ササクレキノコとかじゃ締まらないだろ。でも金のササクレキノコにするとちょっとよくないか?」

「確かに色はあったほうがいいかも」


「じゃあ、フェンリルから銀色もらおうよ」

エリナが言った。

「銀の牙とか?」

テイルがすぐに乗る。

「それだと銀の牙 (リ)になる気がする」

「それは嫌だなぁ」

「じゃあ白銀の牙」

少しだけ間が空いた。

「悪くないけど、そんな武闘派じゃないしなぁ」

シアルが言う。

「確かに」

エリナもうなずいた。

三人とも、しばらく黙る。

「うーん」

テイルが腕を組んだまま、ふとエリナを見る。

「エリナは何で冒険者になったの?」

「私?」

急に聞かれて、エリナは少し考えた。

「んー……いろんなところに行ってみたいし、いつか誰かを助けられたらいいなって」

「なるほど」

今度はテイルがシアルを見る。

「『シアルは英雄になる』だったよな」

「英雄!?」

エリナが思わずシアルを見た。

シアルは少しだけ気まずそうな顔をした。

「子供の頃から憧れてたからな」

「へえー」

「そんな珍しそうに見るなよ」

テイルが笑う。

「俺は、ちょっと世界を見てみたいくらいな感じかな」

そして少し考えてから。

「じゃあ、みんなの目標から考えて」

テイルが言った。

「さまよう英雄にしよっか?」

「なんだよそれ? 怨霊の名前にしか聞こえない」

「さすがに私もそれは嫌だなぁ」

「しかも色入ってないじゃないか」

「白銀のさまよう英雄……、なんか余計に駄目になった気がするけど」

「ちょっと光り輝くさまよう怨霊にしか思えない」

「完全に討伐される側の名前だね」


「じゃあ第二候補だけど、白銀(はくぎん)の足跡(あしあと)ってどう?」

「……ちょっとかっこいいかも」

「名前の由来はわからないが、さっきのより断然いい。テイルらしくはないが」

「テイルらしくはないって何だよ」

テイルがシアルを見る。

「覚えてもらえる存在になるのと、新しいところを歩くって感じかな」

「なるほどね」

エリナはもう一度、その名前を頭の中で繰り返した。

白銀の足跡。

悪くない。

むしろ、結構好きかもしれない。

「でも白銀の足跡って、雪の上の足跡っぽくない?」

エリナが言う。

「まあ、そうだな」

「雪って見たことないんだよね」

「俺もない」

テイルも言った。

シアルも

「俺もないな」

とうなずく。

エリナは少し笑った。

「じゃあ、雪を見に行って、人を助けるのを目標にしようよ」

「エリナは遭難する側な気がするけどな」

「私は助ける側になるの。で、この目標どう?」

「まあ、俺も雪は見てみたいかも」

「俺も別に反対はしない」

エリナは二人を見る。

「じゃあ、パーティー名ととりあえずの目標決定ね」

こうして、

パーティー名は「白銀の足跡」。

そして、ふわっとした目標として「雪を見に行って、人を助ける」が決まった。

更新時間色々変更してみます。

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