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男友達だと思ってたやつがなんかおかしい  作者: Саша


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59話

昼休み。


教室の空気はさっきまでと変わらず賑やかだった。でも、俺の席の周りだけは少し静かだ。


理由は簡単。


響が俺の膝の上で寝ているからだ。

胸に顔を埋めて、腕を回している。

完全に熟睡している。


秋山は隣の椅子に座っていて、俺の腕に軽く寄りかかっていた。

東は隣の席で静かにパンを食べ終えている。

クラスの男子が後ろから小声で言う。


「寝てるじゃん」


「毎度だな」


「もう東海林の席ベッドだろ」


俺はため息をつく。


「起こすか」


秋山が言う。


「やめた方がいいよ」


「なんで」


「機嫌悪くなる」


それは確かにそうだ。

東がぽつり。


「……起きない」


「起きないよな」


響はぴくりとも動かない。

むしろさっきより抱きつく力が強くなっている。


「……ん」


小さく寝言。

そしてさらに顔を胸に埋める。


秋山が少し笑う。


「完全に寝たね」


その時。キーンコーンカーンコーン。


チャイムが鳴る。


昼休み終了。

教室の空気が一気に動く。


「次英語だ」


「だる」


みんな席に戻っていく。

秋山も立ち上がる。


「僕戻るね」


「うん」


秋山は自分の席へ戻る。少し離れた席。

でも時々こっちを見ている。


問題は俺の膝の上。響。

全く起きない。


東が横で言う。


「……起こす?」


「起きない」


俺は肩を軽く揺らす。


「響」


反応なし。


「おい」


「……ん」


ちょっとだけ動く。

でもまた寝る。


腕の力が少し強くなる。


「……東海林さん」


「起きろ」


「……やだ」


即答。目も開けない。

俺はため息をつく。


「授業」


「……いい」


よくない。

その時、先生が入ってくる。

教室のドアが開く。


英語の先生が一瞬止まる。

俺の席を見る。


俺。膝の上に響。


完全に寝ている。

教室が少し静かになる。


先生が言う。


「……東海林」


「はい」


「それは」


「響です」


先生は少し黙る。

それから言う。


「知ってる」


クラスの何人かが笑う。

先生は少し考える。


それから言う。


「起きないのか」


「起きないです」


先生が近づく。

響を見る。


そして。


「……寝てるな」


「はい」


先生は少し困った顔をする。

東が静かに言う。


「……起きない」


先生は少し考える。

それから言う。


「……仕方ない」


教室が少しざわつく。


「そのままでいい」


俺は聞き返す。


「いいんですか」


先生は言う。


「授業中騒がなければ」


そして教卓へ戻る。


「じゃあ教科書開け」


授業が始まる。

俺は教科書を片手で開く。


もう片方の腕は響が抱きついている。


数分後。


響が少し動く。


「……ん」


目は閉じたまま。

俺の服を掴む。


「……東海林さん」


「何」


「……いる?」


「いる」


「……よかった」


また寝る。完全に安心した顔。

少し離れた席から秋山が見ている。


目が合う。


秋山は小さく笑う。

口パクで言う。


「甘い」


俺は無視する。

東が横でぽつり。


「……膝」


「うん」


「……慣れてる」


「そうだな」


響はそのまま授業の間。

ずっと俺の膝の上で眠り続けていた。


もし「面白かった」「続き読みたい」と思ってもらえたら、ブックマークや評価(☆☆☆☆☆→★★★★★)してもらえるとめちゃくちゃ嬉しいです!次の更新のやる気になります。

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