31 宗教じみた 迷信じみた
「ここに遮断ラインを引くとしよう。で、これらのポイントを押さえるための隊員を、どうやって効率的に到達させるか」
もう何度も話し合ったことだが、コリネルスが粘り強く繰り返す。
そうしながら、ロクモンを待っている。
無数ともいえるセンサー域を通過しなくてはならない。セキュリティエリアも複数個所ある。
まずは、それらを無効化することが必要。
コリネルスの目は、このマップの情報は正しいのかどうか、と問うている。
ロクモンはマップを指でなぞってはいるが、心はどこか別のところにあるようで、やはり終始無言。
結局、ンドペキ隊にはその方法が分からなかった。
それらの制御室がどこにあるのか、集中監視室のようなものがあるのか、あるいは分散されているのかも分からなかった。
作戦の細部は見えてこない。
どうしても、レイチェル騎士団との合流が先決だということになって、議論は先に進まない。
シェルタの出入り口が長官居住区にあることは間違いないが、政府建物内には別の出入り口も存在するという。
それを知っているのも騎士団である。
「なあ、ンドペキ、今更なんだが、市長ってやつの言葉、信じられるのか?」
パキトポークが話題を変えた。
「おい、何を言う、いまさら」
「いや、スジー達は立派に任務を果たして帰ってくる。ただ……」
「ただ、なんだ」
「なんというか、あの宗教じみた言い伝え、迷信じみたというか。俺にはどうも……」
「受け入れがたい、か」
「まあ、そういうことだ」
数日前、ライラが訪ねて来た。
自分はメッセンジャーだと言いながら。




