第252話:ただのチカチカする電球の交換と照明カバーの虫の死骸掃除(剪定)と、閃光と雷鳴の白夜迷宮の強制全自動広域照明・無限クリーン光エネルギーインフラ化
第252話:ただのチカチカする電球の交換と照明カバーの虫の死骸掃除(剪定)と、閃光と雷鳴の白夜迷宮の強制全自動広域照明・無限クリーン光エネルギーインフラ化(総合ライフサポート企業の電気・照明設備メンテナンス業務)
黄金の城塞『日だまり郷』の朝。そこは、大宇宙の根源たる神仙へと完全覚醒したアルドが、あえて「ただの便利屋」としての日々を選択し固定したことで、もはや何者にも侵し得ぬ絶対的な聖域と化していた。
庭先では、木枯らしが吹き始める季節でありながら、日だまり郷の中だけは春のような心地よい陽気に包まれていた。かつて全宇宙を滅ぼそうと幾度も襲い掛かってきた創造神や天界の神々、そしてすっかり常連の大家さん候補として定着した勇者パーティの面々が、縁側で淹れたての極上ほうじ茶をすすりながら、自らとペットたちに起きている奇妙な現象について、今日も顔を見合わせていた。
「……なあ。最近、本当に俺の体がどうもおかしいんだ。昨夜、うっかり愛用のオリハルコンの剣を手入れしている最中に指を切ってしまったんだが、血が一滴も出ないどころか、傷口から眩い光が溢れて一瞬で塞がり、なぜか指先の皮膚が神話級の防御力を持つ竜鱗のように硬質化したんだ。まるで細胞自体が『怪我』という概念を拒絶しているみたいなんだが」
勇者が、己の引き締まった指先を見つめて首を傾げた。彼の肉体は歴戦の傷跡が完全に消え去り、まるで神々が鍛え上げたようにツヤツヤと輝き、底なしの生命力が溢れ出している。
「ええ。私もですわ。昨日など、庭の枯れ木に触れただけで、私の指先から溢れ出す過剰な生命力に当てられて、枯れ木が一瞬で芽吹き、世界樹の若葉へと変貌してしまいましたの。美容液どころか、ただ呼吸しているだけで周囲の空間の寿命を延ばしてしまうような、絶対的な『不変の美と生命』に固定されているのを感じますわ。徹夜で魔術の研究をしても、目のクマ一つできませんのよ」
魔女グレイシアもまた、自らの白く滑らかな手を見つめながら驚きと共に頷く。
縁側で丸くなっている神竜ポチと星狼シロに目を向けると、彼らの毛並みはただ艶やかという次元を越え、大宇宙のいかなる物理・魔法法則すらも完全に弾き返す『神話級の絶対防壁』のような神秘の輝きを放ちながら、ただの犬猫のように無防備に腹を見せて寝転がっている。彼らが心地よさそうに尻尾を振るだけで、周囲の空間の魔素が極限まで浄化され、万病を癒す超高濃度のパワースポットと化しているのだ。
その光景を見て、【最高情報・歴史管理責任者(CIO)】の元・大賢者ゾルタンが、縁側に腰掛けながら静かに推測を口にした。
「……おそらく、社長の力が影響しているのだろう。社長は『全知全能の神仙』そのもの。そんな彼が、我々社員や大家の面々、そしてペットの魔物たちと『これからもずっと一緒に、楽しく賑やかに暮らしたい。誰も欠けてほしくない』と無意識に願った結果、我々に社長の『不老不死に近い力』が少しずつ分け与えられているのだ」
「な、なんと……! 我々の体調が異常なまでに絶好調なのも、肉体が完全な不老の状態へと自動アップデートされ続けているのも、全ては……」
「左様。社長が寂しくならないように、そしてこの平穏な日常が永遠に続くように、世界が我々の体を『不老不死』に近い状態へと書き換えているのだ。老いはなくなり、寿命という概念すら消滅し、細胞の一つ一つが宇宙の真理に直結している。我々の戦闘力や体力が日々限界突破しているのも、全ては我が黄昏の守護者の最高の手厚い福利厚生というわけさ」
ゾルタンの言葉に、一同はアルドの底知れぬ愛と規格外の力に戦慄しながらも、深い安堵と温かい絆を感じて微笑み合った。
そんな穏やかな閑話が交わされる中、日々のメンテナンス業務と家事への情熱を燃やすアルドが、キッチンで腕を振るっていた。そこからは、魂の最深部を震わせるような、甘辛い醤油と八角の暴力的なまでの香ばしい匂いが漂い、城塞の廊下を満たしていく。
「よし! 今日のメインは、大家の神々や勇者パーティのみんなも一緒に食べる、朝からガッツリ活力をつける『幻獣豚の極厚とろとろ角煮〜特製神仙煮玉子添え〜と、世界樹のフカヒレ風とろみスープ』だ! まずは、脂が限界まで乗った幻獣豚のバラ肉を、神仙のスパイスと共にじっくりと下茹でして余分な脂を落とす。そして、大精霊の森で採れた生姜やネギと一緒に、秘伝の甘辛ダレで三日三晩コトコトと煮込むんだ! 箸でスッと切れるほどトロトロになった角煮の横に、タレが中まで染み込んだ半熟の煮玉子を添える! その横で、世界樹のキノコを使った、コラーゲンたっぷりの熱々フカヒレ風スープをよそう。……スープが冷めないうちに完成だよ!」
アルドがエプロン姿で、圧倒的な照りと香ばしさを放つ特大のどんぶりをダイニングテーブルに運ぶと、不老の話題で盛り上がっていた勇者たちや魔物たちまでもが、その暴力的なまでの食欲をそそる匂いに引き寄せられ、目を輝かせて席に着いた。
この極上モーニング、一口かぶりつけば幻獣豚の圧倒的なアミノ酸と極上の脂が全身の魔力回路を限界突破させ、煮玉子の濃厚なコクが血中のあらゆる疲労物質や致死の呪いすらも瞬時にデトックスし、不老不死に近づきつつある体にさらなる多幸感と絶対的な活力を湧き上がらせる『究極の超覚醒・至高の中華ブレックファスト』である。
「うむ……! この熱々の角煮を白飯と一緒に頬張った瞬間に広がる、甘辛ダレと肉の旨味のビッグバン! とろけるような脂の甘みが口の中を支配し、すかさず煮玉子を割れば、黄金色の黄身がご飯に絡みついて最高にリセットしてくれる! 美味さのあまり魂が魔界の果てまで吹き飛びそうになる無限の食欲ループ! 全身の細胞が歓喜の声を上げて底知れぬパワーが湧き上がるこの多幸感、我が最高福利厚生責任者の職務が、王都の超高級中華料理店で至福の朝食を貪る大貴族のようにフニャフニャに溶かされそうになるわい!」
サタナスが、箸を持つ両手を震わせ、神々と肩を並べて極上の朝食に感涙して咽いでいた。
賑やかな朝食の喧騒が一段落し、食後の極上烏龍茶が振る舞われた後。
アルドは、リビングの天井に設置された照明器具を見上げながら、真剣な表情で首を傾げた。
「……ねえ。今朝、少し部屋が暗いから電気をつけようと思ってスイッチを入れたら、チカチカと不快に点滅して、なんだか今にも切れそうなんだよね。おまけに、カバーの中に『タチの悪いガンコな羽虫の死骸やホコリ』がビッシリ溜まってて、凄く見栄えが悪いんだ。僕の全知全能のセンサーで見ると、それが世界に多大な光エネルギーと極上の光魔法石を供給している『閃光と雷鳴の白夜迷宮』の仕業だってわかる。長年の放置で内部の白夜竜や雷光羽虫(魔獣)が異常繁殖して光エネルギーが飽和状態になり、照明がガンコな虫の死骸と不快なフラッシュでビッシリになって、超絶閃光と雷鳴の大規模スタンピード寸前になってるみたいだ」
神仙としての自覚を完全に取り戻したアルドは、世界の理を「生活設備のメンテナンス」として完璧に把握している。
「みんな、聞いて。ダンジョン(照明設備)って、生活に必要な明るい光を送ったり、世界中の植物を育むための光エネルギー(資源)を供給してくれる凄く大事な生活インフラだよね。だから、気味が悪いからって完全にコンクリートで塞いじゃうと、世界が真っ暗になってしまうし、光魔法石の資源が枯渇しちゃうんだ。でも、放置しすぎると羽虫の死骸やホコリ(魔物)が大量発生して、電球がチカチカと暴走し、スタンピード(致死の雷鳴と失明の光害)を起こしてしまう。だからこそ、定期的に危険な場所から優先して『カバーの中の虫の死骸を掃除し、寿命のきた電球を新しいものに交換する(剪定)』ことで、スタンピードを防ぎつつ、資源が枯渇しないように自動で照明環境を管理する対策が必要なんだ!」
「社長の仰る通りです。ダンジョンの『剪定』と『持続可能な資源管理』……まさに我が社の理念の集大成ですね」
【最高財務責任者(CFO)兼・グローバル戦略最高責任者】のアーキヴァルが、優雅に眼鏡を押し上げ、分厚いバインダーを開く。
「現在、世界で最も危険な光害と超巨大雷雨の震源地として警戒されているのが、その『閃光と雷鳴の白夜迷宮』です。内部は完全に光・雷属性の魔物が飽和状態にあり、いつ致死の閃光フラッシュと雷撃のスタンピードが決壊してもおかしくない状況。しかし、あの迷宮は世界中に極上の『特級光魔法石』や、闇を払う『最高級のクリーン光線』を提供する『重要な光・資源設備』でもあります。潰さずに適正な光量と防虫環境に剪定する『定期メンテナンス業務』に最適の現場と言えるでしょう」
「その通り! だから今日は、照明に限界まで溜まったガンコな虫の死骸の魔物をしっかり掃除して、安全でクリーンな光が出る状態に剪定するよ! まずは専用の『事象払拭の神仙ハンディモップ』でカバーの中に溜まったホコリと虫の死骸を根こそぎ絡め取る。そして、チカチカと切れかかっている危険なコアは『事象交換の神仙LED電球』に、クルクルッ!と付け替えるんだ。もちろん、資源が枯渇しないように、有用な特級光魔法石や良質なクリーン光成分は『因果抽出のふるいネット』でしっかり残して回収する。最後にカバーを『最新式・自動調光・防虫コーティング機能付き神仙エコ・照明コントローラー』にリフォームして、物理的に二度と虫が寄り付かず、かつ適度な極上の光を永遠に生み出し続ける完璧なインフラにリセットしてこよう! よーし、僕たちの『総合ライフサポート』の出番だ!」
アルドが立ち上がると、役員たちも一斉に凄まじい気合い(殺意)に満ちた表情で立ち上がった。
「社長。カバーの中に溜まった鬱陶しい羽虫の死骸ども(雷光魔獣の群れ)の粉砕と、光の流れを乱している無駄なホコリの塊の解体・撤去は、この【最高開発・解体執行責任者(CDO)】たる俺にお任せを。邪魔な障害物を専用のダスターとスクレーパーで一つ残さず削り落とし、完璧な『下地処理(汚れ落としと間引き作業)』をしてご覧に入れましょう」
レイヴンが、神具の斧を大型のダスターのように構えて不敵に笑う。
「ええ。ダンジョン内に漂う危険なチカチカした光害や異常な雷鳴(※致死の環境)は、【環境浄化・概念調律最高責任者(CEO)】の私が、特製の強力ノイズ除去・調律魔法(※極大の聖光安定魔法)で一瞬にして概念ごと中和し、安全に電球交換ができる目に優しい環境を整えて差し上げますわ」
エルミナが、美しく銀髪を揺らしながら頷く。
「……作業中、飛び散る閃光や雷撃の残骸が、外の世界やご近所の目を眩ませないよう、【絶対防壁・空間隔離最高責任者(CSO)】として、ダンジョンの入り口と周囲に完璧なマスカー養生と遮光・絶縁シート(※絶対封殺の空間隔離結界)を張り巡らせておきます」
シノンが短剣を弄びながら冷たく宣言する。
「うんうん、みんな本当に頼もしいな! 電球のメンテナンスは高所作業だし、ガラスの破片が落ちてくるかもしれないから、しっかり遮光・絶縁養生をして安全第一で作業しようね!」
アルドは満足げに頷き、自身の作業着(致死の雷撃と閃光を完全に弾く特製電気工事用・完全絶縁グローブとエプロン、遮光ゴーグル)に着替え、手には巨大な「事象払拭の神仙ハンディモップ」と「事象交換の神仙LED電球」、プロ仕様の「因果抽出の神仙ふるいネット」、そして「絶対調光の神仙エコ・照明コントローラー」を握りしめた。
「よーし! それじゃあ僕は、この『照明設備・電球メンテナンス道具一式』を持っていくよ! 世界の人たちの光害とスタンピードの悩みを解決するために、邪魔な虫の死骸と古い電球を『剪定』して、枯渇しない優良なクリーン光・電力インフラにリフォームしてこよう!」
こうして、総合ライフサポート企業『黄昏の守護者』の社員一同は、電気工事仕様に改造された魔導サービスカー(強力な絶縁アースと高所作業用リフト搭載)に乗り込み、空間が視界を遮るほどの激しい閃光と無数の羽虫魔獣で溢れかえっている次元の迷宮『閃光と雷鳴の白夜迷宮』へと向けて出勤したのである。
***
その頃、次元の迷宮『閃光と雷鳴の白夜迷宮』の内部。
そこは、長年の放置により凶悪な白夜竜や異常な雷光を撒き散らす羽虫魔獣が異常繁殖し、空間を覆い尽くすほどにひしめき合う、文字通りの閃光と雷鳴の地獄であった。迷宮のコアから溢れ出す無尽蔵のエネルギーが魔物たちを際限なく狂暴化させ、今まさに外の世界へと溢れ出そうと(失明のスタンピードを起こそうと)している、世界滅亡のカウントダウンの最中である。
「ピカシャアアアアッ!! 我ら白夜の軍勢よ! 溜まりに溜まったこの数億ボルトの雷光と閃光の怒りを、今こそ地上へ解き放つ時が来た! 全ての文明の視力を奪い、この世界を我らの新たな光の祭典(迷宮)と変えてくれるわ!」
迷宮の最深部で、無数の光・雷属性魔獣たちを統べる超巨大な『閃光と雷鳴の白夜竜』が、傲慢な雷音の咆哮と共に猛烈な有毒フラッシュと鋭い雷撃を乱射していた。
「さあ、焼き尽くせ! 地上の脆弱な防壁など、我らの圧倒的な閃光と雷撃の前には一瞬で黒焦げとなり崩れ去る! スタンピードの恐怖を――」
――キキィィィィッ!! ドサァァッ!!
白夜竜がスタンピードの号令をかけようとしたその瞬間、猛烈な雷鳴が轟くダンジョンの入り口付近に、四つの車輪がついた奇妙な小型の鉄箱(魔導サービスカー)が、神話級の雷光の群れをものともせずにドリフト着陸する音が響き渡った。
そして、作業車のドアから、巨大なハンディモップとLED電球を持った青年の明るくも呆れた声が、魔物たちの耳障りな雷鳴音を完全に打ち破ったのである。
「ちわーっす! 総合ライフサポート企業『黄昏の守護者』です! 照明カバーのガンコな虫の死骸とチカチカする電球さん(魔物たち)、定期的な清掃と交換の間引き作業(剪定)に伺いましたー! ……うわぁ、こりゃひどいカバーの汚れっぷりと、外にまで不快な点滅を撒き散らそうとしてるタチの悪い接触不良(スタンピード寸前)だね! 定期メンテナンスをサボってこんなにホコリと虫を溜め込むなんて、照明管理の怠慢も甚だしいよ。こりゃ徹底的にモップでの払拭と、自動調光機能付きエコ・コントローラーへのリフォームのしがいがあるや!」
アルドは、遮光ゴーグルをキュッと締め直しつつ、プロの電気工事業者としてのダメ出しを開始した。
「ナ、何奴ッ!? 我ガ絶対ノ白夜迷宮ニ、地上ノ有機物ガ何ノ用ダ! 我ガ猛烈ナ雷光デ、一瞬ニシテ炭ニシテクレルワ!」
白夜竜が驚愕の閃光ブレスを吹き上げる中、アルドの後ろから、レイヴン、エルミナ、シノン、そしてアーキヴァルが、それぞれの「清掃・間引き用具(兵器)」を手にして、閃光の渦巻く地面へと降り立ったのである。
「さあ、社長。まずはこの鬱陶しい空間に湧いた羽虫魔獣ども(虫の死骸の群れ)の粉砕と、光の流れを乱している無駄なホコリの塊の解体・撤去は、俺にお任せを。邪魔な障害物を専用のダスターとスクレーパーで一つ残さず削り落とし、完璧な『下地処理(汚れ落としと間引き作業)』をしてご覧に入れましょう」
CDOのレイヴンが神具の斧を構え、凶悪な笑みを浮かべる。
総合ライフサポート企業の、完璧な役割分担による社会貢献(能動的な悪の粉砕)が、死の迷宮の中で今まさに始まろうとしていた。
「ナ、ナンダ貴様ラハ!? 我ガ最凶ノ雷光軍勢ヲ『照明カバーの虫の死骸』ダト!? 舐メルナ地上ノウジ虫ドモッ! 我ガ閃光ト雷撃ノ群レデ、貴様ラヲ永遠ニ暗闇ノ底ニ沈メテクレルワ!」
白夜竜の怒号と共に、空間を覆うほどの猛烈な閃光と狂暴性を纏った魔獣の群れが、一斉にアルドたちに向かって光の津波のごとく押し寄せてきた。
「うわっ、このガンコな羽虫たち、すっごく凶暴でカバーの中に完全に張り付いちゃってる! 放置してたら光が遮られて部屋が暗くなって凄く不便だぞ!」
アルドは、迫り来る魔獣の大群を「長年の放置で限界までこびりついたタチの悪い照明器具のガンコな汚れ」と完全に認識し、神仙ハンディモップをカチャリと構えた。
(僕の神仙の力が、この世界の異常を『照明設備の放置による虫の死骸と接触不良』として認識させてるんだ。よし、ならば僕は電気工事業者として、こいつらを適度に『剪定』して目に優しい明るい照明にして、ピカピカのエコLEDにするだけだ!)
自覚を持ったアルドの明確な意志により、周囲の空間がぐにゃりと、より強固な「日常の電球交換現場」のルールへと書き換えられていく。
「社長、ここは我々『社員』にお任せを。吹き出す閃光や溢れ出す雷撃が外の世界の目を眩ませないよう、私が完璧にダンジョンの入り口と周囲にマスカー養生と遮光・絶縁シートを張り巡らせます」
CSOのシノンが音もなく跳躍し、迷宮の入り口を囲むように、無数の札(神仙の空間隔離結界符)を宙に投げ放った。
――バサッ! ピィィィィンッ!
瞬間、ダンジョンの入り口全体をすっぽりと覆うように強靭な遮光シートのようなカバーが展開され、絶対的な強度を誇る『神仙の照明交換作業用・完全絶縁シールド結界』が展開された。これで、致死の雷光やスタンピードの魔物は一筋の光たりとも外の世界に漏れ出すことはない。
「完璧な養生ですわ、シノンさん。では、私は迷宮が撒き散らすガンコなチカチカした光害や異常な雷鳴(致死の環境)を、環境浄化の力で綺麗に強力ノイズ除去・調律処理いたしますわ」
CEOのエルミナが白銀の杖を天に掲げると、大宇宙の理を内包した『極大聖光安定魔法』が、超強力な調律の波となって周囲の狂気の閃光を包み込み、一気に中和して迷宮内部がスッキリと目に優しい安定した光の空間へと変えた。
「ビィヤアアアアッ!?」
網膜を焼き切る猛烈な閃光は、その浄化の魔法を浴びた瞬間、身に纏っていた魔力ごと完全に無力化され、ただの無害でポロポロと崩れ落ちる乾燥した羽虫の死骸へと変わっていく。
「フンッ! 魔力を抜かれたただの点滅や虫の死骸の塊など、ただのダスターのマトだ! そして、邪魔な過剰な魔物どもは俺が綺麗に削り落として光の通りを良くしてやろう!」
CDOのレイヴンが神具の斧を大上段に構え、無害化した魔獣の群れに向かって旋風のごとく突っ込む。
「迷宮過剰繁殖雷光獣解体虫死骸落トシ光量確保斬ィィィッ!!」
放たれた一撃は、魔獣同士の「因果の隙間(汚れの層)」を完璧に見切り、まるで汚れた照明カバーを専用のモップでサッと綺麗に払い落とし、本来の透明なプラスチック面を露出させるかのように、シャリィィィン!と見事な手際で余分な魔物を粉砕(剪定)し、迷宮内の安全なエネルギー導線を確保してしまった。
「ナ、何ィィィッ!? 我ガ無敵ノ白夜軍団ト絶対ノ閃光暴走ガ、タダノ『調律魔法』ト『ダスター』ノ前ニ、一瞬デ間引カレテ適正ナ光量状態ニ下ゲラレテイクゥゥッ!?」
白夜竜は、自らの絶望の軍勢がものの数分で「綺麗に間引かれて虫の死骸が落ちた照明カバー」のように整えられ、スタンピードの脅威が完全に消失した光景に、驚愕のあまり巨大な体を激しく震わせた。
「よし、みんなのおかげで安全確保と余分な汚れの剪定は完璧だね! あとは、あの一番デカくてソケットの奥でチカチカしている『ガンコな古い電球(白夜竜とコア)』を、事象払拭の神仙ハンディモップでササッ!と綺麗にして、クルクルッ!と外す! そして、新しい『事象交換の神仙LED電球』を取り付ける! その後、ただ明るくするだけじゃなくて、資源が枯渇しないように因果抽出のふるいネットで『有用な極上光魔法石』や『良質なクリーン光成分』だけを綺麗に分別して残しつつ回収する! 最後に絶対調光の神仙エコ・照明コントローラーをコアにガチャン!と取り付けて、二度と虫の死骸が溜まったり点滅が発生せず、永遠に目に優しい安全な光を生み出し続けるように自動調整するだけだ!」
アルドは、特製『事象払拭の神仙ハンディモップ』と『神仙LED電球』を白夜竜の巨大な本体(次元の接触不良の中核)へと向けて構え、絶縁エプロンをなびかせて突撃した。
――当然ながら、その素材は常軌を逸している。神仙ハンディモップは星の因果の過剰な雷光を物理的に払拭して安全な光量に整える絶対事象剪定ツールであり、神仙LED電球とエコ・照明コントローラーは大宇宙のいかなる次元の白夜迷宮やスタンピードすらも、物理的に『不要な寿命切れを間引いて新しい光に替え、必要な資源だけを抽出し、光量・電力効率を空間ごと最適化する』だけで完璧に無害化し、極上の安全な照明環境を枯渇させずに取り戻す『究極の持続可能メンテナンスツール』である。
「オノレェェェッ! 舐メルナ人間! 我ガ本気、世界ノ平穏ヲ暗闇ニ帰ス『終焉ノ絶対閃光』デ、貴様ラノ存在ゴト永遠ノ光ノ彼方ニ吹キ飛バシテクレルワ!」
白夜竜が残された全ての魔力を暴走させ、周囲の空間ごと全てを蹂躙する超巨大な失明フラッシュの波を放ってきた。
「うわっ! 奥の方から、すっごく強烈でタチの悪い巨大なチカチカと不快なノイズがせり出してきた! でも、この特製LED電球とコントローラーの前には、どんなに寿命のきた電球も一発で綺麗に交換されて、スッキリと目に優しい光が出る安全な照明になるんだ!」
アルドが白夜竜の巨大な閃光暴走(世界の接触不良の中心)に向けて、事象払拭の神仙ハンディモップを「ササッ!!」と力強く当て、続けて古いコアをクルッと外し、事象交換の神仙LED電球を「キュキュッ!!」とソケットにねじ込む。事象の雷光の暴走(迷宮の魔力圏)が、強烈な物理的交換と調光パワーによって面白いようにシュワシュワと無害化され、そこにアルドがスイッチを入れると、強烈な光害を持っていた呪いは瞬く間に目に優しい安全な暖色の光となって空間を照らし、心地よい安定感と共に本来の輝きを取り戻していく。魔界のどんな猛烈な雷鳴も、神仙のメンテナンス力の前にはただの寿命のきた電球として外され、白夜竜はあれよあれよという間に、ピカピカに清掃された無害な特注の高級LEDシーリングライトのような姿へと整えられていく。
同時に、アルドは因果抽出のふるいネットをバサァッ!と広げ、清掃されて崩れ落ちた魔物の残骸から、有用な極上光魔法石や世界を照らす良質なクリーン光成分だけを「シャカシャカッ!」と綺麗に分別し、資源が枯渇しないように適切な量を迷宮に残しつつ、余剰分を収穫用コンテナへと回収していく。
完全にスタンピードの危険が消滅した直後、アルドは迷宮の最深部にある心臓部に、絶対調光の神仙エコ・照明コントローラーを「ガチャン!」とはめ込み、ダイヤルを回して設定を『自動調光管理・適度な光量供給・防虫コーティングモード』に合わせる。こびりついた魔界の魔力ごと完璧に安全基準でコーティングされ、眩く輝く平和で絶対に虫の死骸や点滅が発生せず、いつでも極上の目に優しい光と安定した電力を生み出す、最新式自動調光機能付きスマート照明のように管理されたクリーン光エネルギーインフラへと姿を変えていった。
「バ、バカナァァァッ!? 我ガ最大奥義ノ超絶大閃光ガ、タダノモップデ一瞬デ払拭サレ、LED電球デ寿命モ綺麗ニ交換サレ、エコ・コントローラーデ一ミリモ残ラズチカチカシテ不快ニナラナクナッタだトォォォッ!? シカモ、私ノ命(光雷マナ)ガ完全ニ枯渇スルコトナク、心地ヨイ明るさデ永遠ニ満タサレ続ケルヨウニ調整サレテイル……!?」
「よし、ガンコなカバーの虫の死骸と古い電球は完全に剪定されて明るくなって、スタンピードの危険もゼロですっごく安全な照明管理設備になったぞ! 枯渇しないように資源の残量もバッチリ管理したからね! 最後に、仕上げの『因果調律の全自動・広域調光コントロール&無限クリーン光エネルギーシステム』を稼働させて……あ、そうだ。この迷宮の親玉、綺麗に点検してコントローラーをつけたら、凄く強力で絶対に失明フラッシュを起こさず、定期的に光魔法石や極上のクリーンな光をドロップしてくれる、巨大な全自動の広域調光コントロール・無限クリーン光エネルギーインフラみたいになってるね。ちょっと魔力の流れを調整してあげれば、有害な雷鳴暴走を完全に防ぎつつ、代わりに極上のクリーンな光と無限の安全な光魔法石だけを世界中に供給してくれる『超巨大な全自動・神仙広域照明・無限クリーン光エネルギーインフラ』にできそうだよ!」
アルドが迷宮のコアに施した専用の自動調整ユニットを操作し、事象調律のスイッチを「24時間自動調光調整・超エコ防虫・極上クリーン光生産モード・ON」にバコンッ!と操作して巨大な生産施設へとリメイクすると、大宇宙の法則が完全にひれ伏した。
暴走していた迷宮の禍々しい狂気と過剰な光マナは、瞬く間に安全でクリーンな光エネルギーと無限の安全装置へと漂白・調律されていく。
『ア……ァァ……。我ノ、世界ヲ暗闇ニ沈メルハズノ力ガ、マルデ都合ノイイ【安全ニクリーン光ト魔法石オ供給スル為ノ最新ノ自動調光機能付キ・エコLED照明】ノヨウニ……!? イヤ、コントローラーオ設定サレル度ニ、我ガ巨体ガ、異常ナマデニ心地ヨイ【絶対的ナ安全管理力ト、極上ノ光供給環境オ提供スル超大型インフラ】ニ変換サレテイクゥゥッ! 私ノ存在ガ、世界ヲ盲目ニサセルノデハナク、コウシテ大陸ニ永遠ノクリーンナ光ト極上ノ明るさオ提供スル「極上ノ全自動・神仙クリーン照明プラント」トシテ機能スルコトガ、コレホドマデニ満タサレルコトダッタトハ……!』
かつて世界を脅かした白夜迷宮とスタンピードの化身は、アルドの「チカチカする電球の交換と照明カバーの虫の死骸掃除(剪定)作業」によって完全に浄化され、書き換えられた。
万物を焼き尽くす禍々しい狂気の閃光は、気がつけば「世界の照明環境を美しく輝く巨大な安全施設に変え、どんな有毒フラッシュの暴走も一瞬で無害化し、極上の目に優しい光と光魔法石を枯渇することなく24時間安定供給し続ける、超高性能な『永久・神仙全自動広域調光コントロール・無限クリーン光エネルギーインフラ(見た目は巨大でピカピカに磨かれた純白の最新式LEDシーリングライトと太陽光プラント)』」へと姿を変えていたのである。
「よしよし! 嫌なスタンピードと失明フラッシュのリスクは片付いて、しかも資源が枯渇しないすっごく綺麗で安全な持続可能バッチリな照明施設になったぞ! おまけに、これがあれば世界中の人たちが魔物の死骸やチカチカを気にせずに、どんな時でも安心な家で明るい夜を過ごせるね。僕の神仙の力も、こうやってみんなの安全な生活基盤とピカピカの照明を守るために使えば、凄く素敵なことだよね!」
アルドが交換した古い電球の箱を片付けて額の汗を拭うと、迷宮を覆っていたドス黒い雷雲は一瞬にして晴れ渡り、遮光・絶縁シートが魔法のように片付けられ、眼下には美しく輝く奇跡の巨大な最新式照明設備と、澄み切った目に優しい暖かな光が広がっていた。
その光景を見て、新役職のメンバーたちは、誇らしげに胸を張った。
「見事な現場指揮と『剪定』でした、社長。我が社の広域調光コントロール・クリーン光エネルギーシステムは、これより大陸全土の迷宮維持・照明管理基準のデファクトスタンダードとなるでしょう。枯渇を防ぐための白夜迷宮からの定期電気料金の自動引き落とし設定も完了いたしました」
CFOのアーキヴァルが、うやうやしく一礼し、分厚い完了報告書を胸に抱く。背後では、ダンジョンの視察に同行していた勇者パーティが「俺たちが昔、全身を猛烈な雷撃で黒焦げにされながら潜ってた白夜のダンジョンが、完全にオートメーション化された巨大な無人太陽光発電所と高級住宅のLED照明みたいになってる……」とドン引きしながらも拍手喝采を送っている。
「これからは、どんな虫の死骸魔物やガンコな点滅の兆候が出ようが、社長の作業前に俺が全部『余分な汚れごとダスターで粉砕』して適度に剪定してやりますよ」
CDOのレイヴンが頼もしく笑う。
大公レオハルトも「これで世界中の次元防衛・電力インフラ利権すら完全に我々のものだ」と悪徳代官のように頷いている。
アルドは、彼らの頼もしい姿を見て、心の底から嬉しそうに笑い返した。
***
日だまり郷の黄金の城塞。
静寂に包まれた書斎のデスクで、【最高情報・歴史管理責任者(CIO)兼・神仙社史編纂室長】の元・大賢者ゾルタンは、羽ペンをインク壺に浸し、新たな正史のページに極めて簡素な文字を刻み込んでいた。
『〇月×日。白夜迷宮。電球交換と照明カバー掃除(スタンピード及び枯渇対策の剪定)完了。全自動調光コントロール・光エネルギーインフラ化。異常なし。以上。』
ゾルタンはもはや数秒で記録を終えた。世界を滅ぼす白夜迷宮のスタンピードが現れようとも、社長の前では「リビングの電球がチカチカしてきたための定期的な交換と掃除」という、家事のスケジュールが一つ消化された程度の意味しか持たない。大宇宙を揺るがす迷宮の脅威など、黄昏の守護者の前では永遠に日常の設備メンテナンス業務として処理されているのである。
ゾルタンが深い満足感と共にペンを置き、白夜迷宮すらもピカピカの最新式照明システムの一部となった事実に安堵のため息をついたその時。ドアの向こうから「みんな、電球交換お疲れ様! 今日の3時のおやつは、回収した極上のクリーンな光でキラキラに輝かした『特製・大精霊のクリスタルフルーツゼリー〜星屑のシロップを添えて〜』だよー!」というアルドの無邪気な声が聞こえてきた。
ゾルタンは「全知全能の神が仕上げるゼリーは、ことのほか透明感とフルーツの甘みが、不老不死に近づいた五臓六腑に染み渡ろう」とぼやきながらも、この上ない幸福な笑みを浮かべて立ち上がった。
最強の便利屋の「ただのチカチカする電球の交換と照明カバーの虫の死骸掃除(剪定)作業」は、世界滅亡の失明フラッシュスタンピードの危機をただの照明設備メンテナンスとして解決し、資源を枯渇させることなく迷宮の脅威を完全に終わらせただけでなく、世界に最高の広域調光コントロール・無限クリーン光エネルギーインフラを誕生させてしまった。
神仙の力を自覚し、新役職で完全体となったクラン『黄昏の守護者』は、これより正式に世界中の次元迷宮防衛と資源インフラの覇権をも握り、いかなる邪悪も日常の持続可能なメンテナンス業務として永遠に葬り去る、究極の平穏なる企業伝説の新たな1ページを、分厚い社史のページに深く刻み込んだのであった。
ここまでお読みいただきありがとうございます!少しでも面白いと感じたら、画面下から【ブックマーク】と【☆☆☆☆☆】の評価をいただけると、執筆の大きなモチベーションになります!尚、現在新作 追放された絆紋使いの穏やかな冒険譚〜辺境の街ではぐれ者たちと最強の居場所を作ります〜
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