第94話:ただの煙突掃除と、次元歪曲の戦略魔導砲の強制空気清浄機化(大帝国の狂気と開かれた次元の穴)
第94話:ただの煙突掃除と、次元歪曲の戦略魔導砲の強制空気清浄機化(大帝国の狂気と開かれた次元の穴)
黄金の城塞『日だまり郷』の朝は、迫り来る超大国の脅威など微塵も感じさせない、大宇宙の理すらも平伏す圧倒的な平穏と、胃袋を暴力的なまでに刺激する極上の肉の焼ける匂いと共に幕を開ける。
今日のアルドは、朝からキッチンの巨大な鉄板に向かい、見事な手際で『特製・飛竜の極厚ハンバーグと、神仙チーズの濃厚フォンデュ』を仕上げていた。
「よし! メインは飛竜の粗挽き肉に、森で採れた香草をたっぷり練り込んで肉汁を閉じ込めた極厚ハンバーグだ。そして、大精霊のミルクから熟成させた神仙チーズのソースを、熱々の鉄板の上からたっぷりとかけて……完成だ!」
アルドがエプロン姿で、ジュージューと食欲をそそる音を立てる鉄板をダイニングテーブルに運ぶと、その圧倒的な生命力と焦げたチーズの香ばしさに引き寄せられ、神竜ポチとモフモフの星狼シロがテーブルの下でちぎれんばかりに尻尾を振って待機していた。
このハンバーグ、一口食べれば飛竜の野生のエネルギーが全身の魔力回路を限界突破させ、神仙チーズの酵素が致死の呪いすらも完全に中和し、魂の底から尽きることのない活力を湧き上がらせる『究極の超活性・回復食』である。
「うむ……! このナイフを入れた瞬間に溢れ出す肉汁の海と、トロトロに溶けたチーズの輝き! 見るだけで我が魔界の闘争本能が、暖炉の前で丸くなる仔犬のようにフニャフニャに溶かされそうになるわい!」
元・魔界大帝サタナスが、フォークとナイフを握りしめ、あまりの美味さにワナワナと肩を震わせて感涙に咽いでいた。
そんな賑やかなダイニングの喧騒から少し離れた、防音・防諜の魔法結界が幾重にも張られたリビングの長テーブル。
そこでは、大公レオハルト、情報局長アーキヴァル、元・大賢者ゾルタンの三人が、アステリア王国の王都上空を指し示す立体地図を広げ、極めて深刻な顔つきで極秘の『戦術会議』を行っていた。
「……大公閣下。先日の『アビス・クラーケン』を我々に(極上の浄水器として)無力化された神聖ザギアス帝国ですが、空、陸、海と三軍の主力兵器を悉く失った皇帝は、ついに完全に正気を失ったようです」
アーキヴァルが、手元の分厚い機密書類を指先で弾きながら冷徹に報告する。
「通常の軍事侵攻が通じないと悟り、いよいよ禁忌に手を染めたか。……皇帝め、今度は何を撃ち込んでくる気だ」
大公レオハルトは、地図の王都上空に現れ始めた奇妙な空間の歪みを睨みつけた。
「はい。帝都の奥深くに隠匿されていた、皇帝直轄の戦略魔導兵器『次元歪曲の絶望砲』が起動しました」
ゾルタンが、魔力測定器に映る、空間そのものを抉り開けるような赤黒い波形を指し示す。
「この魔導砲は、帝都から王都上空へと直接次元のトンネル(ワームホール)を繋ぎ、いかなる物理的・魔術的防壁も無視して、王城の真上から超高圧縮の反物質エネルギーを叩き込む悪魔の兵器です。奴らの狙いは、軍を動かすことすら放棄し、王都の中枢を文字通り『空間ごと消滅』させることでしょう」
「王都に住まう数十万の民の命を、安全な帝都からボタン一つで消し飛ばそうとは。……一国の主として、いや、人として決して許されざる暴挙だな」
大公レオハルトは、怒りで拳を強く握りしめ、テーブルを軋ませた。
「ええ、まさに狂気の沙汰です。ですが、我々が『事前に』その次元の歪みを完全に把握している以上、王城の瓦一枚すら傷つけさせることはありません。敵の魔導砲が牙を剥く前に、次元のトンネルごと綺麗にお掃除して差し上げましょう。……空間の穴に詰まった汚れを掻き出すといえば、アルド様にとって最も得意とする『煙突掃除』の領域ですからね」
アーキヴァルは、悪魔のように完璧な微笑みを浮かべた。
相手は大陸を支配する超大国の皇帝その人であり、放たれようとしているのは国家滅亡クラスの戦略兵器である。しかし、アーキヴァルの手帳の新たなページには、一切の躊躇いもなく『対・神聖ザギアス帝国・ご請求書(第四弾)』と優雅な筆記体で書き込まれていく。
彼はそのままペンを滑らせ、一枚の『依頼書』を迅速に作成した。
ちょうどそこへ、食後の極上ハーブティーを運んできたアルドに、アーキヴァルは深々と頭を下げて依頼書を差し出した。
「アルド様、美味しい朝食の最中に申し訳ありません。大公閣下より、急ぎの『煙突掃除の依頼』が入っております」
「おや、急ぎのお仕事かい? どれどれ……『王城の大煙突の真上に、真っ黒な煤が固まって変な空間の穴みたいなものができており、そこから嫌な臭いのする煙が逆流してきている。お城の中が煙だらけになる前に、至急煙突の貫通作業と、フィルターの設置をお願いしたい』……なるほど!」
アルドは、依頼書を見て真剣な表情でコクリと頷いた。
「煙突が詰まって煙が逆流してくるなんて一大事だ! お城の中がススだらけになったら、みんなが息苦しくて倒れちゃう。長年の汚れが固まって、空に穴が開いたみたいに見えるほど真っ黒なススの塊になってるんだろう。よーし、今日は僕の特製『事象貫通の煙突ブラシ』と、『絶対吸着の神仙フィルター』を持って、お城の煙突を奥の奥までピカピカに貫通させてこよう!」
アルドが意気揚々と作業着(スス汚れを完全に弾く特製エプロン)に着替え、信じられないほど長い柄のついたブラシと、巨大な白い布のようなフィルターを持って部屋を出て行った後。
リビングの影から、レイヴンとシノンが音もなく立ち上がった。
「主の『煙突掃除』の邪魔をする、薄汚い帝国の砲兵どもは、俺たちが次元のトンネルを逆走して直接帝都に乗り込み、処理しておく。……さあ、皇帝の首に縄をかけるための、決定的な集金の始まりだ」
クランメンバーたちによる、大陸全土を巻き込む壮大な大戦――能動的な悪の事前粉砕が、ついに帝国の喉元へと刃を突き立てる段階に入ったのである。
***
その頃、アステリア王国から遥か遠く離れた、神聖ザギアス帝国の帝都。
地下深くに建造された戦略魔導兵器『次元歪曲の絶望砲』の管制室では、皇帝直属の魔導技師長が、モニターに映る王城上空の次元トンネルの映像を見つめながら、狂気に満ちた高笑いを上げていた。
「ガハハハハ! 素晴らしいぞ! 次元のトンネルは完全にアステリアの王城上空へと直結した! これで、忌まわしいアステリアの防衛結界など無意味だ!」
技師長は、傍らに控える副官たちに鷹揚に頷いてみせた。
「三軍の将軍どもは不甲斐なく敗れたが、この私と、皇帝陛下直々の最高兵器があれば、アステリアなど一瞬で空間ごと消し飛ぶ! さあ、反物質エネルギーの充填を急げ! 愚かなアステリアの虫けらどもに、逃げ場のない次元の彼方からの絶望を味わわせてやるのだ!」
「技師長! 反物質エネルギー、限界突破に達しました! いつでも発射可能です!」
「よし! 次元トンネルの出口を最大まで開け! アステリア王城を、歴史の闇へと葬り去れ!」
自らの完璧な殺戮が始まると信じて疑わない帝国技師長の狂笑が、轟音を立てる巨大な砲身の響きと共に、地下管制室に虚しく響き渡っていた。
***
「よし、煙突掃除とフィルター設置の準備は完璧だ!」
アルドは、アステリア王城の最も高い屋根の上に立ち、手作りの『事象貫通の煙突ブラシ』を構え、足元には『絶対吸着の神仙フィルター』を用意していた。
――当然ながら、その素材は常軌を逸している。煙突ブラシは、世界樹の最も硬い根を束ねて棘状に加工し、大宇宙のいかなる次元の壁や概念的障害すらも物理的に削り貫く『究極の貫通兵器』。神仙フィルターは、天界の雲海を織り上げ、大精霊の加護を付与した、いかなる猛毒や反物質エネルギーも一瞬で無害な空気に変換する『究極の浄化膜』である。
「うわぁ……。大公様が言っていた通り、これはひどいな。煙突の真上に、真っ黒な穴(次元のトンネル)が開いてて、その奥からゴオオオッていう嫌な音(反物質エネルギーの充填音)が聞こえてくるぞ。おまけに、すっごく焦げ臭い」
アルドは、首に巻いたタオルで汗を拭いながら、プロの煙突掃除人(便利屋)としてのダメ出しを始めた。
彼の驚異的な「日常フィルター(事象の誤認)」は、大宇宙の空間を抉り開ける帝国の次元トンネルと魔導砲を、「長年の換気不足で異常発酵し、あまりの真っ黒さで空中に穴が開いているように錯覚させるほどガンコなススと煙の塊」だと完全に誤認していた。
「よし! あんなにススが詰まってたら、煙が全部逆流してきちゃう! 一気にブラシで奥の奥までススを掻き出して、フィルターで蓋をしてやるぞ!」
『発射ァァァァッ!!』
帝都の地下から放たれた、国家を消滅させるほどの超高圧縮・反物質エネルギーが、次元トンネルを通って、アルドの立つ王城の真上から一直線に降り注ごうとしていた。
「うわっ! ススが物凄い勢いで吹き出してきた! でも、この特製・事象貫通の煙突ブラシの前には、どんなガンコな詰まりも一発で貫通だ!」
アルドが巨大な柄のついたブラシを両手で構え、槍を突き出すような要領で、空間の穴(次元トンネル)に向かって思い切りブラシを突っ込んだ。
『な、なんだと!? 次元の出口に謎の巨大なブラシ状の物体が出現!? 構わん、反物質エネルギーでブラシごとチリも残さず消し飛ばせェェェッ!』
管制室で技師長が叫んだ直後。
超弩級の反物質エネルギーと、アルドの振るう手作りの煙突ブラシが、次元のトンネル内部で真っ向から激突した。
――ゴシゴシゴシゴシッ!!!!
星を消滅させるはずの帝国の反物質砲撃は、アルドの「ガンコな煙突の汚れを奥までゴシゴシ掻き出したい」という圧倒的で暴力的なまでの意思の前に、物理的に「キュルルルルッ!」と情けない音を立てて、まるで排水溝の泥汚れのように、一瞬にして削り散らされてしまった。
『ギ、ギャァァァァァァァァッ!? な、何ダコノ異常ナ研磨力ハ!? 我ガ帝国の誇ル戦略魔導砲ノ反物質エネルギーガ、タダノ掃除用ノブラシニ真正面カラ削リ落トサレテイクゥゥゥッ!?』
「よし、ススは綺麗に掻き出せたぞ! しかも、このブラシ、奥の方の『変なパイプ(魔導砲の砲身)』まで届いてるみたいだ。ついでにパイプの中もゴシゴシ磨いてあげよう!」
アルドが次元トンネルの奥深く――帝都の地下にある砲身内部までブラシを突っ込み、激しくゴシゴシと前後運動を繰り返した。
『ギャアアアアッ! 砲身の内部装甲が、謎のブラシによって物理的に削り取られていくゥゥッ!』
「よしよし、奥までピカピカになった! 最後に、煙突の出口にこの『絶対吸着の神仙フィルター』を被せておけば、もう二度と嫌な臭いはしないぞ!」
アルドが次元トンネルの出口(アステリア王城側)に、真っ白な神仙フィルターをバサッと被せ、巨大な輪ゴムのようなものでしっかりと固定すると、大宇宙の法則が完全にひれ伏した。
反物質エネルギーを放射していた次元トンネルと、その奥にある帝都の魔導砲は、フィルターを装着された瞬間に、禍々しい破壊の力を完全に調律された。
代わりにアルドの清掃が持つ『究極の空気浄化と癒やしの香り』という概念が、物理的な限界と次元の壁を超えて、魔導砲の存在そのものを書き換えていった。
『ア……ァァ……。我ノ、大宇宙ノ空間ヲ消滅サセルハズノ反物質エネルギーガ、マルデ都合ノイイ【空気ヲ綺麗ニスル為ノマイナスイオン】ノヨウニ……!? イヤ、フィルターヲ通ス度ニ、魔導砲ノ砲身ガ、異常ナマデニ心地ヨイ【絶対的ナ浄化能力ヲ持ツアロマディフューザー】ニ変換サレテイクゥゥゥッ! 私ノ存在ガ、王都ヲ破壊スルノデハナク、コウシテアステリアノ空気ヲ永遠ニ美シク保ツ「極上ノ全自動・超大型空気清浄機」トシテ機能スルコトガ、コレホドマデニ満タサレルコトダッタトハ……!』
帝国の殺戮兵器としての魔導砲の意思(高位魔導AI)は、アルドの「煙突掃除とフィルター設置」によって完全に浄化され、書き換えられた。
万物を消滅させる禍々しい大砲は、気がつけば「帝都の地下から次元トンネルを通じてアステリア王城上空に繋がり、帝都の汚れた空気を吸い込んでは完全に浄化し、極上の森林浴のアロマとマイナスイオンを王都中に振りまき続ける、超高性能な『永久・エコ神仙空気清浄機(見た目は巨大な花のような送風口)』」へと姿を変えていたのである。
「よしよし! 嫌な焦げ臭いススの匂いは完全に消えて、代わりにすっごく爽やかな森の香りがしてきたぞ! おまけに、あの煙突の穴から心地よいそよ風が吹いてきてる。これで王城のみんなも、深呼吸してリラックスできるね!」
アルドが煙突ブラシを片付けて額の汗を拭うと、王城上空を覆っていたドス黒い次元の歪みは一瞬にして晴れ渡り、眼下の王都は清々しい空気に包まれた『奇跡の神仙リゾート』へと進化を遂げていた。
***
一方その頃、空気清浄機の送風ファンに改造され、アロマオイルの香りを放ち始めた元・戦略魔導砲の内部(帝都の地下管制室)では、阿鼻叫喚の地獄絵図が展開されていた。
「な、なんだこれはァァァッ!?」
魔導技師長が絶叫する。
彼が魔導砲を制御するために握っていた発射レバーは、いつの間にか『アロマディフューザーの香りの強さを調節するスイッチ』に書き換えられていた。
管制室内にいた帝国の技師たちが着ていた重厚な防護服は全て『清潔感のある白い清掃業者のユニフォーム』に変わり、彼らの手には『フィルター交換用の予備の布と、芳香剤のボトル』が強制的に握らされてしまっていた。
アルドの「綺麗な空気を維持するメンテナンスの人たちが必要だ」という無自覚な意思は、帝国の技師たちを「優秀な空気清浄機のメンテナンススタッフ」と認識し、管制室内のあらゆる設備を強制的に【安全で健康的な空調管理室】へと書き換えてしまったのだ。
「ば、馬鹿な……。我が帝国の誇る無敵の戦略魔導砲が、ただの『巨大な空気清浄機』に変わるだと……!? 我々は、次元の壁越しに『お掃除』されたというのか……!」
技師長がへたり込み、絶望の涙を流したその時。
「――ご苦労だったな、薄汚い帝国のドブネズミども。随分と『空気が良くていい匂いのする部屋』になったじゃないか」
浄化された管制室(空調管理室)の空間が歪み、アルドが磨き上げた次元トンネル(パイプ)を逆走して、音もなくシノンの短剣が閃いた。
次元の穴からは、レイヴンが神具の斧を肩に担ぎ、凄まじい威圧感を放ちながら現れる。そしてその後ろには、冷徹な執事服に身を包んだアーキヴァルと、大公レオハルトの姿があった。
「主の『煙突掃除』のおかげで、貴様らの薄汚い兵器の配管清掃は済んだようだな。直接帝都まで出向く手間が省けた」
レイヴンが、冷酷な瞳で見下ろす。
「ヒィッ……! お、お許しを……! 我々は神聖ザギアス帝国の……!」
「証拠は十分に揃いましたよ、技師長殿。これにて、帝国の戦略魔導部隊は完全な無力化(空調設備メンテナンス業者への強制転職)です」
アーキヴァルが、分厚いバインダーから【完全なる破滅への第四の請求書】を取り出し、技師長の目の前にドンッと突きつけた。
「さあ、この莫大な『事象貫通の手数料』、貴様らの身と魂を労働力に変えて、この帝都の地下で永遠にフィルターの交換とアロマの補充をし続けてもらいましょうか。皇帝への素晴らしいお土産話になりますね」
シノンの冷たい宣告と共に、魔導技師長と帝国兵たちは完全に心をへし折られ、芳香剤のボトルを持ったまま大人しく空調管理の業務へと就かされていった。
***
数日後。日だまり郷の黄金の城塞。
「……終わりましたね。王都を空間ごと消し飛ばすはずだった帝国の戦略魔導砲が、アルド様の腕によって見事な超大型空気清浄機に成り下がりました。そして、捕らえた技師長と兵士たちは、帝都の地下で立派な『空調メンテナンス業者』として汗を流しております」
記録係のアーキヴァルが、大公から送られてきた莫大な報酬と、王都の住民たちから届いた感謝の手紙の山を確認しながら、手帳の『対・神聖ザギアス帝国・請求書』の第四ページ目に羽ペンを走らせる。
「アルド殿が煙突掃除したあの次元の穴、今では『奇跡の神仙アロマ吹き出し口』と呼ばれ、王都中の空気を浄化し、万病を癒やす極上のマイナスイオンを振りまいているそうだな。帝国の次元攻撃計画など、完全に極上のリラクゼーション空間作りの手伝いにされたというわけだ」
レイヴンが、暖炉の前でシロ(星狼)にブラッシングをしてやるアルドを眺めながら、不敵に笑う。
「ええ。空、陸、海、そして次元兵器。全てを『快適なインフラ設備』に変えられ、手駒を完全に失った皇帝は、もはや玉座で恐怖に震えることしかできないでしょう。いよいよ次回……」
アーキヴァルの眼鏡の奥で、全てを計算し尽くした冷徹な死神の光が煌めいた。
「我々の完璧な情報網とアルド様の【究極の家事】が、大帝国の息の根を完全に止め、皇帝の玉座を直接チリトリで掃除して差し上げる『最終決戦』の時です」
最強の便利屋の「ただの煙突掃除」は、王都消滅の危機をただの配管清掃として解決し、超大国の戦略攻撃を粉砕するだけでなく、王国に最高の癒やし環境をもたらす奇跡の空気清浄機を誕生させてしまったのである。
城塞の住人たちによる「能動的な悪の粉砕」は、大陸最大の軍事帝国を敵に回す大戦において、決定的な第四歩を踏み出し、次なる第95話――帝国の完全なる崩壊へと着実に王手をかけたのであった。
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