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マクガル編

訓練兵の朝は早い。


地面が冷たい頃には起床し、身支度を整える。

当番のあるもの者は余計に早い。


その日、料理当番だったマクガルは班の誰よりも早く起き、炊事場に向かった。

途中見知った別の班の人たちと二、三挨拶をしながら食材を処理していく。


王国の風下に位置するこの砦では、訓練兵だけでなく正規兵の先輩方も多く出入りしている。

その分いくつかある小拠点より多くの食料を用意する必要がある。


マクガルはこの料理当番は好きな部類の仕事だった。

孤児院にいた頃から大人数での食事を作ることが多かったせいか、その時と比べて潤沢な食材や調味料をふんだんに扱うのは、非常に心の躍る仕事だったのだ。


もちろん、マクガルが料理するわけではなく、専属の料理番が考えた献立に従って調理していくわけではあるが、できるものがより美味しければ、言うことはない。


マクガルが育った孤児院はこの砦から少し風上に行った場所にある。

両親は幼い頃に魔物による襲撃で亡くなってしまった。らしい。

どこに住んでいたのかも覚えておらず、物心ついた頃には孤児院に引き取られていた。

孤児院にいる他の子供達も似たりよったりな境遇だった。


孤児院では子供たちに直接言われることが無いにせよ、兵士になる前提で育てられている節がある。


不定期に風下から来る魔物の襲撃を撃退しながら、人々の生活を守るのが城砦都市の兵士だ。


マクガル自身も働ける年齢が近づいた時に、娼婦になるか兵士になるかとなれば、食事と給料に惹かれて兵に志願した。

他の選択肢がないわけではなかったが、やっぱり世の中カネとメシだ。


この街は兵士のために作られている。

街に住む人のほとんどが兵士の家族で、行き交う商人も物資や食料を運ぶ人たちだ。


マクガルは幼い時から見ている兵士たちをそれなりに尊敬していた。

両親も兵士だったのかもしれないと思っている。


海の向こうの霧の奥には、塩と荒野が続いているらしい。

人間が生きていくには過酷な場所で魔物たちは息を潜めて、風が弱くなった日に地上を奪いに来るそうだ。


マクガルの住む都市に、風上の観測士から風が弱まる知らせが届いたのは数日前のことだった。


城砦都市にその報が伝わると住民の避難が始まっていた。

なるべく早く風上へ、隠れられる場所へ、地下へ、壁のある場所へ

ある人は歩いて、ある人は乗合の馬車で、ある人は家ごと


商人や兵士が多く出入りして一部では普段より活気があったりもする。


既にだいぶ風は弱まり、兵士たちの間にも緊張を感じる。

ここ数日は海沿いの各都市に正規兵や予備兵が集まり追加の堤防を築いている。

マクガルの現在の主な仕事はその手伝いになっていた。


「まあ、今はお料理がお仕事だけどね〜」


現状を思い出しながら出た声に、向かい側にいた兵士が話しかけてくる。


「お、なんかご機嫌だな、お前」


「いえいえ、そんなことないですよ、いつ来るかわからない魔物が怖くてしょうがないですよ。」


「言えてるぜ、でも手は止めんなよ、昨日うちの番がサボってうちは昼メシ抜きだったんだからよ」


「マジっすか!りょーかい、よっしゃやりましょねー」


「やっぱご機嫌じゃねーか、お前向いてるよこの仕事」


軽口を叩きながらも手は止めない。

遠くの方で朝食を作っている専属料理人達もきちんと先輩正規兵であることには変わりなく、調理しながらこちらを見ているのだ。


今準備している食材は今日の昼のものだ。

料理番が使っている食材は昨日の夜番が準備したものだ。


準備が終わる頃には既に空が明るくなり始めていた。


部隊の宿舎に戻り一度制服を身に纏う。

肌着の上に厚手の長ズボンと襟シャツ、警棒と魔物製のヘルメットを被って愛しの部隊員たちを起こしていく。


「おー!はよー!おー!きろー!」


「うーるせぇー!」


マクガルかよと数人に返されながらまだ起きない、隊員達を起こしていく。


「おーきろー、目覚めのキッッスがいるかー」


「「いるー」」


起きてるじゃんと蹴飛ばして、ひと足先に朝食の配給に着く。

食事処につくと俄かに賑わい始めていた。

重ねてあるトレーを持ってマクガルも配給の列に並ぶ。

受け取る時に大盛りでと言うとお玉で殴られかけた。殴られてもヘルメットがあるから平気だけど。


席について食事を摂る、臨戦態勢の城砦では訓練こそ行われていないけど、

「次にいつ食えるかわからないと思っておけ」

と最後の訓練で教官が言っていた。


今日のメシもうまい。野菜たっぷり栄養満点。


「おーう、まくがるーぅ、目覚めのきっっっすくれねえのかヨォ」


いそいそと口を動かしている最中に絡んできたのは同じ部隊のタイラだった。他の隊員達も着席し始めていた。


「うっへぇ、いっしょーねてろ」


「ひでぇなぁ、飲み込んでからしゃべれよ」


食ってる最中に喋りかけたのはそっちだろう。とフォークを向けて睨みつけてやる。と、少し笑いが起こった。


「おめーが悪いよタイラ、うちの紅一点にちょっかいかけてねえで早く食え、時間ないぞ」


そーだそーだ、と顔だけ合いの手を送っておく。

軽口を言い合いながら食事していると、近くの会話が耳に入る


「お前みたことある?」

「あるよここの出身だからな。」

「でけーんだろ?魔物って」


同じ訓練兵か比較的最近来た兵士なんだろう。ここ最近聞こえてくる会話はみんな魔物のことだらけだ。


「ああ、白くてでけえよ」


マクガルもこの都市の出身だから見たことがあった。ただし、見たことがあるのは動かない死体や加工されているものだった。家ほどの大きさの死体を連れて凱旋する兵士達の列は幼い頃から何度か見てきた。


実際にはあの巨体が空から飛来すると言う。

羽が生えてるわけでもないらしいのに不思議に思う。


「あの白いのが、


カーン!カンカーン!


タイラが引き継いで何かを言いかけた時、鐘が鳴り響いた。

食堂内の動きが一瞬止まる。


カーン、カンカーン

カーン、カンカーン


呼応するように、近くの場所や遠くの場所で鐘がなる。


「総員!傾注!これより戦闘態勢に入る!正規兵は直ちに持ち場に入れ!」


鐘が鳴り止まない食堂の中、年長の兵士が指示を出している。

隊長さんかもしれない。


「訓練兵は兵舎中央に戻り指示を受けろ!以上!解散!」


バタバタガタガタと慌ただしくなった食堂内から正規兵達が駆け出していく。

マクガルはガタリと席を立ち上がって、同じく立ち上がった隊員達と目を合わせた。


「いない奴はいるか!?」


班の中でも年長のタイラが声を上げる。


それぞれの顔を見る、

マクガル、タイラ、ヒイロ、ロン、リシラ、レオン、チラ、コーラ、マイカ、コニー、

全員揃っていることを全員が確認する。


「全員いんな!いくぞ!」


タイラは出遅れたチラを引っ張り上げながら中央に足と顔を向ける。

おう!マクガルと他の隊員も後に続いた。


中央に到着すると、見知った教官が訓練兵に指示を飛ばしていた。


班長のタイラが教官の所に走っていく、


「14班集合しました!」


「了解!14班は直ちに第4倉庫で物資の補給任務に向かえ!現地の正規兵の指示に従え!」


「了解!第4倉庫に向かい補給任務につきます!」


短いやり取りの後タイラが駆け足で戻ってくる。


「第4倉庫だ、いつもと同じ場所だ、いくぞ!」


マクガル達は第4倉庫に向かう。

道中、他の訓練兵達とすれ違いながら兵舎から出る。


兵舎を外に出て左へ、マクガル達は走る、迷いなく、風下に近い方へ。


避難していた時とは違うなと、感じてしまう。


城壁沿いに走り、ここ数日で通い慣れた場所へ、走る。


班の後方から走っていると、遠くの空に白い点が見えた気がした。


目がそちらを向いてしまう。首筋を風が撫でていくのを感じる。


何かが、いや、魔物が、落ちてくるひとつ、ふたつ、みっつ。そのうちの一つがこちらに来ているような気がしてならない。


足がすくむのを感じる。けれど止まらない。仲間が前を走る。


背に受ける風が、昨日より強くなったように感じた瞬間



白と茶色がひしゃげた。



「走れ!」


タイラの声が響いた!


走る!走る!


腰にある警棒に手が当たった。


記憶より大きい魔物が今すぐそこにいる。


地面に突き刺さった魔物が緩慢に動くのを感じる。


誰かの情けない声が聞こえてくる

自分の口もなにか音を出している。


倉庫の方から来る正規兵が見えた!

すれ違いながら

「そのまま走れ!」

言われるがまま、倉庫に駆け込んだ。


息も絶え絶えのタイラが誰かと話している。


息を整えているとだんだんと世界に音が戻ってくる。


「全員ここの物資で戦闘態勢に入れ、ここに5人を残してあとは戦闘に向かう。」


声がかかるとタイラの他にマクガル、ヒイロ、コニー、ロンが顔を上げていた。

指示を出したのは、見たことのある現場教官のトゥーラだ。

他の5人はまだ少し放心気味で、返事をする余裕もなさそうだった。


「よし、5人動けるな!準備に移れ!」


「了解!」


5人がすぐに準備に移る。


既に武器の類は入り口の側に運び込まれていて準備にはさほどかからなかった。


タイラが4人に向けて静かに声をかけた。


「お前らは、大丈夫か」


その目はなんとなくマクガルの方を向いている気がした。隊のみんなの視線も集まるのを感じる。


「いっぱい食わせてもらったし!食った分働かなきゃ!」



「あーあ、そうだな」


「あーあってなによ!」


「心配しようがない奴って言ってんだよ!」


他の隊員も口々に文句を言う、その口には少し笑みが浮かんでいた。


マクガルの口にも笑みが浮かんでいた。


「あーあ!倒れてもキッスで起こしてやんねえから!行くよ!」


それぞれが返事をしてタイラを先頭に教官のところに戻る。


手に持った銃の感触、訓練でしか触ってこなかったものを今度は魔物に向ける時が来た。

タイラとヒイロは大盾と斧を手に持っている。

普段の訓練通り、それぞれの獲物を持っている。


「準備完了しました!」


「よし、お前らの指揮を執るトゥーラだ、現時点をもって従ってもらう。」


先ほどのやりとりが聞こえていたのか目が薄ら笑っているように見える。

マクガルは怒られるかも、と目があった瞬間に揺れる。


「元気があって何よりだ、指示は移動しながらする。いくぞ」


駆け足のトゥーラについて行きながら、簡単な指示を受ける。

主な内容は勝手に出るな、勝手に撃つな。

それから最後に、力むな、と言われた。


いつのまにか力の入っていた手に視線が移った。皆それぞれ走りながら少し力を抜くように努めていた。


すぐに、気は抜くなと言われてまた少し力を入れて返事をした。


走り始めた頃から銃声は聞こえていた。


視線の先には白に黒が集まっている。


近づいていくと騒がしさと魔物の姿が際立って見えた。


家ほどの大きさの丸い胴体、地を掻く捻れた細長い脚、正面はココだと頭と複数の赤い眼、


さっき見た時より大きく感じる。


すれ違った部隊から大きく後方に位置どり、横陣を敷く。

訓練通り、さっきの打ち合わせ通り。

3人が膝をつき銃を構え、トゥーラを含めた3人が左右を黒い盾で固める。


構えた銃先が震えている。


トゥーラの手が水平に下ろされるのを見て銃口を下した。


前の部隊はまだ構えているのが見える。

魔物は足が砕け、無数に空いた孔から透明な体液を仄かに撒き散らしていた。


もしかしたら、ついた頃には殺していたのかもしれない。


「いったんそのまま肩の力を抜け、全員、そのまま撃てば怪我をする。」


言われた通りに構えは解かずに力を抜くと、風が湿った首筋を撫でていくのを感じる。


ふぇひゅん、ふぇひゅん、


ふぇひゅんふぇひゅん


「4時方向!構え!」


音が聞こえると同時に号令が響いた。

遅れて体が動く、空を見上げて構える。

風が体をすり抜けていく。


今度はちゃんと見えた。見えてしまった。


上空から白が落ちてくる。


胴体を中心に足を捻って伸ばし、馬鹿みたいな音を立てながら、回転しながら落ちてくる。


落ちてくるのが見えてしまう。


ダン!

ダダンダン!


先輩達の方から銃声が聞こえ腕に力が入った。


「お前達はまだ待て、落ちてからでいい。こっからは立って構えろ、一匹ならでかい的だ。落ち着いて胴体を狙え、盾は近づかれたら、近くに落ちたら前に出ろ。号令は出す。」


トゥーラの落ち着いた声が音と銃声の合間を縫って響く。


ふぇひゅんふぇふぇ


銃口の先で白が激突した。


!!!


今か!トゥーラを見てしまう。

トゥーラは手を上げたまま動かしていなかった。


目線の先で魔物が足を広げて反転 した。


「撃て!」


ダン!ダダン!


銃声はみっつ


トゥーラの手は振り下ろされていた


引き金も引かれていた


ガガン!


着弾音はふたつ


砕けた!


いや、既に砕けていた!


そびえ立っていた魔物はぐらりと傾き地面に再び激突した。


「次弾装填、急げ、慌てるな」


言われた通りに弾をこめ、再び構えをとる。


銃口はもう震えていなかった。


合図はない。


魔物は動いていないように見える。


音は聞こえてこない。


近くに落ちる白も見えない。


「構えを解け、あれが正規の保守部隊だ」


示された方を見ると先輩達と合流している一団が見えた。


「これより第四倉庫に帰還する!」


「了解!」


全員の声が大きくなっていた。

声が出た後に肩が跳ねる。


トゥーラが先輩達に合図を送り、倉庫に向かって早足で進む。


走ればすぐそこの距離が異様に遠く感じる。


地面は仄かに暖かいまま、足音がやけに響く、空に白はいない。


「マクガル、お前やっぱ大丈夫か?」


「ふぇ?」


タイラが速度を緩めて話しかけてくる、さっきまで話していたのに随分前に感じる。


「いや、顔が、」


言われて手を当てると口が固まっていた。


「笑ってる?」

「ああ」


「かわいいでしょ」


「いやこえーよ」


今言ったのはコニーかヒイロか、後で殴ろう。


「俺は銃から手が離れねえわ」

ロンが薄ら笑いながら言う。


「俺は逆流弾のキキッて音がダメだわ耳から離れねぇ」

ヒイロが前を向いたまま言う。


「お前ら」


全員が口を閉じ、足が止まりかける。


「よくやった。まだ本番はこれからだ。」


気を抜くな、もう一度言われて前を向く。


倉庫前の簡易陣は既に強固に固められていた。

衛生兵の補給部隊が準備しているのも見える。

残った班の5人の姿が、先輩兵の指示で動いているのが見えた。


それから14班は、トゥーラの指揮で倉庫内の物資運搬に移った。

残した5人からは謝られたけれど、マクガルは指示通り動いた結果だから謝られるとは思っていなかった。

トゥーラが14班に向けて「よく逃げなかった」と言っていた。


マクガルもそう思う。彼らも逃げなかった。

ここで戦っていた。


空を見上げると壁の向こうに次々と白が落ちていくのが見える。戦っている。超えてくる白もいる。眺めているわけではない。


走って、走って、運んで、撃って、運んで、走って、撃って、撃って、走って、倒れて、休んで、運んで運んで走った。


魔物は次々と落ちていた。マクガルのすぐ近くにも落ちてきた。壁の向こうにはもっと落ちてきた。背後の壁を越える魔物もいた。


潰される建物があった。吹き飛ばされる人がいた。運び込まれる兵士がいた。治療する兵士がいた。防ぐ兵士がいた。撃つ兵士、穿つ兵士がいた。

マクガルも銃を撃った。飯も食った。走った。運んだ。


戦っていた。



カーン、カーン、カーン



教わっていた鐘が鳴ったのは地面が冷たくなり始めた頃だった。

風もすっかり元に戻っている。


一瞬の静寂の後、


遠いはずの壁の向こうからは歓喜の雄叫びが聞こえてきた。

倉庫の周りも喜ぶ人たちに溢れた。


それからしばらく、警戒態勢が続いた後に、また鐘がなった。


カーンカーン、カーンカーン


呼応するように近くの場所や遠くの場所で鐘がなる。

今度は安堵の空気が広がっていた。

すぐ後に、タイラがトゥーラに呼ばれて何処かに走って行った。


マクガル達は引き続き物資の整理をしているとタイラが戻ってきた。


「14班に指示だ!一旦全員集めろ!倉庫前に集合!」


程なく、14班が集まってタイラに注目する。


「14班は炊事場の方で料理当番だそうだ。このまま移動するぞ」


「俺たちだけでか?」


コニーが疲れを隠さずに言った。


「んなわけねえだろ。料理番もいてくれてるし、他の班と、あと婦人会も来てくれるらしい。」


ほら急げ急げとトゥーラにも急かされて移動を始める。

倉庫から宿舎までの道中、色々なものを見た。運ばれてくる負傷兵、誰かのちぎれた腕、魔物の残骸、捻れた弾丸、そのどれもがマクガルの目に焼き付いた。


14班は幸運だった。誰一人欠けることもなく5体満足で足を進めていた。


タイラが言うには、訓練兵でも他の班には少なからず被害が出たらしい。そのどれもが初動のものだったそうだ。


もし、トゥーラの指揮下に入っていなかったら

もし、先輩達とすれ違わなかったら

もし、タイラが走れと言わなかったら

もし、あの食堂に全員集まっていなかったら

もし、14班ではなかったら


あの腕は、あの負傷兵は、考えずにはいられなかった。


炊事場に集められているのは比較的被害の無い班だと聞いた。


残った班は動けないか、簡単な弔いをしているらしい。


本格的な弔いは明日以降、安全が確認されてからだとも。


壁の向こうに意識が向く、空は薄くなり、星の輝きがうっすらと姿を表していた。

前線では、まだ警戒が続いているらしい。いくつかの遊撃隊は近隣の撃ち漏らしを処理している。まだ回収されていない兵士たちもいるだろう。


マクガルは心の中で小さく弔いをして、

それから暗くなる前に戻ってきた風に感謝した。


炊事場の外は炊き出しが始まっており、既に賑わいがあった。

マクガル達は他の訓練兵に混ざって次々と食材を処理していく。

集まってきた奥様方の中に泣いている人を見た。マクガルは今朝話した訓練兵を見つけられなかった。


先輩達が続々と交代で戻り、やがて酒が出だすころにはマクガルもその輪に入り、喋って、飲んで、笑って、泣いて、


マクガルは、誰にも、キスをしなくて、よかったと、おもいながら、ねむりに、つい た

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