第208話:ただの屋根裏のガンコな大型害獣駆除とボロボロ断熱材の交換と、魔界の腐獣魔大公爵(同格)の強制全自動広域防獣・無限クリーン屋根裏インフラ化
第208話:ただの屋根裏のガンコな大型害獣駆除とボロボロ断熱材の交換と、魔界の腐獣魔大公爵(同格)の強制全自動広域防獣・無限クリーン屋根裏インフラ化(総合ライフサポート企業の害獣駆除・屋根裏メンテナンス業務)
黄金の城塞『日だまり郷』の朝。そこは、大宇宙の根源たる神仙へと完全覚醒したアルドが、あえて「ただの便利屋」としての日々を選択し固定したことで、もはや何者にも侵し得ぬ絶対的な聖域と化していた。
庭先では、かつて全宇宙を滅ぼそうと幾度も襲い掛かってきた創造神や天界の神々が、「気さくで働き者の大家さんたち」としてすっかり定着し、朝の日差しの中で「町内会の回覧板、隣の家まで回してくるよ」「ついでに玄関先の落ち葉も掃いておこう」などと、ご近所付き合いと美化活動に精を出している。宇宙の真理からすれば、もはや発狂するしかないほど平和で家庭的な光景が広がっていた。
そんな中、キッチンからは、魂の最深部を震わせるような、芳醇な味噌が焦げる香ばしい匂いと、出汁の効いた暴力的なまでの松茸の香りが漂い、城塞の廊下を満たしていく。
「よし! 今日のメインは、大家の神々の皆さんも一緒に食べる『幻獣銀鮭の極厚・西京焼きと、大精霊の松茸を贅沢に使った極上土鍋ご飯〜星屑のフワフワ出汁巻き卵を添えて〜』だ。まずは、脂がたっぷりと乗った幻獣銀鮭の極厚切り身を、天界の白味噌と大精霊の純米酒をブレンドした特製西京床に三日三晩漬け込み、旨味を限界まで凝縮させる。これを神仙の焼き網に乗せ、遠火でじっくりと表面に香ばしい焦げ目がつくまで焼き上げるんだ! その横で、大精霊の森で採れた大人の腕ほどもある極上松茸を惜しげもなくスライスし、神仙米と共に特大の土鍋へ。幻獣昆布と天界鰹節から取った黄金色の『一番出汁』を注ぎ、強火から一気に炊き上げる! 蓋を開けた瞬間に立ち昇る、松茸の暴力的な香りが最高さ。さらに、天界鶏の濃厚な卵に一番出汁をたっぷりと含ませ、職人技で層を重ねながら巻き上げた『フワフワの出汁巻き卵』を添える。付け合わせには、幻獣アサリの旨味が溶け出した熱々の特製味噌汁。……熱々のうちに完成だよ!」
アルドがエプロン姿で、圧倒的な和の香りを放つ特大の朝食お櫃と大皿をダイニングテーブルに運ぶと、神竜ポチや星狼シロはもちろん、回覧板を回し終えた創造神たちまでもが、その暴力的なまでの食欲をそそる匂いに引き寄せられ、目を輝かせて席に着いた。
この極上モーニング、一口かぶりつけば幻獣銀鮭の圧倒的なDHAと松茸の酵素が全身の魔力回路を限界突破させ、出汁の旨味と白味噌の乳酸菌が血中のあらゆる疲労物質や致死の呪いすらも瞬時にデトックスし、魂の底から尽きることのない多幸感と絶対的な活力を湧き上がらせる『究極の超覚醒・至高の和食フルコース』である。
「うむ……! この極厚の西京焼きに箸を入れた瞬間にほろりと崩れる、身の柔らかさと溢れ出す脂の視覚的ビッグバン! 口に運べば、白味噌の甘みと鮭の暴力的な旨味が完璧に混ざり合い、すかさず松茸の香りが染み込んだ熱々の土鍋ご飯をかき込めば、美味さのあまり魂が魔界の果てまで吹き飛びそうになる無限の食欲ループ! 出汁巻き卵のジュワッと溢れる優しい出汁の風味が箸休めとなり、アサリの味噌汁で胃袋を温めれば、我が最高福利厚生責任者の職務が、京都の老舗高級旅館で至福の朝食を貪るVIPのようにフニャフニャに溶かされそうになるわい!」
【最高福利厚生責任者(CHO)兼・毒見役役員】の元・魔界大帝サタナスが、箸を持つ両手を震わせ、神々と肩を並べて熱々の西京焼きに感涙して咽いでいた。
賑やかな朝食の喧騒が一段落し、食後の極上玉露が振る舞われた後。
アルドは、防音・防諜の魔法結界が幾重にも張られたリビングの長テーブルの上座に座った。その周囲を囲むのは、完全覚醒した神仙社長を支える大宇宙最強の経営陣。
しかし、優雅な空気を切り裂くように、リビングの天井裏から「ドスドスッ……カリカリカリッ」という、大型の獣が走り回るような不快な異音と共に、獣の強烈なアンモニア臭(糞尿の匂い)が漂ってきた。見れば、真っ白だった天井の壁紙の一部に、雨漏りとは違う黄色いシミが広がり、禍々しい瘴気を放っていた。
「……ねえ。昨日の夜中からなんだけど、天井裏を『すごくドタバタと大きな足音』が走り回ってて、すごくタチの悪い獣の糞尿の匂いがするんだよね。僕の全知全能のセンサーで見ると、それが次元の底の『奈落の魔界』から、前回の基礎を食い荒らした大公爵と同格のライバルとして送られてきた『もう一人の魔界大公爵(腐獣と騒音の支配者)』の仕業だってわかる。魔界の大公爵級は魔界の最高戦力だから、土台がダメなら今度は屋根裏から攻めようってことで、二人目の大公爵が名乗りを上げたみたいだね。完全に屋根の隙間から侵入されて天井裏を巣にされたせいで発生する、タチの悪い大型害獣の大量繁殖と断熱材の破壊トラブルだよ」
神仙としての自覚を完全に取り戻したアルドが感知する「天井裏の騒音と糞尿の悪臭」。それはすなわち、シロアリの大公爵の敗北を受け、魔界の同位超大貴族たる『腐獣の魔大公爵・ビースト・ネスト』が、無数の腐獣魔獣と猛毒の糞尿を率いて世界の次元の屋根裏(緩衝空間)を完全に支配し、世界を悪臭と騒音、そして病原菌の底へと沈めようとしているという、世界滅亡レベルの緊急事態のサインである。
しかし、覚醒したアルドは一切パニックにならない。彼の「この世界を害獣の騒音や糞尿の悪臭の心配がない、どんな夜でも静かで清潔な断熱材に守られた極上の安全空間にする」という鋼鉄の意志こそが、大宇宙の絶対ルールなのだ。
「社長の『全知全能のセンサー』が捉えた魔界・大公爵級(同格)の侵攻と、次元屋根裏の害獣被害……間違いありませんね」
【最高財務責任者(CFO)兼・グローバル戦略最高責任者】のアーキヴァルが、優雅に眼鏡を押し上げ、分厚いバインダーを開く。
「我が社の情報網にも、奈落の魔界から二人目の大公爵級の出陣報告が届いております。屋根裏と獣害を司る『腐獣の魔大公爵・ビースト・ネスト』が、猛毒の排泄物(致死の腐敗菌とアンモニア)を撒き散らし、我々の世界の次元の断熱層を全て巣として占拠しようとしております。さらにタチの悪いことに、その魔大公爵が生み出す『黒毛の腐牙魔獣ども(※触れるものの次元と配線を噛みちぎり病原菌をバラ撒く巨大ネズミ・ハクビシン魔獣群)』が天井裏から溢れ出し、人々の街の屋根裏に雪崩れ込んでは、全てを絶望の獣害地獄の底に沈めようと暴れ回っております」
「なるほど! やっぱり換気口や軒下の隙間を塞がなかったせいで、暖かくて雨風をしのげる屋根裏にタチの悪い大型害獣の親玉(同格の魔大公爵)が住み着いて、断熱材をボロボロに引き裂いて巣にしちゃってるんだね!」
アルドはバインダーの報告書を見て、プロの害獣駆除・屋根裏メンテナンス業者としての血を騒がせた。
「僕の力なら魔界の大公爵なんて一瞬で消滅させられるけど、ガンコな屋根裏の害獣被害の対応はやっぱり、天井の点検口から潜り込んで、まずは『超強力・忌避スモーク』をモクモク焚いて屋根裏の獣を一匹残らず外へ追い出す! そして、糞尿まみれになって使い物にならなくなった『古い断熱材』をゴミ袋に詰めて徹底的に撤去し、専用の『除菌・消臭剤』を隅々まで散布! 最後に外から侵入経路になっている隙間を『高耐久・ステンレス製防獣ネット』で完全に塞ぎ、新品のフカフカな断熱材を敷き詰めて、物理的に二度と獣が入れない完璧な屋根裏にリセットするのが一番確実で家が快適になるからね! このまま放置すれば、家(世界)中がダニと病原菌だらけになって、配線を噛まれて火事になっちゃう。安全で清潔な居住環境を守るためにも、害獣をキッチリ駆除して、極上のクリーン屋根裏インフラにリフォームしてこよう! よーし、僕たちの『総合ライフサポート』の出番だ!」
アルドが立ち上がると、役員たちも一斉に凄まじい気合い(殺意)に満ちた表情で立ち上がった。
「社長。天井裏に巣食う鬱陶しい腐牙魔獣ども(魔獣の群れ)の捕獲と、糞尿まみれの古い断熱材の解体・撤去は、この【最高開発・解体執行責任者(CDO)】たる俺にお任せを。邪魔な障害物を専用の捕獲カゴと特大ゴミ袋で一つ残さず引っ剥がし、完璧な『下地処理(汚染物質の完全撤去)』をしてご覧に入れましょう」
レイヴンが、神具の斧を害獣捕獲用の特大トングのように構えて不敵に笑う。
「ええ。魔大公爵が撒き散らすガンコなアンモニア臭と病原菌の瘴気(※致死の瘴気)は、【環境浄化・概念調律最高責任者(CEO)】の私が、特製の強力消臭・殺菌魔法(※極大の聖光浄化魔法)で一瞬にして概念ごと中和し、清潔で無臭の施工環境を整えて差し上げますわ」
エルミナが、美しく銀髪を揺らしながら頷く。
「……作業中、天井裏のホコリやダニ、忌避剤の煙が、室内の居住空間に漏れ出ないよう、【絶対防壁・空間隔離最高責任者(CSO)】として、天井点検口の周囲に完璧なマスカー養生と室内隔離カバー(※絶対封殺の空間隔離結界)を張り巡らせておきます」
シノンが短剣を弄びながら冷たく宣言する。
「うんうん、みんな本当に頼もしいな! 屋根裏の作業はホコリとダニがすごいし、獣のフンが落ちてくるとすごく不衛生だから、しっかり養生と除菌をして安全第一で作業しようね!」
アルドは満足げに頷き、自身の作業着(猛毒の病原菌と引っ掻きを完全に弾く特製屋根裏作業用・厚手防護ツナギとヘッドライト、防毒マスク、革手袋)に着替え、手には巨大な「事象忌避の神仙害獣スモーク」と、プロ仕様の「因果遮断の神仙ステンレス防獣ネット」、そして「絶対保温の神仙グラスウール(断熱材)」を握りしめた。
「よーし! それじゃあ僕は、この『害獣駆除・屋根裏メンテナンス道具一式』を持っていくよ! 世界の人たちの天井の騒音と悪臭の悩みを解決するために、邪魔な害獣を追い出して隙間を塞ぎ、屋根裏を優良なクリーンインフラにリフォームしてこよう!」
こうして、総合ライフサポート企業『黄昏の守護者』の社員一同は、害獣駆除仕様に改造された魔導サービスカー(大量の断熱材とステンレスネット搭載)に乗り込み、空間がドス黒いアンモニア臭と獣の毛に覆われつつある次元の屋根裏『魔界の腐獣域』へと向けて出勤したのである。
***
その頃、次元の屋根裏『魔界の腐獣域』の中心部。
世界の次元断熱層をボロボロの巣に作り変え、全ての存在を永遠の騒音と病原菌の底に沈める『腐獣の魔大公爵・ビースト・ネスト』が、空間を覆い尽くすほどの巨大な黒い毛皮と糞尿の塊として蠢き、傲慢な獣の唸り声を響かせていた。
「グルルルルッ……!! 素晴らしいぞ! 基礎の大公爵が敗れようとも、同格たる我ら腐獣の大公爵の繁殖力の前では、この軟弱な世界の屋根裏など容易く巨大な巣へと変貌する! 我が致死の糞尿さえあれば、地上の次元天井など一瞬で腐り落ち、永遠の悪臭とダニに絶望する! 見よ、我がもたらすこの圧倒的な死の獣害を!」
魔大公爵は、巨大な顎からドス黒い猛毒のアンモニアガスを放ち、無数の黒毛の腐牙魔獣たちを次元の天井裏へと放った。
「愚かな地上の生命どもめ。我ら魔界の大公爵が屋根裏を陣取ったからには、もはやこの世界のどこにも静かに眠れる夜などないと知れ! さあ、もっとだ! 全ての断熱材を引き裂いて巣を作り、電線を噛みちぎり、大陸全土を永遠の害獣地獄へと沈めよ!」
「我ら大公爵級の腐獣の力は絶対だ! この魔界の腐獣域まで踏み込める者など、この世界にはもはや存在し――」
――キキィィィィッ!! ドサァァッ!!
魔大公爵が勝利の宣言を口にしようとしたその瞬間、猛烈なアンモニア臭が吹き荒れる腐獣域のど真ん中に、四つの車輪がついた奇妙な小型の鉄箱(魔導サービスカー)が、神話級の猛毒と暗闇をものともせずにドリフト着陸する音が響き渡った。
そして、作業車のドアから、ヘッドライトを光らせ、忌避スモークと防獣ネットを持った青年の明るくも呆れた声が、魔界の獣のノイズを完全に打ち破ったのである。
「ちわーっす! 総合ライフサポート企業『黄昏の守護者』です! 屋根裏のガンコな大型害獣さん(魔大公爵)、追い出し処理と防獣ネット設置、断熱材の交換工事に伺いましたー! ……うわぁ、こりゃひどい断熱材の荒らされっぷりと、そこら中に溜まってるタチの悪い獣のフン(腐牙魔獣の巣)だね! 侵入口の点検をサボってこんなに巨大な巣を作らせるなんて、住宅管理の怠慢も甚だしいよ。こりゃ徹底的に忌避スモークでの追い出しと汚染断熱材の撤去のしがいがあるや!」
アルドは、革手袋をキュッと締め直しつつ、プロの害獣駆除業者としてのダメ出しを開始した。
「ナ、何奴ッ!? 我ガ絶対腐獣領域ニ、地上ノ有機物ガ何ノ用ダ!」
魔大公爵が驚愕のアンモニアブレスを吹き上げる中、アルドの後ろから、レイヴン、エルミナ、シノン、そしてアーキヴァルが、それぞれの「駆除・解体用具(兵器)」を手にして、圧倒的な威圧感を放ちながらホコリまみれの梁へと降り立ったのである。
「さあ、社長。まずはこの鬱陶しい天井裏に湧いた腐牙魔獣ども(魔獣の群れ)の捕獲と、糞尿まみれになって腐った古い断熱材から、綺麗に『下地処理・物理撤去』して差し上げましょう」
CDOのレイヴンが神具の斧を構え、凶悪な笑みを浮かべる。
総合ライフサポート企業の、完璧な役割分担による社会貢献(能動的な悪の粉砕)が、死の屋根裏の中で今まさに始まろうとしていた。
「ナ、ナンダ貴様ラハ!? 我ガ絶望ノ魔界大公爵ヲ『屋根裏の害獣とボロボロの断熱材』ダト!? 舐メルナ地上ノウジ虫ドモッ! 我ガ腐牙魔獣群デ、貴様ラノ天井ヲ永遠ニ騒音ト糞尿デ落トシテクレルワ!」
魔大公爵の怒号と共に、空間を覆うほどのドス黒いアンモニアと病原菌を纏った魔獣群が、一斉にアルドたちに向かって致死の噛みつき弾を放ちながら這い寄ってきた。
「うわっ、この害獣たち、すっごく凶暴で新しいLANケーブルまで噛みちぎろうとしてる! 放置してたらネットが繋がらなくなって火事になっちゃうぞ!」
アルドは、迫り来る魔獣の群れを「暖かさを求めて屋根裏に住み着いたタチの悪いハクビシンや巨大ネズミの群れ」と完全に認識し、神仙忌避スモークのピンに指をかけた。
(僕の神仙の力が、この世界の異常を『屋根裏の大型害獣被害と断熱材の汚染』として認識させてるんだ。よし、ならば僕は駆除業者として、こいつらを完璧に追い出して新品みたいに清潔な屋根裏にするだけだ!)
自覚を持ったアルドの明確な意志により、周囲の空間がぐにゃりと、より強固な「日常の害獣駆除現場」のルールへと書き換えられていく。
「社長、ここは我々『社員』にお任せを。天井裏のダニや糞尿のホコリ、忌避剤の煙が居住空間を汚さないよう、まずは私が完璧に点検口周りのマスカー養生と室内隔離カバーを張り巡らせます」
CSOのシノンが音もなく跳躍し、魔界の腐獣域と点検口の周囲を囲むように、無数の札(神仙の空間隔離結界符)を宙に投げ放った。
――バサッ! ピィィィィンッ!
瞬間、点検口の開口部全体をすっぽりと覆うように透明なドーム状のカバーが展開され、周囲には絶対的な強度を誇る『神仙の駆除作業用・飛散防止結界』が展開された。これで、致死の猛毒のアンモニアや煙は一ミリたりとも下の部屋を汚すことはない。
「完璧な養生ですわ、シノンさん。では、私は魔界が撒き散らすガンコな獣の悪臭と病原菌の瘴気(致死の瘴気)を、環境浄化の力で綺麗に強力消臭・殺菌処理いたしますわ!」
CEOのエルミナが白銀の杖を天に掲げると、大宇宙の理を内包した『極大聖光強力殺菌魔法』が、超強力な次亜塩素酸の光のミストとなって周囲の狂気の糞尿臭を包み込み、一気に中和して無菌状態にした。
「ギィヤアアアアッ!?」
万物を腐らせる猛毒のアンモニアは、その浄化の光のミストを浴びた瞬間、身に纏っていた魔力ごと完全に無力化され、ただの無害で清潔な新築の木の香りへと変わっていく。
「フンッ! 魔力を抜かれたただのネズミやボロボロの断熱材など、ただのゴミ袋のマトだ! そして、邪魔な糞尿まみれのゴミは俺が綺麗に撤去してやろう!」
CDOのレイヴンが神具の斧を大上段に構え、無害化した腐牙魔獣の群れに向かって旋風のごとく突っ込む。
「屋根裏害獣巣窟解体撤去斬ィィィッ!!」
放たれた一撃は、魔獣と汚染されたグラスウールの「因果の隙間」を完璧に見切り、まるでボロボロになった断熱材と獣のフンを専用のスコップと特大ゴミ袋でバサッ!バサッ!と綺麗に掻き集めて撤去するかのように、シャリィィィン!と見事な手際で綺麗に粉砕し、屋根裏の床板を丸裸にしてしまった。
「ナ、何ィィィッ!? 我ガ無敵ノ腐牙魔獣軍団ト絶対ノ汚染力ガ、タダノ『消臭魔法』ト『ゴミ撤去』ノ前ニ、一瞬デ片付ケラレテ巣ヲ剥キ出シニサレテイクゥゥッ!?」
魔大公爵は、自らの絶望の眷属がものの数分で「ただの不燃ゴミ」として撤去され、本体の急所(巨大な害獣の親玉)が露わになった光景に、驚愕のあまり巨大な獣の体を激しく震わせた。
「よし、みんなのおかげで安全確保と汚染された断熱材の撤去は完璧だね! あとは、あの一番デカくて屋根裏に住み着いている『ガンコな害獣の親玉』の顔に、事象忌避の神仙害獣スモークをプシューッ!と浴びせて外へ一目散に追い出し、外からの侵入口になっている軒下の隙間に因果遮断の神仙ステンレス防獣ネットをビスでガッチリと打ち込んで完全封鎖し、最後に絶対保温の神仙グラスウールを隙間なく敷き詰めてフカフカにするだけだ!」
アルドは、特製『事象忌避の神仙害獣スモーク』の缶を魔大公爵の巨大な本体(次元の騒音と獣害の中核)へと向けて構え、梁の上を這って突撃した。
――当然ながら、その素材は常軌を逸している。神仙忌避スモークと防獣ネットは星の因果の侵入を物理的に嫌がらせて追い出し、物理的にブロックする絶対事象駆除ツールであり、神仙グラスウールは大宇宙のいかなる次元の魔界の大公爵や神話級の猛毒の冷気すらも、物理的に『高密度のガラス繊維で保温する』だけで完璧に無害化し、極上の快適な室温を取り戻す『究極の屋根裏メンテナンスツール』である。
「オノレェェェッ! 舐メルナ人間! 我ガ本気、世界ノ天井ヲ踏ミ抜ク『終焉ノ絶対獣害』デ、貴様ラノ存在ゴト永遠ノ糞尿ノ底ニ沈メテクレルワ!」
魔大公爵が残された全ての魔力を暴走させ、周囲の空間ごと全てを蹂躙する超巨大な猛毒の害獣の突進を放ってきた。
「うわっ! 屋根の隙間から、すっごく強烈でタチの悪い巨大なハクビシンが突っ込んできた! でも、この特製忌避スモークと防獣ネットの前には、どんなに凶暴な害獣も一発で泣いて逃げ出して完全封鎖だ!」
アルドが魔大公爵の巨大な鼻先(世界の獣害の中心)に向けて神仙害獣スモークのピンを抜き、「プシューッ!!」と強烈なハッカと唐辛子の煙を浴びせかける。
事象の獣害(魔界の魔力圏)の魔大公爵は、そのあまりの煙のキツさに「ギャンッ!」と情けない悲鳴を上げ、元来た軒下の隙間(魔界へのゲート)から外へと一目散に逃げ出していく。
害獣が逃げ出した直後、アルドは侵入口となっていた隙間に、因果遮断の神仙ステンレス防獣ネットを当て、「ガガガガッ!」とインパクトドライバーでビスを打ち込み、物理的に二度と獣が入れないように完璧に封鎖する。
最後に、丸裸になった屋根裏の床に、絶対保温の神仙グラスウール(新品の断熱材)を「フワッ、フワッ」と隙間なく敷き詰める。こびりついた魔界の魔力ごと完璧に無菌の断熱層でコーティングされ、眩く輝く平和で絶対に虫も獣も入れない、新築のように清潔で暖かいクリーン屋根裏へと姿を変えていった。
「バ、バカナァァァッ!? 我ガ最大奥義ノ超絶猛毒獣害ガ、タダノ忌避スモークデ追イ出サレ、ステンレスネットデ因果ゴト封鎖サレ、新品ノ断熱材デ一ミリモ残ラズ居場所ヲ奪ワレタだトォォォッ!?」
「よし、ガンコな屋根裏の害獣は完全に追い出されて、侵入口もネットで塞がり、断熱材も新品になってすっごく保温性の高い屋根裏になったぞ! 最後に、仕上げの『因果調律の全自動・広域防獣&無限クリーン屋根裏システム』を換気口にカチッと取り付けて……あ、そうだ。この害獣の親玉、綺麗に追い出してネットを張ったら、凄く強力で絶対に獣や鳥を寄せ付けない、巨大な全自動の広域防獣・無限クリーン屋根裏インフラみたいになってるね。ちょっと魔力の流れを調整してあげれば、魔界の有害な獣害や糞尿を完全にブロックして浄化し、代わりに極上のクリーンな断熱効果と無限の静かな夜だけを世界中に供給してくれる『超巨大な全自動・神仙広域防獣&無限クリーン屋根裏インフラ』にできそうだよ!」
アルドが魔大公爵の本体であった屋根裏空間に専用の超音波防獣ユニットを施し、事象調律のスイッチを「24時間自動防獣・超断熱保温モード・ON」にバコンッ!と操作して巨大な屋根裏施設へとリメイクすると、大宇宙の法則が完全にひれ伏した。
暴走していた魔界の禍々しい腐獣と騒音の魔力は、瞬く間に安全でクリーンな防獣エネルギーと無限の断熱機能へと漂白・調律されていく。
『ア……ァァ……。我ノ、世界ヲ獣害ニ沈メルハズノ力ガ、マルデ都合ノイイ【家ノ天井オ綺麗ニ保ッテ害獣オ防グ為ノ最新ノ防獣ネットト超断熱材】ノヨウニ……!? イヤ、ステンレスネットオ張ラレル度ニ、我ガ巨体ガ、異常ナマデニ心地ヨイ【絶対的ナ防獣力ト、極上ノ屋根裏環境オ提供スル超大型インフラ】ニ変換サレテイクゥゥゥッ! 私ノ存在ガ、世界ヲ荒ラスノデハナク、コウシテ大陸ニ永遠ノ安心ト極上ノ静カサオ提供スル「極上ノ全自動・神仙クリーン屋根裏」トシテ機能スルコトガ、コレホドマデニ満タサレルコトダッタトハ……! 同格ノシロアリ大公爵ガ浄化サレタ理由ガ、今ナラ全テ理解デキル……!!』
かつて世界を脅かした騒音と獣害の化身たる魔界の魔大公爵(二人目)は、アルドの「屋根裏のガンコな大型害獣駆除とボロボロ断熱材の交換」によって完全に浄化され、書き換えられた。
万物を汚染する禍々しい魔界の腐獣域は、気がつけば「世界の屋根裏を美しく輝く巨大な防獣施設に変え、魔界のどんな害獣や糞尿も一瞬で無害化し、極上の静寂と保温を24時間供給し続ける、超高性能な『永久・神仙全自動広域防獣・無限クリーン屋根裏インフラ(見た目は巨大で新築のようにピカピカに輝く純白の最新式グラスウールとステンレスメッシュ)』」へと姿を変えていたのである。
「よしよし! 嫌な天井の足音と獣の匂いのリスクは片付いて、すっごく綺麗でフカフカの断熱バッチリな屋根裏になったぞ! おまけに、これがあれば世界中の人たちが害獣被害や冬の寒さを気にせずに、どんな夜でも安心な環境で笑顔でぐっすり眠れるね。僕の神仙の力も、こうやってみんなの清潔な家と静かな夜を守るために使えば、凄く素敵なことだよね!」
アルドがドライバーを片付けて額の汗を拭うと、腐獣域を覆っていたドス黒い悪臭は一瞬にして晴れ渡り、点検口のカバーが魔法のように片付けられ、眼下には美しく輝く奇跡の巨大な断熱材と、澄み切った清らかな空気が広がっていた。
その光景を見て、新役職のメンバーたちは、誇らしげに胸を張った。
「見事な現場指揮でした、社長。我が社の広域防獣・クリーン屋根裏システムは、これより大陸全土の住宅維持・害獣対策基準のデファクトスタンダードとなるでしょう。魔界の超大貴族・大公爵(同格)からの害獣駆除代行費用の徴収も完了いたしました」
CFOのアーキヴァルが、うやうやしく一礼し、分厚い完了報告書を胸に抱く。背後では、完全に大家さんとして定着した神々が「ほら見ろ、魔界の大公爵が二人来ようが、シロアリとハクビシンの駆除セット工事扱いで追い出されたぞ……」とドン引きしながらも拍手喝采を送っている。
「これからは、どんな魔界のバケモノやガンコな害獣が出ようが、社長の作業前に俺が全部『糞尿まみれの断熱材ごとゴミ袋へ撤去』してやりますよ」
CDOのレイヴンが頼もしく笑う。
大公レオハルトも「これで魔界側の次元防衛・住宅害獣対策インフラ利権すら完全に我々のものだ」と悪徳代官のように頷いている。
アルドは、彼らの頼もしい姿を見て、心の底から嬉しそうに笑い返した。
***
日だまり郷の黄金の城塞。
静寂に包まれた書斎のデスクで、【最高情報・歴史管理責任者(CIO)兼・神仙社史編纂室長】の元・大賢者ゾルタンは、羽ペンをインク壺に浸し、新たな正史のページに文字を刻み込んでいた。
『〇月×日。魔界の大公爵級(同格・二人目)による次元屋根裏獣害侵攻を「大型害獣駆除および断熱材交換」として処理完了。世界を騒音に沈める魔大公爵を事象の忌避スモークと防獣ネットで追い出し・封鎖させ、立派な特大全自動広域防獣・無限クリーン屋根裏システムへと改修完了。異常なし。以上。』
ゾルタンは非常に簡潔に、わずか数行で記録を終えた。魔界の最高戦力たる大公爵が二人束になって現れようとも、社長の前では「床下の次は屋根裏の害獣対策」という、住宅メンテナンスのオプション作業が一つ消化された程度の意味しか持たない。大宇宙を揺るがす魔界の脅威など、黄昏の守護者の前では永遠に日常の害獣駆除業務として処理されているのである。
ゾルタンが深い満足感と共にペンを置き、魔界の大公爵すらもピカピカの防獣ネットの一部となった事実に安堵のため息をついたその時。ドアの向こうから「みんな、屋根裏の駆除お疲れ様! 今日の3時のおやつは、新しく敷き詰めた断熱材みたいにフカフカで甘い『特製・大精霊の栗をたっぷり使った極上モンブランケーキ〜星屑の粉砂糖を雪のように降らせて〜』だよー!」というアルドの無邪気な声が聞こえてきた。
ゾルタンは「全知全能の神が仕上げるモンブランは、ことのほか栗の濃厚なコクとフワフワのクリームが五臓六腑に染み渡ろう」とぼやきながらも、この上ない幸福な笑みを浮かべて立ち上がった。
最強の便利屋の「ただの屋根裏のガンコな大型害獣駆除とボロボロ断熱材の交換」は、世界獣害の危機をただの害獣対策メンテナンスとして解決し、魔界の大公爵(同格)の脅威を完全に終わらせただけでなく、世界に最高の広域防獣・無限クリーン屋根裏インフラを誕生させてしまった。
神仙の力を自覚し、新役職で完全体となったクラン『黄昏の守護者』は、これより正式に魔界からの次元屋根裏防衛と住宅維持インフラの覇権をも握り、いかなる邪悪も日常のメンテナンス業務として永遠に葬り去る、究極の平穏なる企業伝説の新たな1ページを、分厚い社史のページに深く刻み込んだのであった。
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