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RealSocialGame  作者: 無月公主


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【拷問】

拠点の地下が完成する頃には木々が生えていた。


「いくぞ。」とダリアさん。

Shift班の人達を引き連れてバリアの外へ出た…が一人だけバリアの前で立ち止まっている人がいた。

「あん?」とShiftさんがその人を睨みつける。

その人とは幹部の東屋さんだった。

「どうしたんですか?」

「俺…残ってて良いっすか。れ、連絡役とか…。」

「ダメに決まってるだろ!!」とShiftさんは東屋さんを怒鳴りつけてから服を引っ張ってバリアから引きずりだして進軍する。


「飛ぶ。」とShiftさんが発言すれば、みんな秒で飛行動物や飛行するための羽や乗り物をだして飛べる準備をしていた。

俺はどうしようかとキョロキョロしているとダリアさんが白いペガサスを俺の横につけて「乗れ」と一言いってくれたから俺はそれに乗った。直ぐに全員空を飛んだ。


やっぱりどこまでも荒れ地だったけど、俺達みたいに拠点を作ってる連合がいくつかあった。

2時間ほど飛んでいると「わかりやすいな。」とダリアさんが呟いた。

俺が下を見てみると灰色の点がいくつもあった。

「あれは?」

「ふっ…どう見てもヒルデの戦闘跡だ。」

「え!?」

ダリアさんはどこからか双眼鏡を取り出して、俺に渡してくれて、双眼鏡をのぞいてみると確かに人が石化していた。石化の一部はオブジェ化されていて、それは長時間石化された為の窒息死を意味する。オブジェは数時間たてば自然消滅するらしいけど。…てことは、近くにヒルデさんがいるって事か。


皆、それを察して石化オブジェの周辺をぐるぐるしている。

Shiftさんの白いペガサスの後ろには東屋さんが乗っていて、何やら長い巻物のようなものをヒラヒラさせながら、それにペンを走らせていた。

それを不思議そうな顔で俺が見ていると「あれはマッピングをしてるんですよ。」と護が教えてくれた。

なるほど、マッピングか。それであんなどんよりした顔に。東屋さんがどんよりしない日って来るんだろうか。

「いました!!ヒルデさんです!!」とShift班の一人が言った。

「やっと見つかったか。」とダリアさん。示された方向へ降り立つ。


「あら、皆さんお揃いで。」とヒルデさんは目を赤く惹かれせて微笑む。とても不気味だ。

「お一人ですか?」と東屋さんが問う。

「いえ。数人いましたが、やられてしまいました。」とヒルデさん。

「えっ…どこにやられたんですか?」と東屋さん。どことはギルドか連合をさすのだろうか。

「えーっと確か…ゼロ?」とヒルデさんが言うとみんな固まった。

「ゼロってあのー…シュタインズ主体の連合【ZERO】であってます?」

「ええ。あってます。」とニッコリ微笑む。

「え、じゃあここら一体の石像は・・・。」とダリアさん。

「はい。ゼロの亡骸です。」とまたもニッコリ微笑むヒルデさん。


ダリアさんはヒルデさんの腰に紐を巻いてペガサスから吊るして移動をはじめる。

「かっ母さん!!」思わず母さんと呼んでしまった。

「あらあら。」と言いながら通りかかったどこかの連合の人達を石化させていく。

「最強じゃないですか…。」

「あら。そうでもないんですよ。石化による窒息死は時間がかかるので、こういった多人数戦では圧倒的不利なんです。」

「へぇ…。」


しばらくすると何人か連合員を回収する事に成功してミスティック連合の拠点に連れ帰って休憩したら別の方角から捜索するというのを繰り返した。


ペガサスの移動速度を基準に時間を測って移動していたらしく、マッピングはほぼ完璧にできていて、拠点から12時間移動したところまではマッピングできている。

時間が立ちすぎていて結構な連合員を失っている。

「果てはあるのか…。」と東屋さんが具合悪そうに呟いた。

ずっとマッピングさせられてるもんなぁ…元気だせよとか言いながら回復薬口にを口に突っ込まれてたし。

ほんとに可哀想だ。

「マッピング係は変われないんですか?」

「あぁ、変われませんね。俺はスキルMAXなんで。…この知り尽くされた世界でマッピングスキルをMAX維持してるのは俺くらいなもんですよ。」

「なんで上げてるんですか?」

「なんで?……こういう時の為ですよ。……ですけど、MAXはMAXでも派生が色々あるようで、俺みたいに純粋にマッピングできる奴がいなかったってだけですね。」

「そういえばサモンゲート…あっ。」ついうっかりサモンゲートという名前を口にしてしまうと俺の目の前に光のゲートが1つ現れて、体力が2、3ミリほど残った傷だらけで服もボロボロな男性ギルド員が現れた。

「ここは…っ」と酷く驚いているようだった。

Shiftさんがカードを一枚、そのギル員に向かって投げれば体力が一気に回復して傷も消えた。

服の損傷も回復されて蜘蛛の班の制服を着てる事がわかった。

「パンデミック卿!!」とShiftさんが大きな声を上げると、スッと後ろに現れて早すぎて体がビクっとなった。

「カナデ?」とパンデミック卿。カナデさんは「私を…殺してください。」とボソリとつぶやいたカナデさんの目には生気がないように見えた。

そこに護がわって入ってきてカナデさんの額に人差し指を押しあてた。

すると顔を青くしたカナデさんが「大変です!私は拷問を受けてしまいました。この環境は拷問ができてしまいます!!」と訴えた。

「精神的呪いを解除しました。」と護。

「カナデ、どういう事が説明できるか?」とパンデミック卿。

「まず、この地に降り立ってすぐにゲートが現れて入ろうとしたところを、隣にいた敵に捕らえられてしまいました。あの武器は恐らく…【冥界の箱庭】かと。」

「偶然大手連合の千翠並みか使いこなせてないが頭の良いやつに出くわしたわけか。…ふむ。これから残った幹部だけで会議を開く、りき、ダリア、Shift班は引き続き捜索にあたるといい。結果は追って連絡する。Shiftはミニドローンをだして会議に参加してくれ。」

「は?俺に並列処理しろって?」

「できるだろ?」

「・・・・。」Shiftさんは黙ってスマホをポチポチいじるとホログラム体のShiftさんが現れてパンデミック卿についていった。カナデさんも小走りでパンデミック卿についていく。


「とんでもない事になってるな。」とダリアさん。

「冥界の箱庭って凄い武器なんですか?」

「あぁ。頭のいるクエストを数百クリアした後に手に入る武器だ。わりと本気で手に入れられる人は少ないし、それを使おうとする人も少ない。毎回頭がいるからな。千翠でさえ、武器を使っている間は現実世界との交信の遮断を強いられるくらいだ。」

とんでもない武器だという事だけ伝わった。

「そろそろ次にいくぞ。」と東屋さんが言う。

「え!?東屋さん?急にどうしたんですか?」

東屋さんは凄く真剣な顔をしていた。

「拷問の話を聞いて愛弟子のマグコさんがいない事にやっと焦りはじめたんだろ。」とShiftさんが言った。

「えぇ!?あっ、たしかに。マグコさんいないですね。」

「マグコさんは…マグコさんはなぁ!!引きこもりの俺に…毎日ご飯を届けにきてくれてたんだ!!」

愛弟子エピソード…じゃないよな。

「わかりました。じゃあ次急ぎましょう。俺もマグコさんには会った事があるんで、気になります。」

東屋さんは背中から天使のような美しい羽がでたかと思いきや白い輝きが弾けて真っ黒な羽に変わった。

「凄い羽ですね。」

「ルシファーの羽…シーズン1か。」とダリアさん。

「ここからは本気のマッピングをしていきます。」

今まで本気じゃなかったんだ…。

「俺も神崎の人間なんで…やってやりますよ…えぇ…。」と東屋さんは本気オーラをだしていた。

「えっ」と小さく驚くダリアさん。

「えぇぇ!?」と俺は酷く驚いた。

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