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辺境暮らしの便利屋冒険者、伝説のクランのリーダーに祭り上げられる 〜本人曰く「ただの日常」らしいです〜  作者: 盆ちゃん


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第191話:ただのインターホンのカメラ付き最新型への交換と強引な訪問販売の撃退と、次元の訪問神の強制全自動広域訪問者管理・無限安心インターホンインフラ化(総合ライフサポート企業の玄関口・防犯対応業務)

第191話:ただのインターホンのカメラ付き最新型への交換と強引な訪問販売の撃退と、次元の訪問神の強制全自動広域訪問者管理・無限安心インターホンインフラ化(総合ライフサポート企業の玄関口・防犯対応業務)

 黄金の城塞『日だまり郷』の朝。そこは、大宇宙の根源たる神仙へと完全覚醒したアルドが、あえて「ただの便利屋」としての日々を選択し固定したことで、もはや何者にも侵し得ぬ絶対的な聖域と化していた。

 キッチンからは、魂の最深部を震わせるような、極上の油が軽快に弾ける音と、甲殻類の濃厚な旨味が凝縮された暴力的なまでの匂いが漂い、城塞の廊下を満たしていく。

「よし! 今日のメインは、大精霊の清冽な海で育った『幻獣車海老の極太エビフライと、世界樹のズワイガニを贅沢に使った濃厚カニクリームコロッケの特製ミックスプレート〜星屑の自家製タルタルソースと天界レモンを添えて〜』だ。まずは、大人の腕ほどもある幻獣車海老の殻を丁寧に剥き、筋を切って真っ直ぐに伸ばす。そして世界樹のズワイガニのほぐし身を、数百年熟成させた幻獣バターと神仙牛乳でじっくり煮込んだ超濃厚なベシャメルソースに限界まで練り込み、俵型に成形して一晩寝かせるんだ。これらに天界鶏の卵と神仙小麦、サクサクの粗挽き生パン粉をふんわりと纏わせ、神仙の極上ラードで一気に黄金色に揚げ上げる! エビフライは外側がサクッ、中はブリッとした弾力で甘みが弾け出し、コロッケは衣を割った瞬間にカニの風味が爆発するトロトロのクリームが溢れ出す絶妙な火加減さ。熱々のフライの横には、大精霊の朝採れキャベツの千切りを山のように盛り付ける。そして主役のソースは、ゆで卵と幻獣玉ねぎのピクルスをたっぷり混ぜ合わせた自家製の『星屑タルタルソース』。これに天界レモンをギュッと搾り、炊き立てでツヤツヤの神仙米と、幻獣伊勢海老の頭で出汁を取った濃厚なお味噌汁を添えて。……熱々のうちに完成だよ!」

 アルドがエプロン姿で、圧倒的な揚げ物とカニの香りを放つ特大のミックスプレートをダイニングテーブルに運ぶと、その暴力的なまでの食欲をそそる匂いに引き寄せられ、神竜ポチとモフモフの星狼シロがテーブルの下でちぎれんばかりに尻尾を振っていた。

 この極上モーニング、一口かぶりつけば幻獣車海老の圧倒的なタウリンとカニのアミノ酸が全身の魔力回路を限界突破させ、特製タルタルソースの酸味とレモンのビタミンが血中のあらゆる疲労物質や致死の呪いすらも瞬時にデトックスし、魂の底から尽きることのない多幸感と絶対的な活力を湧き上がらせる『究極の超覚醒・至高の洋食フルコース』である。

「うむ……! この極太エビフライに歯を立てた瞬間に響き渡る『サクッ、ブリィッ!』という快音と、中から溢れ出す海老の甘みのビッグバン! そしてカニクリームコロッケの衣を割れば、トロトロのベシャメルソースがカニの旨味と共に舌の上でとろけ出し、すかさず炊き立ての神仙米をかき込めば、美味さのあまり魂が魔界の果てまで吹き飛びそうになる無限の食欲ループ! タルタルソースのコクとレモンの爽やかさが口の中で奇跡のハーモニーを奏で、伊勢海老の味噌汁で胃袋を温めれば、我が最高福利厚生責任者の職務が、洋食のフルコースで至福の朝食を楽しむ大富豪のようにフニャフニャに溶かされそうになるわい!」

 【最高福利厚生責任者(CHO)兼・毒見役役員】の元・魔界大帝サタナスが、箸とナイフを両手で震わせ、あまりの美味さにワナワナと肩を震わせて感涙に咽いでいた。

 賑やかな朝食の喧騒が一段落し、食後の極上ダージリンティーが振る舞われた後。

 アルドは、防音・防諜の魔法結界が幾重にも張られたリビングの長テーブルの上座に座った。その周囲を囲むのは、完全覚醒した神仙社長を支える、大宇宙最強の経営陣。レイヴン、エルミナ、シノン、アーキヴァル。そして、歴史を刻むゾルタンと外交を司るレオハルト。

「さて、みんな。今日も美味しいご飯を食べてエネルギー満タンだね!」

 アルドはニコッと微笑みながら、ふと視線を玄関の壁に取り付けられた、古びた音声だけのインターホン親機の方へと向け、少しだけ眉をひそめた。

「……ねえ。今朝からなんだけど、外のインターホンが『ジリリリリッ!』って鳴るんだけど、カメラがついてないから誰だか分からないんだよね。しかも、居留守を使ってたらドアをドンドン叩いて『神罰の壺はいかがですか!』『世界滅亡保険に加入しませんか!』って、すっごく強引な訪問販売が毎日毎日やってきているみたいな嫌な違和感を感じたんだ。僕の全知全能のセンサーで見ると、それがはるか次元の境界線にある『世界の玄関口』から、神々の挑戦状の続きとして伝わってきているのがわかる。『我ら訪問神格連合は、貴様らが平和に暮らしているのを許さない。世界の玄関に居座り、不要な混沌を無理やり売りつけてやる』って、完全にタチの悪い悪徳セールスマンの押し売りだね」

 神仙としての自覚を完全に取り戻したアルドが感知する「強引な訪問販売とインターホンの不便さ」。それはすなわち、かつてアルドたちが多次元の神々をポストやフェンスに改修した事実を逆恨みした「次元の訪問神・セールス・デミウルゴス」率いる悪徳神格連合が、世界の境界線を無理やり叩き割り、世界中に致死の呪物や混沌の契約書を押し売りして、平穏な世界を内部から崩壊させようとしているという、世界滅亡レベルの緊急事態のサインである。

 しかし、覚醒したアルドは一切パニックにならない。彼の「この世界を悪質な押し売りや居座りのない、安全で顔の見える玄関環境にする」という鋼鉄の意志こそが、大宇宙の絶対ルールなのだ。

「社長の『全知全能のセンサー』が捉えた悪徳神格連合の押し売りと玄関口の突破……間違いありませんね」

 【最高財務責任者(CFO)兼・グローバル戦略最高責任者】のアーキヴァルが、優雅に眼鏡を押し上げ、分厚いバインダーを開く。

「我が社の情報網にも、今朝早くから次元の境界における、極めて深刻な強引な勧誘と呪物の不法投棄の被害報告が届いております。社長の感知された通り、次元の彼方からやってきた『訪問神・セールス・デミウルゴス』が、世界中の玄関に居座り、言葉巧みに世界崩壊の契約書にサインさせようとしているのです。さらにタチの悪いことに、その訪問神が生み出す『悪徳セールスの妖精ども(※触れるものの判断力を奪い、精神を疲弊させる魔獣群)』が次元の裂け目(ドアの隙間)から溢れ出し、人々の街に雪崩れ込んでは、全てを絶望の押し売りの底に沈めようと暴れ回っております」

「なるほど! やっぱり外の世界の厄介な連中(神々の残党)が、僕たちが平和に暮らしているのが気に入らなくて、タチの悪い営業マン(悪徳妖精)を雇って、嫌がらせの訪問販売を強行してるんだね!」

 アルドはバインダーの報告書を見て、プロの玄関口・防犯対応業者としての血を騒がせた。

「僕の力なら悪徳業者なんて一瞬で宇宙の果てに飛ばせるけど、強引な訪問販売の対応はやっぱり、古い音声だけのインターホンを外して、最新の『録画機能付き・広角カメラモニターインターホン』に配線を繋ぎ直し、怪しい奴が来たら室内からモニターで確認して『いりません!』ってボタン一つで通話を切って撃退するのが一番確実で安心できるからね! このまま放置すれば、家(世界)の中が不要なガラクタで溢れちゃうし、怖くてドアも開けられなくなっちゃう。安全で快適な玄関環境を守るためにも、インターホンを最新式にリフォームして、極上の訪問者管理システムにしてこよう! よーし、僕たちの『総合ライフサポート』の出番だ!」

 アルドが立ち上がると、役員たちも一斉に凄まじい気合い(殺意)に満ちた表情で立ち上がった。

「社長。玄関先に居座る鬱陶しい営業マンども(悪徳妖精の群れ)と、ドアにこびりついたチラシや汚れの解体・撤去は、この【最高開発・解体執行責任者(CDO)】たる俺にお任せを。邪魔な障害物を専用のバールと高圧洗浄機で一つ残さず吹き飛ばし、完璧な『下地処理(物理的なお引き取り願い)』をしてご覧に入れましょう」

 レイヴンが、神具の斧を大型の清掃用デッキブラシのように構えて不敵に笑う。

「ええ。悪徳セールスが撒き散らすガンコな呪いの言葉巧みな瘴気(※致死の瘴気)は、【環境浄化・概念調律最高責任者(CEO)】の私が、特製の強力情報浄化・洗脳解除魔法(※極大の聖光浄化魔法)で一瞬にして概念ごと中和し、清潔な対話環境を整えて差し上げますわ」

 エルミナが、美しく銀髪を揺らしながら頷く。

「……作業中、インターホンの配線工事で飛び散る火花や、撃退した業者の飛沫が周囲の家に飛散しないよう、【絶対防壁・空間隔離最高責任者(CSO)】として、現場の周囲に完璧な電気工事用絶縁シートと立ち入り禁止テープ(※絶対封殺の空間隔離結界)を張り巡らせておきます」

 シノンが短剣を弄びながら冷たく宣言する。

「うんうん、みんな本当に頼もしいな! インターホンの交換は電気工事の資格がいるし、しつこい業者は居座るかもしれないから、しっかりテープで結界を張って安全を確保してくれると助かるよ!」

 アルドは満足げに頷き、自身の作業着(猛毒の呪いと言葉巧みな洗脳を完全に弾く特製玄関防衛用・絶縁ツナギと特殊ドライバー)に着替え、手には巨大な「事象接続の神仙電工ドライバー」と、プロ仕様の「因果切断の神仙ニッパー」、そして「絶対監視の神仙カメラ付きモニターインターホン」を握りしめた。

「よーし! それじゃあ僕は、この『玄関口・防犯対応道具一式』を持っていくよ! 世界の人たちの強引な訪問販売と居留守の悩みを解決するために、邪魔な押し売りをブロックして、玄関を優良なインターホンシステムにリフォームしてこよう!」

 こうして、総合ライフサポート企業『黄昏の守護者』の社員一同は、防犯工事仕様に改造された魔導サービスカー(超大型モニター搭載)に乗り込み、空間がドス黒いノイズと悪徳セールスの声に覆われつつある次元の境界『世界の玄関口』へと向けて出勤したのである。

 ***

 その頃、次元の境界『世界の玄関口』の中心部。

 世界の判断力を狂わせ、全ての存在を永遠の押し売りと負債の地獄に沈める『訪問神・セールス・デミウルゴス』が、天を覆い尽くすほどの巨大な契約書の束と呪物の山を抱え、傲慢なセールストークを響かせていた。

「ドンドンドンッ! ガチャガチャ! 素晴らしいぞ! 我ら神格連合の総意たるこの呪いの契約書さえあれば、忌まわしいインフラ企業どもなど一瞬で判断力を奪われ、永遠の借金と絶望に苦しむ! 見よ、我がもたらすこの圧倒的な死の訪問販売を!」

 訪問神は、巨大な口からドス黒い猛毒の洗脳音波を放ち、無数の悪徳セールスの妖精たちを次元のドアの隙間へと放った。

「愚かな地上の生命どもめ。我らが玄関に居座ったからには、もはやこの世界のどこにも安心できるプライベート空間などないと知れ! さあ、もっとだ! 全ての玄関ドアを叩き割り、大陸全土を永遠の押し売りの底に変えよ!」

「我ら訪問神の勧誘力は絶対だ! この世界の玄関口まで踏み込める者など、この世界にはもはや存在し――」

 ――キキィィィィッ!! バタンッ!!

 訪問神が勝利の宣言を口にしようとしたその瞬間、猛烈なノイズが吹き荒れる玄関口のど真ん中に、四つの車輪がついた奇妙な小型の鉄箱(魔導サービスカー)が、神話級の猛毒と押し売りをものともせずにドリフト着陸する音が響き渡った。

 そして、サービスカーのドアが「ガラッ」と無遠慮に開け放たれ、電工ドライバーと最新型インターホンを持った青年の明るくも毅然とした声が、訪問神のセールストークを完全に打ち破ったのである。

「ちわーっす! 総合ライフサポート企業『黄昏の守護者』です! 悪徳業者さん(訪問神)、強引な訪問販売とインターホンの交換工事に伺いましたー! ……うわぁ、こりゃひどい玄関の居座りっぷりと、勝手にドアを叩いてるタチの悪いバイト(悪徳妖精)だね! ルールを守らずに毎日毎日、いらない呪物を売りつけるなんて、特定商取引法違反も甚だしいよ。こりゃ徹底的にインターホンの交換とお引き取りのしがいがあるや!」

 アルドは、絶縁グローブをカチッと装着しつつ、プロの玄関防衛業者としてのダメ出しを開始した。

「ナ、何奴ッ!? 我ガ絶対訪問ルートニ、地上ノ有機物ガ何ノ用ダ!」

 訪問神が驚愕の洗脳ブレスを吹き上げる中、アルドの後ろから、レイヴン、エルミナ、シノン、そしてアーキヴァルが、それぞれの「施工・解体用具(兵器)」を手にして、圧倒的な威圧感を放ちながら玄関のアプローチへと降り立ったのである。

「さあ、社長。まずはこの鬱陶しい玄関に居座る業者ども(悪徳妖精の群れ)と、ドアの前に置かれたガラクタ(呪物)から、綺麗に『下地処理・物理的排除作業』して差し上げましょう」

 CDOのレイヴンが神具の斧を構え、凶悪な笑みを浮かべる。

 総合ライフサポート企業の、完璧な役割分担による社会貢献(能動的な悪の粉砕)が、死の押し売りの中で今まさに始まろうとしていた。

「ナ、ナンダ貴様ラハ!? 我ガ絶望ノ営業軍団ヲ『悪徳セールスとガラクタ』ダト!? 舐メルナ地上ノウジ虫ドモッ! 我ガ悪徳妖精デ、貴様ラノ判断力ヲ永遠ニ狂ワセテ、全財産ヲ奪ッテクレルワ!」

 訪問神の怒号と共に、空間を覆うほどのドス黒い洗脳音波と呪いの契約書を纏った妖精群が、一斉にアルドたちに向かって致死の押し売り弾を放ちながら襲い掛かった。

「うわっ、この業者たち、すっごく強引で無理やりハンコを押させようとしてる! 放置してたらクーリングオフもできなくなっちゃうぞ!」

 アルドは、迫り来る魔獣の群れを「ルールを守らない悪質な訪問販売員と押し売り商品」と完全に認識し、神仙電工ドライバーをカチャカチャと鳴らした。

(僕の神仙の力が、この世界の異常を『悪質な訪問販売とインターホンの不備』として認識させてるんだ。よし、ならば僕は防犯業者として、こいつらを完璧に撃退して最新のカメラをつけるだけだ!)

 自覚を持ったアルドの明確な意志により、周囲の空間がぐにゃりと、より強固な「日常のインターホン交換・防犯工事現場」のルールへと書き換えられていく。

「社長、ここは我々『社員』にお任せを。工事で舞い上がる火花や、撃退した業者の飛沫が周囲の街に漏れないよう、まずは私が完璧に電気工事用絶縁シートと立ち入り禁止テープを張ります」

 CSOのシノンが音もなく跳躍し、玄関口と訪問神の周囲を囲むように、無数の札(神仙の空間隔離結界符)を宙に投げ放った。

 ――ピィィィィンッ!

 瞬間、玄関全体をすっぽりと覆うように、透明で絶対的な強度を誇る『神仙の玄関防衛用結界』が展開された。これで、致死の猛毒の洗脳波や不審者は一ミリたりとも外の世界へ漏れ出すことはない。

「完璧な養生ですわ、シノンさん。では、私は押し売りが撒き散らすガンコな呪いの言葉巧みな瘴気(致死の瘴気)を、環境浄化の力で綺麗に洗脳解除・情報浄化処理いたしますわ!」

 CEOのエルミナが白銀の杖を天に掲げると、大宇宙の理を内包した『極大聖光洗脳解除魔法』が、超強力な清め塩の光の波となって周囲の狂気のセールストークを包み込み、一気に浄化した。

「ギィヤアアアアッ!?」

 万物を狂わせる猛毒の言葉は、その浄化の光の波を浴びた瞬間、身に纏っていた魔力ごと完全に無力化され、ただの無害で静かな風へと変わっていく。

「フンッ! 魔力を抜かれたただの悪徳業者やガラクタなど、ただのデッキブラシのマトだ! そして、邪魔な居座り客は俺が綺麗に叩き出してやろう!」

 CDOのレイヴンが神具の斧を大上段に構え、無害化した妖精の群れに向かって旋風のごとく突っ込む。

「悪徳訪問販売魔獣解体排除斬ィィィッ!!」

 放たれた一撃は、悪徳妖精ボディの「因果の隙間」を完璧に見切り、まるで玄関先に居座るセールスマンを専用のブラシでゴシゴシッ!と綺麗に敷地外へ掃き出すかのように、シャリィィィン!と見事な手際で綺麗に粉砕し、ただの無害なチリにしてしまった。

「ナ、何ィィィッ!? 我ガ無敵ノ悪徳妖精ガ、タダノ『清め塩』ト『物理的排除』ノ前ニ、一瞬デただの門前払イニサレテイクゥゥッ!?」

 訪問神は、自らの絶望の眷属がものの数分で「ただのチリ」に変わり、玄関の視界がクリアになっていく光景に、驚愕のあまり巨大な体を激しく震わせた。

「よし、みんなのおかげで悪徳業者の排除と下地処理は完璧だね! あとは、あの一番デカくて押し売りを指示している『訪問神の親玉セールス・デミウルゴス』の目の前で、古い音声インターホンを事象接続の神仙電工ドライバーでカチャッと外し、因果切断の神仙ニッパーで古い配線をパチンッと切り落とし、最後に絶対監視の神仙カメラ付きモニターインターホンを取り付けて、室内から『いりません!』ボタンを押すだけだ!」

 アルドは、特製『事象接続の神仙電工ドライバー』を世界の玄関口(境界の壁)へと向けて構え、突撃した。

 ――当然ながら、その素材は常軌を逸している。神仙ドライバーとニッパーは星の因果の配線を物理的に解体・接続する絶対事象電気ツールであり、神仙カメラ付きインターホンは大宇宙のいかなる次元の神々の押し売りや神話級の猛毒の洗脳すらも、物理的に『モニター越しに確認して通話を切る』だけで完璧に無害化し、極上の安全な玄関環境を取り戻す『究極の防犯設備ツール』である。

「オノレェェェッ! 舐メルナ人間! 我ガ本気、世界ノ判断力ヲ奪ウ『終焉ノ絶対押し売り(アビス・ダイレクトセールス)』デ、貴様ラノ存在ゴト永遠ノ借金ノ底ニ沈メテクレルワ!」

 訪問神が残された全ての魔力を暴走させ、周囲の空間ごと全てを洗脳する超巨大な猛毒のセールストークと契約書の波を放ってきた。

「うわっ! 業者から、すっごくガンコな契約書の束が押し寄せてきた! でも、この特製インターホンとモニターの前には、どんなに酷い押し売りも一発で『お断り』だ!」

 アルドが世界の玄関口に設置された古い親機に向けて神仙ドライバーを当て、「カチャカチャッ!」と素早く外し、因果切断の神仙ニッパーで「パチン!」と不要な因果(神々の干渉ルート)を断ち切る。そして、絶対監視の神仙カメラ付きモニターインターホンを「カチッ」とはめ込み、配線を接続する。

 仕上げに、室内側の超大型モニターに映し出された訪問神の顔を見ながら、「いりません! お引き取りください!」と宣言し、手元の『通話終了・お断りボタン』を「ピッ!」と押すと、こびりついた押し売りの魔力ごと完璧に通信が遮断され、眩く輝く平和な防犯モニターへと姿を変えていった。

「バ、バカナァァァッ!? 我ガ最大奥義ノ超絶猛毒洗脳ガ、タダノモニター越シデ拒絶サレ、お断りボタンデ因果ゴト遮断サレテ、一ミリモ世界ニ踏ミ入レナクナッタだトォォォッ!?」

「よし、ガンコな押し売りは綺麗にシャットアウトされて、インターホンもカメラ付きになってすっごく安全になったぞ! 最後に、仕上げの『因果調律の全自動・広域訪問者管理&安心インターホンシステム』をカチッと取り付けて……あ、そうだ。この悪徳業者、綺麗にお断りしてカメラをつけたら、凄く強力で絶対に不審者を通さない、巨大な全自動の広域訪問者管理・無限安心インフラみたいになってるね。ちょっと魔力の流れを調整してあげれば、世界中の有害な押し売りや不審者を完全に録画・遮断して、代わりに極上の安全な玄関と無限の安心感だけを世界中に供給してくれる『超巨大な全自動・神仙広域訪問者管理&無限安心インターホンインフラ』にできそうだよ!」

 アルドが訪問神の本体であった場所にシステムを施し、事象調律のスイッチを「24時間録画・不審者自動ブロック・ON」にバコンッ!と操作して巨大な防犯施設へとリメイクすると、大宇宙の法則が完全にひれ伏した。

 暴走していた神々の禍々しい押し売りと洗脳の魔力は、瞬く間に安全でクリーンな防犯エネルギーと無限の訪問者管理機能へと漂白・調律されていく。

『ア……ァァ……。我ノ、世界ヲ借金ニ沈メルハズノ力ガ、マルデ都合ノイイ【家ノ玄関オ安全ニ保ッテ顔オ確認スル為ノ最新ノモニターインターホン】ノヨウニ……!? イヤ、ボタンオ押サレル度ニ、我ガ巨体ガ、異常ナマデニ心地ヨイ【絶対的ナ防犯力ト、極上ノ安心環境オ提供スル超大型セキュリティインフラ】ニ変換サレテイクゥゥゥッ! 私ノ存在ガ、世界ヲ騙スノデハナク、コウシテ大陸ニ永遠ノ安全ト極上ノ防犯オ提供スル「極上ノ全自動・神仙インターホンシステム」トシテ機能スルコトガ、コレホドマデニ満タサレルコトダッタトハ……!』

 かつて世界を脅かした押し売りと洗脳の化身たる訪問神は、アルドの「インターホンのカメラ付き最新型への交換と強引な訪問販売の撃退」によって完全に浄化され、書き換えられた。

 万物を狂わせる禍々しい次元の訪問神は、気がつけば「世界の玄関口を美しく輝く巨大な防犯施設に変え、世界中のどんな悪徳セールスや不審者も一瞬で無害化し、極上の安全な玄関環境を24時間供給し続ける、超高性能な『永久・神仙全自動広域訪問者管理・無限安心インターホンインフラ(見た目は巨大でピカピカに輝く純白のカメラ付きモニタータワー)』」へと姿を変えていたのである。

「よしよし! 嫌な押し売りと居座りの被害は片付いて、すっごく安全で顔が見えるインターホンになったぞ! おまけに、これがあれば世界中の人たちが不審者や悪徳業者を気にせずに、いつでも安心な玄関で笑顔で暮らせるね。僕の神仙の力も、こうやってみんなの防犯と安全な生活を守るために使えば、凄く素敵なことだよね!」

 アルドがドライバーを片付けて額の汗を拭うと、玄関口を覆っていたドス黒いノイズの嵐は一瞬にして晴れ渡り、眼下には美しく輝く奇跡のインターホンタワーと、澄み切った清らかな静寂が広がっていた。

 その光景を見て、新役職のメンバーたちは、誇らしげに胸を張った。

「見事な現場指揮でした、社長。我が社の広域訪問者管理・インターホンシステムは、これより大陸全土の防犯・玄関環境基準のデファクトスタンダードとなるでしょう。違法勧誘の神々に対する慰謝料の請求も完了いたしました」

 CFOのアーキヴァルが、うやうやしく一礼し、分厚い完了報告書を胸に抱く。

「これからは、どんな神話のバケモノや悪徳業者が来ようが、社長の作業前に俺が全部『物理的お引き取り願い』してやりますよ」

 CDOのレイヴンが頼もしく笑う。

 大公レオハルトも「これで多次元の防犯と訪問者管理利権は完全に我々のものだ」と悪徳代官のように頷いている。

 アルドは、彼らの頼もしい姿を見て、心の底から嬉しそうに笑い返した。

 ***

 日だまり郷の黄金の城塞。

 静寂に包まれた書斎のデスクで、【最高情報・歴史管理責任者(CIO)兼・神仙社史編纂室長】の元・大賢者ゾルタンは、羽ペンをインク壺に浸し、新たな正史のページに文字を刻み込んでいた。

『〇月×日。次元の玄関口における最新型インターホンへの交換、および強引な訪問販売の撃退作業完了。世界を洗脳と押し売りに沈める次元の訪問神(神話の厄災)を事象のカメラ付きインターホンとお断りボタンで遮断・撃退させ、立派な特大全自動広域訪問者管理・無限安心インターホンシステムへと改修。猛毒の洗脳汚染と不審者被害の修復を完了し、大陸全土の防犯保護と極上の安全な玄関の提供に貢献を果たした。

 ……また、我が社のGAレオハルト閣下とCFOアーキヴァルの連携により、訪問神すらも完全に当社の玄関防衛設備として吸収することに成功。

 思えば、我が社が掌握した世界の基盤は、水脈、気象、物流から始まり、神々、絶対神、外宇宙のスパム業者に至るまで制覇した。そして今回、ついに「次元の押し売り業者」すらも「カメラ付きインターホン」としてインフラ化するに至った。もはや、大宇宙の森羅万象すべてが我が社の管理下にあり、これ以上リストアップする意味もない。日常のメンテナンスが宇宙の真理を凌駕していることは明白である。神々の挑戦状も、ただの悪徳商法として処理される運命だ。

 社長が神仙としての自我を覚醒させて以降、我々の業務はもはや「世界の神話」を「家事のログ」として上書きする領域へと達している。社長は己の全知全能のセンサーで世界の危機を感知し、それを「便利屋の日常業務」として処理することで、世界を極上の平穏へと導いている。新役職のメンバーたちも、各々の専門分野で遺憾なくその力を発揮し、社長の「家事」を最高の形でサポートしている。

 完全覚醒した神仙社長と、大宇宙最強の経営陣。この完璧な布陣の前に、もはや世界のいかなる絶望も、ただの「玄関口・防犯対応業務」として処理される運命にある。ワシはこの究極の平穏の歴史を、永遠に記録し続ける。』

 ゾルタンが深い満足感と共にペンを置き、神々の押し売りすらもインターホンの一部となった事実に安堵のため息をついたその時。ドアの向こうから「みんな、お仕事お疲れ様! 今日の3時のおやつは、綺麗になったモニター画面みたいにツルツルで四角い『特製・天界牛乳の濃厚ミルク寒天〜星屑のみかんをたっぷり乗せて〜』だよー!」というアルドの無邪気な声が聞こえてきた。

 ゾルタンは「全知全能の神が仕上げるミルク寒天は、ことのほか牛乳のコクとみかんの酸味が五臓六腑に染み渡ろう」とぼやきながらも、この上ない幸福な笑みを浮かべて立ち上がった。

 最強の便利屋の「ただのインターホンのカメラ付き最新型への交換と強引な訪問販売の撃退」は、世界洗脳崩壊の危機をただの防犯メンテナンスとして解決し、訪問神の脅威を完全に終わらせただけでなく、世界に最高の広域訪問者管理・無限安心インターホンインフラを誕生させてしまった。

 神仙の力を自覚し、新役職で完全体となったクラン『黄昏の守護者』は、これより正式に多次元宇宙の防犯と玄関環境の覇権をも握り、いかなる邪悪も日常のメンテナンス業務として永遠に葬り去る、究極の平穏なる企業伝説の新たな1ページを、分厚い社史のページに深く刻み込んだのであった。

ここまでお読みいただきありがとうございます!少しでも面白いと感じたら、画面下から【ブックマーク】と【☆☆☆☆☆】の評価をいただけると、執筆の大きなモチベーションになります!尚、現在新作「アークライト廃墟ダンジョン再興記――追放管理士と精霊少女のゼロから始める逆転経営譚――」を鋭意執筆中です。

アークライト廃墟ダンジョン再興記――追放管理士と精霊少女のゼロから始める逆転経営譚――

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