第141話 解禁
マイ白の空間に無事帰還。エリア崩壊が現実のものとなった為、グレアさんへの連絡をする暇はなかった。もしや自分の白の空間に居るのでは? と言う淡い希望で耳飾りを使ってみたが、どうやら黒の空間に居るようで、連絡は繋がらず。巨大ワームの動向を含めて、次回街に行った時に纏めて確認しようと思う。
「で、今回の成果が?」
「はい、こんな感じになりました」
◎本日の成果◎
討伐大黒霊
飢餓の機兵LV4(息吹・炎LV6、浮遊LV5、肉鎧LV6、水泳LV4、噴射LV5)
大黒霊を討伐した事により、所持霊刻印が成長
霊刻印(ダリウス)
剣術LV4⇒剣術LV5
増殖LV4⇒増殖LV5
統率・屍LV4⇒統率・屍LV5
格納・屍LV5⇒格納・屍LV6
融合LV5⇒融合LV6
修繕LV5⇒修繕LV6
霊刻印(オルカ)
剣術LV4⇒剣術LV5
空蹴LV3⇒空蹴LV4
息吹・炎LV5⇒息吹・炎LV6
吸収・炎LV4⇒吸収・炎LV5
照準LV5⇒照準LV6
強酸LV4⇒強酸LV5
大黒霊を討伐した事により、霊刻印の所持上限が成長
霊刻印数6⇒霊刻印数7
大黒霊を討伐した事により、魔具のアイテム収納上限が成長
アイテム枠9⇒アイテム枠11
大黒霊を討伐した事により、魔具の同時使用が解禁
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魔剣ダリウス・オルカ
耐久値:149/149(+42)
威力 :117(+27)[+3]
頑強 :172(+29)[+36]
魔力 :76(+9)
魔防 :168(+40)[+41]
速度 :91(+16)[+5]
幸運 :111(+33)[+3]
霊刻印(ダリウス)
◇剣術LV5
◇増殖LV5
◇統率・屍LV5
◇格納・屍LV6
◇融合LV6
◇修繕LV6
◇無
霊刻印(オルカ)
◇剣術LV5
◇空蹴LV4
◇息吹・炎LV6
◇吸収・炎LV5
◇照準LV6
◇強酸LV5
◇無
探索者装備
体 :慟哭の軽鎧(頑強+17、魔防+16)
腕 :刃の太陽(威力+3、頑強+4、魔防+4)
足 :慟哭の洋袴(頑強+12、魔防+18)
靴 :慟哭の履物(頑強+3、魔防+3、速度+5)
装飾 :縁故の耳飾(右)
装飾 :縁故の耳飾(左)
装飾 :司教の首飾(幸運+3)
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「おー、三つ首を倒した時以上に成長してんな。って事は、やっぱりあの大黒霊は三つ首よりも強かった訳で……」
「じゃなー、何とも彼とも……」
「アレを試練と称して良いものか、ううむ……」
「何で揃いも揃ってきまり悪そうな顔をなさっているのです? あっ、また新酒を忘れたからですね? チッ、ファック!」
いや、それは違う――ってこの案内人、遂に舌打ちと共に罵倒して来やがったぞ。それが大黒霊戦を終えて来た探索者にかける言葉か?
「……うん、最近のゼラならかけてくるよな、普通に」
「何を納得されているのか理解不能ですが、重い案内人ジョークですよ。重く流してください」
「軽くじゃなくて!?」
大黒霊に迫るような圧を感じる辺り、次回辺りに新酒を得ないとマジで不味そうな気がして来た。ま、まあ確かに、巨大ワームの腹の中じゃ見つけようがなかったからな……仕方ない、グレアさんに相談してみるか。
「ええ、是非ともそうしてください。彼女の店の品揃えに期待しています」
「心を読むな心を読むな。にしても、戦いの内容は兎も角として、今回の大黒霊は強敵だったと思うんだが……『水泳』の霊刻印って何?」
全然そう言うタイプの敵じゃないと思うんだが、あいつ。
「その名の通り、泳ぐのが上手くなる能力ですね。『吸収・炎』と併用すれば、流れる溶岩の中であろうと鼻歌交じりに泳ぐ事が可能になりますよ」
「お、おう、それはまた夢のある話で……やっぱあのゴーレム、道中の黒霊の力を引き継いでいたんだろうなぁ。だがまあ、『水泳』を持っていそうな黒霊とは遭遇しなかったんだが」
「例の回転に巻き込まれ、遭う前に消化されてしまったんだろう。あの三つ首の居た場所が、黒霊が生き残る最後のラインだったんじゃないか?」
「黒霊にとっても世知辛いものじゃて」
「いや、まったくで」
ともあれ、さっきゼラが言っていた使い方は有用そうだ。折角だから憶えておこう。
「『水泳』の他の霊刻印は被るものが多いな。高レベルのものはキンちゃんに預けているものと入れ替えるとして……魔具の新機能、同時使用が解禁ってあるけど?」
「はい、次回からダリウスとオルカ、両方の魔具を同時に使用する事ができるようになりました」
「つ、つまり……?」
「いちいち切り替えなくとも、双方を同時に持てるようになります。所謂、二刀流ですね。その状態であれば、霊刻印も同時に使えますよ。またベクトがダリウスソードを持ち、人化したオルカが自身を手に戦う、と言う戦法も実現可能となりました」
「「おおっ!」」
「遂にゼラにまでダリウスソードと言われてしまうワシ……」
と、愚痴るダリウス。それが嫌なら人化を果たせば良いのに……だが、今回の機能解放はマジで素晴らしいぞ!? 本格的にオルカとの探索ができるようになったし、霊刻印の使い勝手も格段に上がった! 二刀流を試すにしても、切り替えて使う構成を気にしなくてよくなったのは、本当にデカい!
「ただオルカを人化させて探索をする場合、手に持った魔具の霊刻印した使えませんので、その点は注意してください。先の例であれば、ベクトはダリウスソードの、オルカはオルカの霊刻印のみ使用可能です」
「あー、流石に二人の状態でどっちも、とはいかないか……けど、それでも十分だ。戦略の幅がとんでもない事になっちゃうぞ!」
「ああ、これで漸くまたホワイトの毛並みを堪能する事ができる訳だ。フフフ、次の探索が今から楽しみだな!」
な、何か違うところで盛り上がっているような……まあ、オルカが良い空気を吸っているようで何よりです。
「それと、今回も大黒霊を倒した事で各霊刻印のレベルが上がりましたね。『剣術』はより達人の域に到達するようになり、『増殖』は複製速度と限界数がアップ、このレベルの『統率・屍』ともなれば全ての黒霊を一度に出しても問題ないでしょう。具体的には11体まで可能です。『格納・屍』は13体まで入れる事が……あ、嘘でした。格納できる数の方が多かったので、一度に使役する黒霊は11体まででお願いします。それ以上は敵に戻ってしまうので」
「お、おう」
とは言え、今格納しているのはホワイト、ハゼ斧、ハゼ槍、ハゼ金、杖ズミさん、やっちゃん、フリジアンの7体しか居ないから、その辺を気にするのはまだ先の話になりそうだ。良い機会だし、どこかのエリアでスカウトするのもアリか?
「『融合』は黒霊だけでなく、親和性の高い霊刻印同士の合体もできるようになりましたね。『修繕』は直に触れずとも行えるように――」
「――うんうんうん、うん……うん、ちょっと待ってくんない?」
「何ですか、ベクト? まだ説明の途中ですよ?」
「それについてはすまん」
けどさ、話を途中で止めなきゃいけないくらい、やば目な事を言ってなかったか?




