第185話:ただの照明の電球交換と漏電配線の修理と、宵闇の蝕魔竜の強制全自動広域照明・無限光エネルギーインフラ化(総合ライフサポート企業の電気・照明メンテナンス業務)
第185話:ただの照明の電球交換と漏電配線の修理と、宵闇の蝕魔竜の強制全自動広域照明・無限光エネルギーインフラ化(総合ライフサポート企業の電気・照明メンテナンス業務)
黄金の城塞『日だまり郷』の朝。そこは、大宇宙の根源たる神仙へと完全覚醒したアルドが、あえて「ただの便利屋」としての日々を選択し固定したことで、もはや何者にも侵し得ぬ絶対的な聖域と化していた。
キッチンからは、魂の最深部を震わせるような、極上のバターが溶ける甘美な香りと、濃厚なデミグラスソースが焦げる暴力的なまでの匂いが漂い、城塞の廊下を満たしていく。
「よし! 今日のメインは、大精霊の清冽な高山で育った『幻獣鶏の極上フワフワ・スフレオムレツ〜星屑の黒トリュフと天界牛の特製デミグラスソースがけ〜』だ。まずは天界鶏の産みたて卵の白身を、神仙の泡立て器で限界まで角が立つほどのメレンゲ状に仕上げる。そこに濃厚な黄身と、幻獣の森で採れた数百年熟成のチーズをたっぷりと練り込み、たっぷりの幻獣バターを引いたフライパンで一気に焼き上げるんだ! 外側は香ばしく、内側は雲のようにフワッフワで、ナイフを入れた瞬間にトロリとチーズが溢れ出す絶妙な火加減さ。そして主役のソースは、幻獣牛の骨と香味野菜を三日三晩煮込み、神仙の赤ワインで極限まで旨味を濃縮した特製デミグラスソース! これを、焼き立ての黄金オムレツの上にジュワァァァッ!と滝のように回しかける。仕上げに、香りの王様である星屑の黒トリュフを惜しげもなく削りかければ、完成だ! 付け合わせには、神仙小麦で焼き上げた外はカリッと中はモチモチの焼きたてクロワッサンと、大精霊の朝露トマトのフレッシュサラダ。……熱々のうちに完成だよ!」
アルドがエプロン姿で、湯気と共に圧倒的なトリュフとバターの香りを放つ特大のオムレツプレートをダイニングテーブルに運ぶと、その暴力的なまでの食欲をそそる匂いに引き寄せられ、神竜ポチとモフモフの星狼シロがテーブルの下でちぎれんばかりに尻尾を振っていた。
この極上モーニング、一口かぶりつけば天界卵の圧倒的なアミノ酸とチーズのコクが全身の魔力回路を限界突破させ、特製デミグラスソースと黒トリュフの成分が血中のあらゆる疲労物質や致死の呪いすらも瞬時にデトックスし、魂の底から尽きることのない多幸感と絶対的な活力を湧き上がらせる『究極の超覚醒・至高の卵料理フルコース』である。
「うむ……! この黄金色に輝くオムレツにナイフを入れた瞬間に決壊する、フワフワのメレンゲとトロけるチーズの視覚的ビッグバン! そして濃厚なデミグラスソースをたっぷりと絡め、大口で頬張れば、暴力的なまでの卵の甘みとトリュフの妖艶な香りが口の中で奇跡のハーモニーを奏でる! すかさずサクサクのクロワッサンで皿のソースを余すことなく拭い取って食べれば、美味さのあまり魂が魔界の果てまで吹き飛びそうになる無限の食欲ループ! フレッシュなトマトで口内をリセットし、再びフワフワの雲へ挑めば、我が最高福利厚生責任者の職務が、三ツ星ホテルのスイートルームで至福の朝食を楽しむ王族のようにフニャフニャに溶かされそうになるわい!」
【最高福利厚生責任者(CHO)兼・毒見役役員】の元・魔界大帝サタナスが、フォークとナイフを両手で震わせ、あまりの美味さにワナワナと肩を震わせて感涙に咽いでいた。
賑やかな朝食の喧騒が一段落し、食後の極上ダージリンティーが振る舞われた後。
アルドは、防音・防諜の魔法結界が幾重にも張られたリビングの長テーブルの上座に座った。その周囲を囲むのは、完全覚醒した神仙社長を支える、大宇宙最強の経営陣。レイヴン、エルミナ、シノン、アーキヴァル。そして、歴史を刻むゾルタンと外交を司るレオハルト。
「さて、みんな。今日も美味しいご飯を食べてエネルギー満タンだね!」
アルドはニコッと微笑みながら、ふと視線をリビングの天井、美しく輝くはずのシャンデリアと照明器具の方向へと向け、少しだけ眉をひそめた。
「……ねえ。今朝からなんだけど、なんだか『天井の照明がチカチカと点滅してて、配線の奥からジジジッって焦げ臭い漏電の嫌な音がしている』ような違和感を感じたんだ。僕の全知全能のセンサーで見ると、それがはるか東の『常夜の幽谷』から、世界の光(電力ネットワーク)を通じて伝わってきているのがわかる。電球が完全に寿命を迎えて黒ずんでるし、古い配線にホコリが溜まってショートしかかってる……そんな、早急な電球交換と漏電配線の修理が必要な嫌な予感がするんだよね」
神仙としての自覚を完全に取り戻したアルドが感知する「照明のチラつきと漏電」。それはすなわち、大宇宙の光明とエネルギー循環を司る光力基盤そのものが破壊され、世界が猛毒の暗闇と絶望の宵闇に呑み込まれようとしているという、世界滅亡レベルの緊急事態のサインである。
しかし、覚醒したアルドは一切パニックにならない。彼の「この世界を明るく安全な、漏電火災のない快適な空間にする」という鋼鉄の意志こそが、大宇宙の絶対ルールなのだ。
「社長の『全知全能のセンサー』が捉えた光力エネルギー・照明環境の異常……間違いありませんね」
【最高財務責任者(CFO)兼・グローバル戦略最高責任者】のアーキヴァルが、優雅に眼鏡を押し上げ、分厚いバインダーを開く。
「我が社の情報網にも、今朝早くから大陸東部の『常夜の幽谷』周辺における、極めて深刻な光の消失と闇の浸食被害の報告が届いております。社長の感知された通り、幽谷の最深部に長年封印されていた『宵闇の蝕魔竜・アビス・エクリプス』が目覚めかけ、大陸全土の空を致死の猛毒の暗闇で覆い尽くし、世界を永遠の夜へと変えようとしているのです。さらにタチの悪いことに、その魔竜が生み出す『暗黒の漏電コウモリども(※触れるものの光と魔力をショートさせ焼き尽くす魔獣群)』が次元の裂け目(配線の隙間)から溢れ出し、人々の街に雪崩れ込んでは、全てを絶望の闇の底に沈めようと暴れ回っております」
「なるほど! やっぱり長年電気の点検をサボったせいで、配線の奥(常夜の幽谷)にガンコなショートの親玉(蝕魔竜)が居座って、そこにタチの悪いホコリ(漏電コウモリ)が引火して空気を暗くしてるんだね!」
アルドはバインダーの報告書を見て、プロの電気・照明メンテナンス業者としての血を騒がせた。
「僕の力なら暗闇なんて一瞬で昼間にできるけど、電気のお手入れはやっぱり、ブレーカーを落としてから古い配線を綺麗に剥き直し、ショートの原因になるホコリを専用の接点復活スプレーで除去し、最後に寿命のきた電球を最新の超寿命LED電球にカチッと交換するのが一番確実で明るくなるからね! このまま放置すれば、家(世界)の中が真っ暗になって漏電火災が起きちゃう。安全で明るい住空間を守るためにも、配線をピカピカに修理して、極上の照明システムにリフォームしてこよう! よーし、僕たちの『総合ライフサポート』の出番だ!」
アルドが立ち上がると、役員たちも一斉に凄まじい気合い(殺意)に満ちた表情で立ち上がった。
「社長。配線から湧き出す鬱陶しいコウモリども(魔獣群)と、ショートして焦げ付いた古いコードの解体・撤去は、この【最高開発・解体執行責任者(CDO)】たる俺にお任せを。邪魔な障害物を専用のワイヤーストリッパーとニッパーで一つ残さず切り落とし、完璧な『下地処理(配線整理)』をしてご覧に入れましょう」
レイヴンが、神具の斧を大型の電工ペンチのように構えて不敵に笑う。
「ええ。漏電が撒き散らすガンコな焦げ臭さと猛毒の闇(※致死の瘴気)は、【環境浄化・概念調律最高責任者(CEO)】の私が、特製の強力接点洗浄・静電気除去魔法(※極大の聖光浄化魔法)で一瞬にして概念ごと中和し、清潔な通電環境を整えて差し上げますわ」
エルミナが、美しく銀髪を揺らしながら頷く。
「……作業中、配線修理で飛び散る火花や古い電球の破片が周囲の床に飛散しないよう、【絶対防壁・空間隔離最高責任者(CSO)】として、現場の周囲に完璧な電気工事用絶縁マットと防炎シート(※絶対封殺の空間隔離結界)を張り巡らせておきます」
シノンが短剣を弄びながら冷たく宣言する。
「うんうん、みんな本当に頼もしいな! 電気の修理は感電すると危ないし、火花が散るから、しっかりシートと絶縁テープで養生してくれると助かるよ!」
アルドは満足げに頷き、自身の作業着(猛毒の闇と高電圧を完全に弾く特製電気メンテ用絶縁ツナギと特殊ゴム手袋、安全靴)に着替え、手には巨大な「事象接続の神仙電工ドライバー」と、プロ仕様の「因果絶縁の神仙ビニールテープ」、そして「絶対発光の神仙LED電球」を握りしめた。
「よーし! それじゃあ僕は、この『電気・照明メンテナンス道具一式』を持っていくよ! 世界の人たちの暗闇と漏電の悩みを解決するために、邪魔なショートを直して、照明をピカピカにリフォームしてこよう!」
こうして、総合ライフサポート企業『黄昏の守護者』の社員一同は、電気メンテナンス仕様に改造された魔導高所作業車(大型発電機搭載)に乗り込み、空間がドス黒い暗闇と漏電の火花に覆われつつある大陸東部の『常夜の幽谷』へと向けて出勤したのである。
***
その頃、大陸東部の『常夜の幽谷』の中心部。
世界の光を喰らい、全ての存在を永遠の猛毒の闇と絶望の冷気に沈める悪夢『宵闇の蝕魔竜・アビス・エクリプス』が、空を覆い尽くすほどの巨大な漆黒の翼をうねらせながら、傲慢な咆哮を響かせていた。
「ギュイィィィンッ……ジジジジッ! 素晴らしいぞ! この星の忌まわしい眩しい光を全て喰らい尽くし、我が闇のエネルギーに変える猛毒の宵闇さえあれば、地上の生命など一瞬で視界を奪われ、永遠の暗闇に絶望する! 見よ、我がもたらすこの圧倒的な死の闇夜を!」
蝕魔竜は、巨大な顎からドス黒い猛毒の闇のブレスを吐き出し、無数の暗黒の漏電コウモリたちを次元の裂け目へと放った。
「愚かな地上の生命どもめ。我が目覚めたからには、もはやこの世界のどこにも光を灯せる場所などないと知れ! さあ、もっとだ! 全ての光源を破壊し、大陸全土を永遠の宵闇の底に変えよ!」
「我ら暗黒の眷属の浸食力は絶対だ! この猛毒と闇の領域まで踏み込める者など、この世界にはもはや存在し――」
――キキィィィィッ!! ガチャンッ!!
魔竜が勝利の宣言を口にしようとしたその瞬間、猛烈な闇の嵐が吹き荒れる幽谷のど真ん中に、四つの車輪がついた奇妙な小型の鉄箱(魔導高所作業車)が、神話級の猛毒と暗黒をものともせずにドリフト着陸する音が響き渡った。
そして、作業車のドアが「ガラッ」と無遠慮に開け放たれ、電工ドライバーと巨大なLED電球を持った青年の明るい声が、魔竜のノイズを完全に打ち破ったのである。
「ちわーっす! 総合ライフサポート企業『黄昏の守護者』です! 各国の方々からご依頼いただいた照明の電球交換と漏電修理に伺いましたー! ……うわぁ、こりゃひどい配線の焦げっぷりと、ソケットの周りに湧いてるタチの悪いホコリ(コウモリ魔獣)だね! 完全にショートして電気が落ちてるし、焦げ臭い匂いもヒドイ。こりゃ徹底的にお手入れと配線引き直しのしがいがあるや!」
アルドは、絶縁ゴム手袋をキュッと締め直しつつ、プロの電気メンテナンス業者としてのダメ出しを開始した。
「ナ、何奴ッ!? 我ガ絶対暗黒ノ領域ニ、地上ノ有機物ガ何ノ用ダ!」
蝕魔竜が驚愕の闇ブレスを吹き上げる中、アルドの後ろから、レイヴン、エルミナ、シノン、そしてアーキヴァルが、それぞれの「清掃・解体用具(兵器)」を手にして、圧倒的な威圧感を放ちながら闇に沈む大地へと降り立ったのである。
「さあ、社長。まずはこの鬱陶しい配線から湧き出すコウモリども(魔獣の群れ)と、ショートして炭化した古いコードから、綺麗に『下地処理・切断作業』して差し上げましょう」
CDOのレイヴンが神具の斧を構え、凶悪な笑みを浮かべる。
総合ライフサポート企業の、完璧な役割分担による社会貢献(能動的な悪の粉砕)が、死の暗闇の中で今まさに始まろうとしていた。
「ナ、ナンダ貴様ラハ!? 我ガ絶望ノ暗黒軍団ヲ『漏電のホコリと古いコード』ダト!? 舐メルナ地上ノウジ虫ドモッ! 我ガ漏電コウモリデ、貴様ラノ魔力ヲ永遠ニショートサセテ焼キ尽クシテクレルワ!」
魔竜の怒号と共に、空間を覆うほどのドス黒い闇と漏電の火花を纏った魔獣群が、一斉にアルドたちに向かって致死のショート弾を放ちながら襲い掛かった。
「うわっ、このホコリ、すっごく静電気を帯びてて新しい配線までショートさせようとしてる! 放置してたら家全体が停電しちゃうぞ!」
アルドは、迫り来る魔獣の群れを「長年放置されて大繁殖したタチの悪い配線のホコリと漏電の火花」と完全に認識し、神仙コンタクトスプレーのトリガーに指をかけた。
(僕の神仙の力が、この世界の異常を『照明の故障と漏電被害』として認識させてるんだ。よし、ならば僕はメンテナンス業者として、こいつらを完璧に修理して明るい光を灯すだけだ!)
自覚を持ったアルドの明確な意志により、周囲の空間がぐにゃりと、より強固な「日常の電気工事現場」のルールへと書き換えられていく。
「社長、ここは我々『社員』にお任せを。配線修理で飛び散る火花や古い電球の破片が周囲の街に漏れないよう、まずは私が完璧に電気工事用絶縁マットと防炎シートを張ります」
CSOのシノンが音もなく跳躍し、幽谷と魔竜の周囲を囲むように、無数の札(神仙の空間隔離結界符)を宙に投げ放った。
――ピィィィィンッ!
瞬間、幽谷全体をすっぽりと覆うように、透明で絶対的な強度を誇る『神仙の電気工事用絶縁結界』が展開された。これで、致死の猛毒の闇や火花は一ミリたりとも外の世界へ漏れ出すことはない。
「完璧な養生ですわ、シノンさん。では、私は漏電が撒き散らすガンコな焦げ臭さと猛毒の闇(致死の瘴気)を、環境浄化の力で綺麗に接点洗浄・静電気除去処理いたしますわ!」
CEOのエルミナが白銀の杖を天に掲げると、大宇宙の理を内包した『極大聖光接点復活魔法』が、超強力な電気用クリーナーの光のミストとなって周囲の狂気の暗闇を包み込み、一気に浄化した。
「ギィヤアアアアッ!?」
万物を闇に沈める猛毒の瘴気は、その浄化の光のミストを浴びた瞬間、身に纏っていた魔力ごと完全に無力化され、ただの無害でクリアな空気へと変わっていく。
「フンッ! 魔力を抜かれたただの火花や古いコードなど、ただのワイヤーストリッパーのマトだ! そして、邪魔なこびりつきは俺が綺麗に切り落としてやろう!」
CDOのレイヴンが神具の斧を大上段に構え、無害化した魔獣の群れに向かって旋風のごとく突っ込む。
「配線劣化漏電魔獣解体切断斬ィィィッ!!」
放たれた一撃は、漏電コウモリボディの「因果の隙間」を完璧に見切り、まるでショートして焦げた配線を専用のニッパーでパチンッ!と綺麗に切り落とすかのように、シャリィィィン!と見事な手際で綺麗に粉砕し、ただの無害なコードの切れ端にしてしまった。
「ナ、何ィィィッ!? 我ガ無敵ノ漏電コウモリガ、タダノ『接点復活スプレー』ト『ニッパー切断』ノ前ニ、一瞬デただの電気クズニサレテイクゥゥッ!?」
蝕魔竜は、自らの絶望の眷属がものの数分で「ただのゴミ」に変わり、幽谷の視界がクリアになっていく光景に、驚愕のあまり巨大な漆黒の翼を激しく震わせた。
「よし、みんなのおかげでショートした配線の切断とホコリ取りは完璧だね! あとは、あの一番デカくて光を吸い込んでいる『照明ソケットの奥のガンコな漏電の親玉』に、事象接続の神仙電工ドライバーをカチッと当てて焦げたソケットを外し、因果絶縁の神仙ビニールテープで新しい配線をぐるぐると巻き付けて保護し、最後に絶対発光の神仙LED電球をキュッキュッと回し入れるだけだ!」
アルドは、特製『事象接続の神仙電工ドライバー』を魔竜の巨大な本体(暗黒と漏電の中核)へと向けて構え、突撃した。
――当然ながら、その素材は常軌を逸している。神仙ドライバーは星の因果のショートを物理的に解体し接続する絶対事象電気工具であり、神仙ビニールテープとLED電球は大宇宙のいかなる次元の漏電や神話級の猛毒の闇すらも、物理的に『絶縁して明るく照らす』だけで完璧に無害化し、極上の眩い光明を取り戻す『究極の照明メンテナンスツール』である。
「オノレェェェッ! 舐メルナ人間! 我ガ本気、世界ノ光ヲ消シ去ル『終焉ノ絶対暗黒』デ、貴様ラノ存在ゴト永遠ノ宵闇ノ底ニ沈メテクレルワ!」
蝕魔竜が残された全ての魔力を暴走させ、周囲の空間ごと全てを漆黒に染める超巨大な猛毒の闇の波動を放ってきた。
「うわっ! ソケットの奥から、すっごくガンコな闇の塊が押し寄せてきた! でも、この特製ドライバーと最新のLEDの前には、どんなに酷い暗闇も一発で眩しい昼間だ!」
アルドが魔竜の巨大な核(焦げたソケット)に向けて神仙電工ドライバーを当て、「カチャカチャッ!」と素早くネジを回して事象の漏電箇所を完全に切り離す。そして、剥き出しになった世界の配線(狂乱の魔力)に、因果絶縁の神仙ビニールテープを「グルグルッ」と隙間なく巻き付けて完璧に漏電を防ぐ。
仕上げに、絶対発光の神仙LED電球を新しく作ったソケットに「キュッ、キュッ」とねじ込み、手元のスイッチを「カチッ!」と入れると、こびりついた暗黒の魔力ごと完璧に光に変換され、幽谷全体を真昼のように照らす、美しく輝く絶対的な光明へと姿を変えていった。
「バ、バカナァァァッ!? 我ガ最大奥義ノ超絶猛毒暗黒ガ、タダノ電工ドライバーデ切断サレ、LED電球デ因果ゴト照ラサレテ、一ミリモ光ヲ奪エナクナッタだトォォォッ!?」
「よし、ガンコな漏電は綺麗に直って、電球も新品になってすっごく明るく照らすようになったぞ! 最後に、仕上げの『因果調律の全自動・光力エネルギー変換ブレーカー』をカチッと取り付けて……あ、そうだ。このショートの親玉、綺麗に修理してLEDを入れたら、凄く強力で絶対に球切れしない、巨大な全自動の広域照明・光力発電タワーみたいになってるね。ちょっと魔力の流れを調整してあげれば、世界中の有害な闇や漏電を完全に光に変換して、代わりに極上のクリーンな光明と無限の電気エネルギーだけを世界中に供給してくれる『超巨大な全自動・神仙広域照明&無限光エネルギーインフラ』にできそうだよ!」
アルドが魔竜の本体であった場所に専用ブレーカーを施し、事象調律のスイッチを「メイン電源・ON」にバコンッ!と操作して巨大な照明施設へとリメイクすると、大宇宙の法則が完全にひれ伏した。
暴走していた魔竜の禍々しい宵闇と漏電の魔力は、瞬く間に安全でクリーンな光エネルギーと無限の照明機能へと漂白・調律されていく。
『ア……ァァ……。我ノ、世界ヲ暗闇ニ沈メルハズノ力ガ、マルデ都合ノイイ【部屋オ明ルク照ラシテ安全ニ電気オ使ウ為ノ最新ノLED照明】ノヨウニ……!? イヤ、スイッチオ入レラレル度ニ、我ガ巨体ガ、異常ナマデニ心地ヨイ【絶対的ナ発光力ト、極上ノ電力循環オ提供スル超大型光力インフラ】ニ変換サレテイクゥゥゥッ! 私ノ存在ガ、世界ヲ絶望ニ沈メルノデハナク、コウシテ大陸ニ永遠ノ明ルサト極上ノ電気エネルギーオ提供スル「極上ノ全自動・神仙照明タワー」トシテ機能スルコトガ、コレホドマデニ満タサレルコトダッタトハ……!』
かつて世界を脅かした暗闇と漏電の化身は、アルドの「照明の電球交換と漏電配線の修理」によって完全に浄化され、書き換えられた。
万物を闇に沈める禍々しい蝕魔竜は、気がつけば「常夜の幽谷を美しく輝く巨大な照明施設に変え、世界中のどんな暗闇や漏電も一瞬で無害化し、極上の光明と電気エネルギーを24時間供給し続ける、超高性能な『永久・神仙全自動広域照明・無限光エネルギーインフラ(見た目は巨大でピカピカに輝く純白のLEDクリスタルタワー)』」へと姿を変えていたのである。
「よしよし! 嫌な暗闇と漏電の被害は片付いて、すっごく明るくて安全に電気が使える照明になったぞ! おまけに、これがあれば世界中の人たちが停電や火事を気にせずに、いつでも明るい部屋で笑顔で暮らせるね。僕の神仙の力も、こうやってみんなの光と安全な暮らしを守るために使えば、凄く素敵なことだよね!」
アルドがドライバーを片付けて額の汗を拭うと、幽谷を覆っていたドス黒い闇は一瞬にして晴れ渡り、眼下には美しく輝く奇跡のクリスタルタワーと、澄み切った清らかな光が広がっていた。
その光景を見て、新役職のメンバーたちは、誇らしげに胸を張った。
「見事な現場指揮でした、社長。我が社の広域照明・光力エネルギーシステムは、これより大陸全土の電力・インフラ基準のデファクトスタンダードとなるでしょう」
CFOのアーキヴァルが、うやうやしく一礼する。
「これからは、どんな神話のバケモノが出ようが、社長の作業前に俺が全部『ショートした古いコードの切断』してやりますよ」
CDOのレイヴンが頼もしく笑う。
大公レオハルトも「これで各国の電力網・照明インフラ利権は完全に我々のものだ」と悪徳代官のように頷いている。
アルドは、彼らの頼もしい姿を見て、心の底から嬉しそうに笑い返した。
***
数日後。大陸諸国を統べる王室や電力・インフラギルド本部。
各国の王たちは、猛毒の暗闇被害が完全に解消され、幽谷の跡地に前代未聞の超巨大な広域照明・光力エネルギーインフラが誕生したという報告書を見て震え上がっていた。
「ば、馬鹿な……。我が世界を永遠の夜に沈めるはずだった宵闇の蝕魔竜が、たった数時間で『完全な電球交換と漏電修理』をされ、あまつさえ魔竜が『超巨大な照明インフラ』に転職して、国中の光と電力の管理権を完璧に独占しているだと……!?」
そこへ、アステリア王国の大公にして【最高渉外・政府関係公使(GA)】であるレオハルトが、圧倒的な威圧感と外交特権を纏って現れた。
「各国の代表諸君。我が国が誇る総合ライフサポート企業『黄昏の守護者』の『CSR活動(電気設備メンテナンスと広域照明インフラ整備業務)』をご利用いただき、誠に感謝する」
レオハルトの重厚な声と共に、アーキヴァルが【完全なる光明修復・照明施設開発代金およびコンサルタント料の請求書】を王たちの目の前にドンッと突きつけた。
「社長(アルド様)の理念により、基本の電球交換・配線修理料金はサービスとさせていただく。……が、魔竜の完全浄化、光力ネットワークの再構築、そして『大陸全土に極上の安全な光明と無限の電気エネルギーを供給する巨大システムの永続的な運用費』は、正当なビジネスとして請求させていただこう。支払いは、各国の年間電力・インフラ事業収益の九割と、照明ネットワークの独占プロデュース権で手を打つ。これは提案ではない、決定事項だ」
レオハルトの政治的圧力とアーキヴァルの冷たい宣告と共に、王たちは完全に心をへし折られ、震える手で莫大な報酬の永続支払いにサインをするしかなかった。
***
日だまり郷の黄金の城塞。
静寂に包まれた書斎のデスクで、【最高情報・歴史管理責任者(CIO)兼・神仙社史編纂室長】の元・大賢者ゾルタンは、羽ペンをインク壺に浸し、新たな正史のページに文字を刻み込んでいた。
『〇月×日。大陸東部の常夜の幽谷における照明の電球交換、および漏電配線の修理作業完了。世界を猛毒の闇と漏電に沈める宵闇の蝕魔竜アビス・エクリプス(神話の厄災)を事象の電工ドライバーとLED電球で絶縁・発光させ、立派な特大全自動広域照明・無限光力エネルギーシステムへと改修。猛毒の闇汚染とショート火災被害の修復を完了し、大陸全土の電力インフラ保護と極上の明るい光明の提供に多大な貢献を果たした。
……また、我が社のGAレオハルト閣下とCFOアーキヴァルの連携により、世界各国からは莫大な賠償金と、照明・電力インフラの独占管理権を合法かつ迅速に譲り受けることに成功。これで我が社は、地下水脈、気象、海上物流、クリーンエネルギー、次元基盤、自然環境、信仰、光、交通・物流、情報・娯楽、資源循環、通信網、医療・甘味、睡眠・無意識、生命の息吹(農業)、食の鮮度(低温物流)、住環境からの防壁、生命の癒やし(温泉)、天蓋修復と気象防壁、次元境界修復と絶対防虫、物質修復と外壁防護、光明修復と電力供給、空間境界修復と絶対防犯、歴史因果修復と物資保管、水質衛生と癒やしの循環、大気環境と換気浄化、大地生態系と食糧生産、天候制御と清浄浄水、地殻構造と地熱エネルギー、次元外装と絶対防壁、光学透視と天蓋シールド、空調管理と気候制御、衛生配管と下水処理、電力網と光エネルギー、海洋海流と無限水循環、造園緑化と無限農業、排熱管理とクリーン暖房、熱源管理と広域給湯、時空安定と標準時管理、屋根外装と広域気象シールド、大気清浄とクリーン換気、空間透視と絶対防虫、地盤強化と無限資源採掘、空間浄化と無菌環境、下水浄化と衛生環境に続き、ついに「世界の照明管理と光力エネルギー(電気・照明メンテナンス)」の覇権すらも完全に掌握したことになる。
社長が神仙としての自我を覚醒させて以降、我々の業務はもはや「世界の神話」を「家事のログ」として上書きする領域へと達している。社長は己の全知全能のセンサーで世界の危機を感知し、それを「便利屋の日常業務」として処理することで、世界を極上の平穏へと導いている。新役職のメンバーたちも、各々の専門分野で遺憾なくその力を発揮し、社長の「家事」を最高の形でサポートしている。
完全覚醒した神仙社長と、大宇宙最強の経営陣。この完璧な布陣の前に、もはや世界のいかなる絶望も、ただの「電気・照明メンテナンス業務」として処理される運命にある。ワシはこの究極の平穏の歴史を、永遠に記録し続ける。』
ゾルタンが深い満足感と共にペンを置くと、ドアの向こうから「みんな、お仕事お疲れ様! 今日の3時のおやつは、新しく交換したLED電球みたいにキラキラ光る『特製・大精霊のレモンシロップと星屑の琥珀ゼリーパフェ〜光り輝く飴細工を添えて〜』だよー!」というアルドの無邪気な声が聞こえてきた。
ゾルタンは「全知全能の神が仕上げるゼリーパフェは、ことのほかシロップの爽やかさと飴細工の甘さが五臓六腑に染み渡ろう」とぼやきながらも、この上ない幸福な笑みを浮かべて立ち上がった。
最強の便利屋の「ただの照明の電球交換と漏電配線の修理」は、世界暗黒化の危機をただの電気メンテナンスとして解決し、蝕魔竜の脅威を完全に終わらせただけでなく、世界に最高の広域照明・無限光エネルギーインフラを誕生させてしまった。
神仙の力を自覚し、新役職で完全体となったクラン『黄昏の守護者』は、これより正式に世界の光明と電気エネルギーの覇権をも握り、いかなる邪悪も日常のメンテナンス業務として永遠に葬り去る、究極の平穏なる企業伝説の新たな1ページを、分厚い社史のページに深く刻み込んだのであった。
ここまでお読みいただきありがとうございます!少しでも面白いと感じたら、画面下から【ブックマーク】と【☆☆☆☆☆】の評価をいただけると、執筆の大きなモチベーションになります!尚、現在新作「アークライト廃墟ダンジョン再興記――追放管理士と精霊少女のゼロから始める逆転経営譚――」を鋭意執筆中です。
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