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男友達だと思ってたやつがなんかおかしい  作者: Саша


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96/114

96話

夕方。

気づけば外は少し暗くなってる。


「……帰るの?」


ぽつりと響が言う。


「ん?」


楓を見る。


「うーん」


少し考える顔。


「泊まってく」


「軽いな」


「いいでしょ、休みだし」


「まぁいいけど」


「……泊まる」


響が小さく繰り返す。


「……うん」


「……」


少しだけ間。


「……いい」


「許可制かよ」


「……でも」


「?」


「……変なことしたらだめ」


「何を想定してるんだ」


「いやいや」


楓が笑う。


「そっちがしてる側でしょ」


「やめろ」



夜。

風呂も順番に済ませて部屋に集まる。

布団は—当然のように四人分。


「……狭い」


「自業自得だ」


「だって面白いし」


「そればっかだな」


配置は左から秋山、俺、響、楓。


「……よいしょ」


「乗るな」


響が即乗ってくる。

ぎゅっ


「……ここ」


「知ってる」


「ほんと定位置だね」


楓が笑う。


「固定席だ」


「僕もいい?」


「来るな」


でも——ぎゅ


「……来たな」


「……あったかい」


「冬万能だなそれ」


「ねえ」


楓が横から言う。


「ちょっといい?」


「何だ」


「一回だけ」


「何が」


すっ

腕に触れてくる。


「……やだ」


即反応。

ぎゅうっ


「いや取らないって」


「……だめ」


「ほんと好きだね」


「……東海林さん」


「ん?」


「……こっち」


「またか」


顔を引き寄せられる。


「……キス」


「人数考えろ」


「……軽く」


「……いいけど」


「……うん」


ちゅ

いつも通り。

でも——楓が横で見てる。


「……」


「……なんだその顔」


「いやさ」


「?」


「慣れてるなって」


「今更だろ」


「じゃあさ」


楓がニヤッとする。


「私もいい?」


「ダメだろ」


「えー」


「ダメだ」


「……だめ」


響も即答。


「一致してるな」


「ちょっとくらい」


「だめ」


「……だめ」


「ガード固いなぁ」


楓が笑う。


「……でも」


楓が少しだけトーンを落とす。


「ほんとに大丈夫?」


「何が」


「これ」


四人の距離。


「……」


少しだけ沈黙。


「……今はいい」


短く答える。


「そっか」


楓もそれ以上は言わない。


「……東海林さん」


「ん?」


「……寝る」


「このままか」


「……うん」


ぎゅっ

完全に固定。


「僕も寝るよ」


秋山も目を閉じる。


「……私も」


楓も布団に潜る。


「……狭いな」


「四人だからね」


静かになっていく部屋。


「……東海林さん」


「ん?」


「……いる?」


「いる」


「……うん」


そのまま少しずつ寝息が混ざる。

ぎゅっ

響の力は、寝ても変わらない。


「……ほんと離れないね」


楓が小さく呟く。


「だな」


「でもさ」


「?」


「ちょっと羨ましい」


「何が」


「そこまで好きってやつ」


「……」


答えは返さない。


そのまま四人でくっついたままカオスな夜が静かに過ぎていった。

もし「面白かった」「続き読みたい」と思ってもらえたら、ブックマークや評価(☆☆☆☆☆→★★★★★)してもらえるとめちゃくちゃ嬉しいです!次の更新のやる気になります。

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