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RealSocialGame  作者: 無月公主


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【新ダンジョン】

俺と咲は【ラストカントリー】にワープした。護はギルドハウスに残って、班のお守りをしてくれている。


「ラストカントリーのどの辺にダンジョンがあるんだろう?」

「えっとねー、確か…あっちの方よ!」と咲が指を指してくれたから、その方向へ向かって歩き出した。

しばらく歩いていくと、大きなドーム型の建物が見えて、その中に入ると受付にNPCが二人配置されていて、さらに中には強そうな人がたくさんいて驚いた。

大きなランキング掲示板だとか、モード別の入場石板が設置されているとこに列ができていたり、観客席には格対戦が自由に見られるホログラム画面がセットされていたりで、かなり賑わっていた。


「これは…すごい。」

「りき、どうする?一緒にいく?別々でいく?」

「特に負けてもペナルティがないみたいだから、別々に…。」と俺が言葉を言い終えるや否や、咲はAIのみのモードの入場石板に向かって走り出した。

まぁ、どんな感じなのか観客席で見ようかな。


観客席に座ると、ホログラム画面が目の前に表示されて、右下に自分のAIというボタンがあった。

それをタッチしてみると【未出場】と表示された。

そうか、咲はまだ列に並んでいて入場できてないからか。

咲が入場石板からワープしていくのを見たあと、自分のAIボタンを押すと【48ブロック観戦】と表示され、それを押すと三人称視点で咲がうつる。


どうやら本当に森林スタートなようだ。咲はすぐにいつものステッキではなく、春風のタクトを使う。

そういえば…俺、咲の春風のタクトの装備構成見てないな。

ちょいちょい魔導書やら武器やら防具やら買ってるみたいだったけど。


咲はザクザクと草が生い茂る道を歩く。すると、突然背後から双剣使いのAIが咲に切りかかった。その攻撃は見えない壁、つまりウォールによって防がれてしまった。

咲はニィっと笑みを浮かべて、そのAIを殴り飛ばした。体力が半分まで減った双剣使いのAIに恐らくハクが攻撃して体力がゼロになって消えてしまった。消えたAIはドームの中央の丸いマンホールのようなところに現れた。

どうやら退場後は、あのマンホールみたいなところの上に戻されるようだ。


咲は次のAI(えもの)を見つけたようで、それに襲い掛かっていく。

思いっきりAIの喉をつかんで一度宙に浮かせてから地面にダンッと叩き落とした。

体力の3分の1が削れていて、タクトをAIの体に刺しまくってジワジワと体力を奪う。

悲痛な叫びと共に絶命するAI。しばらくして、[エリア収縮開始]という文字が流れた。

地震のようなものが起こって、エリアが土砂崩れのようにかけていき、二回りほど小さくなった。地震が起こるたび、エリアが縮まる仕組みなようだ。


先ほどの悲痛な叫びにつられて、二人ほど同時に咲目掛けて魔法を撃ってきたが、咲のかわし方がうまくて魔法攻撃同士ぶつかってどちらか一方の威力が勝手、弱いほうの発動主へ飛んでいってしまって叫びと共にAIがまた一人脱落した。


「あははっ。コソコソしないと勝てないんだぁ!」と咲が敵を煽って、タクトを直してステッキを開放する。

魔法使いのAIとは別に大きな剣を装備した騎士のような見た目のAIが咲に襲い掛かった。

咲はステッキで大剣の攻撃を防いだ。

「お前…誰のAIだ。」

「誰でも良いよね!」と咲は大剣を横から殴って破損状態にした。

大剣使いのAIは急ぎで次の武器を出した。直後どこからか魔法攻撃が飛んできてそれを二人して避ける。

咲は素早くタクトに持ち替えて、魔法攻撃をしてきたAIを倒す。

大剣持ちのAIは魔法使いAIの叫び声を聴いて、そっちに顔を向けると、その隙に咲が殴りかかった。

お腹を思いっきり殴られて、体力が削られたAIは距離をとる。

「浅かった?」と可愛い顔をして言う咲。

「重過ぎんだろ…。」と腹をおさえるAI。

鎧にヒビが入っているように見えた。

再び咲はステッキに持ち替えて、目の前のAIにトドメをさしにいく。

なんとか大剣で受け止めはしたが、またもや破損状態となり砕け散るエフェクトが発生していた。

「悪いな…マスター。」と言ってAIは倒されてしまった。


次に「ガウガウ」と犬の鳴き声が聞こえて、咲の脹脛にガブっと噛みつく。

「噛まれたな?噛まれたか!!」と男の声が響く。

「…精神汚染系の武器…か。」と咲は呟くと同時にもう、声の主の背後にたってステッキでそのAIを殴り倒す。

ゴゴゴと音がしてエリアの収縮がはじまった。

どうやら、咲の立っている位置はエリア外になるようで足元がどんどん崩れていく、咲はすぐにジャンプしてエリアの中に入って茂みの中に身をひそめる。

ゆっくりエリアの中央に向かって進んでいくと、咲の目の前でAI同士が激しいバトルを繰り広げていて、咲がタクトを使って隠密に二人とも倒した。

本当にせこいよなぁ…春風のタクトって。俺が普通の一般ユーザーだったら多分キレていた。


ふと画面の左下に矢印があって押してみると別のAIの視点に切り替わった。

どうやら色々な視点を楽しめるようだ。

茂みでブルブル震えている青髪の猫耳のはえた男AIの視点を見る事にした。

咲はもう別の誰かをボコボコにしていて、それを見て震えているようだった。

かわいそうに…この人ずっとここから出れなさそうだ。

ゴゴゴゴとエリアの収縮がはじまって、その子は中央にはいかず、エリアの崩れ行く大地に身を投げて自殺した。

すると自動的に画面が自分のAIに切り替わった。

さっきの人本当に可哀想だった。

そうこうしているうちに残り二人となっていた。

エリアも随分と小さくなっていて、逃げも隠れもできそうにないほどだった。

どうやら、百鬼夜行シリーズのAIで雷を操る能力があるようだった。

咲の素早さについていける貴重なAIだった。

誰のAIだろう?すごい・・・。

けれどもそんな強そうなAIは惜しくもハナビの魔法により倒されてしまった。

咲はそのバトルに優勝して報酬をきっちりもらって帰ってきた。

「あーーーーー!!!楽しかったー!!」と満足げに笑みを浮かべた。

「お疲れ。」

「ね!!ね!!もう一戦いってきていい?」

「え?・・・いいけど。」

「やったー!!!」

本当に戦闘狂だな。


晩餐の時間になる頃にはAIランキング1位をとっていた咲。

これ・・・絶対ギルドに帰ったらなんか言われそうだな…。


咲を連れてギルドハウスに戻ると…

「バカなの?ねぇバカなの?」とルナさんからお叱りをくらった。


自室に戻って一息つく。

「今日は散々でしたね。お疲れ様でした。」と護が労ってくれた。

「ありがとう。班は特に変わりとかなかったか?」

「はい、特には。あ、そういえばリオさんがランストカントリーの新ダンジョンのランキング3位に入ってましたね。」

「えぇ!?あの場所にリオさんもいたのか。気づかなかった。」

「りきは出場しなかったんですか?」

「あー、うん。咲がタクトを使っていたからね。」



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