第260話:ただの町内会用の回覧板作りとWi-Fiルーターの設置(通信・情報インフラ整備)と、全自動インフラをフル活用した夢の超絶エコ・スマートシティ『日だまり郷』の完全情報ネットワーク開通
第260話:ただの町内会用の回覧板作りとWi-Fiルーターの設置(通信・情報インフラ整備)と、全自動インフラをフル活用した夢の超絶エコ・スマートシティ『日だまり郷』の完全情報ネットワーク開通(総合ライフサポート企業の通信事業・町内会運営プロデュース)
黄金の城塞『日だまり郷』の朝。そこは、大宇宙の根源たる神仙へと完全覚醒したアルドが、あえて「ただの便利屋」としての日々を選択し固定したことで、もはや何者にも侵し得ぬ絶対的な聖域と化していた。
庭先では、木枯らしが吹き荒れる冬の真っ只中でありながら、日だまり郷の中だけは春の陽だまりのような暖かさと清涼な空気に包まれている。かつて全宇宙を滅ぼそうと幾度も襲い掛かってきた創造神や天界の神々、そしてすっかり常連の大家さん候補として定着した勇者パーティの面々が、縁側で湯気を立てる極上玄米茶をすすりながら、自らとペットたちに起きているさらなる異常現象について、今日も顔を見合わせていた。
「……なあ。昨日も言ったが、俺たちだけじゃなく、この日だまり郷にいるペットや魔物たちまで、完全に未知の進化領域に突入しているんだ。昨夜、暇つぶしに昔の難解な魔導書を読もうとしたんだが、表紙を見ただけで俺の脳が超次元的な情報処理を開始し、瞬時にその魔術体系の最適化と完全理解を終えてしまった。それどころか、ただ瞬きをするだけで、視力が原子の構造まで見透かせる神の眼に進化している。俺の肉体が、あらゆる不便や劣化という概念を強制的に排除しているんだが」
勇者が、己の澄み切った瞳を瞬かせながら首を傾げた。彼の肉体は歴戦の傷跡が完全に消え去っているどころか、肌の表面に神話級のオーラが常時コーティングされ、もはや「疲労」や「老い」という概念そのものが彼を避けて通るようになっている。
「ええ。私もですわ。昨日など、趣味で編み物をしていたのですが、私の指先から漏れ出す過剰な生命力と魔力が毛糸に還元され、ただの毛糸が『平行世界の平和な未来を紡ぎ出す運命の糸』へと変貌してしまいましたの。美容液どころか、ただ私がそこに存在し、無意識に手足を動かすだけで、周囲の事象が強制的に神域レベルの奇跡へと引き上げられ、世界そのものの寿命が無限に等しくなっていくのを感じますわ」
魔女グレイシアもまた、自らの白く透き通るような手を見つめながら驚きと共に頷く。
縁側で丸くなっている神竜ポチと星狼シロに目を向けると、彼らの毛並みはただ艶やかという次元を越え、大宇宙のいかなる物理・魔法法則すらも弾き返す『神仙級の絶対防壁』のような神秘の輝きを放ちながら、ただの犬猫のように無防備に腹を見せて寝転がっている。彼らが心地よさそうに微睡みながら時折尻尾を振るだけで、周囲の空間に局地的な「時間の停滞する絶対治癒領域」が展開され、万病を癒す超高濃度のパワースポットと化しているのだ。
その光景を見て、【最高情報・歴史管理責任者(CIO)】の元・大賢者ゾルタンが、縁側に腰掛けながら静かに推測を口にした。
「……おそらく、社長の力が影響しているのだろう。社長は『全知全能の神仙』そのもの。そんな彼が、我々社員や大家の面々、そしてペットの魔物たちと『これからもずっと一緒に、楽しく賑やかに暮らしたい。誰も欠けてほしくない』と無意識に願った結果、我々に社長の『不老不死に近い力』が少しずつ分け与えられ続けているのだ。それは人間に限らず、ペットの魔物たちにまで及んでいる」
「な、なんと……! 我々の体調が異常なまでに絶好調なのも、ペットたちが不老不死の神話生物へと自動アップデートされ続けているのも、全ては……」
「左様。社長が寂しくならないように、そしてこの平穏な日常が永遠に続くように、世界が我々の存在を『不老不死』に近い状態へと書き換えているのだ。老いはなくなり、寿命という概念すら消滅し、細胞や魔力回路の一つ一つが宇宙の真理に直結している。我々が何もしていなくとも能力が日々限界突破していくのは、全て我が黄昏の守護者の最高の手厚い福利厚生というわけさ。……特に今日は、都市の要となる『情報網』の構築が控えている。頭脳も肉体も絶好調に越したことはない」
ゾルタンの言葉に、一同はアルドの底知れぬ愛と規格外の力に戦慄しながらも、深い安堵と温かい絆を感じて微笑み合った。
そんな穏やかな閑話が交わされる中、日々のメンテナンス業務と家事への情熱を燃やすアルドが、キッチンで腕を振るっていた。そこからは、魂の最深部を震わせるような、濃厚な海鮮の出汁の香りと、蒸し器から立ち上る暴力的なまでの匂いが漂い、城塞の廊下を満たしていく。
「よし! 今日のメインは、大家の神々や勇者パーティのみんなも一緒に食べる、朝から頭をスッキリ冴え渡らせる『幻獣蟹と世界樹のホタテの極上熱々雑炊〜特製・天界の小籠包を添えて〜』だ! まずは、旨味が限界まで乗った幻獣蟹の身とホタテから、神仙の特製土鍋でじっくりと黄金色の出汁をとる。そこへ炊きたての神仙米を入れ、天界の卵でふんわりととじるんだ! 蟹の香りが一気に弾ける! その横で、大精霊の森の豚肉を極薄の皮で包み込んだ、肉汁たっぷりの熱々小籠包を蒸し上げる。……雑炊が冷めないうちに完成だよ!」
アルドがエプロン姿で、圧倒的な香りを放つ特大の土鍋と蒸し籠をダイニングテーブルに運ぶと、不老の話題で盛り上がっていた勇者たちや魔物たちまでもが、その暴力的なまでの食欲をそそる匂いに引き寄せられ、目を輝かせて席に着いた。
この極上モーニング、一口かぶりつけば幻獣蟹の圧倒的なタウリンと極上の出汁が全身の魔力回路を限界突破させ、小籠包の肉汁が血中のあらゆる疲労物質や致死の呪いすらも瞬時にデトックスし、不老不死に近づきつつある体にさらなる多幸感と絶対的な活力を湧き上がらせる『究極の超覚醒・至高の中華風海鮮ブレックファスト』である。
「うむ……! この熱々の雑炊をフーフーしながら口に運んだ瞬間に広がる、蟹の旨味とホタテの甘みのビッグバン! トロトロの卵が極上の出汁を完全に抱き込み、すかさず小籠包をレンゲに乗せて皮を破れば、中から溢れ出す濃厚な肉汁スープが口の中を支配する! 美味さのあまり魂が魔界の果てまで吹き飛びそうになる無限の食欲ループ! 全身の細胞が歓喜の声を上げて底知れぬパワーが湧き上がるこの多幸感、我が最高福利厚生責任者の職務が、王都の超高級中華料亭で至福の朝食を貪る大貴族のようにフニャフニャに溶かされそうになるわい!」
サタナスが、レンゲを持つ両手を震わせ、神々と肩を並べて極上の朝食に感涙して咽いでいた。
――そして、至福の朝食が終わり、食後の極上ジャスミンティーが振る舞われた後。
アルドは、作業着の袖をまくり上げながら、やる気に満ちた満面の笑みでリビングの広間に立つ役員たちと大家の面々を見渡した。
「みんな、昨日までの作業で『日だまりエコ・スマートシティ』の食糧と交通はバッチリ自給自足できるようになったよね! でも、これだけ広い町でたくさんの人が暮らしていると、遠くの人とおしゃべりしたり、町内会のお知らせを配ったりするのが大変なんだ。だから今日は『町内会用の回覧板作りと、Wi-Fiルーターの設置(通信・情報インフラの開通)』をやって、どこにいても一瞬で情報が伝わる、最高のネットワークを完成させよう!」
「承知いたしました、社長。我が社の理念の集大成たる『都市開発』……ついに物理的距離を無にする情報通信網の確立フェーズに移行します」
【最高財務責任者(CFO)】のアーキヴァルが、優雅に眼鏡を押し上げ、分厚いタブレット端末を操作した。
「都市の地下には既に光魔術ファイバーケーブルの敷設スペースが確保されております。また、各住戸には情報を送受信するための『神仙スマート端末(次世代型回覧板)』が配布済みです。社長が親機となるルーターを設定し次第、全市民がラグなしで情報を共有できる神域のネットワークが完全稼働いたします」
「その通り! だから今日は、邪魔な岩を砕いてケーブルを通して、ルーターのスイッチをカチッ!と入れるよ! まずは『事象圧着の神仙LANケーブル工具』で、途切れないように線をしっかり繋ぐ。そして、都市の中央に『因果発信の神仙Wi-Fiルーター』を置いて、全戸に配った『特製・町内会回覧板タブレット』がバッチリ繋がるかテストするんだ。みんなが毎日楽しくおしゃべりして、映画や音楽の娯楽もシェアできるように、完璧にセッティングしちゃおう! よーし、僕たちの『総合ライフサポート(通信事業・町内会運営部門)』の出番だ!」
アルドが立ち上がると、役員たちも一斉に凄まじい気合い(殺意に似た作業意欲)に満ちた表情で立ち上がった。
【最高開発・解体執行責任者(CDO)】レイヴンの役割
「社長。地下ケーブルを通すための硬い岩盤の粉砕、および通信の邪魔になる電波塔の残骸などの解体は、この俺にお任せを。邪魔な障害物は専用のツルハシ(神具の斧)で粉々に打ち砕き、完璧な『配線ルートの開拓』をしてご覧に入れましょう」
レイヴンが、神具の斧を大型の掘削機のように構えて不敵に笑う。
【環境浄化・概念調律最高責任者(CEO)】エルミナの役割
「ええ。通信ネットワークに飛び交う電磁波や魔力波が市民の健康を害さないよう、特製の極大聖光調律魔法で一瞬にして概念を浄化し、むしろ電波を浴びるほどに肩こりが治るような極上のクリーン電波環境を整えて差し上げますわ」
エルミナが、美しく銀髪を揺らしながら頷く。
【絶対防壁・空間隔離最高責任者(CSO)】シノンの役割
「……外部からの悪意ある通信傍受や、スパム、ハッキング等のサイバー攻撃を一切許さないよう、ネットワーク全体に『絶対遮断のファイアウォール結界』を展開する。マルウェアは都市に入った瞬間に虚無へと帰す」
シノンが短剣を弄びながら冷たく宣言する。
「うんうん、みんな本当に頼もしいな! 通信の配線は細かいし、ルーターの初期設定は面倒だから、しっかり手順書を読んで安全第一で作業しようね!」
アルドは満足げに頷き、自身の作業着(いかなる電磁波も弾く特製通信工事用・完全絶縁つなぎと静電気防止手袋)に着替え、手には「事象圧着の神仙LANケーブル工具」と、ピカピカに光る「因果発信の神仙Wi-Fiルーター」を握りしめた。
「よーし! それじゃあ僕は、この『通信インフラ整備道具一式』を持っていくよ! みんなの夢の町を完全に情報で繋ぐために、絶対に途切れないWi-Fiと、超便利な回覧板を『DIY(通信工事)』してこよう!」
こうして、総合ライフサポート企業『黄昏の守護者』の社員一同は、通信工事仕様に改造された魔導サービスカーに乗り込み、都市の中央にそびえ立つ巨大な管理棟へと向けて出勤したのである。
***
『日だまりエコ・スマートシティ』の心臓部、中央管理棟の地下施設。
そこには、都市中に張り巡らされる予定の光魔術ファイバーの束が山積みになっていた。しかし、地盤の一部には未知の超硬度鉱石が立ち塞がり、ケーブルの敷設を阻んでいた。
「さあ、社長。まずはこの配線の邪魔になる鬱陶しい岩盤の粉砕は俺にお任せを。完璧な『ケーブルトラフ(配線溝)の確保』をしてご覧に入れましょう」
CDOのレイヴンが神具の斧を構え、超硬度の岩盤に向かって旋風のごとく突っ込む。
「超絶掘削・配線溝一閃・硬岩完全粉砕斬ィィィッ!!」
放たれた一撃は、岩盤の「因果の隙間」だけを完璧に見切り、まるで豆腐を切るかのように、スパーンッ!と見事な手際で不要な鉱石だけを粉砕し、ケーブルがピッタリと収まる美しい溝を一瞬にして貫通させてしまった。
「完璧な配線ルート確保ですわ、レイヴンさん。では、私はこれからこの都市を飛び交う全ての通信波を、万病を癒すクリーンな波動へと調律いたしますわ」
CEOのエルミナが白銀の杖を天に掲げると、大宇宙の理を内包した『極大聖光調律魔法』が光の粒子となってネットワーク網に浸透し、通信電波を「浴びるだけで心が安らぎ、視力が回復する」という奇跡の波動へと変えていく。
「よし、みんなのおかげで下準備は完璧だね! あとは、僕が『事象圧着の神仙LANケーブル工具』で線をカチャッ!と繋いで、『因果発信の神仙Wi-Fiルーター』の電源を入れるよ!」
アルドは、特製『神仙LANケーブル工具』を構え、絶縁手袋をはめ直してケーブルの束へと飛び出した。
――当然ながら、その素材と効率は常軌を逸している。神仙LANケーブル工具は大宇宙のいかなる距離や次元の壁をも越えて、遅延を絶対のゼロに固定する絶対事象通信ツールである。そして、神仙Wi-Fiルーターは、一度電源を入れれば都市全域はおろか星全体をカバーし、無限の通信帯域を誇り、絶対に接続が切れない『究極の持続可能情報ツール』である。
「まずは、この太いメインケーブルの先端を工具でカチッ!と圧着するね! 接触不良がないようにしっかり固定するよ!」
アルドが神仙LANケーブル工具を光ファイバーの束に向けて「カシャン、カチャッ!!」と軽快に握り込む。物理法則を完全に無視した圧着力により、数万本に及ぶ都市の神経網が、一つの巨大なルーターに寸分の狂いもなく接続された。
「よし、線は全部繋がった! 次は、町内会の回覧板(情報ネットワーク)を動かすWi-Fiルーターのスイッチをオンにするよ!」
アルドは『因果発信の神仙Wi-Fiルーター』を専用の台座に設置し、ポチッ!と電源ボタンを押した。
その瞬間、ルーターから放たれた目に見えない神仙の波動が、光の速さでスマートシティ全域を駆け巡った。市民一人ひとりの手元にある「特製・町内会回覧板タブレット」の画面が一斉に明るく点灯し、アンテナマークが限界を突破して輝き始める。
「うわぁ、凄い! 画面の表示がすっごく早いし、動画も一瞬でダウンロードできてる! これで、離れたところに住んでる人同士もテレビ電話でおしゃべりできるし、闘技場のお祭りや屋台のメニューも、回覧板のアプリで全員にすぐお知らせできるね! シノンの結界のおかげで、迷惑メールや変な広告も絶対に入ってこないから安心だ!」
アルドが工具を振るい、スイッチを入れただけで、ただの建物群だった都市が、完全に心が繋がった巨大な共同体(町内会)へと起動した。
労働を免除された市民たちは、手元のタブレットで離れた友人と高画質で談笑し、最高のエンタメコンテンツをラグなしで楽しみ、都市の運営アンケートに瞬時に回答して、日だまりエコ・スマートシティの完璧な情報インフラを満喫していた。
その作業スピードとネットワーク構築力は、もはや神話の叡智の神すら裸足で逃げ出すレベルであった。
アルドが線を繋ぎ、ボタンを押しただけで、数百万人の心を繋ぐ究極の通信インフラが、わずか数時間のうちに完全稼働していく。
かつて世界を脅かした魔の森の跡地に作られた都市は、アルドの「ただの回覧板作りとルーター設置(町内会の整備)」によって、一切の孤独や情報格差が存在しない理想郷へと進化した。
誰もが笑顔で繋がり、安全でクリーンな情報を共有できる、美しき超絶エコ・スマートシティ『日だまり郷』のネットワークが、ここに完全開通を果たしたのである。
「よしよし! ケーブルも綺麗に繋がったし、Wi-Fiの電波もビンビンだぞ! これで、みんな毎日楽しくおしゃべりして、情報交換できるね。僕の神仙の力も、こうやってみんなの絆を繋ぐために使えば、凄く素敵なことだよね!」
アルドが神仙工具を腰袋に収めて額の汗を拭うと、目に見えない優しい電波が都市を包み込み、眼下には活気と繋がりを持った奇跡の巨大な都市の光景が広がっていた。
その光景を見て、新役職のメンバーたちは、誇らしげに胸を張った。
「見事な現場指揮と『通信インフラ整備』でした、社長。我が社が運営するこのスマートシティは、本日をもって物理的なインフラだけでなく、情報と心のネットワーク網を完全に確立いたしました。孤独という概念が存在しない究極のエコ・シティの完成です」
CFOのアーキヴァルが、うやうやしく一礼し、分厚い完了報告書を胸に抱く。背後では、手元のタブレットで屋台の最新メニューをチェックしながら、離れたエリアにいる仲間と通話している勇者パーティが「俺たちが昔、伝書鳩や狼煙で必死に連絡を取り合っていたのがバカバカしくなるくらい、この便利屋が数分で設定したルーターのほうが、よっぽど世界を一つに繋いでる……!」とドン引きしながらも、満面の笑みで画面をスクロールしている。
「これからは、万が一電波塔に鳥が巣を作ろうが、社長の作業前に俺が全部『不要な障害物ごと斧で粉砕』して適度にメンテナンス準備をしてやりますよ」
CDOのレイヴンが頼もしく笑う。
アルドは、彼らの頼もしい姿を見て、心の底から嬉しそうに笑い返した。
***
日だまり郷の黄金の城塞。
静寂に包まれた書斎のデスクで、【最高情報・歴史管理責任者(CIO)兼・神仙社史編纂室長】の元・大賢者ゾルタンは、羽ペンをインク壺に浸し、新たな正史のページに極めて簡素な文字を刻み込んでいた。
『〇月×日。通信網開通。ルーター設置完了。異常なし。』
ゾルタンはもはや数秒で記録を終えた。数百万人がラグなしで繋がり合う究極の超次元ネットワークの確立という、歴史に刻まれるべき偉業が達成されようとも、社長の前では「町内会の回覧板を作って、Wi-Fiの電源を入れた」という、便利屋のスケジュールが一つ消化された程度の意味しか持たない。大宇宙を揺るがす偉業など、黄昏の守護者の前では永遠に日常の通信整備業務として処理されているのである。
ゾルタンが深い満足感と共にペンを置き、都市の情報網が完璧に繋がった事実に安堵のため息をついたその時。ドアの向こうから「みんな、ルーターの設定お疲れ様! 今日の3時のおやつは、頭を使ったあとに甘さが染み渡る『特製・大精霊の果実たっぷりフルーツゼリー〜天界のミントを添えて〜』だよー!」というアルドの無邪気な声が聞こえてきた。
ゾルタンは「全知全能の神が冷やし固めるゼリーは、ことのほか果汁の甘みとミントの清涼感が、不老不死に近づいた五臓六腑に染み渡ろう」とぼやきながらも、この上ない幸福な笑みを浮かべて立ち上がった。
最強の便利屋の「ただの回覧板作りとルーターの設置」は、世界中のインフラをフル活用した夢の都市に究極の繋がりと娯楽の共有をもたらし、真のスマートシティのコミュニティを完成させた。
神仙の力を自覚し、新役職で完全体となったクラン『黄昏の守護者』は、これより正式に世界最高の情報通信事業を成功させ、いかなる邪悪も入り込めず、孤独すら存在しない究極の平穏なる企業伝説の新たな1ページを、分厚い社史のページに深く刻み込んだのであった。
ここまでお読みいただきありがとうございます!少しでも面白いと感じたら、画面下から【ブックマーク】と【☆☆☆☆☆】の評価をいただけると、執筆の大きなモチベーションになります!尚、現在新作 追放された絆紋使いの穏やかな冒険譚〜辺境の街ではぐれ者たちと最強の居場所を作ります〜
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