表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
男友達だと思ってたやつがなんかおかしい  作者: Саша


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

70/73

70話

朝。

目が覚めた時、最初に感じたのは——


「……重い」


デジャヴみたいな状況だった。


「……やっぱりか」


視線を下げると、胸に顔を埋めてる響。

しかも昨日よりも密着している。


そして左手は——


「……秋山もいるし」


しっかり握られている。


「東海林君、おはよう」


「おはよう」


「よく寝れた?」


「まぁな」


右側を見る。


「……響、起きてる?」


「……起きてる」


声は小さいけど、ちゃんと起きてる。


「起きてるなら離れてくれないか?」


「……やだ」


即答だった。


「理由は?」


「……まだ眠い」


「言い訳になってない」


「……離れたくない」


正直すぎる。


「……昨日の続きか」


「……うん」


ぎゅっ

さらに少し力が強くなる。


「朝から強いんだよなぁ」


「……だめ?」


「ダメじゃないけど、起きれない」


「……起きなくていいよ」


「学校あるんだが」


「……じゃあ……一緒に起きる」


「最初からそうしてくれ」


なんとか三人で起きて、準備……のはずなんだが。


「……近くないか?」


「……普通だよ」


「普通の距離じゃない」


響がずっと隣にいる。

歯磨きしてても、着替え終わっても、ずっと。


「響君、完全にストーカーだね」


「……違う」


「違わないだろこれ」


「……一緒にいるだけ」


「距離がゼロなんだよ」


「……ゼロがいい」


「そうかよ」


否定しないのかよ。





登校中。

いつも通り三人で歩いているが——


「……手」


「はいはい」


差し出すと、すぐ握ってくる。

しかも今日は——ぎゅっ


「……強いって」


「……安心する」


「それ昨日も聞いた」


「……今日も」


「そうか」


もう諦めた。



学校に着く。

教室に入って席に座ると——


「……」


「……来るよな」


ドアの方を見る。


数分後。


ガラッ


「……東海林さん」


響が入ってきた。

そして一直線。


「おい」


そのまま、椅子に座る俺の上に乗る。


「……よいしょ」


「よいしょじゃないんだよ」


「……落ち着く」


「俺は落ち着かない」


でも、もうクラスの連中も慣れてる。


「今日もかー」みたいな視線だけ。


「……昨日より密着してない?」


「……してる」


「自覚あったんだ」


「……うん」


ぎゅっ

背中に腕を回してくる。


「……」


「……東海林さん」


「ん?」


「……ここにいて」


「いるって」


「……ずっと」


「授業あるから無理」


「……授業中もここ」


「それはダメ」


「……」


少しだけ不満そうな顔。

でも——


「……分かった」


珍しく、ちゃんと引いた。




昼休み。

当然のように——


「……来たよ」


また来る。

そしてまた上に座る。


「もう席みたいになってるな」


「……私の席」


「違う」


「……仮の席」


「余計ダメだろ」


弁当を食べながら、抱きついてくる。


「……」


「……どうした」


「……なんでもない」


でも——食べ終わるとすぐに、


「……ねむい」


「はいはい」


そのまま、膝の上で寝る。




午後の授業。

問題が発生した。


「……帰らないな」


「だね」


秋山が後ろから小声で言う。


「流石に戻ると思ったんだけど」


「完全に寝てる」


「どうする?」


「……起こすか」


軽く肩を揺らす。


「響、戻れ」


「……やだ」


起きてた。


「寝てたんじゃないのかよ」


「……寝てた」


「どっちだ」


「……ここがいい」


「教室戻れ」


「……やだ」


完全に拒否。


「依存強くなってないかこれ」


「なってるね」


秋山が普通に言う。


「どうするのが正解なんだこれ」


「……無理に引き離さない方がいいと思う」


「まぁそうだけど」


「少しずつ慣れさせるしかないね」


「だよなぁ……」



結局その日。


響はほとんどの時間、俺のそばにいた。

前よりも明らかに距離が近くて前よりも明らかに離れようとしない。

でも——


「……東海林さん」


「ん?」


「……今日も一緒に帰ろうね」


「当たり前だろ」


「……うん」


その表情は、不安だけじゃなくて——ちゃんと安心も混ざっていた。

もし「面白かった」「続き読みたい」と思ってもらえたら、ブックマークや評価(☆☆☆☆☆→★★★★★)してもらえるとめちゃくちゃ嬉しいです!次の更新のやる気になります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ