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辺境暮らしの便利屋冒険者、伝説のクランのリーダーに祭り上げられる 〜本人曰く「ただの日常」らしいです〜  作者: 盆ちゃん


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第254話:ただの庭先の整地と土台作り(スマートシティ建設)と、全自動建材供給インフラをフル活用した夢の超絶エコ・スマートシティ『日だまり郷』の着工

第254話:ただの庭先の整地と土台作り(スマートシティ建設)と、全自動建材供給インフラをフル活用した夢の超絶エコ・スマートシティ『日だまり郷』の着工(総合ライフサポート企業の超大規模宅地開発・建設業務)

 黄金の城塞『日だまり郷』の朝。そこは、大宇宙の根源たる神仙へと完全覚醒したアルドが、あえて「ただの便利屋」としての日々を選択し固定したことで、もはや何者にも侵し得ぬ絶対的な聖域と化していた。

 庭先では、冬の冷たい空気が張り詰めているものの、日だまり郷の中だけは春の陽だまりのような暖かさに包まれていた。かつて全宇宙を滅ぼそうと幾度も襲い掛かってきた創造神や天界の神々、そしてすっかり常連の大家さん候補として定着した勇者パーティの面々が、縁側で湯気を立てるホットミルクをすすりながら、自らの肉体に起きているさらなる異常について、今日も顔を見合わせていた。

「……なあ。昨日も言ったが、俺の体がさらに未知の領域に突入しているんだ。昨夜、うっかり訓練用の鋼のダミー人形に小指をぶつけてしまったんだが、ダミー人形のほうが原子レベルで消滅したんだ。それどころか、俺の体から溢れ出す無尽蔵の闘気が、勝手に周囲の空間を最適化して、俺が歩く道の小石が全てフカフカの絨毯のような感触に変わる。筋肉が物理法則を完全に書き換えているんだが」

 勇者が、己の引き締まった拳を見つめて首を傾げた。彼の肉体は歴戦の傷跡が完全に消え去っているどころか、肌の表面に神話級のオーラが常時コーティングされ、もはや「ダメージ」という概念そのものが彼を避けて通るようになっている。

「ええ。私もですわ。昨日など、少し庭の雑草を抜こうとしただけで、私の指先から漏れ出す過剰な生命力と魔力が大地に還元され、その雑草が一瞬で『不老不死の霊薬エリクサーの原料となる世界樹の霊草』へと進化してしまいましたの。美容液どころか、ただ私がそこに存在し呼吸しているだけで、周囲の生態系が強制的に神域レベルへと引き上げられ、寿命という概念が無限に等しくなっていくのを感じますわ」

 魔女グレイシアもまた、自らの白く透き通るような手を見つめながら驚きと共に頷く。

 縁側で丸くなっている神竜ポチと星狼シロに目を向けると、彼らの毛並みはただ艶やかという次元を越え、大宇宙のいかなる物理・魔法法則すらも完全に弾き返す『神話級の絶対防壁』のような神秘の輝きを放ちながら、ただの犬猫のように無防備に腹を見せて寝転がっている。彼らが心地よさそうに欠伸をするだけで、周囲の空間の重力や時間の流れすらも最適化され、万病を癒す超高濃度のパワースポットと化しているのだ。

 その光景を見て、【最高情報・歴史管理責任者(CIO)】の元・大賢者ゾルタンが、縁側に腰掛けながら静かに推測を口にした。

「……おそらく、社長アルドの力が影響しているのだろう。社長は『全知全能の神仙』そのもの。そんな彼が、我々社員や大家の面々、そしてペットの魔物たちと『これからもずっと一緒に、楽しく賑やかに暮らしたい。誰も欠けてほしくない』と無意識に願った結果、我々に社長の『不老不死に近い力』が少しずつ分け与えられ続けているのだ」

「な、なんと……! 我々の体調が異常なまでに絶好調なのも、肉体が完全な不老の状態へと自動アップデートされ続けているのも、全ては……」

「左様。社長が寂しくならないように、そしてこの平穏な日常が永遠に続くように、世界が我々の体を『不老不死』に近い状態へと書き換えているのだ。老いはなくなり、寿命という概念すら消滅し、細胞の一つ一つが宇宙の真理に直結している。我々が何もしていなくとも戦闘力や体力が日々限界突破していくのは、全て我が黄昏の守護者の最高の手厚い福利厚生というわけさ。……特に今日は、大規模な『宅地開発』が控えている。体が絶好調に越したことはない」

 ゾルタンの言葉に、一同はアルドの底知れぬ愛と規格外の力に戦慄しながらも、深い安堵と温かい絆を感じて微笑み合った。

 そんな穏やかな閑話が交わされる中、日々のメンテナンス業務と家事への情熱を燃やすアルドが、キッチンで腕を振るっていた。そこからは、魂の最深部を震わせるような、油が弾ける小気味良い音と、甘辛い特製ダレの暴力的なまでの香ばしい匂いが漂い、城塞の廊下を満たしていく。

「よし! 今日のメインは、大家の神々や勇者パーティのみんなも一緒に食べる、朝から都市建設のスタミナを全開にする『幻獣豚の極厚黄金カツ丼〜特製神仙出汁とトロトロ天界卵とじ〜と、大精霊の森のなめこと豆腐の熱々味噌汁』だ! まずは、脂が限界まで乗った幻獣豚の分厚いロース肉に、神仙小麦の生パン粉をたっぷりつけて、幻獣の極上ラードでサクッと黄金色になるまで揚げる。そして、幻獣昆布と天界鰹節で引いた極上の出汁に、神仙醤油とみりんを合わせた特製ダレを火にかけ、玉ねぎと一緒にカツを煮込むんだ! そこへ、天界の濃厚な卵をふんわりと流し入れ、半熟のトロトロ状態で炊きたての神仙米に一気に乗せる! その横で、大精霊の森で採れた特大のなめこと、口溶けのいい豆腐を使った熱々の味噌汁を添える。……卵が固まらないうちに完成だよ!」

 アルドがエプロン姿で、圧倒的な香ばしさを放つ特大のどんぶりをダイニングテーブルに運ぶと、不老の話題で盛り上がっていた勇者たちや魔物たちまでもが、その暴力的なまでの食欲をそそる匂いに引き寄せられ、目を輝かせて席に着いた。

 この極上モーニング、一口かぶりつけば幻獣豚の圧倒的なビタミンB群と極上のラードが全身の魔力回路を限界突破させ、なめこのムチンが血中のあらゆる疲労物質や致死の呪いすらも瞬時にデトックスし、不老不死に近づきつつある体にさらなる多幸感と絶対的な活力を湧き上がらせる『究極の超覚醒・至高の揚げ物ブレックファスト』である。

「うむ……! この熱々のカツ丼をかきこんだ瞬間に広がる、サクサクの衣と分厚い肉から溢れ出す圧倒的な肉汁のビッグバン! 甘辛い極上出汁をたっぷり吸い込んだトロトロの卵がご飯に完璧に絡み合い、すかさずなめこの味噌汁をすすれば、芳醇な赤だしの香りが口の中の脂を最高にリセットしてくれる! 美味さのあまり魂が魔界の果てまで吹き飛びそうになる無限の食欲ループ! 全身の細胞が歓喜の声を上げて底知れぬパワーが湧き上がるこの多幸感、我が最高福利厚生責任者の職務が、王都の超高級老舗割烹で至福の朝食を貪る大貴族のようにフニャフニャに溶かされそうになるわい!」

 サタナスが、どんぶりを持つ両手を震わせ、神々と肩を並べて極上の朝食に感涙して咽いでいた。

 ――そして、至福の朝食が終わり、食後の極上緑茶が振る舞われた後。

 アルドは、作業着の袖をまくり上げながら、やる気に満ちた満面の笑みでリビングの広間に立つ役員たちと大家の面々を見渡した。

「みんな、昨日の『緊急都市計画会議』で決まった通り、今日から本格的にこの日だまり郷の周辺を開拓して、僕たち『黄昏の守護者』がプロデュースする夢の超絶エコ・スマートシティの建設をスタートするよ! 世界中のダンジョンから集まってくる無限の安全な資源を使って、誰もが笑顔で暮らせる、犯罪ゼロ・労働ゼロ・超快適インフラ完備の町をゼロから作るんだ。まずは『庭先の整地と土台作り(超大規模宅地造成)』から始めよう!」

「承知いたしました、社長。我が社の理念の集大成たる『都市開発』……社員一同、全力を尽くさせていただきます」

 【最高財務責任者(CFO)】のアーキヴァルが、優雅に眼鏡を押し上げ、分厚いバインダーを開いた。

「世界中の『全自動クリーンインフラ(元・ダンジョン)』からの資源供給ルートは既に完全に確立されています。木材、鉱物、水、エネルギー……必要な建材は、全て空間転送システムを用いて、建設予定地へタイムラグなしに自動納品される手はずとなっております」

「その通り! だから今日は、無駄な障害物がある荒れ地を綺麗に平らにして、丈夫な都市の土台と基礎を打ち込むよ! まずは邪魔な岩山や森の残骸を『解体・整地』して、次に専用の『事象基礎工事の神仙スコップ』でザクッ!と地面を均す。そして、建物の土台には『因果固定の神仙セメント』と『神仙コテ』を使って、ペタペタッ!と絶対に崩れない最強の基礎を流し込むんだ。お風呂(大江戸温泉風スーパー銭湯)の配管ルートや、物流センターの基礎も今日中に全部作っちゃおう! よーし、僕たちの『総合ライフサポート(都市開発部門)』の出番だ!」

 アルドが立ち上がると、役員たちも一斉に凄まじい気合い(殺意に似た作業意欲)に満ちた表情で立ち上がった。

【最高開発・解体執行責任者(CDO)】レイヴンの役割

「社長。建設予定地に転がっている鬱陶しい岩山どもや、不要な魔の森の残骸の粉砕、および高低差のある土地の解体・撤去は、この俺にお任せを。邪魔な障害物を専用のブルドーザー(神具の斧)で一つ残さず削り落とし、完璧な『下地処理(大規模整地作業)』をしてご覧に入れましょう」

レイヴンが、神具の斧を大型の重機のように構えて不敵に笑う。

【環境浄化・概念調律最高責任者(CEO)】エルミナの役割

「ええ。整地された土地の地盤強化や、地下水脈の確保(※致死の環境からの概念調律)は、私が特製の極大聖光地盤改良魔法で一瞬にして概念ごと中和・固定し、絶対に地震が起きない強固で安全な大地の環境を整えて差し上げますわ」

エルミナが、美しく銀髪を揺らしながら頷く。

【絶対防壁・空間隔離最高責任者(CSO)】シノンの役割

「……作業中、飛び散る岩の破片や砂埃が、外の世界やご近所(王都など)に迷惑をかけないよう、そして都市の防犯の要となる『神仙級・完全オートロック式防壁結界』の基礎を、建設予定地全体に張り巡らせておく」

シノンが短剣を弄びながら冷たく宣言する。

「うんうん、みんな本当に頼もしいな! 大規模な宅地造成はホコリが舞うし、重機(魔法)が行き交うから、しっかり養生をして安全第一で作業しようね!」

 アルドは満足げに頷き、自身の作業着(いかなる天変地異も弾く特製土木作業用・完全防護ヤッケと安全靴、ヘルメット)に着替え、手には巨大な「事象基礎工事の神仙スコップ」と「因果固定の神仙セメント」、プロ仕様の「神仙コテ」を握りしめた。

「よーし! それじゃあ僕は、この『基礎工事メンテナンス道具一式』を持っていくよ! みんなの夢の町を作るために、絶対に崩れない強固な土台を『DIY(大工仕事)』してこよう!」

 こうして、総合ライフサポート企業『黄昏の守護者』の社員一同は、大規模土木仕様に改造された魔導サービスカー(強力なミキサー車とクレーン搭載)に乗り込み、日だまり郷の城塞を取り囲む広大な荒野(かつての魔の森の跡地)へと向けて出勤したのである。

 ***

 建設予定地たる広大な荒野。

 そこには、かつて勇者パーティや魔界の軍勢が暴れ回った痕跡である巨大なクレーターや、抉れた岩山、枯れ果てた大樹の根などが無数に点在し、通常の土木工事であれば数十年はかかるであろう劣悪な地形が広がっていた。

「さあ、社長。まずはこの鬱陶しい岩山とデコボコな地面の粉砕は、俺にお任せを。邪魔な障害物を一網打尽にして、完璧な『平地キャンバス』を用意してご覧に入れましょう」

 CDOのレイヴンが神具の斧を大上段に構え、荒野に向かって旋風のごとく突っ込む。

「大規模宅地造成・不要障害物完全解体・超絶平坦化斬ィィィッ!!」

 放たれた一撃は、大地を覆う岩山やクレーターの「因果の隙間」を完璧に見切り、まるで庭のデコボコをブルドーザーでガリガリッ!と綺麗に削り落とし、本来の真っ平らな地面を露出させるかのように、シャリィィィン!と見事な手際で数万ヘクタールの荒野を一瞬にして「完全な平地」へと粉砕・整地してしまった。

「完璧な整地ですわ、レイヴンさん。では、私はこの広大な土地の地盤を強化し、都市に必要な水路の概念を調律いたしますわ」

 CEOのエルミナが白銀の杖を天に掲げると、大宇宙の理を内包した『極大聖光地盤改良魔法』が、超強力な光の波となって大地に浸透し、軟弱な地盤を一気に中和して、ダイヤモンドよりも硬く、それでいて植物が育ちやすい奇跡の地殻へと変えた。同時に、地下からは清らかな水脈が引き上げられ、都市の設計図通りに美しい水路の溝が自動的に形成されていく。

「よし、みんなのおかげで安全確保と下地処理(整地)は完璧だね! あとは、僕が図面に合わせて『事象基礎工事の神仙スコップ』でザクッ、ザクッ!と溝を掘って、そこに『因果固定の神仙セメント』を流し込む! そして、『神仙コテ』でペタペタッ!と表面を綺麗に均して、絶対に崩れない建物の土台を作っていくよ!」

 アルドは、特製『神仙スコップ』と『神仙セメント』を構え、ヘルメットをかぶり直して広大な平地へと飛び出した。

 ――当然ながら、その素材と効率は常軌を逸している。神仙スコップは星の因果の地殻を物理的に掘り起こして最適な形状に整える絶対事象土木ツールであり、神仙セメントとコテは大宇宙のいかなる災害や神の怒りすらも物理的に『弾き返す絶対硬度の基礎』を一瞬で硬化させる『究極の持続可能建築ツール』である。

「うわぁ、世界中の全自動インフラ(元・ダンジョン)から、最高の木材や石材が次々と空間転送されてくる! さすがアーキヴァルの物流管理だね! よーし、まずは都市の中央に、みんなが汗を流す『大江戸温泉風・超巨大スーパー銭湯』の基礎配管と土台を作るよ!」

 アルドが神仙スコップを「ザクッ!!」と大地に突き立てると、数キロメートルに及ぶ広大な温泉施設の基礎溝が瞬く間に掘り上がる。そこへ、水魔迷宮や白銀迷宮から転送された極上のパイプを配置し、因果固定の神仙セメントを「ドボドボッ!!」と流し込む。事象のセメントは、強烈な物理的固定パワーによって面白いようにシュワシュワと硬化し、そこにアルドがコテを「ペタペタッ!!」と滑らせると、いかなる天変地異にも耐えうる、ピカピカに均された美しいコンクリートの土台が完成していく。

 その作業スピードは、もはや神話の創造神すら裸足で逃げ出すレベルであった。

 アルドがスコップを振るい、セメントを流し込み、コテで均すたびに、荒野の上には次々と「巨大物流センターの基礎」「全自動住宅街の土台」「完全オートロック式防壁の基部」が、まるでブロック遊びでもするかのような気軽さと速度で構築されていく。

 かつて世界を脅かした魔の森の跡地は、アルドの「ただの庭先の整地と土台作り(DIY)」によって完全に浄化され、書き換えられた。

 殺伐とした荒野は、気がつけば「大宇宙のいかなる災害も寄せ付けず、完全自動で無限の資源を受け入れる準備が整った、美しく区画整理された純白の基礎コンクリート群(スマートシティの土台)」へと姿を変えていたのである。

「よしよし! 邪魔な岩山は完全に整地されて、温泉や物流センター、住宅街の土台もバッチリ固まったぞ! これで、どんなに大きな建物を建てても絶対に崩れない、すっごく安全な都市の基礎ができたね。僕の神仙の力も、こうやってみんなの夢の町を作るために使えば、凄く素敵なことだよね!」

 アルドが神仙コテを片付けて額の汗を拭うと、土埃は一瞬にして晴れ渡り、眼下には美しく輝く奇跡の巨大な都市の基礎と、澄み切った水路が広がっていた。

 その光景を見て、新役職のメンバーたちは、誇らしげに胸を張った。

「見事な現場指揮と『土台作り』でした、社長。我が社の物流ネットワークと都市基盤は、これより大陸全土の建築基準のデファクトスタンダードとなるでしょう。明日はこの基礎の上に、次々と建物を上棟していく手はずとなっております」

 CFOのアーキヴァルが、うやうやしく一礼し、分厚い完了報告書を胸に抱く。背後では、建設作業を見学していた勇者パーティが「俺たちが昔、死ぬ思いで魔王軍と戦った荒野が、たった半日で最新式の超巨大ニュータウンの造成地になってる……」とドン引きしながらも拍手喝采を送っている。

「これからは、どんな邪魔な地形や障害物が出ようが、社長の作業前に俺が全部『余分な岩ごとブルドーザーで粉砕』して適度に整地してやりますよ」

 CDOのレイヴンが頼もしく笑う。

 アルドは、彼らの頼もしい姿を見て、心の底から嬉しそうに笑い返した。

 ***

 日だまり郷の黄金の城塞。

 静寂に包まれた書斎のデスクで、【最高情報・歴史管理責任者(CIO)兼・神仙社史編纂室長】の元・大賢者ゾルタンは、羽ペンをインク壺に浸し、新たな正史のページに極めて簡素な文字を刻み込んでいた。

『〇月×日。スマートシティ計画着工。荒野の整地および温泉・物流センター・住宅街の土台作り完了。インフラ自動転送システム稼働確認。異常なし。以上。』

 ゾルタンはもはや数秒で記録を終えた。世界を創り変えるような超絶規模の都市建設が始まろうとも、社長の前では「庭先をスコップで平らにしてセメントを流し込んだ」という、DIYのスケジュールが一つ消化された程度の意味しか持たない。大宇宙を揺るがす偉業など、黄昏の守護者の前では永遠に日常の設備メンテナンス業務として処理されているのである。

 ゾルタンが深い満足感と共にペンを置き、広大な基礎工事がたった半日で終わった事実に安堵のため息をついたその時。ドアの向こうから「みんな、土台作りお疲れ様! 今日の夕食は、肉体労働のあとにガツンとくる『特製・幻獣牛の極厚ステーキ〜星屑のガーリックソースを添えて〜』だよー!」というアルドの無邪気な声が聞こえてきた。

 ゾルタンは「全知全能の神が焼き上げるステーキは、ことのほか肉の旨味とニンニクの香りが、不老不死に近づいた五臓六腑に染み渡ろう」とぼやきながらも、この上ない幸福な笑みを浮かべて立ち上がった。

 最強の便利屋の「ただの庭先の整地と土台作り(スマートシティ建設)」は、数万ヘクタールの荒野を瞬く間に究極の理想郷の基盤へと作り変え、世界中のインフラをフル活用した夢の都市の幕開けを告げた。

 神仙の力を自覚し、新役職で完全体となったクラン『黄昏の守護者』は、これより正式に世界最高の不動産開発・都市プロデュース事業を本格稼働させ、いかなる邪悪も入り込めない究極の平穏なる企業伝説の新たな1ページを、分厚い社史のページに深く刻み込んだのであった。

ここまでお読みいただきありがとうございます!少しでも面白いと感じたら、画面下から【ブックマーク】と【☆☆☆☆☆】の評価をいただけると、執筆の大きなモチベーションになります!

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