第262話:ただの町内会の夜回りと完成記念の花火大会の準備(定期パトロール・イベント運営)と、全自動インフラをフル活用した夢の超絶エコ・スマートシティ『日だまり郷』の究極の夜の幕開け
第262話:ただの町内会の夜回りと完成記念の花火大会の準備(定期パトロール・イベント運営)と、全自動インフラをフル活用した夢の超絶エコ・スマートシティ『日だまり郷』の究極の夜の幕開け(総合ライフサポート企業の防犯管理・エンタメ提供業務)
黄金の城塞『日だまり郷』の朝。そこは、大宇宙の根源たる神仙へと完全覚醒したアルドが、あえて「ただの便利屋」としての日々を選択し固定したことで、もはや何者にも侵し得ぬ絶対的な聖域と化していた。
庭先では、木枯らしが吹き荒れる冬の真っ只中でありながら、日だまり郷の中だけは春の陽だまりのような暖かさと清涼な空気に包まれている。かつて全宇宙を滅ぼそうと幾度も襲い掛かってきた創造神や天界の神々、そしてすっかり常連の大家さん候補として定着した勇者パーティの面々が、縁側で湯気を立てる極上ほうじ茶をすすりながら、自らとペットたちに起きているさらなる異常現象について、今日も顔を見合わせていた。
「……なあ。昨日も言ったが、俺たちだけじゃなく、この日だまり郷にいるペットや魔物たちまで、完全に未知の進化領域に突入しているんだ。昨夜、目を閉じて少し瞑想をしていたんだが、まぶたの裏に大宇宙の裏側の果てで起きている超新星爆発の光景が、まるで高画質の映像のようにクッキリと映し出されたんだ。それどころか、俺の五感が空間の概念を無視して、世界中のあらゆる微細な魔力の揺らぎを完璧に把握している。もはや『人間』の知覚を完全に逸脱して、歩く全天周囲レーダーみたいになっているんだが」
勇者が、自らの目を両手で覆いながら首を傾げた。彼の肉体は歴戦の傷跡が完全に消え去っているどころか、肌の表面に神話級のオーラが常時コーティングされ、もはや「死角」や「不意打ち」という概念そのものが彼を避けて通るようになっている。
「ええ。私もですわ。昨日など、庭の木々が風に揺れる音を聞いていたのですが、その微かな風の音の中に込められた精霊たちの会話や、大地の脈動のメッセージが、まるで母国語のようにハッキリと理解できてしまいましたの。美容液どころか、ただ私がそこに存在し、無意識に音を聞くだけで、周囲の事象が強制的に神域レベルの奇跡へと引き上げられ、世界そのものの寿命が無限に等しくなっていくのを感じますわ」
魔女グレイシアもまた、自らの耳元に白く透き通るような手を当てながら驚きと共に頷く。
縁側で丸くなっている神竜ポチと星狼シロに目を向けると、彼らの毛並みはただ艶やかという次元を越え、大宇宙のいかなる物理・魔法法則すらも弾き返す『神仙級の絶対防壁』のような神秘の輝きを放ちながら、ただの犬猫のように無防備に腹を見せて寝転がっている。彼らが心地よさそうに微睡みながら時折呼吸をするだけで、周囲の空間に局地的な「時間の停滞する絶対治癒領域」が展開され、万病を癒す超高濃度のパワースポットと化しているのだ。
その光景を見て、【最高情報・歴史管理責任者(CIO)】の元・大賢者ゾルタンが、縁側に腰掛けながら静かに推測を口にした。
「……おそらく、社長の力が影響しているのだろう。社長は『全知全能の神仙』そのもの。そんな彼が、我々社員や大家の面々、そしてペットの魔物たちと『これからもずっと一緒に、楽しく賑やかに暮らしたい。誰も欠けてほしくない』と無意識に願った結果、我々に社長の『不老不死に近い力』が少しずつ分け与えられ続けているのだ。それは人間に限らず、ペットの魔物たちにまで及んでいる」
「な、なんと……! 我々の体調が異常なまでに絶好調なのも、ペットたちが不老不死の神話生物へと自動アップデートされ続けているのも、全ては……」
「左様。社長が寂しくならないように、そしてこの平穏な日常が永遠に続くように、世界が我々の存在を『不老不死』に近い状態へと書き換えているのだ。老いはなくなり、寿命という概念すら消滅し、細胞や魔力回路の一つ一つが宇宙の真理に直結している。我々が何もしていなくとも能力が日々限界突破していくのは、全て我が黄昏の守護者の最高の手厚い福利厚生というわけさ。……特に今日は、完成した都市の『夜回り』と『完成記念の宴』が控えている。頭脳も肉体も絶好調に越したことはない」
ゾルタンの言葉に、一同はアルドの底知れぬ愛と規格外の力に戦慄しながらも、深い安堵と温かい絆を感じて微笑み合った。
そんな穏やかな閑話が交わされる中、日々のメンテナンス業務と家事への情熱を燃やすアルドが、キッチンで腕を振るっていた。そこからは、魂の最深部を震わせるような、香ばしいニンニクと醤油が焦げる匂いと、油が弾ける暴力的なまでの香りが漂い、城塞の廊下を満たしていく。
「よし! 今日のメインは、大家の神々や勇者パーティのみんなも一緒に食べる、朝から夜のお祭りまでのスタミナを全開にする『幻獣地鶏の極上唐揚げタワー〜特製神仙ネギ塩ダレ〜と、大精霊の森の具沢山豚汁』だ! まずは、旨味が限界まで乗った幻獣地鶏のモモ肉を、神仙の特製生姜醤油に一晩漬け込んで、幻獣のラードで二度揚げにして外はカリッと、中は肉汁たっぷりに仕上げる! それを大皿に山のように積み上げるんだ! そこへ、天界のネギとごま油で作った特製のネギ塩ダレを上からたっぷりと掛ける! その横で、世界樹の根菜と幻獣豚のバラ肉をコトコト煮込んだ、コク深い熱々の豚汁を添える。……唐揚げが冷めないうちに完成だよ!」
アルドがエプロン姿で、圧倒的な香りを放つ特大の皿をダイニングテーブルに運ぶと、不老の話題で盛り上がっていた勇者たちや魔物たちまでもが、その暴力的なまでの食欲をそそる匂いに引き寄せられ、目を輝かせて席に着いた。
この極上モーニング、一口かぶりつけば幻獣地鶏の圧倒的なアミノ酸と極上ラードが全身の魔力回路を限界突破させ、豚汁の根菜が血中のあらゆる疲労物質や致死の呪いすらも瞬時にデトックスし、不老不死に近づきつつある体にさらなる多幸感と絶対的な活力を湧き上がらせる『究極の超覚醒・至高の揚げ物ブレックファスト』である。
「うむ……! この熱々の唐揚げを噛み締めた瞬間に広がる、カリッとした衣の食感と溢れ出す圧倒的な肉汁のビッグバン! 香ばしいネギ塩ダレが肉の旨味を完全に抱き込み、すかさず具沢山の豚汁をすすれば、味噌のコクと大地の甘みが口の中の脂を最高にリセットしてくれる! 美味さのあまり魂が魔界の果てまで吹き飛びそうになる無限の食欲ループ! 全身の細胞が歓喜の声を上げて底知れぬパワーが湧き上がるこの多幸感、我が最高福利厚生責任者の職務が、王都の超高級料亭で至福の朝食を貪る大貴族のようにフニャフニャに溶かされそうになるわい!」
サタナスが、箸を持つ両手を震わせ、神々と肩を並べて極上の朝食に感涙して咽いでいた。
――そして、至福の朝食が終わり、食後の極上緑茶が振る舞われた後。
アルドは、作業着の袖をまくり上げながら、やる気に満ちた満面の笑みでリビングの広間に立つ役員たちと大家の面々を見渡した。
「みんな、昨日までの作業で『日だまりエコ・スマートシティ』の建設からインフラ整備まで、全部完璧に終わったよね! みんなが毎日安心して暮らしてくれているけど、町内会の役員としては夜の安全も確認しなきゃいけないんだ。だから今日は、日が沈んだら『町内会の夜回りと、完成記念の花火大会(都市防衛・イベント運営)』をやって、誰もが夜でも安心して出歩けて、最後に最高のお祭りで完成をお祝いしよう!」
「承知いたしました、社長。我が社の理念の集大成たる『都市開発』……ついに都市の防衛網の最終稼働テストと、市民への最大級のエンターテインメント提供フェーズに移行します」
【最高財務責任者(CFO)】のアーキヴァルが、優雅に眼鏡を押し上げ、分厚いタブレット端末を操作した。
「都市の各ブロックにおける防犯ネットワークは既に結界と連動しております。また、花火大会のための『特級火属性魔法石(本来は山脈を消し飛ばす威力)』も、安全な花火筒として広場にセット済みです。社長がパトロールを完了し、点火し次第、全市民が完全な安全と究極の娯楽を享受できる、眠らない理想郷の夜が幕を開けます」
「その通り! だから今日は、暗い道がないかチェックして、最後に特大の打ち上げ花火に火をつけるよ! まずは『事象見回りの神仙懐中電灯』で、都市の隅々までピカッ!と照らして、怪しいものがないかパトロールする。照らした道は自動で明るい街灯がつくようにするからね。そして、広場に戻ったら『因果点火の神仙チャッカマン』で、カチッ!と花火の導火線に火をつけるんだ。みんなが毎日安心して眠れて、たまには夜空を見て笑顔になれるように、完璧にセッティングしちゃおう! よーし、僕たちの『総合ライフサポート(防犯管理・エンタメ提供部門)』の出番だ!」
アルドが立ち上がると、役員たちも一斉に凄まじい気合い(殺意に似た作業意欲)に満ちた表情で立ち上がった。
【最高開発・解体執行責任者(CDO)】レイヴンの役割
「社長。夜回りの最中に湧き出るかもしれない魔界の残滓や、不審な影の粉砕は、この俺にお任せを。邪魔な害虫どもは専用の警棒(神具の斧)で一匹残さず叩き潰し、完璧な『夜間パトロールにおける障害物排除』をしてご覧に入れましょう」
レイヴンが、神具の斧を大型の警棒のように構えて不敵に笑う。
【環境浄化・概念調律最高責任者(CEO)】エルミナの役割
「ええ。夜の都市の空気が冷え込みすぎないよう、特製の極大聖光調温魔法を常時展開し、さらに打ち上がる花火の煙が有害にならないよう、見ているだけで視力が回復する光の粒子へと調律して差し上げますわ。これで夜のお散歩も最高峰の環境が整います」
エルミナが、美しく銀髪を揺らしながら頷く。
【絶対防壁・空間隔離最高責任者(CSO)】シノンの役割
「……特大の花火がどれだけ激しく爆発しても、都市の建物や市民に絶対に火の粉が落ちないよう、上空に『絶対遮断の透明シールド結界』を展開する。花火の音も、心地よい重低音に変換するよう設定しておく」
シノンが短剣を弄びながら冷たく宣言する。
「うんうん、みんな本当に頼もしいな! 夜のパトロールは暗くて危ないし、花火は火を使うから、しっかり安全確認をして作業しようね!」
アルドは満足げに頷き、自身の作業着(いかなる暗闇や爆風も弾く特製夜警・イベント用・完全防護ジャンパーと腕章)に着替え、手には「事象見回りの神仙懐中電灯」と、ピカピカに光る「因果点火の神仙チャッカマン」を握りしめた。
「よーし! それじゃあ僕は、この『夜警・イベント準備道具一式』を持っていくよ! みんなの夢の町を夜でも完全に安心・安全にするために、絶対に明るい道と、超綺麗な花火を『DIY(町内会の仕事)』してこよう!」
こうして、総合ライフサポート企業『黄昏の守護者』の社員一同は、防犯・イベント仕様に改造された魔導サービスカーに乗り込み、夕闇が迫るスマートシティの市街地へと向けて出勤したのである。
***
『日だまりエコ・スマートシティ』の市街地。
すっかり日が落ちた都市は、すでに各家庭の窓から温かな光が漏れ、平和な夜を迎えていた。しかし、まだ一部の路地裏や郊外の境界線には、魔の森だった頃の薄暗い影が残っていた。
「さあ、社長。まずはこの路地裏に潜む鬱陶しい闇の淀みと、不審な魔の残滓の粉砕は俺にお任せを。完璧な『治安の確保』をしてご覧に入れましょう」
CDOのレイヴンが神具の斧を構え、暗がりに向かって旋風のごとく突っ込む。
「超絶夜警・不審魔物完全解体・治安維持一閃斬ィィィッ!!」
放たれた一撃は、空間の「因果の隙間(闇の温床)」だけを完璧に見切り、まるで巨大なサーチライトで一瞬にして闇を切り裂くかのように、スパーンッ!と見事な手際で不要な不浄のみを粉砕し、路地裏に潜んでいた害虫レベルの魔物を一瞬にして消し去ってしまった。
「完璧な治安維持ですわ、レイヴンさん。では、私はこれからこの夜の空気に、心地よい安眠を誘う波動と、冷えすぎない快適な温度の概念を調律いたしますわ」
CEOのエルミナが白銀の杖を天に掲げると、大宇宙の理を内包した『極大聖光調温・安眠魔法』が光の粒子となって街中に浸透し、夜風がまるで極上のシルクのように肌を撫でる奇跡の空間へと変えていく。
「よし、みんなのおかげで安全確認は完璧だね! あとは、僕が『事象見回りの神仙懐中電灯』で暗い道を照らして、最後に『因果点火の神仙チャッカマン』で花火を打ち上げるよ!」
アルドは、特製『神仙懐中電灯』を構え、「火の用〜心!」と拍子木を鳴らしながらパトロールを開始した。
――当然ながら、その素材と効率は常軌を逸している。神仙懐中電灯は大宇宙のいかなる絶対の闇をも切り裂き、照らした場所に永久に消えない安全な「光の道標(街灯)」を自動生成する絶対事象防犯ツールである。そして、神仙チャッカマンは、どんなに巨大で危険な爆発物(魔法石)であっても、着火した瞬間にその威力を「究極の美しさと癒し」に変換して夜空に咲かせる『究極の持続可能イベントツール』である。
「まずは、このちょっと暗い道を懐中電灯でピカッ!と照らすね! ここがみんなの安全な帰り道になるよ!」
アルドが懐中電灯のスイッチを入れ、路地を照らす。物理法則を完全に無視した光の束が空間を舐めると、照らされた道に沿って、美しいアンティーク調の神仙街灯が次々と自動で生え出し、柔らかなオレンジ色の光で街を永遠に照らし始めた。
「よし、夜回り(パトロール)は完璧! 次は、広場に戻って完成記念の特大花火だね!」
アルドは中央広場に到着すると、そこには既に大勢の市民たちが夜空を見上げて集まっていた。広場の中央には、アーキヴァルが手配した山のように巨大な花火の筒(特級火属性魔法石の塊)が鎮座している。
アルドは『因果点火の神仙チャッカマン』を取り出し、筒の導火線に向けて「カチッ、ボッ!!」と火をつけた。
「た〜まや〜!」
点火された魔法石は、本来ならば大陸を一つ消し飛ばすほどのエネルギーを秘めていたが、神仙チャッカマンの因果律により、その破壊力は全て「究極の色彩と光」へと変換された。
ヒュルルルル……! ドーーンッ!!
夜空に打ち上がったそれは、視界を覆い尽くすほどの超巨大な光の華となり、七色に輝く星屑となって都市全体に降り注いだ。
「うわぁ、凄い! 街灯のおかげで夜でも昼間みたいに安全に歩けるし、打ち上がった花火がすっごく綺麗! 花火の光を浴びた市民の人たちが、『疲れが全部吹き飛んだ!』って言いながら笑顔で拍手してる! シノンの結界のおかげで、火の粉も完全にガードされてるから、絶対に火事にならないし最高だね!」
アルドが道を照らし、花火に火をつけただけで、ただの夜の街が、完全に安全で、多幸感に包まれた究極のエンターテインメント空間へと起動した。
労働を免除された市民たちは、犯罪の恐怖から完全に解放され、夜空に咲く神仙の花火を見上げながら、日だまりエコ・スマートシティの完璧なシステムを心から満喫していた。
その作業スピードとイベント運営力は、もはや神話の祭神すら裸足で逃げ出すレベルであった。
アルドが光を放ち、チャッカマンを鳴らしただけで、数百万人の安全と笑顔を守る究極の夜のインフラが、わずか数時間のうちに完全稼働していく。
かつて世界を脅かした魔の森の跡地に作られた都市は、アルドの「ただの夜回りと花火の準備(町内会の仕事)」によって、一切の闇と不安が存在しない完全無欠の理想郷へと至った。
誰もが永遠の平和を享受し、笑顔で夜空を見上げる、美しき超絶エコ・スマートシティ『日だまり郷』の夜が、ここに完全なる幕開けを果たしたのである。
「よしよし! 暗い道もピカピカになったし、花火も大成功だぞ! これで、みんな夜でも安心して出歩けるし、最高のお祝いができたね。僕の神仙の力も、こうやってみんなの安全と笑顔を守るために使えば、凄く素敵なことだよね!」
アルドが神仙チャッカマンを腰袋に収めて額の汗を拭うと、目に見えない優しい光が都市を包み込み、眼下には活気と永遠の安寧を持った奇跡の巨大な都市の夜景が広がっていた。
その光景を見て、新役職のメンバーたちは、誇らしげに胸を張った。
「見事な現場指揮と『防犯・イベントプロデュース』でした、社長。我が社が運営するこのスマートシティは、本日をもって夜間の防衛網とエンターテインメントの提供を完全に確立いたしました。これにより、都市は昼夜を問わず完璧に機能する、究極のエコ・シティとなりました」
CFOのアーキヴァルが、うやうやしく一礼し、分厚い完了報告書を胸に抱く。背後では、安全な花火の光を浴びて最高の気分になっている勇者パーティが「俺たちが昔、夜襲に怯えながら野宿していたのがバカバカしくなるくらい、この便利屋が数分で打ち上げた花火のほうが、よっぽど世界を平和に導いてる……!」とドン引きしながらも、満面の笑みでバンザイをしている。
「これからは、万が一街灯が切れようが、社長の作業前に俺が全部『不要な電球ごと斧で粉砕』して適度に交換準備をしてやりますよ」
CDOのレイヴンが頼もしく笑う。
アルドは、彼らの頼もしい姿を見て、心の底から嬉しそうに笑い返した。
***
日だまり郷の黄金の城塞。
静寂に包まれた書斎のデスクで、【最高情報・歴史管理責任者(CIO)兼・神仙社史編纂室長】の元・大賢者ゾルタンは、羽ペンをインク壺に浸し、新たな正史のページに極めて簡素な文字を刻み込んでいた。
『〇月×日。夜回りおよび完成記念花火終了。都市運営完璧。異常なし。』
ゾルタンはもはや数秒で記録を終えた。数百万人が闇の恐怖から解放され、究極の娯楽を楽しむという、歴史に刻まれるべき偉業が達成されようとも、社長の前では「夜回りをして花火に火をつけた」という、便利屋のスケジュールが一つ消化された程度の意味しか持たない。大宇宙を揺るがす偉業など、黄昏の守護者の前では永遠に日常の防犯・イベント運営業務として処理されているのである。
ゾルタンが深い満足感と共にペンを置き、都市の夜が完璧に機能し始めた事実に安堵のため息をついたその時。ドアの向こうから「みんな、夜回りと花火大会お疲れ様! 今日の夜食は、お祭りのあとにさっぱり美味しい『特製・大精霊の果実たっぷりフルーツポンチ〜天界のサイダー割り〜』だよー!」というアルドの無邪気な声が聞こえてきた。
ゾルタンは「全知全能の神が振る舞うフルーツポンチは、ことのほか果汁の甘みと炭酸の爽快感が、不老不死に近づいた五臓六腑に染み渡ろう」とぼやきながらも、この上ない幸福な笑みを浮かべて立ち上がった。
最強の便利屋の「ただの町内会の夜回りと完成記念の花火大会の準備」は、世界中のインフラをフル活用した夢の都市に究極の安全と感動をもたらし、真のスマートシティの夜を完璧に彩った。
神仙の力を自覚し、新役職で完全体となったクラン『黄昏の守護者』は、これより正式に世界最高の防犯・エンターテインメント事業を成功させ、いかなる邪悪も入り込めず、闇すら存在しない究極の平穏なる企業伝説の新たな1ページを、分厚い社史のページに深く刻み込んだのであった。
ここまでお読みいただきありがとうございます!少しでも面白いと感じたら、画面下から【ブックマーク】と【☆☆☆☆☆】の評価をいただけると、執筆の大きなモチベーションになります!尚、現在新作 追放された絆紋使いの穏やかな冒険譚〜辺境の街ではぐれ者たちと最強の居場所を作ります〜
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