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男友達だと思ってたやつがなんかおかしい  作者: Саша


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49話

昼休み。


教室はそれなりに騒がしい。

弁当を食べてるやつ、スマホ見てるやつ、寝てるやつ。

俺は席に座って机に肘をついていた。


隣では東が弁当を食べている。

静かにゆっくり。


「……東海林さん」


「何」


「……食べないの」


「あとで」


東は少しだけ頷く。


「……いつも遅い」


「昼休み長い」


そのとき教室のドアが開く。

何人かが振り向く。


「また来た」


そんな声。入ってきたのは――響。

もう完全に見慣れた光景。

響は教室を見回して、俺を見つける。

そのまま真っ直ぐ歩いてくる。


クラスの男子が笑う。


「今日も来たな」


響は答える。


「……うん」


俺の席の前まで来る。


「……東海林さん」


「何」


「……昼」


「そうだな」


響は少しだけ考える。

それから俺の腕を軽く掴む。

そしてそのまま――抱きつく。


ぎゅっと。


座っている俺の上に体重をかける。

完全に覆いかぶさる形。


「……重い」


「……甘えてる」


「言い訳」


響は俺の肩に顔を埋める。


「……落ち着く」


前の席の男子が振り向く。


「東海林、昼休み始まって30秒だぞ」


「知らん」


「もう甘えに来たのか」


響は顔を上げる。


「……うん」


「即答かよ」


教室の何人かが笑う。

もう完全に日常。誰も驚かない。

隣で東が弁当を食べながら言う。


「……今日も」


「何」


「……抱きつき」


「見れば分かる」


東は少しだけ響を見る。


「……響」


「……なに」


「……重そう」


響は少し考える。それから言う。


「……東海林さん、大丈夫」


「本人に聞け」


俺が言う。


「重い」


響は少しだけ腕の力を強くする。


「……でも離れない」


東が小さく笑う。


「……知ってる」


響は俺の肩に顎を乗せる。


「……東」


「……なに」


「……席いいね」


東は首を傾げる。


「……隣」


「……うん」


「……ずるい」


東は少し考える。


「……交換する?」


「……できる?」


「……無理」


響は少しだけ眉を寄せる。


「……法律」


「学校の」


前の席の男子が言う。


「何の法律だよ」


響は少し黙る。

それからまた俺の肩に顔を埋める。


「……じゃあいい」


「いいのか」


「……ここある」


抱きついたまま完全に満足そう。

東は弁当を食べ終わって言う。


「……響」


「……なに」


「……秋山」


「?」


「……あっち」


教室の少し後ろ。秋山が友達と話している。

響は少しそっちを見る。


「……秋山さん」


「……うん」


「……遠い」


東が言う。


「……席」


響は小さく言う。


「……東海林さん、近い」


俺はため息をつく。


「当然だろ」


響は小さく頷く。


「……うん」


そしてまた静かになる。

昼休みの教室。

周りは普通の高校生の会話。


その中で俺の席の周りだけは、いつも通りだった。


響が抱きついていて隣で東が静かに座っていて少し離れたところに秋山がいる。


文化祭が終わっても結局、何も変わっていなかった。

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