第261話:ただのプレハブ保健室の設置と町内会の子供広場づくり(医療・教育インフラ整備)と、全自動インフラをフル活用した夢の超絶エコ・スマートシティ『日だまり郷』の究極福祉ネットワーク完全始動
第261話:ただのプレハブ保健室の設置と町内会の子供広場づくり(医療・教育インフラ整備)と、全自動インフラをフル活用した夢の超絶エコ・スマートシティ『日だまり郷』の究極福祉ネットワーク完全始動(総合ライフサポート企業の公共施設プロデュース業務)
黄金の城塞『日だまり郷』の朝。そこは、大宇宙の根源たる神仙へと完全覚醒したアルドが、あえて「ただの便利屋」としての日々を選択し固定したことで、もはや何者にも侵し得ぬ絶対的な聖域と化していた。
庭先では、木枯らしが吹き荒れる冬の真っ只中でありながら、日だまり郷の中だけは春の陽だまりのような暖かさと清涼な空気に包まれている。かつて全宇宙を滅ぼそうと幾度も襲い掛かってきた創造神や天界の神々、そしてすっかり常連の大家さん候補として定着した勇者パーティの面々が、縁側で湯気を立てる極上ほうじ茶をすすりながら、自らとペットたちに起きているさらなる異常現象について、今日も顔を見合わせていた。
「……なあ。昨日も言ったが、俺たちだけじゃなく、この日だまり郷にいるペットや魔物たちまで、完全に未知の進化領域に突入しているんだ。昨夜、うっかり訓練中に自分の指を少し切ってしまったんだが、血が出るよりも早く、俺の細胞が勝手に『怪我という事象そのものを過去から抹消する』という時間逆行の自己修復を行いやがった。それどころか、俺が歩くたびに足元から溢れ出す無意識の闘気と生命力が、周囲の枯れ草を世界樹の若長へと強制進化させている。俺の肉体が、もはや『死』や『劣化』という概念を物理的に拒絶しているんだが」
勇者が、己の傷一つない屈強な腕を見つめながら首を傾げた。彼の肉体は歴戦の傷跡が完全に消え去っているどころか、肌の表面に神話級のオーラが常時コーティングされ、もはや「疲労」や「老い」という概念そのものが彼を避けて通るようになっている。
「ええ。私もですわ。昨日など、趣味で庭のハーブに水をやっていたのですが、私の指先から漏れ出す過剰な生命力と魔力が水滴に還元され、ただの水が『死者すら蘇らせる万能の神薬』へと変貌してしまいましたの。美容液どころか、ただ私がそこに存在し、無意識に呼吸をするだけで、周囲の事象が強制的に神域レベルの奇跡へと引き上げられ、世界そのものの寿命が無限に等しくなっていくのを感じますわ」
魔女グレイシアもまた、自らの白く透き通るような手を見つめながら驚きと共に頷く。
縁側で丸くなっている神竜ポチと星狼シロに目を向けると、彼らの毛並みはただ艶やかという次元を越え、大宇宙のいかなる物理・魔法法則すらも弾き返す『神仙級の絶対防壁』のような神秘の輝きを放ちながら、ただの犬猫のように無防備に腹を見せて寝転がっている。彼らが心地よさそうに微睡みながら時折尻尾を振るだけで、周囲の空間に局地的な「時間の停滞する絶対治癒領域」が展開され、万病を癒す超高濃度のパワースポットと化しているのだ。
その光景を見て、【最高情報・歴史管理責任者(CIO)】の元・大賢者ゾルタンが、縁側に腰掛けながら静かに推測を口にした。
「……おそらく、社長の力が影響しているのだろう。社長は『全知全能の神仙』そのもの。そんな彼が、我々社員や大家の面々、そしてペットの魔物たちと『これからもずっと一緒に、楽しく賑やかに暮らしたい。誰も欠けてほしくない』と無意識に願った結果、我々に社長の『不老不死に近い力』が少しずつ分け与えられ続けているのだ。それは人間に限らず、ペットの魔物たちにまで及んでいる」
「な、なんと……! 我々の体調が異常なまでに絶好調なのも、ペットたちが不老不死の神話生物へと自動アップデートされ続けているのも、全ては……」
「左様。社長が寂しくならないように、そしてこの平穏な日常が永遠に続くように、世界が我々の存在を『不老不死』に近い状態へと書き換えているのだ。老いはなくなり、寿命という概念すら消滅し、細胞や魔力回路の一つ一つが宇宙の真理に直結している。我々が何もしていなくとも能力が日々限界突破していくのは、全て我が黄昏の守護者の最高の手厚い福利厚生というわけさ。……特に今日は、都市計画の総仕上げとなる『医療と教育』の公共施設作りが控えている。頭脳も肉体も絶好調に越したことはない」
ゾルタンの言葉に、一同はアルドの底知れぬ愛と規格外の力に戦慄しながらも、深い安堵と温かい絆を感じて微笑み合った。
そんな穏やかな閑話が交わされる中、日々のメンテナンス業務と家事への情熱を燃やすアルドが、キッチンで腕を振るっていた。そこからは、魂の最深部を震わせるような、香ばしい肉の焼ける匂いと、濃厚なデミグラスソースの暴力的なまでの香りが漂い、城塞の廊下を満たしていく。
「よし! 今日のメインは、大家の神々や勇者パーティのみんなも一緒に食べる、朝から都市作りのスタミナを全開にする『幻獣牛の極厚ロコモコ丼〜特製神仙デミグラスソースと天界卵の半熟目玉焼き乗せ〜』だ! まずは、旨味が限界まで乗った幻獣牛の粗挽き肉を、神仙のスパイスで捏ね上げて極厚のハンバーグにする。それを幻獣のラードで表面はカリッと、中は肉汁たっぷりに焼き上げるんだ! そこへ、世界樹のキノコと幻獣牛のスジ肉を三日三晩煮込んだ特製の濃厚デミグラスソースをたっぷりと絡める! 炊きたての神仙米の上にドーンと乗せて、最後に天界卵で作ったトロトロの半熟目玉焼きをトッピングする。……黄身が固まらないうちに完成だよ!」
アルドがエプロン姿で、圧倒的な香りを放つ特大のどんぶりをダイニングテーブルに運ぶと、不老の話題で盛り上がっていた勇者たちや魔物たちまでもが、その暴力的なまでの食欲をそそる匂いに引き寄せられ、目を輝かせて席に着いた。
この極上モーニング、一口かぶりつけば幻獣牛の圧倒的なアミノ酸と極厚肉の肉汁が全身の魔力回路を限界突破させ、天界卵の濃厚なコクが血中のあらゆる疲労物質や致死の呪いすらも瞬時にデトックスし、不老不死に近づきつつある体にさらなる多幸感と絶対的な活力を湧き上がらせる『究極の超覚醒・至高の肉料理ブレックファスト』である。
「うむ……! この熱々のハンバーグをスプーンで割り、ご飯と一緒に口に運んだ瞬間に広がる、圧倒的な肉汁とデミグラスソースのビッグバン! 黄金色の半熟黄身が極上のソースを完全に抱き込み、肉の旨味を何百倍にも引き立てる! すかさず添えられた世界樹のサラダを噛み締めれば、大地の甘みが口の中の脂を最高にリセットしてくれる! 美味さのあまり魂が魔界の果てまで吹き飛びそうになる無限の食欲ループ! 全身の細胞が歓喜の声を上げて底知れぬパワーが湧き上がるこの多幸感、我が最高福利厚生責任者の職務が、王都の超高級洋食店で至福の朝食を貪る大貴族のようにフニャフニャに溶かされそうになるわい!」
サタナスが、スプーンを持つ両手を震わせ、神々と肩を並べて極上の朝食に感涙して咽いでいた。
――そして、至福の朝食が終わり、食後の極上ハーブティーが振る舞われた後。
アルドは、作業着の袖をまくり上げながら、やる気に満ちた満面の笑みでリビングの広間に立つ役員たちと大家の面々を見渡した。
「みんな、昨日までの作業で『日だまりエコ・スマートシティ』の住居や食事、通信ネットワークはバッチリ完成したよね! みんな毎日楽しく暮らしてくれてるみたいで僕も嬉しいよ。でも、これだけたくさんの人が住んでたら、急にお腹が痛くなったり、子供たちが元気に遊んだりお勉強したりする場所が必要だよね。だから今日は都市計画の総仕上げとして、『プレハブ小屋の保健室作りと、町内会の子供広場(医療・教育インフラの整備)』をやって、誰が怪我してもすぐに治せて、子供たちが安全に遊べる究極の環境を完成させよう!」
「承知いたしました、社長。我が社の理念の集大成たる『都市開発』……ついに市民の生命と未来を守る福祉・教育フェーズに移行します」
【最高財務責任者(CFO)】のアーキヴァルが、優雅に眼鏡を押し上げ、分厚いタブレット端末を操作した。
「都市の中央エリアに確保された公共用地は、既に地盤固めが完了しております。また、医療と教育に必要な物資(世界樹の薬草や、知識の詰まった魔導書など)も物流センターに全量納品済みです。社長が設備を立ち上げ次第、全市民が完全無料で享受できる『不老長寿の超医療』と『全自動知識インストール型教育』のネットワークが完全稼働いたします」
「その通り! だから今日は、広場に大きな絆創膏を貼って、ジャングルジムをパパッと組み立てるよ! まずは『事象救済の神仙救急箱』から特大の絆創膏を取り出して、地面にピタッ!と貼る。するとそれが絶対に病気を治してくれる『スーパー保健室(超高度総合医療センター)』になるんだ。そして、隣の空き地には『因果遊戯の神仙ジャングルジム』をガシャン!と設置して、遊ぶだけでお勉強ができる『最高の子供広場(全自動教育アカデミー)』を作るよ! みんなが毎日健康で、子供たちが笑顔で成長できるように、完璧にセッティングしちゃおう! よーし、僕たちの『総合ライフサポート(公共施設プロデュース部門)』の出番だ!」
アルドが立ち上がると、役員たちも一斉に凄まじい気合い(殺意に似た作業意欲)に満ちた表情で立ち上がった。
【最高開発・解体執行責任者(CDO)】レイヴンの役割
「社長。保健室や広場の建設予定地に潜む微小な雑菌や、地脈の淀みといった不要な障害物の粉砕は、この俺にお任せを。邪魔なウイルスや病原菌は専用の消毒スプレー(神具の斧)で一匹残さず叩き潰し、完璧な『無菌・安全用地の確保』をしてご覧に入れましょう」
レイヴンが、神具の斧を大型の消毒ポンプのように構えて不敵に笑う。
【環境浄化・概念調律最高責任者(CEO)】エルミナの役割
「ええ。保健室の空間には、息を吸うだけで細胞が若返る特製の極大聖光治癒魔法を常時展開し、子供広場には、遊びながら大宇宙の真理を自然と理解できる『叡智の概念』を調律して差し上げますわ。これで医療も教育も最高峰の環境が整います」
エルミナが、美しく銀髪を揺らしながら頷く。
【絶対防壁・空間隔離最高責任者(CSO)】シノンの役割
「……子供たちが広場でどれだけ無茶な遊びをしても絶対に怪我をしないよう、遊具と地面のすべてに『絶対反発の安全クッション結界』を展開する。また、保健室には外部からのいかなる呪いや致死の毒も侵入させない絶対隔離のファイアウォールを張っておく」
シノンが短剣を弄びながら冷たく宣言する。
「うんうん、みんな本当に頼もしいな! 病院や遊び場作りは衛生面と安全が一番大事だから、しっかりマスクと手袋をして安全第一で作業しようね!」
アルドは満足げに頷き、自身の作業着(いかなるウイルスも弾く特製衛生管理用・完全無菌白衣とゴム手袋)に着替え、手には「事象救済の神仙救急箱」と、ピカピカに光る「因果遊戯の神仙ジャングルジム(組み立てキット)」を握りしめた。
「よーし! それじゃあ僕は、この『医療・教育インフラ整備道具一式』を持っていくよ! みんなの夢の町を完全に安心・安全にするために、絶対に治る保健室と、超楽しい公園を『DIY(公共工事)』してこよう!」
こうして、総合ライフサポート企業『黄昏の守護者』の社員一同は、衛生管理仕様に改造された魔導サービスカーに乗り込み、都市の中央に広がる公共用地へと向けて出勤したのである。
***
『日だまりエコ・スマートシティ』の心臓部、広大な公共用地。
周囲には既に完成した住宅街や物流センターが立ち並び、市民たちが平和な日常を送っているが、この一角だけはまだ土が剥き出しの空き地となっていた。
「さあ、社長。まずはこの土地に巣食う鬱陶しい微小な淀みと、未来の病原菌の粉砕は俺にお任せを。完璧な『無菌キャンバスの確保』をしてご覧に入れましょう」
CDOのレイヴンが神具の斧を構え、空き地に向かって旋風のごとく突っ込む。
「超絶滅菌・病魔完全解体・無菌地盤一閃斬ィィィッ!!」
放たれた一撃は、空間の「因果の隙間(菌の温床)」だけを完璧に見切り、まるで目に見えない巨大なアルコール消毒で一瞬にして土地を洗い流すかのように、スパーンッ!と見事な手際で不要な不浄のみを粉砕し、手術室よりも清潔な絶対無菌の平地を一瞬にして作り上げてしまった。
「完璧な無菌化ですわ、レイヴンさん。では、私はこれからこの土地に、万病を癒す治癒の波動と、無限の叡智を授ける教育の概念を調律いたしますわ」
CEOのエルミナが白銀の杖を天に掲げると、大宇宙の理を内包した『極大聖光治癒・叡智魔法』が光の粒子となって土地に浸透し、その場に立つだけで肩こりが治り、頭の回転が超次元的に早くなるという奇跡の空間へと変えていく。
「よし、みんなのおかげで下準備は完璧だね! あとは、僕が『事象救済の神仙救急箱』で保健室を作って、『因果遊戯の神仙ジャングルジム』を組み立てるよ!」
アルドは、特製『神仙救急箱』を開け、中から一枚の巨大な絆創膏を取り出した。
――当然ながら、その素材と効率は常軌を逸している。神仙救急箱は大宇宙のいかなる致死の病や欠損をも、「ただの擦り傷」として即座に完全修復する絶対事象医療ツールである。そして、神仙ジャングルジムは、登って遊ぶだけで脳内にアカシックレコードの知識が安全にインストールされる『究極の持続可能教育ツール』である。
「まずは、この大きな絆創膏を地面にピタッ!と貼るね! ここがみんなの保健室になるよ!」
アルドが巨大な絆創膏を無菌の地面に向けて「ピタッ、ポンッ!!」と貼り付ける。物理法則を完全に無視した構築力により、絆創膏は眩い光を放ちながら膨張し、一瞬にして最新鋭の全自動治療カプセルと神薬のストックを備えた、純白の超巨大総合医療センターへと姿を変えた。中に入れば、どんな難病も全自動スキャンと光の照射で一瞬で完治する仕組みだ。
「よし、保健室は完璧! 次は、子供たちのための遊び場(学校)だね!」
アルドは『因果遊戯の神仙ジャングルジム』のパーツを広げ、六角レンチで「ガチャン、キュルルッ!!」と組み上げていく。すると、ただのパイプの組み合わせが自らの意志を持ったかのように拡張し、滑り台、ブランコ、砂場を備えた巨大な超次元アミューズメントパークへと姿を変えた。
「うわぁ、凄い! 医療センターからは優しい光が溢れてて、ちょっと風邪気味だった市民の人が中に入っただけで、一秒で元気いっぱいに飛び出してきたよ! ジャングルジムの方も、子供たちが滑り台を滑り降りた瞬間に『なるほど、量子力学の基本原理はそういうことか!』って言いながら砂場で超高度な魔法陣を描いて遊んでる! シノンの結界のおかげで、ジャングルジムのてっぺんから落ちてもフワッと着地するから、絶対に怪我しないし最高だね!」
アルドが絆創膏を貼り、遊具を組み立てただけで、ただの空き地だった空間が、都市の生命と未来を完璧に守護する究極の福祉・教育インフラへと起動した。
労働を免除された市民たちは、病の恐怖から完全に解放され、子供たちは遊びながら大宇宙の叡智を笑顔で吸収し、日だまりエコ・スマートシティの完璧なシステムを心から満喫していた。
その作業スピードと施設構築力は、もはや神話の創造主すら裸足で逃げ出すレベルであった。
アルドが絆創膏を貼り、レンチを回しただけで、数百万人の命と知性を支える究極の公共施設が、わずか数時間のうちに完全稼働していく。
かつて世界を脅かした魔の森の跡地に作られた都市は、アルドの「ただの保健室作りと公園の組み立て(町内会の整備)」によって、一切の病と無知が存在しない完全無欠の理想郷へと最終進化を遂げた。
誰もが永遠の健康を享受し、笑顔で未来を学べる、美しき超絶エコ・スマートシティ『日だまり郷』の都市計画が、ここに全工程の完全なる終了を果たしたのである。
「よしよし! 保健室もピカピカに建ったし、ジャングルジムもガッチリ組み立てられたぞ! これで、みんな病気になっても安心だし、子供たちも毎日楽しくお勉強できるね。僕の神仙の力も、こうやってみんなの健康と笑顔を守るために使えば、凄く素敵なことだよね!」
アルドが神仙工具を腰袋に収めて額の汗を拭うと、目に見えない優しい治癒の光が都市を包み込み、眼下には活気と永遠の安寧を持った奇跡の巨大な都市の光景が広がっていた。
その光景を見て、新役職のメンバーたちは、誇らしげに胸を張った。
「見事な現場指揮と『公共インフラ整備』でした、社長。我が社が運営するこのスマートシティは、本日をもって医療および教育のインフラ網を完全に確立いたしました。これにより、都市計画における全プロジェクトが完了。病も無知も存在しない、究極のエコ・シティの完全完成です」
CFOのアーキヴァルが、うやうやしく一礼し、分厚い完了報告書を胸に抱く。背後では、医療センターの自動カプセルに入って長年の古傷を一瞬で完治させた勇者パーティが「俺たちが昔、神官に大金を払って回復魔法をかけてもらっていたのがバカバカしくなるくらい、この便利屋が数分で貼った絆創膏のほうが、よっぽど世界を救済してる……!」とドン引きしながらも、満面の笑みでバンザイをしている。
「これからは、万が一遊具が壊れようが、社長の作業前に俺が全部『不要なパーツごと斧で粉砕』して適度に修理準備をしてやりますよ」
CDOのレイヴンが頼もしく笑う。
アルドは、彼らの頼もしい姿を見て、心の底から嬉しそうに笑い返した。
***
日だまり郷の黄金の城塞。
静寂に包まれた書斎のデスクで、【最高情報・歴史管理責任者(CIO)兼・神仙社史編纂室長】の元・大賢者ゾルタンは、羽ペンをインク壺に浸し、新たな正史のページに極めて簡素な文字を刻み込んでいた。
『〇月×日。保健室と公園(医療・教育インフラ)完成。都市計画全工程終了。異常なし。』
ゾルタンはもはや数秒で記録を終えた。数百万人が病から解放され、遊びながら真理を学ぶ究極の福祉ネットワークの確立という、歴史に刻まれるべき偉業が達成されようとも、社長の前では「絆創膏を貼ってジャングルジムを組み立てた」という、便利屋のスケジュールが一つ消化された程度の意味しか持たない。大宇宙を揺るがす偉業など、黄昏の守護者の前では永遠に日常の公共施設整備業務として処理されているのである。
ゾルタンが深い満足感と共にペンを置き、都市計画が完璧に完了した事実に安堵のため息をついたその時。ドアの向こうから「みんな、保健室と公園作りお疲れ様! 今日の3時のおやつは、都市計画の完工祝いにみんなで食べる『特製・大精霊のイチゴたっぷり三段重ねパンケーキ〜世界樹の生クリームとハチミツ掛け〜』だよー!」というアルドの無邪気な声が聞こえてきた。
ゾルタンは「全知全能の神が焼き上げるパンケーキは、ことのほか生地のフワフワ感とイチゴの甘酸っぱさが、不老不死に近づいた五臓六腑に染み渡ろう」とぼやきながらも、この上ない幸福な笑みを浮かべて立ち上がった。
最強の便利屋の「ただのプレハブ保健室の設置と町内会の子供広場づくり」は、世界中のインフラをフル活用した夢の都市に究極の健康と未来をもたらし、真のスマートシティを完全体へと導いた。
神仙の力を自覚し、新役職で完全体となったクラン『黄昏の守護者』は、これより正式に世界最高の福祉・教育事業を成功させ、いかなる邪悪も入り込めず、病すら存在しない究極の平穏なる企業伝説の新たな1ページを、分厚い社史のページに深く刻み込んだのであった。
ここまでお読みいただきありがとうございます!少しでも面白いと感じたら、画面下から【ブックマーク】と【☆☆☆☆☆】の評価をいただけると、執筆の大きなモチベーションになります!尚、現在新作 追放された絆紋使いの穏やかな冒険譚〜辺境の街ではぐれ者たちと最強の居場所を作ります〜
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