第206話:ただの床下排水管のガンコな詰まり抜きと汚水枡の徹底高圧洗浄と、魔界の腐泥魔公爵(同格)の強制全自動広域排水・無限クリーン下水インフラ化
第206話:ただの床下排水管のガンコな詰まり抜きと汚水枡の徹底高圧洗浄と、魔界の腐泥魔公爵(同格)の強制全自動広域排水・無限クリーン下水インフラ化(総合ライフサポート企業の水回り・配管メンテナンス業務)
黄金の城塞『日だまり郷』の朝。そこは、大宇宙の根源たる神仙へと完全覚醒したアルドが、あえて「ただの便利屋」としての日々を選択し固定したことで、もはや何者にも侵し得ぬ絶対的な聖域と化していた。
庭先では、かつて全宇宙を滅ぼそうとした創造神や天界の神々が、「気さくで働き者の大家さんたち」としてすっかり定着し、朝の日差しの中で「今日は燃えないゴミの日だったな」「空き缶はちゃんと洗ってから出すんだぞ」などと、町内会のルールを厳守しながらゴミ集積所の掃除をしている。宇宙の真理からすれば、もはや発狂するしかないほど平和で家庭的な光景が広がっていた。
そんな中、キッチンからは、魂の最深部を震わせるような、極上の赤身肉が鉄板で焼ける暴力的なまでの香ばしさと、ニンニクとトリュフが香るバターが溶け出す甘美な匂いが漂い、城塞の廊下を満たしていく。
「よし! 今日のメインは、大家の神々の皆さんも一緒に食べる『幻獣牛の極厚シャトーブリアンと、飴色玉ねぎの至高のステーキサンド〜星屑のトリュフガーリックバター仕立て〜』だ。まずは、一頭の幻獣牛からわずかしか取れない最高級部位・シャトーブリアンを、大人の拳ほどの極厚にカットする。これを神仙の鉄板に乗せ、強火で表面をカリッと焼き上げてから、アルミホイルで包んで余熱でじっくり中まで火を通し、極上のレア状態に仕上げるんだ! その横で、天界玉ねぎを弱火で一時間以上炒め続け、限界まで甘みを引き出した『究極の飴色玉ねぎ』を作る。そして、外はパリッと中はモチモチに焼き上げた神仙小麦のバゲットに、数百年熟成の幻獣バター、すりおろしニンニク、星屑のトリュフを限界まで練り込んだ特製ガーリックバターをたっぷりと塗り込み、香ばしくトーストする! 焼き上がったバゲットに、肉汁滴る極厚シャトーブリアンと飴色玉ねぎを豪快に挟み込み、大精霊の赤ワインとバルサミコ酢を煮詰めた特製ソースをジュワァァァッ!と回しかける。包丁でザクッ!と半分にカットすれば、ルビー色に輝く断面から肉汁が滝のように溢れ出す、暴力的なまでの極上サンドイッチの完成さ。付け合わせには、幻獣トマトの冷製ポタージュ。……熱々のうちに完成だよ!」
アルドがエプロン姿で、圧倒的な肉とトリュフの香りを放つ特大のステーキサンドプレートをダイニングテーブルに運ぶと、神竜ポチや星狼シロはもちろん、ゴミ出しを終えた創造神たちまでもが、その暴力的なまでの食欲をそそる匂いに引き寄せられ、目を輝かせて席に着いた。
この極上モーニング、一口かぶりつけば幻獣牛シャトーブリアンの圧倒的なタンパク質と鉄分が全身の魔力回路を限界突破させ、トリュフの芳醇な香りとガーリックのアリシンが血中のあらゆる疲労物質や致死の呪いすらも瞬時にデトックスし、魂の底から尽きることのない多幸感と絶対的な活力を湧き上がらせる『究極の超覚醒・至高の肉食フルコース』である。
「うむ……! この極厚バゲットに大口でかぶりついた瞬間に響き渡る『ザクッ!』という快音のビッグバン! そして歯を立てるまでもなくフワッと噛み切れるシャトーブリアンの暴力的なまでの柔らかさと、口いっぱいに広がる赤身肉の旨味が、飴色玉ねぎの甘みと完璧に混ざり合う! すかさずトリュフの香りが鼻腔を抜け、バルサミコソースの酸味が肉の脂を極限までさっぱりとさせれば、美味さのあまり魂が魔界の果てまで吹き飛びそうになる無限の食欲ループ! 冷たいトマトのポタージュで口内をリセットし、再び極厚サンドに挑めば、我が最高福利厚生責任者の職務が、高級フレンチの貸し切りテラスで至福のランチを貪る王族のようにフニャフニャに溶かされそうになるわい!」
【最高福利厚生責任者(CHO)兼・毒見役役員】の元・魔界大帝サタナスが、サンドイッチを持つ両手を震わせ、神々と肩を並べて熱々の肉汁に感涙して咽いでいた。
賑やかな朝食の喧騒が一段落し、食後の極上エスプレッソが振る舞われた後。
アルドは、防音・防諜の魔法結界が幾重にも張られたリビングの長テーブルの上座に座った。その周囲を囲むのは、完全覚醒した神仙社長を支える大宇宙最強の経営陣。
しかし、優雅な空気を切り裂くように、キッチンのシンクや洗面所の床下から「ゴボゴボゴボッ……ボコッ!」という、排水が逆流するような不快な異音と共に、ドブと腐った卵が混ざったような強烈な下水の悪臭が漂ってきた。見れば、排水口からドス黒いヘドロのような水がジワジワとせり上がり、禍々しい瘴気を放っていた。
「……ねえ。今朝からなんだけど、水を使うと排水口から『ゴボゴボ』って変な音がして、水の流れがすごく悪いんだよね。おまけに外の汚水枡の方から、タチの悪いヘドロの臭いが上がってきてる。僕の全知全能のセンサーで見ると、それが次元の底の『奈落の魔界』から、前回の換気扇を油で塞いだ魔公爵と同格のライバルとして送られてきた『もう一人の魔界公爵(腐泥と下水の支配者)』の仕業だってわかる。魔界の公爵級は層が厚いから、空気がダメなら今度は下水から攻めようってことで、二人目の公爵が名乗りを上げたみたいだね。完全に油やゴミを排水口に流し続けたせいで発生する、タチの悪い床下排水管のガンコな詰まりと逆流被害だよ」
神仙としての自覚を完全に取り戻したアルドが感知する「排水管のゴボゴボ音と下水の逆流」。それはすなわち、換気扇の魔公爵の敗北を受け、魔界の同位大貴族たる『腐泥の魔公爵・スライム・スラッジ』が、無数のヘドロ魔獣と腐敗の汚水を率いて世界の次元の排水(循環)を完全に詰まらせ、世界をドロドロの猛毒下水と汚泥の底へと沈めようとしているという、世界滅亡レベルの緊急事態のサインである。
しかし、覚醒したアルドは一切パニックにならない。彼の「この世界を排水の詰まりや悪臭の心配がない、どんなに水を使ってもスムーズに流れる極上のクリーンな水回り空間にする」という鋼鉄の意志こそが、大宇宙の絶対ルールなのだ。
「社長の『全知全能のセンサー』が捉えた魔界・公爵級(同格)の侵攻と、次元排水の逆流被害……間違いありませんね」
【最高財務責任者(CFO)兼・グローバル戦略最高責任者】のアーキヴァルが、優雅に眼鏡を押し上げ、分厚いバインダーを開く。
「我が社の情報網にも、奈落の魔界から二人目の公爵級の出陣報告が届いております。地下と汚泥を司る『腐泥の魔公爵・スライム・スラッジ』が、猛毒の下水(致死の腐敗液)を逆流させ、我々の世界の次元配管を全てヘドロで塞ごうとしております。さらにタチの悪いことに、その魔公爵が生み出す『黒泥の固着魔獣ども(※触れるものの次元と配管を石のように硬いヘドロに変える魔獣群)』が床下の汚水枡から溢れ出し、人々の街の水回りに雪崩れ込んでは、全てを絶望の下水地獄の底に沈めようと暴れ回っております」
「なるほど! やっぱり料理で使った油や食べカスをそのままシンクに流しちゃったせいで、冷えて固まったタチの悪い油の塊(同格の魔公爵)が排水管の奥深くにびっしりこびりついて、水の通り道を塞いじゃってるんだね!」
アルドはバインダーの報告書を見て、プロの水回り・配管メンテナンス業者としての血を騒がせた。
「僕の力なら魔界の公爵なんて一瞬で蒸発させられるけど、ガンコな排水管の詰まりの対応はやっぱり、家の外にある『汚水枡』のフタを開け、専用の『洗管ホース(逆噴射ノズル付き)』を排水管の奥深くまでスルスルと挿し込む! そして『エンジン式高圧洗浄機』の強烈な水圧で、管の壁面にこびりついた石鹸カスやラードの塊を粉々に粉砕して一気に外へ掻き出す! 最後に『業務用パイプクリーナー』を流し込んで、物理的に配管の中を新品みたいにツルツルにするのが一番確実で水はけが良くなるからね! このまま放置すれば、家(世界)中が下水で水浸しになって住めなくなっちゃう。安全で清潔な居住環境を守るためにも、排水管をキッチリ高圧洗浄して、極上のクリーン下水インフラにリフォームしてこよう! よーし、僕たちの『総合ライフサポート』の出番だ!」
アルドが立ち上がると、役員たちも一斉に凄まじい気合い(殺意)に満ちた表情で立ち上がった。
「社長。配管の奥にこびりついた鬱陶しいヘドロども(魔獣の群れ)と、完全に石灰化して管を塞ぐ塊の解体・撤去は、この【最高開発・解体執行責任者(CDO)】たる俺にお任せを。邪魔な障害物を専用のトーラー(ワイヤーブラシ)とハンマーで一つ残さず粉砕し、完璧な『下地処理(固着物の物理破壊)』をしてご覧に入れましょう」
レイヴンが、神具の斧を極太の配管清掃用ワイヤーのように構えて不敵に笑う。
「ええ。魔公爵が撒き散らすガンコな下水の悪臭と腐泥の瘴気(※致死の瘴気)は、【環境浄化・概念調律最高責任者(CEO)】の私が、特製の強力消臭・除菌魔法(※極大の聖光浄化魔法)で一瞬にして概念ごと中和し、清潔な清掃環境を整えて差し上げますわ」
エルミナが、美しく銀髪を揺らしながら頷く。
「……作業中、高圧洗浄で弾け飛ぶ真っ黒な汚水やヘドロが、周囲の壁や庭を汚さないよう、【絶対防壁・空間隔離最高責任者(CSO)】として、汚水枡の周囲に完璧な防水ビニール養生と飛散防止カバー(※絶対封殺の空間隔離結界)を張り巡らせておきます」
シノンが短剣を弄びながら冷たく宣言する。
「うんうん、みんな本当に頼もしいな! 排水管の高圧洗浄は汚水が跳ね返ってくるとすごく不衛生だし、強烈な臭いがするから、しっかり養生と消臭をして安全第一で作業しようね!」
アルドは満足げに頷き、自身の作業着(猛毒の下水と高圧水流を完全に弾く特製配管清掃用・ロング胴付長靴と防水ゴム手袋、防臭マスク)に着替え、手には巨大な「事象貫通の神仙洗管ホース」と、プロ仕様の「因果粉砕の神仙高圧洗浄機」、そして「絶対溶解の神仙パイプクリーナー」を握りしめた。
「よーし! それじゃあ僕は、この『水回り・配管メンテナンス道具一式』を持っていくよ! 世界の人たちの排水の詰まりとゴボゴボ音の悩みを解決するために、邪魔なヘドロの塊を粉砕して、排水管を優良なクリーン下水インフラにリフォームしてこよう!」
こうして、総合ライフサポート企業『黄昏の守護者』の社員一同は、配管清掃仕様に改造された魔導バキュームカー(超大型コンプレッサーと汚水タンク搭載)に乗り込み、空間がドス黒いヘドロと悪臭に覆われつつある次元の下水路『魔界の腐泥域』へと向けて出勤したのである。
***
その頃、次元の下水路『魔界の腐泥域』の中心部。
世界の次元排水をドロドロのヘドロで塞ぎ、全ての存在を永遠の逆流と悪臭の底に沈める『腐泥の魔公爵・スライム・スラッジ』が、空間を覆い尽くすほどの巨大な真っ黒い汚泥の塊として蠢き、傲慢なゴボゴボという音を響かせていた。
「ゴボォォォ……!! 素晴らしいぞ! 換気扇の公爵が敗れようとも、同格たる我ら腐泥の公爵の固着力の前では、この軟弱な世界の排水管など容易くラードの塊で塞がれる! 我が致死の腐泥さえあれば、地上の次元下水など一瞬で逆流し、永遠の汚物に絶望する! 見よ、我がもたらすこの圧倒的な死の詰まりを!」
魔公爵は、巨大なヘドロの奥からドス黒い猛毒の腐敗液を放ち、無数の黒泥の固着魔獣たちを次元の排水溝へと放った。
「愚かな地上の生命どもめ。我ら魔界の公爵が下水を握ったからには、もはやこの世界のどこにも水が流れる場所などないと知れ! さあ、もっとだ! 全ての配管の奥をギトギトの油と髪の毛で埋め尽くし、大陸全土を永遠の下水地獄へと沈めよ!」
「我ら公爵級の腐泥の力は絶対だ! この魔界の腐泥域まで踏み込める者など、この世界にはもはや存在し――」
――キキィィィィッ!! ドサァァッ!!
魔公爵が勝利の宣言を口にしようとしたその瞬間、猛烈な悪臭が吹き荒れる腐泥域のど真ん中に、四つの車輪がついた奇妙な小型の鉄箱(魔導バキュームカー)が、神話級の猛毒とヘドロをものともせずにドリフト着陸する音が響き渡った。
そして、作業車のドアから、洗管ホースとパイプクリーナーを持った青年の明るくも呆れた声が、魔界のゴボゴボというノイズを完全に打ち破ったのである。
「ちわーっす! 総合ライフサポート企業『黄昏の守護者』です! 排水管のガンコな詰まりさん(魔公爵)、床下配管の高圧洗浄と汚水枡の清掃工事に伺いましたー! ……うわぁ、こりゃひどい配管の目詰まりっぷりと、枡の底に溜まってるタチの悪い白い油の塊(固着魔獣)だね! フライパンの油を拭き取らずに流し続けてこんなにラードを化石化させるなんて、配管ケアの怠慢も甚だしいよ。こりゃ徹底的に逆噴射ノズルでの粉砕と高圧洗浄のしがいがあるや!」
アルドは、防水ゴム手袋をキュッと締め直しつつ、プロの配管清掃業者としてのダメ出しを開始した。
「ナ、何奴ッ!? 我ガ絶対腐敗領域ニ、地上ノ有機物ガ何ノ用ダ!」
魔公爵が驚愕のヘドロブレスを吹き上げる中、アルドの後ろから、レイヴン、エルミナ、シノン、そしてアーキヴァルが、それぞれの「清掃・解体用具(兵器)」を手にして、圧倒的な威圧感を放ちながらヌルヌルの足場へと降り立ったのである。
「さあ、社長。まずはこの鬱陶しい配管の手前に湧いた固着魔獣ども(魔獣の群れ)と、石のように硬くなった油の塊から、綺麗に『下地処理・物理粉砕』して差し上げましょう」
CDOのレイヴンが神具の斧を構え、凶悪な笑みを浮かべる。
総合ライフサポート企業の、完璧な役割分担による社会貢献(能動的な悪の粉砕)が、死の下水の中で今まさに始まろうとしていた。
「ナ、ナンダ貴様ラハ!? 我ガ絶望ノ魔界公爵ヲ『排水管の油詰まり』ダト!? 舐メルナ地上ノウジ虫ドモッ! 我ガ固着魔獣群デ、貴様ラノ配管ヲ永遠ニヘドロデ塞イデクレルワ!」
魔公爵の怒号と共に、空間を覆うほどのドス黒い腐泥と固着の呪力を纏った魔獣群が、一斉にアルドたちに向かって致死の汚染弾を放ちながら這い寄ってきた。
「うわっ、この油の塊たち、すっごく硬く石灰化してて普通のパイプユニッシュじゃ全然溶けようとしない! 放置してたら床下から汚水が溢れちゃうぞ!」
アルドは、迫り来る魔獣の群れを「冷えて石のように固まったタチの悪いラードと石鹸カスの塊」と完全に認識し、神仙高圧洗浄機のエンジンをカチャリと始動させた。
(僕の神仙の力が、この世界の異常を『排水管の油固着と下水逆流被害』として認識させてるんだ。よし、ならば僕は配管清掃業者として、こいつらを完璧に粉砕して新品みたいに水はけを良くするだけだ!)
自覚を持ったアルドの明確な意志により、周囲の空間がぐにゃりと、より強固な「日常の配管高圧洗浄現場」のルールへと書き換えられていく。
「社長、ここは我々『社員』にお任せを。高圧洗浄で跳ね返る汚水やヘドロが周囲の家を汚さないよう、まずは私が完璧に汚水枡周りの防水養生と飛散防止カバーを張り巡らせます」
CSOのシノンが音もなく跳躍し、魔界の腐泥域と汚水枡の周囲を囲むように、無数の札(神仙の空間隔離結界符)を宙に投げ放った。
――バサッ! ピィィィィンッ!
瞬間、汚水枡の開口部全体をすっぽりと覆うように透明なドーム状のカバーが展開され、周囲には絶対的な強度を誇る『神仙の清掃用・飛散防止結界』が展開された。これで、致死の猛毒のヘドロや汚水は一ミリたりとも外の世界を汚すことはない。
「完璧な養生ですわ、シノンさん。では、私は魔界が撒き散らすガンコな下水の悪臭と腐泥の瘴気(致死の瘴気)を、環境浄化の力で綺麗に強力消臭・除菌処理いたしますわ!」
CEOのエルミナが白銀の杖を天に掲げると、大宇宙の理を内包した『極大聖光強力消臭魔法』が、超強力なオゾン除菌の光の風となって周囲の狂気のヘドロ臭を包み込み、一気に中和して無臭にした。
「ギィヤアアアアッ!?」
万物を塞ぐ猛毒の悪臭は、その浄化の光の風を浴びた瞬間、身に纏っていた魔力ごと完全に無力化され、ただの無害で清らかな水辺の空気へと変わっていく。
「フンッ! 魔力を抜かれたただのヘドロや石灰化した塊など、ただのワイヤーブラシ(トーラー)のマトだ! そして、邪魔な手前の詰まりは俺が綺麗に砕き割ってやろう!」
CDOのレイヴンが神具の斧を大上段に構え、無害化した固着魔獣の群れに向かって旋風のごとく突っ込む。
「配管内固着油脂魔獣解体粉砕斬ィィィッ!!」
放たれた一撃は、固着魔獣と油の塊の「因果の隙間」を完璧に見切り、まるで配管の手前に詰まった硬いラードを専用の金属ワイヤーでガリガリッ!と綺麗に削り落とすかのように、シャリィィィン!と見事な手際で綺麗に粉砕し、配管の奥へと続く道を丸裸にしてしまった。
「ナ、何ィィィッ!? 我ガ無敵ノ固着魔獣軍団ト絶対ノ閉塞力ガ、タダノ『消臭魔法』ト『ワイヤー削り』ノ前ニ、一瞬デ粉々ニサレテ配管ノ奥ヲ剥キ出シニサレテイクゥゥッ!?」
魔公爵は、自らの絶望の眷属がものの数分で「ただのゴミ」として砕かれ、本体の急所(巨大な排水管の最深部)が露わになった光景に、驚愕のあまり巨大なヘドロの体を激しく震わせた。
「よし、みんなのおかげで安全確保と手前の塊の粉砕は完璧だね! あとは、あの一番デカくて水の通り道を塞いでいる『ガンコな詰まりの親玉』の奥深くに、事象貫通の神仙洗管ホースをスルスルッ!と挿し込み、因果粉砕の神仙高圧洗浄機で一気に逆噴射させて汚れを根こそぎ掻き出し、最後に絶対溶解の神仙パイプクリーナーをドバッ!と流し込んでツルツルにするだけだ!」
アルドは、特製『事象貫通の神仙洗管ホース』の先端ノズルを魔公爵の巨大な本体(次元の停滞とヘドロの中核)へと向けて構え、汚水枡に足を踏み入れて突撃した。
――当然ながら、その素材は常軌を逸している。神仙洗管ホースと高圧洗浄機は星の因果の腐泥を物理的に水圧で砕き割って掻き出す絶対事象清掃ツールであり、神仙パイプクリーナーは大宇宙のいかなる次元の魔界の公爵や神話級の猛毒のヘドロすらも、物理的に『タンパク質と油を完全に分解する』だけで完璧に無害化し、極上のスムーズな水流を取り戻す『究極の配管メンテナンスツール』である。
「オノレェェェッ! 舐メルナ人間! 我ガ本気、世界ノ循環ヲ止メル『終焉ノ絶対下水地獄』デ、貴様ラノ存在ゴト永遠ノ汚泥ノ底ニ沈メテクレルワ!」
魔公爵が残された全ての魔力を暴走させ、周囲の空間ごと全てを塞ぎ尽くす超巨大な猛毒のヘドロの逆流を放ってきた。
「うわっ! 配管の奥から、すっごく強烈でタチの悪い真っ黒な下水が逆流してきた! でも、この特製洗管ホースと高圧洗浄機の前には、どんなに酷い詰まりも一発で完全に粉砕されてスッキリだ!」
アルドが魔公爵の巨大な詰まり(世界の排水の最深部)に向けて神仙洗管ホースを「スルスルッ」と這わせて挿し込み、因果粉砕の神仙高圧洗浄機のトリガーを力強く握り込む。
「ズゴゴゴゴゴォォォッ!!」という強烈な逆噴射の水圧が配管の壁面に突き刺さり、事象の停滞(魔界の魔力圏)のヘドロが、水圧の力で完全に粉砕され、真っ黒な汚水の塊となって手前の汚水枡へと一気に掻き出されていく。
数分間の徹底的な高圧洗浄の後、アルドはホースを引き抜き、トドメとばかりに絶対溶解の神仙パイプクリーナーを「ドバドバッ!」と流し込む。残ったわずかな魔界の魔力ごと完璧に溶かされ、最後に綺麗な水を流すと、「コォォォォォ……!」という美しい渦を巻く音と共に、眩く輝く平和で絶対に詰まらない、新品のようにツルツルのクリーン配管へと姿を変えていった。
「バ、バカナァァァッ!? 我ガ最大奥義ノ超絶猛毒下水地獄ガ、タダノ洗管ホースデ貫カレ、高圧洗浄機デ因果ゴト掻キ出サレ、パイプクリーナーデ一ミリモ残ラズ溶カサレタだトォォォッ!?」
「よし、ガンコな排水管の詰まりは完全に粉砕されて、水の流れも渦を巻くくらいスムーズになってすっごく水はけの良い配管になったぞ! 最後に、仕上げの『因果調律の全自動・広域排水&無限クリーン下水システム』を汚水枡にカチッと取り付けて……あ、そうだ。この詰まりの親玉、綺麗に高圧洗浄して配管をツルツルにしたら、凄く強力で絶対に油がこびりつかない、巨大な全自動の広域排水・無限クリーン下水インフラみたいになってるね。ちょっと魔力の流れを調整してあげれば、魔界の有害な腐泥や悪臭を完全に分解して浄化し、代わりに極上のクリーンな水流と無限の快適な排水だけを世界中に供給してくれる『超巨大な全自動・神仙広域排水&無限クリーン下水インフラ』にできそうだよ!」
アルドが魔公爵の本体であった汚水枡に専用の自動浄化ユニットを施し、事象調律のスイッチを「24時間自動洗浄・配管ツルツルキープモード・ON」にバコンッ!と操作して巨大な下水施設へとリメイクすると、大宇宙の法則が完全にひれ伏した。
暴走していた魔界の禍々しい腐泥と停滞の魔力は、瞬く間に安全でクリーンな排水エネルギーと無限の浄化機能へと漂白・調律されていく。
『ア……ァァ……。我ノ、世界ヲ汚泥ニ沈メルハズノ力ガ、マルデ都合ノイイ【家ノ配管オ綺麗ニ保ッテ詰マリヲ防グ為ノ最新ノ自動洗浄機能付キ下水処理システム】ノヨウニ……!? イヤ、高圧洗浄サレル度ニ、我ガ巨体ガ、異常ナマデニ心地ヨイ【絶対的ナ排水力ト、極上ノ水回リ環境オ提供スル超大型インフラ】ニ変換サレテイクゥゥゥッ! 私ノ存在ガ、世界ヲ塞グノデハナク、コウシテ大陸ニ永遠ノ安心ト極上ノスムーズナ水流オ提供スル「極上ノ全自動・神仙クリーン下水」トシテ機能スルコトガ、コレホドマデニ満タサレルコトダッタトハ……! 同格ノ換気扇公爵ガ浄化サレタ理由ガ、今ナラ全テ理解デキル……!!』
かつて世界を脅かした腐敗した泥と逆流の化身たる魔界の魔公爵(二人目)は、アルドの「床下排水管のガンコな詰まり抜きと汚水枡の徹底高圧洗浄」によって完全に浄化され、書き換えられた。
万物を塞ぐ禍々しい魔界の腐泥域は、気がつけば「世界の排水を美しく輝く巨大な下水施設に変え、魔界のどんなヘドロや悪臭も一瞬で無害化し、極上のスムーズな水流を24時間供給し続ける、超高性能な『永久・神仙全自動広域排水・無限クリーン下水インフラ(見た目は巨大で新築のようにピカピカに輝く純白の最新式浄化槽と高耐久塩ビ管)』」へと姿を変えていたのである。
「よしよし! 嫌なゴボゴボ音と下水逆流のリスクは片付いて、すっごく綺麗でピカピカの排水バッチリな配管になったぞ! おまけに、これがあれば世界中の人たちが配管の詰まりや悪臭を気にせずに、どんなに水を使っても安心な環境で笑顔で暮らせるね。僕の神仙の力も、こうやってみんなの清潔な水回りとスムーズな排水を守るために使えば、凄く素敵なことだよね!」
アルドが洗管ホースを巻き取って額の汗を拭うと、腐泥域を覆っていたドス黒い悪臭は一瞬にして晴れ渡り、飛散防止カバーが魔法のように片付けられ、眼下には美しく輝く奇跡の巨大な浄化槽と、澄み切った清らかな水の音が広がっていた。
その光景を見て、新役職のメンバーたちは、誇らしげに胸を張った。
「見事な現場指揮でした、社長。我が社の広域排水・クリーン下水システムは、これより大陸全土の住宅設備・配管基準のデファクトスタンダードとなるでしょう。魔界の大貴族・公爵(同格)からの高圧洗浄代行費用の徴収も完了いたしました」
CFOのアーキヴァルが、うやうやしく一礼し、分厚い完了報告書を胸に抱く。背後では、完全に大家さんとして定着した神々が「ほら見ろ、魔界の公爵が二人来ようが、換気扇と排水管の油汚れセット洗浄扱いで洗い流されたぞ……」とドン引きしながらも拍手喝采を送っている。
「これからは、どんな魔界のバケモノやガンコな石灰化油が出ようが、社長の作業前に俺が全部『ワイヤーブラシで削ぎ落とし』してやりますよ」
CDOのレイヴンが頼もしく笑う。
大公レオハルトも「これで魔界側の次元防衛・水回りインフラ利権すら完全に我々のものだ」と悪徳代官のように頷いている。
アルドは、彼らの頼もしい姿を見て、心の底から嬉しそうに笑い返した。
***
日だまり郷の黄金の城塞。
静寂に包まれた書斎のデスクで、【最高情報・歴史管理責任者(CIO)兼・神仙社史編纂室長】の元・大賢者ゾルタンは、羽ペンをインク壺に浸し、新たな正史のページに文字を刻み込んでいた。
『〇月×日。魔界の公爵級(同格・二人目)による次元排水逆流侵攻を「排水管の高圧洗浄および汚水枡清掃」として処理完了。世界を汚泥に沈める魔公爵を事象の洗管ホースと洗浄機で粉砕・掻き出しさせ、立派な特大全自動広域排水・無限クリーン下水システムへと改修完了。異常なし。以上。』
ゾルタンは非常に簡潔に、わずか数行で記録を終えた。魔界の大貴族たる公爵が二人束になって現れようとも、社長の前では「換気扇のついでに頼んだ排水管の高圧洗浄」という、年末大掃除の追加オプションが一つ消化された程度の意味しか持たない。大宇宙を揺るがす魔界の脅威など、黄昏の守護者の前では永遠に日常の配管メンテナンス業務として処理されているのである。
ゾルタンが深い満足感と共にペンを置き、魔界の公爵すらもピカピカの塩ビ管の一部となった事実に安堵のため息をついたその時。ドアの向こうから「みんな、排水管の洗浄お疲れ様! 今日の3時のおやつは、スムーズに流れるお水みたいに透き通ってツルンとした『特製・大精霊の天然水で作った極上水信玄餅〜星屑の黒蜜と香ばしいきな粉をたっぷりかけて〜』だよー!」というアルドの無邪気な声が聞こえてきた。
ゾルタンは「全知全能の神が仕上げる水信玄餅は、ことのほか口どけの良さと黒蜜のコクが五臓六腑に染み渡ろう」とぼやきながらも、この上ない幸福な笑みを浮かべて立ち上がった。
最強の便利屋の「ただの床下排水管のガンコな詰まり抜きと汚水枡の徹底高圧洗浄」は、世界汚泥の危機をただの配管修繕メンテナンスとして解決し、魔界の公爵(同格)の脅威を完全に終わらせただけでなく、世界に最高の広域排水・無限クリーン下水インフラを誕生させてしまった。
神仙の力を自覚し、新役職で完全体となったクラン『黄昏の守護者』は、これより正式に魔界からの次元排水防衛と水回りインフラの覇権をも握り、いかなる邪悪も日常のメンテナンス業務として永遠に葬り去る、究極の平穏なる企業伝説の新たな1ページを、分厚い社史のページに深く刻み込んだのであった。
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