265話:ただの町内会の防災訓練と消火器の設置(防災・防衛インフラ整備)と、全自動インフラをフル活用した夢の超絶エコ・スマートシティ『日だまり郷』の絶対安全保障体制の確立
第265話:ただの町内会の防災訓練と消火器の設置(防災・防衛インフラ整備)と、全自動インフラをフル活用した夢の超絶エコ・スマートシティ『日だまり郷』の絶対安全保障体制の確立(総合ライフサポート企業の危機管理・防災プロデュース業務)
黄金の城塞『日だまり郷』の朝。そこは、大宇宙の根源たる神仙へと完全覚醒したアルドが、あえて「ただの便利屋」としての日々を選択し固定したことで、もはや何者にも侵し得ぬ絶対的な聖域と化していた。
庭先では、厳しい木枯らしが吹き荒れる冬の真っ只中でありながら、日だまり郷の中だけは春の陽だまりのような暖かさと清涼な空気に包まれている。かつて全宇宙を滅ぼそうと幾度も襲い掛かってきた創造神や天界の神々、そしてすっかり常連の大家さん候補として定着した勇者パーティの面々が、縁側で湯気を立てる極上玄米茶をすすりながら、自らとペットたちに起きているさらなる異常現象について、今日も顔を見合わせていた。
「……なあ。昨日も言ったが、俺たちだけじゃなく、この日だまり郷にいるペットや魔物たちまで、完全に未知の進化領域に突入しているんだ。昨夜、うっかり影絵をして遊んでいたんだが、俺の指から落ちた影が勝手に実体化して『自律型の絶対防衛シャドウナイト』に自己進化しやがった。それどころか、俺が歩くたびに地面から溢れ出す無意識の闘気と生命力が、周囲の空間の次元断層を自動修復している。俺の肉体が、もはや『無防備』や『死角』という概念を物理的に拒絶して、歩く神話の要塞みたいになっているんだが」
勇者が、己の傷一つない屈強な腕を見つめながら首を傾げた。彼の肉体は歴戦の傷跡が完全に消え去っているどころか、肌の表面に神話級のオーラが常時コーティングされ、もはや「ダメージ」という概念そのものが彼を避けて通るようになっている。
「ええ。私もですわ。昨日など、趣味で編み物をしていたのですが、私の指先から漏れ出す過剰な生命力と魔力が毛糸に還元され、ただの毛糸が『平行世界の平和な未来を紡ぎ出す運命の糸』へと変貌してしまいましたの。美容液どころか、ただ私がそこに存在し、無意識に手足を動かすだけで、周囲の事象が強制的に神域レベルの奇跡へと引き上げられ、世界そのものの寿命が無限に等しくなっていくのを感じますわ」
魔女グレイシアもまた、自らの白く透き通るような手を見つめながら驚きと共に頷く。
縁側で丸くなっている神竜ポチと星狼シロに目を向けると、彼らの毛並みはただ艶やかという次元を越え、大宇宙のいかなる物理・魔法法則すらも弾き返す『神仙級の絶対防壁』のような神秘の輝きを放ちながら、ただの犬猫のように無防備に腹を見せて寝転がっている。彼らが心地よさそうに微睡みながら時折尻尾を振るだけで、周囲の空間に局地的な「時間の停滞する絶対治癒領域」が展開され、万病を癒す超高濃度のパワースポットと化しているのだ。
その光景を見て、【最高情報・歴史管理責任者(CIO)】の元・大賢者ゾルタンが、縁側に腰掛けながら静かに推測を口にした。
「……おそらく、社長の力が影響しているのだろう。社長は『全知全能の神仙』そのもの。そんな彼が、我々社員や大家の面々、そしてペットの魔物たちと『これからもずっと一緒に、楽しく賑やかに暮らしたい。誰も欠けてほしくない』と無意識に願った結果、我々に社長の『不老不死に近い力』が少しずつ分け与えられ続けているのだ。それは人間に限らず、ペットの魔物たちにまで及んでいる」
「な、なんと……! 我々の体調が異常なまでに絶好調なのも、ペットたちが不老不死の神話生物へと自動アップデートされ続けているのも、全ては……」
「左様。社長が寂しくならないように、そしてこの平穏な日常が永遠に続くように、世界が我々の存在を『不老不死』に近い状態へと書き換えているのだ。老いはなくなり、寿命という概念すら消滅し、細胞や魔力回路の一つ一つが宇宙の真理に直結している。我々が何もしていなくとも能力が日々限界突破していくのは、全て我が黄昏の守護者の最高の手厚い福利厚生というわけさ。……特に今日は、都市の『安全と防災』を支えるインフラの整備が控えている。頭脳も肉体も絶好調に越したことはない」
ゾルタンの言葉に、一同はアルドの底知れぬ愛と規格外の力に戦慄しながらも、深い安堵と温かい絆を感じて微笑み合った。
そんな穏やかな閑話が交わされる中、日々のメンテナンス業務と家事への情熱を燃やすアルドが、キッチンで腕を振るっていた。そこからは、魂の最深部を震わせるような、香ばしい醤油の焦げる匂いと、濃厚な肉汁の暴力的なまでの香りが漂い、城塞の廊下を満たしていく。
「よし! 今日のメインは、大家の神々や勇者パーティのみんなも一緒に食べる、朝から防災訓練のスタミナを全開にする『幻獣牛の極厚ステーキ丼〜特製神仙ガーリック醤油ダレと天界の温玉乗せ〜と、大精霊の森の根菜たっぷり熱々豚汁』だ! まずは、旨味が限界まで乗った幻獣牛の特厚ロース肉を、神仙の鉄板で表面はカリッと、中はレア状態に一気に焼き上げる。そこへ、世界樹のニンニクと神仙醤油を合わせた特製のガーリックダレをジュワッ!と絡めるんだ! 炊きたての神仙米の上にドーンと乗せて、最後に天界卵で作ったトロトロの温泉卵をトッピングする。その横で、世界樹の根菜と幻獣豚のバラ肉をコトコト煮込んだ、コク深い熱々の豚汁を添える。……温玉が固まらないうちに完成だよ!」
アルドがエプロン姿で、圧倒的な香りを放つ特大のどんぶりをダイニングテーブルに運ぶと、不老の話題で盛り上がっていた勇者たちや魔物たちまでもが、その暴力的なまでの食欲をそそる匂いに引き寄せられ、目を輝かせて席に着いた。
この極上モーニング、一口かぶりつけば幻獣牛の圧倒的なアミノ酸と極厚肉の肉汁が全身の魔力回路を限界突破させ、豚汁の根菜が血中のあらゆる疲労物質や致死の呪いすらも瞬時にデトックスし、不老不死に近づきつつある体にさらなる多幸感と絶対的な活力を湧き上がらせる『究極の超覚醒・至高の肉料理ブレックファスト』である。
「うむ……! この熱々のステーキを箸で割り、ご飯と一緒に口に運んだ瞬間に広がる、圧倒的な肉汁とガーリック醤油のビッグバン! 黄金色の温泉卵が極上のタレを完全に抱き込み、肉の旨味を何百倍にも引き立てる! すかさず具沢山の豚汁をすすれば、味噌のコクと大地の甘みが口の中の脂を最高にリセットしてくれる! 美味さのあまり魂が魔界の果てまで吹き飛びそうになる無限の食欲ループ! 全身の細胞が歓喜の声を上げて底知れぬパワーが湧き上がるこの多幸感、我が最高福利厚生責任者の職務が、王都の超高級老舗割烹で至福の朝食を貪る大貴族のようにフニャフニャに溶かされそうになるわい!」
サタナスが、箸を持つ両手を震わせ、神々と肩を並べて極上の朝食に感涙して咽いでいた。
――そして、至福の朝食が終わり、食後の極上緑茶が振る舞われた後。
アルドは、作業着の袖をまくり上げながら、やる気に満ちた満面の笑みでリビングの広間に立つ役員たちと大家の面々を見渡した。
「みんな、昨日までの作業で『日だまりエコ・スマートシティ』の行政も経済もバッチリ完璧に終わったよね! でも、これだけ立派な町になっても、火事や地震が起きたらみんな困っちゃうよね。だから今日は『町内会の防災訓練と、消火器の設置(危機管理・防災インフラの整備)』をやって、どんな災害が来ても絶対に誰も傷つかない究極の安全都市を完成させよう!」
「承知いたしました、社長。我が社の理念の集大成たる『都市開発』……ついにあらゆる自然災害および外的脅威を無効化する絶対安全保障体制の確立フェーズに移行します」
【最高財務責任者(CFO)】のアーキヴァルが、優雅に眼鏡を押し上げ、分厚いタブレット端末を操作した。
「都市の各ブロックには、既に避難経路の指定と防災拠点の用地が確保されております。また、社長が導入する防災システムにより、災害という概念そのものを事前に検知し無効化する『全自動被害ゼロ・プロトコル』が稼働いたします。社長が消火器をセットし次第、この都市は完全な無災害・絶対安全のユートピアとなります」
「その通り! だから今日は、みんなに避難の仕方を教えて、便利な消火器を置くよ! まずは『事象避難の神仙メガホン』で、「火事だー! 逃げてー!」って呼びかけて、安全な場所までみんなを案内する。これを使うと、パニックにならずに一瞬で安全地帯にワープできるんだ。そして、各ブロックの角に『因果消火の神仙消火器』をドスン!と置く。この消火器は、火の気を見つけたら自動で飛んでいって、どんな大火災も一瞬で快適な春風に変えてくれる不思議な消火器だよ! みんなが毎日安心して暮らせるように、完璧にセッティングしちゃおう! よーし、僕たちの『総合ライフサポート(危機管理・防災プロデュース部門)』の出番だ!」
アルドが立ち上がると、役員たちも一斉に凄まじい気合い(殺意に似た作業意欲)に満ちた表情で立ち上がった。
【最高開発・解体執行責任者(CDO)】レイヴンの役割
「社長。避難経路を塞ぐ不審な障害物や、防災訓練の邪魔になる不要な瓦礫の粉砕は、この俺にお任せを。邪魔な障害物どもは専用のバール(神具の斧)で微塵残さず叩き潰し、完璧な『安全な避難ルートの確保』をしてご覧に入れましょう」
レイヴンが、神具の斧を大型のバールのように構えて不敵に笑う。
【環境浄化・概念調律最高責任者(CEO)】エルミナの役割
「ええ。火災による煙や、災害時の有害な粉塵の概念は、私が特製の極大聖光浄化魔法で一瞬にして中和し、都市の空気を常に森林浴レベルの快適さに保って差し上げますわ。これで防災環境の浄化も最高峰の環境が整います」
エルミナが、美しく銀髪を揺らしながら頷く。
【絶対防壁・空間隔離最高責任者(CSO)】シノンの役割
「……避難所に集まった市民や、消火器の保管場所が、外部からの二次災害に遭わないよう、『絶対遮断の防災結界(究極のシェルター)』を都市全体に展開する。市民の生命と財産には指一本触れさせない」
シノンが短剣を弄びながら冷たく宣言する。
「うんうん、みんな本当に頼もしいな! 防災訓練は慌てないことが大事だし、消火器の設置は目立つ場所じゃないとね! しっかりヘルメットを被って安全第一で作業しようね!」
アルドは満足げに頷き、自身の作業着(いかなる炎や衝撃も弾く特製防災作業用・完全耐火服とヘルメット)に着替え、手には「事象避難の神仙メガホン」と、ピカピカに光る真っ赤な「因果消火の神仙消火器」を握りしめた。
「よーし! それじゃあ僕は、この『防災・危機管理整備道具一式』を持っていくよ! みんなの夢の町を完全に安全にするために、絶対に声が届くメガホンと、超便利な消火器を『DIY(町内会の防災活動)』してこよう!」
こうして、総合ライフサポート企業『黄昏の守護者』の社員一同は、防災仕様に改造された魔導サービスカーに乗り込み、活気に満ちたスマートシティの広場へと向けて出勤したのである。
***
『日だまりエコ・スマートシティ』の心臓部、中央広場。
そこには、町内会の回覧板でお知らせを見た数百万人の市民たちが、防災訓練に参加するために集まっていた。しかし、いくら平和な都市とはいえ、何かの拍子に火の粉が上がったり、予期せぬ地震が起きる可能性はゼロではない。
「さあ、社長。まずはこの避難経路に立ち塞がる鬱陶しい障害物と、邪魔な瓦礫の粉砕は俺にお任せを。完璧な『安全な避難ルートの確保』をしてご覧に入れましょう」
CDOのレイヴンが神具の斧を構え、路地裏に向かって旋風のごとく突っ込む。
「超絶防災・障害物完全解体・避難経路一閃斬ィィィッ!!」
放たれた一撃は、障害物の「因果の隙間(通行の妨げ)」だけを完璧に見切り、まるで巨大なブルドーザーで一瞬にして道を切り開くかのように、スパーンッ!と見事な手際で不要な瓦礫のみを粉砕し、誰もが安全に通行できる広々とした避難経路を一瞬にして作り上げてしまった。
「完璧な経路確保ですわ、レイヴンさん。では、私はこれからこの都市に渦巻く火災の煙や粉塵の概念を完全に消し去り、清涼な空気を調律いたしますわ」
CEOのエルミナが白銀の杖を天に掲げると、大宇宙の理を内包した『極大聖光浄化・防煙魔法』が光の粒子となって広場に浸透し、万が一火事が起きても煙が一切発生せず、酸素が常に供給される理想的な状態へと変えていく。
「よし、みんなのおかげで下準備は完璧だね! あとは、僕が『事象避難の神仙メガホン』でみんなに呼びかけて、『因果消火の神仙消火器』を各ブロックに設置するよ!」
アルドは、特製『神仙メガホン』を構え、ヘルメットの紐を締め直して市民の列へと飛び出した。
――当然ながら、その素材と効率は常軌を逸している。神仙メガホンは大宇宙のいかなるパニックや恐怖をも瞬時に鎮め、声を聞いた者を最も安全な場所へと自動的に空間転送する絶対事象避難ツールである。そして、因果消火の神仙消火器は、火災や災害の予兆を大宇宙の因果律を通じて自動で検知し、瞬時に無害な泡(春風)で包み込み、都市を完全に守護する『究極の持続可能防災ツール』である。
「まずは、メガホンで避難の合図を出すね! みんなー、慌てずについてきてー!」
アルドが神仙メガホンを口に当てて呼びかけると、物理法則を完全に無視した音波が都市全域に響き渡り、数百万人の市民が一切の混乱なく、まるで魔法のように安全な広場(絶対防衛シェルター)へと瞬時に整列・移動を完了した。
「よし、避難訓練は一瞬で大成功! 次は、火事に備える消火器の設置だよ!」
アルドは『因果消火の神仙消火器(真っ赤なピカピカのタンク)』を各居住区の角に「ドスン!」と設置した。
スタイリッシュなデザインのその消火器は、設置された瞬間、「ピコーン♪」という心地よい電子音と共に、都市全域のネットワークと接続された。
試しに市民の一人が、屋台でうっかり火を出しそうになった瞬間、消火器の内部で超次元的な因果計算が行われ、瞬時に自動で飛来し、火の元を「シュワッ!」と心地よい春風に変えて見せた。その風は、火を消すどころか周囲の空気を浄化し、マイナスイオンを振り撒くというおまけ付きだ。
「うわぁ、凄い! メガホンの声を聞くだけで安全な場所に移動できて、消火器が自動で火事を防いでくれるんだ! これなら、どんな災害が起きても絶対に誰も怪我しないね! シノンの結界のおかげで、避難所も絶対に壊れないシェルターになってるから安心だ!」
アルドがメガホンを使い、消火器を設置しただけで、ただの居住区だった空間が、完全に災害ゼロを実現する究極の絶対安全保障体制へと起動した。
労働を免除された市民たちは、災害の恐怖から完全に解放され、日だまりエコ・スマートシティの完璧なシステムを心から満喫していた。
その作業スピードと防災インフラ構築力は、もはや神話の守護神すら裸足で逃げ出すレベルであった。
アルドが避難訓練を行い、消火器を置いただけで、数百万人の命を守る究極の防災エコ・システムが、わずか数時間のうちに完全稼働していく。
かつて世界を脅かした魔の森の跡地に作られた都市は、アルドの「ただの町内会の防災訓練と消火器の設置(防災活動)」によって、一切の災害と危険が存在しない完全無欠のエコ・スマートシティへと至った。
誰もが永遠の安全を享受し、笑顔で平和に暮らす、美しき超絶エコ・スマートシティ『日だまり郷』の究極の防災インフラが、ここに完成を果たしたのである。
「よしよし! 避難訓練もバッチリだったし、便利な消火器も全部設置できたぞ! これで、みんな毎日安心して、安全に暮らせるね。僕の神仙の力も、こうやってみんなの命と平和を守るために使えば、凄く素敵なことだよね!」
アルドが神仙メガホンを腰袋に収めて額の汗を拭うと、目に見えない安全な結界が都市を包み込み、眼下には活気と安心に溢れた奇跡の巨大な都市の光景が広がっていた。
その光景を見て、新役職のメンバーたちは、誇らしげに胸を張った。
「見事な現場指揮と『防災・防衛インフラ整備』でした、社長。我が社が運営するこのスマートシティは、本日をもって『災害』や『事故』という概念を完全に抹消し、全市民の絶対安全を保障する究極の防衛システムを確立いたしました。これにより、都市は永遠に平和を維持し続ける、真のユートピアとなりました」
CFOのアーキヴァルが、うやうやしく一礼し、分厚い完了報告書を胸に抱く。背後では、自動で火の粉を春風に変える消火器の機能を見て、屋台の特大串焼きを豪快に焼いている勇者パーティが「俺たちが昔、火を吹くドラゴンに怯えていたのがバカバカしくなるくらい、この便利屋が設置した消火器のほうが、よっぽど世界を安全にしてる……!」とドン引きしながらも、満面の笑みで肉を頬張っている。
「これからは、万が一地震が起きようが、社長の作業前に俺が全部『不要な揺れごと斧で粉砕』して適度に地盤沈下の準備をしてやりますよ」
CDOのレイヴンが頼もしく笑う。
アルドは、彼らの頼もしい姿を見て、心の底から嬉しそうに笑い返した。
***
日だまり郷の黄金の城塞。
静寂に包まれた書斎のデスクで、【最高情報・歴史管理責任者(CIO)兼・神仙社史編纂室長】の元・大賢者ゾルタンは、羽ペンをインク壺に浸し、新たな正史のページに極めて簡素な文字を刻み込んでいた。
『〇月×日。防災訓練および消火器設置完了。絶対安全保障体制確立。異常なし。以上。』
ゾルタンはもはや数秒で記録を終えた。数百万人が災害から解放され、絶対の安全が約束される究極の防衛システムの確立という、歴史に刻まれるべき偉業が達成されようとも、社長の前では「町内会の防災訓練をして、消火器を置いた」という、便利屋のスケジュールが一つ消化された程度の意味しか持たない。大宇宙を揺るがす偉業など、黄昏の守護者の前では永遠に日常の防災・危機管理業務として処理されているのである。
ゾルタンが深い満足感と共にペンを置き、都市が真の意味で永遠の安全を手に入れた事実に安堵のため息をついたその時。ドアの向こうから「みんな、防災訓練と消火器の設置お疲れ様! 今日の3時のおやつは、頭を使ったあとに甘さが染み渡る『特製・大精霊のサクサクチュロス〜世界樹のチョコレートソースをたっぷりと〜』だよー!」というアルドの無邪気な声が聞こえてきた。
ゾルタンは「全知全能の神が揚げるチュロスは、ことのほか生地の香ばしさとチョコの甘みが、不老不死に近づいた五臓六腑に染み渡ろう」とぼやきながらも、この上ない幸福な笑みを浮かべて立ち上がった。
最強の便利屋の「ただの町内会の防災訓練と消火器の設置」は、世界中のインフラをフル活用した夢の都市に究極の安全と平和をもたらし、真のスマートシティの永遠の守護を約束した。
神仙の力を自覚し、新役職で完全体となったクラン『黄昏の守護者』は、これより正式に世界最高の危機管理・防災プロデュース事業を成功させ、いかなる災害も入り込めず、危険すら存在しない究極の平穏なる企業伝説の新たな1ページを、分厚い社史のページに深く刻み込んだのであった。
ここまでお読みいただきありがとうございます!少しでも面白いと感じたら、画面下から【ブックマーク】と【☆☆☆☆☆】の評価をいただけると、執筆の大きなモチベーションになります!尚、現在新作 追放された絆紋使いの穏やかな冒険譚〜辺境の街ではぐれ者たちと最強の居場所を作ります〜
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