第11章 1:ジュラ紀の将軍登場!傷つくティラノ【恐竜パラダイスパートツー】
黒チタン鉱によって牙と爪の換装を終え、漆黒の輝きをまとったティラノサウルス解体機。
そのお披露目をする間もなく、居留区の全域に、空を真っ暗に染め上げるほどの巨大な「羽音」が響き渡った。
「ピ、ピギィィッ!? 空が、空が真っ黒なのもふ! お日様が遮られて急に寒くなってきたのぱたーっ!」
駆の頭の上でパタが感覚毛を逆立て、震えながら叫んだ。
ドックの外へ飛び出した駆たちの目に飛び込んできたのは、上空を完全に制圧するジュラ紀の恐るべき航空重機部隊だった。
頭部に精神操作リミッターを嵌められ、妖しく目を赤く光らせた小型翼竜『ランフォリンクス』が10頭。
さらに、その周囲を精密な編隊飛行で固める、長い嘴を持った『プテロダクティルス』が10頭。
合計20頭からなる航空部隊が、両翼に換装されたバイオスピーカーから高周波のジャミング電波(通信妨害音)を放ちながら、居留区の対空拠点を次々と爆破していく。
「居留区の防衛ラインが……一瞬で、全滅だ。なんて緻密な空中統率なんだ!」
駆の天才スイッチが鋭く切り替わる。しかし、真の脅威は地上からも迫っていた。
防壁を紙切れのように踏み荒らし、重戦車のごとき地響きを立ててドックへと向かって進撃してきたのは、ブラム将軍の二人の冷酷な直属の部下たちだった。
「ハァーッハッハ! 前哨戦の『動く要塞』を壊したくらいで調子に乗るなよ、ドックのガキども!」
巨漢の部下――ザラトが、拡声器のバイオインカムを通じて野太い声を轟かせる。
彼が跨るのは、ジュラ紀の超巨大竜脚類『トゥリアサウルス(ザラト専用カスタム仕様)』だ。背中に増設された巨大な超重量級パイルドライバー(杭打ち機)が、地を打つたびに大震動を起こしている。
「ブラム将軍を煩わせるまでもない。ここで全員、生体燃料にしてくれるわ!」
冷徹な女性の部下――シルフが、もう一体の超巨大重機『ブラキオサウルス(シルフ専用カスタム仕様)』の手綱を引き絞る。
彼女のブラキオは、首のフレームに巨大な生体粉砕カッターを装備した、恐怖の解体機だった。
「ザラトにシルフ……! ジュラ紀の『巨頭二人衆』が直々に来やがったか!」
バルト隊長がデイノニクスに跨がり、金髪のオールバックを風になびかせて前に出た。
「野郎ども、家族の砦は一歩も引かせんぞ! ミカ、混成部隊で地上の巨大トカゲたちの足を止めろ! ロッソ、ティラノで迎え撃つぞ!」
「応!」「任せなさい!」
ロッソのティラノ、バルトのデイノニクス、そしてミカのコンプ部隊が、迫り来るジュラ紀の巨大重機大軍勢へと向かって、ついに決死の戦闘を開始した!
恐竜・古生物重機図鑑(第11章)
【ランフォリンクス&プテロダクティルス(空中ジャミング編隊仕様)】
分類: 翼竜類(ジュラ紀後期)
重機用途: 上空からの電波妨害、通信ジャミング、対空防衛網の無力化。
カスタム特徴: 合計20頭による緊密なネットワーク制御。両翼に超古代のバイオスピーカーを換装し、集団で同じ周波数の音響を放つことで、地上の操縦士と重機の同調手綱の波長を完全に遮断する、ジュラ紀部隊の空の目。
【トゥリアサウルス(ザラト専用・超重量杭打ち仕様)】
分類: 竜脚類(ジュラ紀後期)
重機用途: 敵拠点の基礎破壊、地盤沈下誘発、超重量パイルドライブ。
カスタム特徴: 巨漢のザラトが操る30メートル級の巨躯。背中と四肢に強固なチタン合金フレームをボルト留めし、自身の体重をそのまま破壊力に変換する超重量級パイルドライバーを装備した、ジュラ紀部隊の陸の主戦力。
【ブラキオサウルス(シルフ専用・生体粉砕カッター仕様)】
分類: 竜脚類(ジュラ紀後期)
重機用途: 大規模な森林開墾、建造物の高層部解体、超高圧粉砕。
カスタム特徴: 女性のシルフが操る30メートル級の巨大解体機。首のフレームに沿って巨大な生体粉砕カッター(油圧ブレード)を装備。




