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あれ? 俺……詰んでね?  作者: Aion
小悪魔天使、陥落編
34/41

天使を襲いし大罪人。 ⑦

最近、なんでこんなに頑張って変態の行動を書いてるんだろうなって思い始めてしまったんですよね……。

ちなみに、今書いてる分から2~3話でストーカーの話は終わりそう。多分。


 体育館の中に入ると、壁のほうに案内図が見えた。

 一階には弓道部と相撲部。


 相撲部……?


 少し疑問に思ったが、一旦脇に置いておく。

 二階には柔道部と合気道部。

 三階には剣道部と空手道部。

 というような割り当てになっているようだ。


 まずは一階のほうから見て回ろうかな。


 そう考えて、弓道部の部室のほうへ歩き出す。

 奥へ行くにつれて、弦を引く音や的に矢が当たる音などが聞こえてくる。

 突き当たりに扉があり、そこから左に曲がった通路の奥に相撲部の場所があるようだ。

 目の前の扉を横に引く。

 弓道部の人達の反応は、僕を一瞥してから練習に戻るか、そもそも僕を気にしていないか、あるいは静かに騒ぐのどれかだった。

 騒いでいる人たちの中には、うちのクラスの女子も見受けられるのでおそらく一年生なのだろう。

 他の部活でも、二年生や三年生の生徒は僕のことを気にかけていなかったように思われる。


 もしかして、この学校は転入生が多かったりするのかな?


 普通は何の反応もしないでいられるほど部活見学に慣れることはないと思うが……この学校なら、その位の数の生徒が転校してきてもおかしくないと思ってしまう。


 そう考えると、今朝の教師たちの目線の意味は(この時期に転入生なんて珍しいな)ではなくて(また転入生か……こいつはどんな変な奴なんだ?)って事だったのかもしれないね。


 全然別のところに思考が飛んでしまったので、元に戻して部活見学の続きをすることにする。


 香奈のこともあるから部活に入るつもりは特にないし、入るにしても空手道部だけど。


 僕が入ってきても、特に反応せず正座で精神統一でもやっていたのか目を閉じたまま微動だにしなかった人達が目を開けて動き出した。

 弓を構えて、弦を引くとキリキリという音が断続的に聞こえる。

 そして、矢を放つ。

 矢は少し山なりの軌道を描き、的の中央、更にその真ん中ににカンと音を立ててあたる。


 それを見た一年生の部員たちはおぉとざわめく。

 口々に発する言葉を聞くに、女の子のほうは部長で男の子のほうはまだ一年生にもかかわらず次期部長と目されているらしい。


 この学校はすごい人が多いなあ。


 少し、全国大会優勝という事に自信を持っていただけに、高くなっていた鼻が折られた気分だ。

 

 きっとこれは香奈を守るためには、こんなところで満足している場合ではないという神様からのお告げだろう。

 やる気を出して、他の部活も見て回ろうとしたところでスマホのアラームが鳴る。


 もうこんな時間か! 思ったよりも、弓道部で時間を使ちゃったのかな?


 名残惜しい気持ちもあるが、急いで校舎のほうへ戻る。

 先に靴を履いて、香奈が出てくるのを待つつもりなので香奈を見逃さないために早めに履き替えておく必要がある。


 幸いにも、放送が鳴る前に下足室から出て、校舎の陰に入ることができた。


 香奈の近くにいると、ストーカーに警戒されるかもしれないからね。

 一歩離れた位置で守るのがベストだろう。


 しばらくした後、最終下校時刻の放送が響く。

 数回、同じ文言を繰り返した後、数分してから香奈が校舎から出てくる。

 横には女子生徒がいて、親しげに話しながら歩いている。

 おそらく友達だろう。


 彼女と一緒に帰宅しているなら、一人よりは安心かな。


 そう思って、少し安堵していると……目線の先で校門を出てすぐ、彼女と別れる香奈がいた。

 油断していて、一瞬フリーズしまったけど、すぐに再起動して香奈を追いかける。


 全く……あの友達の子も、僕の天使を放置して帰るだなんて……。

 香奈を前にしたら、どんな聖人だろうが、悟りを開いた仏だろうが、香奈を自分のものにしたいという欲求で頭の中が埋め尽くされるだろう。

 たとえ、自殺するほど追い詰められている人間でも香奈のやさしさに触れれば、彼女の明るい雰囲気が伝播するだろう。

 香奈を狙う男なんて星の数ほどいるのに……香奈を一人で帰らせるだなんて、何を考えているんだ!


 やはり、香奈を守れるのは自分しかいないという事実を再認識して、香奈の護衛に戻る。

 特に何か起こるわけでもなく、香奈が自宅に戻ったのを確認してから僕も家に戻る。

 父には帰るのが遅かったことについて聞かれたけど、クラブ見学してたから遅くなったというとそうかと短く呟いて二階に上がっていった。

 リモートワークに戻ったようだ。

 

 一応、軽い自主練のようなものをしておこうと思って庭に出る。

 練習は毎日していないと体が鈍ってしまう。

 先生にも自主練はしておくように、と言われてるしね。


 ひと汗かいて、中に戻ると母に呼ばれて食卓へ向かう。

 汗を早く流したいので、手早く食べ終わる。

 洗濯籠に服が溜まっているのが見えたので、洗濯機の中に放り込み最後に今着ている服を脱いで、中に入れてスタートボタンを押す。

 風呂場に入り、まずは体を洗う。

 全身洗い終わって、泡をきちんと流してから湯舟につかる。


 毎日使ってるけど、やっぱりお風呂は気持ちいいなあ。

 汗で少し冷えたから、体がじんわりぬくもるのを感じるよ。


 さっぱりして、風呂場を出てパジャマに着替える。

 二階に上がり、予習をしたり、イメトレをしている間に夜が更けていく。

 ふと時計を見ると11時を回っていたので、歯磨きをしてベットに入り瞼を閉じる。

 香奈のことを考えていると、だんだん睡魔が襲ってきたので眠りにつく。


 おやすみ……香奈……。


バレンタインまでには香奈先輩の攻略は終わってる……はずなので、その時は何か閑話でも書きます。恐らく。

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