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辺境暮らしの便利屋冒険者、伝説のクランのリーダーに祭り上げられる 〜本人曰く「ただの日常」らしいです〜  作者: 盆ちゃん


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第230話:ただの暖炉のガンコな煤落としと煙突の定期清掃(剪定)と、焦熱の火山迷宮の強制全自動広域暖房・無限クリーン熱源インフラ化

第230話:ただの暖炉のガンコな煤落としと煙突の定期清掃(剪定)と、焦熱の火山迷宮の強制全自動広域暖房・無限クリーン熱源インフラ化(総合ライフサポート企業の空調暖房・火気メンテナンス業務)

 黄金の城塞『日だまり郷』の朝。そこは、大宇宙の根源たる神仙へと完全覚醒したアルドが、あえて「ただの便利屋」としての日々を選択し固定したことで、もはや何者にも侵し得ぬ絶対的な聖域と化していた。

 庭先では、かつて全宇宙を滅ぼそうと幾度も襲い掛かってきた創造神や天界の神々、そしてすっかり常連の大家さん候補として定着した勇者パーティの面々が、まだ肌寒い春先の空気の中で「夜はまだ冷えるから暖炉の火が欠かせないな」「薪のストックは十分にあるか」「炎の揺らぎを見ていると心が落ち着くものだ」などと、ごく一般的な田舎の火の元の管理について穏やかに語り合っている。

 世界中のありとあらゆる危険なダンジョンを「お風呂のカビ取り」や「庭の草むしり」、「加湿器の清掃」といった定期メンテナンス業務として処理し、次々と全自動クリーンインフラに改修してきたアルド。彼の手にかかれば、世界を滅ぼすスタンピードなど「生活インフラの掃除や手入れをサボった結果の汚れや詰まり」に過ぎない。

 今日もまた、日々のメンテナンス業務と家事への情熱を燃やすアルドが、キッチンとリビングの巨大な暖炉の前で腕を振るっていた。そこからは、魂の最深部を震わせるような、香ばしく焼けた肉の脂が炭に落ちる音と、スパイシーなハーブの暴力的なまでの匂いが漂い、城塞の廊下を満たしていく。

「よし! 今日のメインは、大家の神々や勇者パーティのみんなも一緒に食べる『幻獣牛の極厚トマホーク・ステーキ〜暖炉の直火焼きと、大精霊の森のハーブ香る特製ガーリックバターソースを添えて〜』だ! まずは、骨付きで大人の顔ほどもある幻獣牛の極厚肉に、神仙の粗塩と黒胡椒をガッツリ擦り込み、暖炉の熾火おきびで一気に表面を焼き上げて旨味を完全に閉じ込める! パリッとした皮目ができたら、遠火でじっくりと中まで火を通し、極上のミディアムレアに仕上げるんだ。焼き上がった熱々の肉に、神仙バターと刻んだ大精霊のニンニク、パセリを練り込んだ特製ガーリックバターを乗せれば、肉の熱でトロォリと溶け出して最高のソースになる! その横で、暖炉の灰の中でホクホクに焼き上げた幻獣ジャガイモのベイクドポテトを添える。……熱々のうちに完成だよ!」

 アルドがエプロン姿で、圧倒的な肉の香りを放つ特大の鉄板をダイニングテーブルに運ぶと、神竜ポチや星狼シロはもちろん、薪の確認を終えた創造神たちまでもが、その暴力的なまでの食欲をそそる匂いに引き寄せられ、目を輝かせて席に着いた。

 この極上モーニング、一口かぶりつけば幻獣牛の圧倒的なタンパク質と鉄分が全身の魔力回路を限界突破させ、ガーリックバターのスタミナ成分が血中のあらゆる疲労物質や致死の呪いすらも瞬時にデトックスし、魂の底から尽きることのない多幸感と絶対的な活力を湧き上がらせる『究極の超覚醒・至高の直火焼きフルコース』である。

「うむ……! この骨付きの極厚肉をナイフで豪快に切り分け、溶け出したガーリックバターをたっぷり絡めて口に運んだ瞬間に広がる、肉の暴力的なまでの旨味とスパイシーな香りのビッグバン! 噛むほどに溢れ出す肉汁が、バターのコクと完璧に混ざり合い、野生のエネルギーが五臓六腑を駆け巡る! すかさず灰の中で甘みが極限まで引き出されたホクホクのベイクドポテトを頬張れば、美味さのあまり魂が魔界の果てまで吹き飛びそうになる無限の食欲ループ! 肉の脂とポテトの相性が完璧すぎて、我が最高福利厚生責任者の職務が、王都の超高級ステーキハウスで至福の朝食を貪る大富豪のようにフニャフニャに溶かされそうになるわい!」

 【最高福利厚生責任者(CHO)兼・毒見役役員】の元・魔界大帝サタナスが、ナイフとフォークを持つ両手を震わせ、神々と肩を並べて熱々のステーキに感涙して咽いでいた。

 賑やかな朝食の喧騒が一段落し、食後の極上エスプレッソが振る舞われた後。

 アルドは、防音・防諜の魔法結界が幾重にも張られたリビングの長テーブルの上座に座り、ふとリビングの暖炉と煙突を見上げて真剣な表情で首を傾げた。

「……ねえ。今朝、お肉を焼いてて思ったんだけど。暖炉の煙の吸い込みがすごく悪くて、煙突の奥に『タチの悪いガンコな真っ黒いスス』がビッシリ溜まってるんだよね。おまけに灰も底にドッサリ溜まってて、熱がうまく循環してない。僕の全知全能のセンサーで見ると、それが世界に多大な火の魔石と地熱を供給している『焦熱と灰燼の火山迷宮』の仕業だってわかる。長年の放置で内部の火炎魔獣や灰のゴーレムが異常繁殖して熱量が飽和状態になり、煙突ダンジョンがガンコな煤でビッシリ詰まって、大噴火のスタンピード寸前になってるみたいだ」

 神仙としての自覚を完全に取り戻したアルドは、これまでの経験から一つの「大宇宙の真理(メンテナンスの極意)」に辿り着いていた。

「みんな、聞いて。ダンジョン(暖炉や生活インフラ)って、日々の暮らしに欠かせない熱や資源(火の魔石)を供給してくれる大事な場所だよね。だから、危険だからって完全に潰したり塞いだりしちゃうと、生活が不便になるし、資源が枯渇しちゃうんだ。でも、放置しすぎると魔物(煤や汚れ)が溜まって、スタンピード(煙道火災や大噴火)を起こしてしまう。だからこそ、定期的に危険な場所から優先して『適度な間引き(剪定・煤落とし)』をして、スタンピードを防ぎつつ、資源が枯渇しないように自動で熱を管理する対策が必要なんだ!」

「社長の仰る通りです。ダンジョンの『剪定』と『持続可能な資源管理』……まさに我が社の理念の集大成ですね」

 【最高財務責任者(CFO)兼・グローバル戦略最高責任者】のアーキヴァルが、優雅に眼鏡を押し上げ、分厚いバインダーを開く。

「現在、世界で最も危険な熱源暴走の震源地として警戒されているのが、その『焦熱と灰燼の火山迷宮』です。内部は完全に火・灰属性の魔物が飽和状態にあり、いつ大噴火のスタンピードが決壊してもおかしくない状況。しかし、あの迷宮は世界中に希少な『極大火炎魔法石』や、温泉を湧かせる『地熱』を提供する『重要な暖房・熱源設備』でもあります。潰さずに適正な熱量と清潔さに剪定する『定期メンテナンス業務』に最適の現場と言えるでしょう」

「その通り! だから今日は、煙突にこびりついたガンコな煤(魔物)をしっかり削り落として、安全に火を焚ける状態に剪定するよ! まずは専用の『事象煤払いの神仙煙突ブラシ』で、奥深くまでこびりついた汚れをガシガシッ!と根こそぎ落とす。そして余分な灰は『事象吸引の神仙灰掃除機』でブイィィン!と吸い取るんだ。もちろん、資源が枯渇しないように、有用な火の魔石や綺麗な炭は『因果抽出のふるいネット』でしっかり残して回収する。最後に詰まったコアを『最新式・自動温度調節機能付き神仙エコ暖炉チューナー』にリフォームして、物理的に二度と煤が詰まらず、かつ適度な熱源を永遠に生み出し続ける完璧なインフラにリセットしてこよう! よーし、僕たちの『総合ライフサポート』の出番だ!」

 アルドが立ち上がると、役員たちも一斉に凄まじい気合い(殺意)に満ちた表情で立ち上がった。

「社長。煙突の壁面にこびりついた鬱陶しい灰ゴーレムども(魔獣の群れ)の粉砕と、通気を塞いでいる無駄な溶岩塊の解体・撤去は、この【最高開発・解体執行責任者(CDO)】たる俺にお任せを。邪魔な障害物を専用のスクレーパーと火ばさみで一つ残さず掻き出し、完璧な『下地処理(煤落としと間引き作業)』をしてご覧に入れましょう」

 レイヴンが、神具の斧を大型の火かき棒のように構えて不敵に笑う。

「ええ。ダンジョン内に漂う危険な有毒ガスや異常な超高温(※致死の環境)は、【環境浄化・概念調律最高責任者(CEO)】の私が、特製の強力換気・冷却魔法(※極大の聖光浄化魔法)で一瞬にして概念ごと中和し、安全に煙突掃除ができる適温の環境を整えて差し上げますわ」

 エルミナが、美しく銀髪を揺らしながら頷く。

「……作業中、削り落とした煤や飛び散る火の粉が、外の世界やご近所の屋根を汚さないよう、【絶対防壁・空間隔離最高責任者(CSO)】として、ダンジョンの入り口と周囲に完璧なマスカー養生と耐火・防塵飛散防止シート(※絶対封殺の空間隔離結界)を張り巡らせておきます」

 シノンが短剣を弄びながら冷たく宣言する。

「うんうん、みんな本当に頼もしいな! 煙突掃除は煤で真っ黒になるし、火傷の危険があるから、しっかり耐火養生をして安全第一で作業しようね!」

 アルドは満足げに頷き、自身の作業着(致死の溶岩と猛毒灰を完全に弾く特製火気清掃用・完全耐火エプロンと耐熱革手袋、防塵マスク)に着替え、手には巨大な「事象煤払いの神仙煙突ブラシ」と「神仙灰掃除機」、プロ仕様の「因果抽出の神仙ふるいネット」、そして「絶対保温の神仙エコ暖炉チューナー」を握りしめた。

「よーし! それじゃあ僕は、この『空調暖房・火気メンテナンス道具一式』を持っていくよ! 世界の人たちの噴火被害とスタンピードの悩みを解決するために、邪魔な煤を『剪定』して、枯渇しない優良なクリーン熱源インフラにリフォームしてこよう!」

 こうして、総合ライフサポート企業『黄昏の守護者』の社員一同は、煙突清掃仕様に改造された魔導サービスカー(強力な灰吸引機と耐火ブラシ搭載)に乗り込み、空間が視界を遮るほどの黒い灰とマグマで溢れかえっている次元の迷宮『焦熱と灰燼の火山迷宮』へと向けて出勤したのである。

 ***

 その頃、次元の迷宮『焦熱と灰燼の火山迷宮』の内部。

 そこは、長年の放置により凶悪な溶岩ゴーレムや火炎鳥が異常繁殖し、地表を覆い尽くすほどにひしめき合う、文字通りの焦熱地獄であった。迷宮のコアから溢れ出す無尽蔵の過剰熱量とマグマが魔物たちを際限なく凶暴化させ、今まさに外の世界へと溢れ出そうと(大噴火のスタンピードを起こそうと)している、世界滅亡のカウントダウンの最中である。

「ゴウゥゥゥッ!! 我ら焦熱の軍勢よ! 溜まりに溜まったこの数億度のマグマの怒りを、今こそ地上へ解き放つ時が来た! 全ての生命を焼き尽くし、この世界を我らの新たな灰燼(迷宮)と変えてくれるわ!」

 迷宮の最深部で、無数の火炎魔獣たちを統べる超巨大な『焦熱の火山竜ヴォルカニック・ドラゴン』が、傲慢な爆音の咆哮と共に猛烈な溶岩と黒い火山灰を乱射していた。

「さあ、噴火せよ! 地上の脆弱な氷結結界など、我らの圧倒的な熱量と火砕流の前には一瞬で蒸発する! スタンピードの恐怖を――」

 ――キキィィィィッ!! ドサァァッ!!

 焦熱の火山竜がスタンピードの号令をかけようとしたその瞬間、猛烈な熱風が吹き荒れるダンジョンの入り口付近に、四つの車輪がついた奇妙な小型の鉄箱(魔導サービスカー)が、神話級の火砕流とマグマの群れをものともせずにドリフト着陸する音が響き渡った。

 そして、作業車のドアから、巨大な煙突ブラシと掃除機を持った青年の明るくも呆れた声が、魔物たちの耳障りな爆ぜる音を完全に打ち破ったのである。

「ちわーっす! 総合ライフサポート企業『黄昏の守護者』です! 暖炉のガンコな煤と煙突の灰詰まりさん(魔物たち)、定期煤落としと間引き作業(剪定)に伺いましたー! ……うわぁ、こりゃひどい壁面の真っ黒っぷりと、外にまで火の粉を撒き散らそうとしてるタチの悪い煙道火災(スタンピード寸前)だね! 定期メンテナンスをサボってこんなに煤を溜め込むなんて、火気管理の怠慢も甚だしいよ。こりゃ徹底的にブラシでの煤落としと、自動温度調節機能付きエコ暖炉へのリフォームのしがいがあるや!」

 アルドは、耐熱革手袋をキュッと締め直しつつ、プロの清掃業者としてのダメ出しを開始した。

「ナ、何奴ッ!? 我ガ絶対ノ火山迷宮ニ、地上ノ有機物ガ何ノ用ダ! 我ガ火砕流デ、一瞬ニシテ炭ヲ通シ越シテ灰ニシテクレルワ!」

 焦熱の火山竜が驚愕のマグマブレスを吹き上げる中、アルドの後ろから、レイヴン、エルミナ、シノン、そしてアーキヴァルが、それぞれの「清掃・間引き用具(兵器)」を手にして、ドロドロに溶けた地面へと降り立ったのである。

「さあ、社長。まずはこの鬱陶しい壁面に湧いた煤塊ども(魔獣の群れ)の伐採と、通気を塞いでいる無駄な溶岩の解体・撤去は、俺にお任せを。邪魔な障害物を専用のスクレーパーで一つ残さず削り落とし、完璧な『下地処理(煤砕きと間引き作業)』をしてご覧に入れましょう」

 CDOのレイヴンが神具の斧を構え、凶悪な笑みを浮かべる。

 総合ライフサポート企業の、完璧な役割分担による社会貢献(能動的な悪の粉砕)が、死の迷宮の中で今まさに始まろうとしていた。

「ナ、ナンダ貴様ラハ!? 我ガ最凶ノ火炎軍勢ヲ『暖炉の煤と溜まった灰』ダト!? 舐メルナ地上ノウジ虫ドモッ! 我ガマグマノ群レデ、貴様ラヲ永遠ニ灼熱ノ底ニ沈メテクレルワ!」

 火山竜の怒号と共に、空間を覆うほどの猛毒の火山灰と狂暴性を纏ったゴーレムの群れが、一斉にアルドたちに向かって炎の雪崩のごとく押し寄せてきた。

「うわっ、この煤たち、すっごく硬くこびりついてて煙突の通り道を完全に塞いじゃってる! 放置してたら部屋の中に煙が逆流して一酸化炭素中毒になっちゃうぞ!」

 アルドは、迫り来る魔獣の大群を「長年の放置で炭化したタチの悪いガンコな煙突の煤汚れ」と完全に認識し、神仙煙突ブラシをカチャリと構えた。

(僕の神仙の力が、この世界の異常を『暖房設備の放置による煤詰まりと火災被害』として認識させてるんだ。よし、ならば僕は火気清掃業者として、こいつらを適度に『剪定』して安全に火が燃えるようにし、ピカピカのエコ暖炉にするだけだ!)

 自覚を持ったアルドの明確な意志により、周囲の空間がぐにゃりと、より強固な「日常の煙突掃除現場」のルールへと書き換えられていく。

「社長、ここは我々『社員』にお任せを。削り落とした煤や溢れ出すマグマが外の世界を汚染しないよう、まずは私が完璧にダンジョンの入り口と周囲にマスカー養生と耐火・防塵飛散防止シートを張り巡らせます」

 CSOのシノンが音もなく跳躍し、迷宮の入り口を囲むように、無数の札(神仙の空間隔離結界符)を宙に投げ放った。

 ――バサッ! ピィィィィンッ!

 瞬間、ダンジョンの入り口全体をすっぽりと覆うように強靭な耐火シートのようなカバーが展開され、絶対的な強度を誇る『神仙の煙突清掃作業用・飛散防止結界』が展開された。これで、致死の大噴火やスタンピードの魔物は一粒の火の粉たりとも外の世界に漏れ出すことはない。

「完璧な養生ですわ、シノンさん。では、私は迷宮が撒き散らすガンコな有毒ガスや超高温(致死の環境)を、環境浄化の力で綺麗に強力換気・冷却処理いたしますわ!」

 CEOのエルミナが白銀の杖を天に掲げると、大宇宙の理を内包した『極大聖光強力換気・冷却魔法』が、超強力な冷風とクリアな空気となって周囲の狂気の炎を包み込み、一気に中和して汗一つかかない適正な温度の空間へと変えた。

「ギィヤアアアアッ!?」

 万物を焼き尽くす猛毒の熱風は、その浄化の冷却効果を浴びた瞬間、身に纏っていた魔力ごと完全に無力化され、ただの無害でポロポロと崩れやすい冷たい炭の塊へと変わっていく。

「フンッ! 魔力を抜かれたただの煤の塊や灰など、ただの火かき棒のマトだ! そして、邪魔な過剰な魔物どもは俺が綺麗に削り落として煙の通りを良くしてやろう!」

 CDOのレイヴンが神具の斧を大上段に構え、無害化した魔獣の群れに向かって旋風のごとく突っ込む。

「迷宮過剰繁殖火炎獣解体煤落トシ通気確保斬ィィィッ!!」

 放たれた一撃は、魔獣同士の「因果の隙間(炭化の繋ぎ目)」を完璧に見切り、まるでガチガチの煙突内壁を専用のスクレーパーでガリガリッ!と綺麗に削り落とし、空気の循環を良くするかのように、シャリィィィン!と見事な手際で余分な魔物を粉砕(剪定)し、迷宮内の安全なエネルギー導線を確保してしまった。

「ナ、何ィィィッ!? 我ガ無敵ノ火炎軍団ト絶対ノ噴火暴走ガ、タダノ『冷却魔法』ト『煤削リ落トシ』ノ前ニ、一瞬デ間引カレテ適正ナ燃焼量ニ下ゲラレテイクゥゥッ!?」

 焦熱の火山竜は、自らの絶望の軍勢がものの数分で「綺麗に間引かれて通気性が良くなった煙突」のように整えられ、スタンピードの脅威が完全に消失した光景に、驚愕のあまり巨大な体を激しく震わせた。

「よし、みんなのおかげで安全確保と余分な煤の剪定は完璧だね! あとは、あの一番デカくて暖炉を詰まらせている『ガンコな親玉(火山竜とコア)』に、事象煤払いの神仙煙突ブラシを突っ込んで、ガシガシガシッ!と汚れを徹底的に擦り落とす! そして、底に溜まった過剰な灰は『事象吸引の神仙灰掃除機』でブイィィン!と吸い取って綺麗にする! その後、ただ削るだけじゃなくて、資源が枯渇しないように因果抽出のふるいネットで『有用な極大火炎魔法石』や『良質な地熱成分』だけを綺麗に分別して残しつつ回収する! 最後に絶対保温の神仙エコ暖炉チューナーをコアにガチャン!と取り付けて、二度と煤が詰まらず、永遠に一定の熱を出し続けるように自動調整するだけだ!」

 アルドは、特製『事象煤払いの神仙煙突ブラシ』と『神仙灰掃除機』を火山竜の巨大な本体(次元の噴火暴走の中核)へと向けて構え、耐火シューズで炭の破片を踏みしめて突撃した。

 ――当然ながら、その素材は常軌を逸している。神仙煙突ブラシは星の因果の過剰燃焼を物理的に削り落として安全な暖炉に整える絶対事象剪定ツールであり、神仙灰掃除機とエコ暖炉チューナーは大宇宙のいかなる次元の火山迷宮やスタンピードすらも、物理的に『不要なゴミを間引いて必要な資源だけを抽出し、暖房と資源供給効率を空間ごと最適化する』だけで完璧に無害化し、極上の安全な熱源環境を枯渇させずに取り戻す『究極の持続可能メンテナンスツール』である。

「オノレェェェッ! 舐メルナ人間! 我ガ本気、世界ノ平穏ヲ灰燼ニ帰ス『終焉ノ絶対噴火アビス・イラプション』デ、貴様ラノ存在ゴト永遠ノ溶岩ノ中ニ封ジ込メテクレルワ!」

 火山竜が残された全ての魔力を暴走させ、周囲の空間ごと全てを蹂躙する超巨大な猛毒のマグマの波を放ってきた。

「うわっ! 煙突の奥から、すっごく強烈でタチの悪い巨大な煤と灰の塊がせり出してきた! でも、この特製煙突ブラシと掃除機の前には、どんなに凶暴な汚れも一発で綺麗に削り落とされて、ピカピカの安全な暖炉になるんだ!」

 アルドが火山竜の巨大な噴火現象(世界の熱源暴走の中心)に向けて、事象煤払いの神仙煙突ブラシを「ガシッ、ガシガシッ!!」と力強く擦りつける。事象の噴火暴走(迷宮の魔力圏)が、強烈な物理的研磨パワーによって面白いようにボロボロと崩れ落ち、そこにアルドが神仙灰掃除機を「ブイィィン!」と向けると、強烈な爆発力を持っていたマグマは瞬く間に安全な灰となって吸い込まれ、心地よいモーター音と共に透明な輝きを取り戻していく。魔界のどんな猛毒の大噴火も、神仙の清掃力の前にはただの削り落とされる煤汚れとなって分解され、火山竜はあれよあれよという間に、ピカピカに磨き上げられた無害な特注の薪ストーブのような姿へと整えられていく。

 同時に、アルドは因果抽出の神仙ふるいネットをバサァッ!と広げ、清掃されて崩れ落ちた魔物の残骸から、有用な極上の火炎魔法石や家を温める良質な地熱の素材だけを「シャカシャカッ!」と綺麗に分別し、資源が枯渇しないように適切な量を迷宮に残しつつ、余剰分を収穫用コンテナへと回収していく。

 完全にスタンピードの危険が消滅した直後、アルドは迷宮の最深部にある心臓部ダンジョンコアに、絶対保温の神仙エコ暖炉チューナーを「ガチャン!」とはめ込み、ダイヤルを回して設定を『自動温度調節・適度な燃焼・資源持続モード』に合わせる。こびりついた魔界の魔力ごと完璧に安全基準でコーティングされ、眩く輝く平和で絶対に煤がこびりつかず、火も絶えない、最新式自動ペレットストーブのように管理されたクリーン熱源インフラへと姿を変えていった。

「バ、バカナァァァッ!? 我ガ最大奥義ノ超絶猛毒噴火ガ、タダノブラシデガシガシ削ラレ、掃除機デブイィィント吸イ取ラレ、エコ暖炉チューナーデ一ミリモ残ラズ煙道火災ヲ起コセナクナッタだトォォォッ!? シカモ、私ノ命(熱量)ガ完全ニ枯渇スルコトナク、心地ヨイ温度デ永遠ニ燃エ続ケルヨウニ調整サレテイル……!?」

「よし、ガンコな煙突の煤と溜まった灰は完全に剪定されて煙の抜けが良くなって、スタンピードの危険もゼロですっごく安全な暖房設備になったぞ! 枯渇しないように資源の残量もバッチリ管理したからね! 最後に、仕上げの『因果調律の全自動・広域暖房&無限クリーン熱源システム』を稼働させて……あ、そうだ。この迷宮の親玉、綺麗に掃除してチューナーをつけたら、凄く強力で絶対に火の粉を溢れさせず、定期的に火炎魔法石や極上の地熱をドロップしてくれる、巨大な全自動の広域暖房・無限クリーン熱源インフラみたいになってるね。ちょっと魔力の流れを調整してあげれば、有害な噴火暴走を完全に防ぎつつ、代わりに極上のクリーンな暖かさと無限の安全な火の魔石だけを世界中に供給してくれる『超巨大な全自動・神仙広域暖房&無限クリーン熱源インフラ』にできそうだよ!」

 アルドが迷宮のコアに施した専用の自動調整ユニットを操作し、事象調律のスイッチを「24時間自動温度管理・超エコ燃焼・極上ポカポカ暖房モード・ON」にバコンッ!と操作して巨大な生産施設へとリメイクすると、大宇宙の法則が完全にひれ伏した。

 暴走していた迷宮の禍々しい狂気と過剰熱量の魔力は、瞬く間に安全でクリーンな暖房エネルギーと無限の安全装置へと漂白・調律されていく。

『ア……ァァ……。我ノ、世界ヲ灰燼ニ沈メルハズノ力ガ、マルデ都合ノイイ【安全ニ温モト魔法石オ供給スル為ノ最新ノ自動温度調節機能付キ・エコ暖炉】ノヨウニ……!? イヤ、チューナーオ設定サレル度ニ、我ガ巨体ガ、異常ナマデニ心地ヨイ【絶対的ナ安全管理力ト、極上ノ熱源供給環境オ提供スル超大型インフラ】ニ変換サレテイクゥゥゥッ! 私ノ存在ガ、世界ヲ焼キ尽クスノデハナク、コウシテ大陸ニ永遠ノ暖カサト極上ノ火オ提供スル「極上ノ全自動・神仙クリーン暖炉」トシテ機能スルコトガ、コレホドマデニ満タサレルコトダッタトハ……!』

 かつて世界を脅かした火山迷宮とスタンピードの化身は、アルドの「暖炉のガンコな煤落としと煙突の定期清掃(剪定)作業」によって完全に浄化され、書き換えられた。

 万物を焼き尽くす禍々しい狂気の火砕流は、気がつけば「世界の暖房・熱源環境を美しく輝く巨大な安全施設に変え、どんなマグマの暴走も一瞬で無害化し、極上の地熱と火の魔石を枯渇することなく24時間安定供給し続ける、超高性能な『永久・神仙全自動広域暖房・無限クリーン熱源インフラ(見た目は巨大でピカピカに輝く純白の最新式暖炉と地熱発電プラント)』」へと姿を変えていたのである。

「よしよし! 嫌なスタンピードと煙道火災のリスクは片付いて、しかも資源が枯渇しないすっごく綺麗で安全な持続可能バッチリな熱源施設になったぞ! おまけに、これがあれば世界中の人たちが魔物の噴火暴走や一酸化炭素中毒を気にせずに、どんな時でも安心な環境で笑顔で暖かいお部屋で過ごせるね。僕の神仙の力も、こうやってみんなの安全な生活基盤とピカピカの暖炉を守るために使えば、凄く素敵なことだよね!」

 アルドが煙突ブラシを片付けて額の汗を拭うと、迷宮を覆っていたドス黒い火山灰は一瞬にして晴れ渡り、耐火飛散防止シートが魔法のように片付けられ、眼下には美しく輝く奇跡の巨大な最新式熱源設備と、澄み切ったポカポカと暖かい空気が広がっていた。

 その光景を見て、新役職のメンバーたちは、誇らしげに胸を張った。

「見事な現場指揮と『剪定』でした、社長。我が社の広域暖房・クリーン熱源システムは、これより大陸全土の迷宮維持・地熱管理基準のデファクトスタンダードとなるでしょう。枯渇を防ぐための火山迷宮からの定期熱源利用料金の自動引き落とし設定も完了いたしました」

 CFOのアーキヴァルが、うやうやしく一礼し、分厚い完了報告書を胸に抱く。背後では、ダンジョンの視察に同行していた勇者パーティが「俺たちが昔、全身に火傷を負いながら潜ってた活火山ダンジョンが、完全にオートメーション化された巨大な無人地熱発電所と床暖房のボイラー室みたいになってる……」とドン引きしながらも拍手喝采を送っている。

「これからは、どんな火炎の魔物やガンコな煤の兆候が出ようが、社長の作業前に俺が全部『余分な汚れごとスクレーパーで削り落とし』て適度に剪定してやりますよ」

 CDOのレイヴンが頼もしく笑う。

 大公レオハルトも「これで世界中の次元防衛・暖房インフラ利権すら完全に我々のものだ」と悪徳代官のように頷いている。

 アルドは、彼らの頼もしい姿を見て、心の底から嬉しそうに笑い返した。

 ***

 日だまり郷の黄金の城塞。

 静寂に包まれた書斎のデスクで、【最高情報・歴史管理責任者(CIO)兼・神仙社史編纂室長】の元・大賢者ゾルタンは、羽ペンをインク壺に浸し、新たな正史のページに極めて簡素な文字を刻み込んでいた。

『〇月×日。火山迷宮。煙突の煤落とし(スタンピード及び枯渇対策の剪定)完了。全自動暖房・熱源インフラ化。異常なし。以上。』

 ゾルタンはもはや数秒で記録を終えた。世界を滅ぼす火山迷宮のスタンピードが現れようとも、社長の前では「暖炉の煙が逆流してきたための定期的な煙突掃除」という、家事のスケジュールが一つ消化された程度の意味しか持たない。大宇宙を揺るがす迷宮の脅威など、黄昏の守護者の前では永遠に日常の設備メンテナンス業務として処理されているのである。

 ゾルタンが深い満足感と共にペンを置き、火山迷宮すらもピカピカの最新式暖炉の一部となった事実に安堵のため息をついたその時。ドアの向こうから「みんな、煙突掃除お疲れ様! 今日の3時のおやつは、綺麗になった暖炉の火でこんがりと焼き上げた『特製・大精霊のフワフワ焼きマシュマロと、星屑の濃厚ホットチョコレート〜サクサクのグラハムクラッカーを添えて〜』だよー!」というアルドの無邪気な声が聞こえてきた。

 ゾルタンは「全知全能の神が仕上げるホットチョコレートと焼きマシュマロは、ことのほかカカオの深みとマシュマロの甘さが五臓六腑に染み渡ろう」とぼやきながらも、この上ない幸福な笑みを浮かべて立ち上がった。

 最強の便利屋の「ただの暖炉のガンコな煤落としと煙突の定期清掃(剪定)作業」は、世界滅亡の大噴火スタンピードの危機をただの空調暖房メンテナンスとして解決し、資源を枯渇させることなく迷宮の脅威を完全に終わらせただけでなく、世界に最高の広域暖房・無限クリーン熱源インフラを誕生させてしまった。

 神仙の力を自覚し、新役職で完全体となったクラン『黄昏の守護者』は、これより正式に世界中の次元迷宮防衛と資源インフラの覇権をも握り、いかなる邪悪も日常の持続可能なメンテナンス業務として永遠に葬り去る、究極の平穏なる企業伝説の新たな1ページを、分厚い社史のページに深く刻み込んだのであった。

ここまでお読みいただきありがとうございます!少しでも面白いと感じたら、画面下から【ブックマーク】と【☆☆☆☆☆】の評価をいただけると、執筆の大きなモチベーションになります!尚、現在新作 追放された絆紋使いの穏やかな冒険譚〜辺境の街ではぐれ者たちと最強の居場所を作ります〜

https://ncode.syosetu.com/n5506ma/

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