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男友達だと思ってたやつがなんかおかしい  作者: Саша


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41話

ギルド本部、奥の部屋。

レイカは腕を組み、壁にもたれかかっていた。


その視線の先――椅子に座るフードの女。

相変わらず無言だが、ただ座っているだけで分かる。

普通じゃない。


(……似ている)


数日前に見た二人。

あの戦い方と、どこか同じ気配。

その時。


「連れてきたぞ」


扉が開く。

俺と相棒が中に入る。

ユイも後ろにいる。


「助かる」


レイカが短く言う。


「例のやつだ」


視線を向ける。

フードの女。その瞬間。

女の体が、ぴくりと動いた。

そして――ゆっくりと顔を上げる。


フードの奥。目が、俺たちを捉える。

一瞬の沈黙。

空気が変わる。


「……」


女が、立ち上がる。


一歩。近づく。

レイカがわずかに身構える。だが、止めない。

女は、俺の前で止まった。

そして。


「『……遅い』」


その一言。

ユイが固まる。


「え?」


レイカの目が鋭くなる。だが、意味は分からない。

俺は少しだけ息を吐いた。


「『お前か』」


相棒が小さく笑う。


「『生きておったか』」


女の目が、わずかに揺れる。

そしてフードを外した。


長い銀色の髪。

尖った耳――隠していたそれが露わになる。

ユイが小さく声を漏らす。


「……エルフ?」


女は気にしない。ただ、俺たちを見る。


「『二人とも、変わらない』」


「『お主もな』」


相棒が答える。

レイカは何も言わない。

ただ見ている。


言葉は分からない。

だが。


(知り合い、か)


それだけは分かる。

俺は女を見る。


「『なんでこっちにいる』」


女は少しだけ視線を逸らす。


「『……気づいたら、いた』」


「『転移か』」


「『多分』」


短い会話だが、それだけで十分だった。

ユイが小声でレイカに聞く。


「レイカさん……今の」


「分からん」


即答だった。


「だが、状況は分かる」


再び三人を見る。

完全に空気が変わっている。


警戒ではない。

再会の空気。


エルフの女が、少しだけ目を細める。


「『……生きてたんだな』」


「『お互い様だ』」


俺が答える。相棒が続ける。


「『最後に別れた時以来じゃの』」


女が小さく頷く。


「『あの後、国に戻った』」


「『知っておる』」


「『でも……また戦うことになるとは思ってなかった』」


その言葉に、少しだけ間ができる。

俺は短く言う。


「『今回は違う』」


「『そう』」


女はそれ以上聞かない。

そして、視線を少しだけユイとレイカに向ける。


「『こっちの仲間?』」


「『似たようなものだ』」


ユイが「え?」と小さく声を出す。

だが意味は分からない。

エルフの女は少しだけ頷く。


「『なら問題ない』」


そして、また俺たちを見る。

ほんの少しだけ、表情が柔らぐ。

レイカがその様子を見ながら、小さく息を吐いた。


「……なるほどな」


全ては分からない。

だが確信だけはあった。


「知り合いか」


俺は軽く頷く。


「ああ」


レイカが腕を組み直す。


「そういうことなら話は早い」


そして女を見る。


「言葉は分からんが」


「敵じゃないのは理解した」


女はレイカを見返す。

数秒。


静かな視線のやり取り。

そして小さく頷いた。


ユイがようやく息を吐く。


「よかった……」


その場の空気が、ようやく緩む。

だがレイカの目は、まだ鋭いままだった。


(また増えたな)


(規格外が)


小さく笑う。


「面白くなってきた」

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