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あれ? 俺……詰んでね?  作者: Aion
小悪魔天使、陥落編
24/41

ストーカーって怖いよなっていう話。 ⑬

次回も一週間後です。

というか、ストックが全然溜まってない……。


 午後の授業は、わが校の『眠気を誘う授業をする教師TOP5』にランクインしている先生たちの授業ラッシュだ。

 毎週のことながら、現国、公民、英語表現のトリプルパンチには慣れられる気がしない。


「はい。今日の授業はここまで、今日の授業内容は各自で復習しておくように。と・く・に! 今日寝てた人達ね!」


 先生のセリフで目が覚める。

 寝起きではっきりしない頭のまま、まだぼやてけいる視界であたりを見渡すと変える準備をしているクラスメイト達が見えた。

 どうやら六限目で耐え切れず寝てしまったらしい。

 と、ここで頭が冴えてきたのか俺も帰る準備をしなければ、という考えが頭に浮かぶ。

 

 いそいそと帰る準備をして、ホームルームが終わるとすぐに先輩を迎えに行く。

 俺のクラスの担任は終礼が遅いので、俺が向かう頃には大体のクラスで終礼が終わっている。

 勿論、先輩のクラスもだ。



 帰り道。

 会話が何もないというのも寂しいので、適当に話題を振ってみる。


「先輩って、普段家で何してるんですか?」

「私? んーとね……本読んだり、テレビ見たりとかかな!」

「何かお気に入りの番組とか、これ見たほうがいいよ! ていうものありますか?」


 俺の言葉を受けて少し考えこんだ後、先輩が口を開く。


「音楽番組が好きだよ! よく見るのはmusic festaかな! 最近は天縁あまより 媛恋ひめこさんの『雨』にはまってるんだ!」


 そして先輩は楽しそうに何かの音楽を口ずさみ始めた。

 おそらく『雨』という曲だろう。

 と、ここでサビに入ったのか先輩の鼻歌が大きくなりトーンも上がる。

 その瞬間、いきなり豪雨が俺たちを襲う。


 は? 雨? いきなりの大雨……。

 えぇ……。


 今の今まで晴れていたのに、いきなりの土砂降りに思わず呆けてしまう。

 だがそれも一瞬のことで、すぐに気を取り直して鞄に傘がないか探してみる。

 だが、ない。


 先輩は持っていないかと思い、横を見ると同じく先輩も鞄を探っているところだった。

 しかし、先輩も持っていなかったのかこちらに顔を向ける。

 その顔には、どうしよう……という表情が浮かんでいる。


 本当に、どうしよう……。

 近くに何か雨宿りできるところはないか?


 そう考えた俺は、あたりを見回してみる。

 すると、二日前にも立ち寄った公園があった。


「先輩! 公園のベンチに屋根がありましたよ! あそこに行きましょう!」


 すぐに先輩の手を引いて公園のほうへ近づいていく。

 屋根の下に入ると、少しだけだが暖かくなったように感じる。

 それと同時に、服がべっとりと張り付く感覚をはっきりと感じてしまう。


 気持ち悪! 体温で温まって生ぬるくなった布がすごい不快だな!


 何か拭くものはないかと鞄の中をみるとスポーツタオルが一枚あった。

 

 一枚か……。

 まあ、俺は我慢できるし先輩に渡したほうがいいかな?

 これで風邪をひかれると、俺が親衛隊に殺されそうだし……。


 そう考えて、タオルを渡そうと先輩のほうを向くと。


「きゃあ! こっち見ないで!」


 服が透けて、俗にいう勝負下着のような見た目の黒レースの下着が見えるようになってしまった先輩が悲鳴を上げて、体を手で隠し、身を小さくするようにしゃがむ。


 それを見た俺は、腹の底から湧き上がる衝動を自覚した。

 

 これはヤバい。

 我慢できないかもしれない……。

 いや、こんなの我慢できるはずがない。


 そして、その衝動のままに口を開く。


「先輩。俺……もう我慢できません。先輩がそんな下着付けてたのが悪いんですからね」

「来栖君? ……まさか! 駄目だよ! そういうのはちゃんと恋人になってからじゃn――」


 無理だ。

 これはこらえきれない。


 そして、その衝動に身を任せ俺は行動する。








「ふ、ふふふふふは。あっははははははははは」

 








 こみ上げる笑い・・の衝動のまま俺は爆笑する。


「……は?」


 俺の笑い声を聞いた瞬間、香奈先輩の声のトーンが数段下がったが、抱腹絶倒している俺は気づかない。


「ふふ先輩。黒レースって! ちょ、似合わないにもほどがありますって! ははははは! 先輩の子供体型にそんな勝負下着みたいなのって! あーおもしろ!」


 マジで腹いてえ! 面白過ぎるだろ!


 そのまましばらく笑い転げていると、だんだん笑いが収まってきて落ち着いてくる。

 そのあと、呼吸を整えて顔を上げると。


「く~る~す~く~ん~? 何か言い残すことはないかな?」


 そこには、顔を真っ赤にしながら満面の笑みを浮かべている先輩がいた。

 だが、その目は1mmたりとも笑っていない。

 漫画なら特大サイズの怒りマークが、額に燦然さんぜんと輝いていそうなほどの怒り具合だ。


 それを見た俺は、速やかに膝をつき、手をつき、そのまま額を地面につける勢い(実際に地面につけた)で頭を下げた。

 そう土下座である。

 そして、そのままの態勢で一言。


「誠に申し訳ございませんでした!」


先輩の顔が真っ赤な理由は、勘違いしてたことが恥ずかしかった、実際に勝負下着だった、自分の体型のことを言われた上に下着について笑われたことでキレている、という3つです。

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