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男友達だと思ってたやつがなんかおかしい  作者: Саша


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73話

夜。


三人でソファに座っている。

というか——


「……狭い」


「……ちょうどいい」


「ちょうどよくない」


俺の膝の上に響。左隣に秋山。

完全にいつもの配置。


「……東海林さん」


「ん?」


「……前に言ったこと、覚えてる?」


「どれだ」


「……結婚の話」


「ああ……あったな」


前にも一回、似たようなことを言ってた。


「……ちゃんと考えた」


「何をだよ」


「……結婚すれば……ずっと一緒にいられる」


「……」


真っ直ぐ見てくる。

冗談の顔じゃない。


「……それ、まだ言ってるのか」


「……うん」


「……」


「……だめ?」


「ダメっていうか」


言葉を選ぶ。


「色々飛びすぎてる」


「……でも」


ぎゅっ

服を掴んでくる。


「……離れたくない」


「……」


「……ずっと一緒にいたい」


前よりも、はっきりしてる。

ただの思いつきじゃないなこれ。


「僕は賛成だよ」


「ダメだろ」


秋山が普通に口を挟む。


「だって合理的じゃない?」


「どこがだ」


「ずっと一緒にいられる」


「その理屈やめろ」


「……僕も結婚したいし」


「増やすな」


「……東海林さん」


響がまた視線を戻す。


「……だめ?」


「……」


正直に言うしかない。


「今は無理」


「……」


少しだけ、表情が落ちる。


「……でも」


「?」


「……ずっと一緒にいるっていうのは、別に結婚じゃなくても出来るだろ」


「……ほんと?」


「今もそうしてるしな」


「……うん」


少しだけ安心した顔。


「……じゃあ」


「ん?」


「……約束して」


「何を」


「……離れないって」


「……」


昨日も似たこと言ってたな。


「……簡単には離れないよ」


「……簡単じゃなくても?」


「お前は細かいな」


「……大事」


「……」


少し考えてから。


「……出来るだけ一緒にいる」


「……出来るだけ……」


「それが現実的なラインだろ」


「……うん」


完全な満足ではないけど、

納得はしたらしい。


「……じゃあさ」


秋山がまた口を挟む。


「仮に結婚するなら誰とするの?」


「やめろその話」


「気になるじゃん」


「気にするな」


「僕は立候補してるけどね」


「勝手にするな」


「……」


響が少し考えてる。


「……東海林さん」


「ん?」


「……私、男だよ?」


「知ってる」


「……それでもいいの?」


「何の話だ」


「……結婚」


「だから今はしないって言ってるだろ」


「……」


でも——少し安心した顔をする。


「……よかった」


「何がだ」


「……嫌じゃないって分かったから」


「……」


まぁ、そこは否定してないからな。


「……東海林さん」


「ん?」


「……キスしていい?」


「急だな」


「……なんとなく」


「……軽くだぞ」


「……うん」


ちゅ

短く、でもしっかり。


「……満足か?」


「……うん」


そのまま、また胸に顔を埋める。


「……結婚かぁ」


秋山がぼそっと呟く。


「僕も頑張らないとね」


「何をだ」


「色々」


「ろくでもないことだろ」


「当たり」


「当たるな」


その日も——結局、三人でくっついたまま過ごした。

結婚なんてまだ先の話でも、


「……ずっと一緒」


そう思ってるのは、多分——三人とも同じだった。

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