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RealSocialGame  作者: 無月公主


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【大型アップデート】

「大いなる目的の為に」


朝起きてこれを三回唱えて、寝る前にも三回唱えてから眠る。

これをする事によって例の発作がマシになった。

よし。頑張ろう。


朝食をとっていたら…急に目の前に【メンテナンスの為、5分後に強制ログアウトとなります。】というホログラムが現れた。


「メンテナンス!?このタイミングで?」と咲。

「ごめんけど、僕すぐにルナのところへ行かないと…。メンテナンスの間僕らは別の世界にワープさせられるんだ。」とシン。

「え、あ。うん。」

シンはすぐにゲートを開いて帰っていった。

「俺はログアウトするけど、護と咲はどうするんだ?」

「私もログアウトしておくかなー。何かあったら怖いし。」

「じゃあ僕は咲さんの体を見てますね。」


しばらくすると王宮広間にBM討伐中以外のギル員が集められた。


「とうとう大型アプデが入るわね。明けは明日の午後1時。蜘蛛糸(くもいと)班は悪いけど各自決められたとこでログアウトお願いね。それからえーっと…。」


ルナさんの話が終わって、みんな散り散りに色んなゲートへ入って行った。

俺の班はギルドハウスにお留守番で、自室に戻ってログアウトの準備をする。


「じゃあ、護。頼んだ。」

「はい。」

「特に何もないと思うけど私の体。お願いね。」

咲と俺はログアウトして、とりあえずその日は就寝した。


次の日の午後1時にログインしてみると自室にいたはずが、全く見覚えのない真っ白な部屋に立っていた。

電気もないのに明るいところに違和感を感じる。ドアがあったからドアの方へ歩こうとすれば、目の前に青白い火の玉が現れた。


「ようこそ!【リアル】へ!この度、家名が追加されました。家名とは苗字です。家名を取得する場合、ムーンバミューダ社の公式ショップにてご購入お願いします。その他、追加された内容は本としてインベントリに自動収納されております。ご確認お願いします。」

火の玉が消えて、ドアを開けて進んでみると自室だった。


自室には咲と護がいた。

「なんかアプデの情報が載ってる本を入れとくって言われたよ。」と俺はスマホをいじってインベントリからアプデ情報がのった本を出して二人に見せる。

「どれどれ?」と咲。

護も横から、その本に目を通す。


「ヴァルプルギスの仕様変更についてが載ってる…。やっぱりバトルを申し込まなくても常時バトル状態になるって事なんだ。参加者は最寄りの病院、もしくはムーンバミューダ社施設、(※但し、ギルドレベルが上限に達したギルドのみ各自で用意した施設からの参加を認める。事前申請の提出をお願いします。)だってさ。」

「じゃあ、ミルフィオレは申請を出して誰かが用意してくれた施設に集まるって事か?」

「そういう事だね。」

しばらくすると、王宮広間に集まるようにとメールが届いたから、とりあえず広間へ行ってみた。


蜘蛛糸班の人が誰もいなかった。ユナさんすらいないなんて…。

とりあえず、指定された席…俺は幹部席の一番左端っこに座った。右にはリオさんが座っていた。

「こんにちは。」とリオさんに声をかけてみた。

コクリと会釈するリオさんは黒いハーフ仮面をつけていて目が隠れてるから表情が全くわからない。

「えー…っと。最近、どう…ですか?」

「……最近とは?」

「うちの班です。特にヴィーの町はどうなりましたか?」

「特に問題はないと思っているが?」

うーん…会話が続かない。まぁ、いいか。


10分くらいするとルナさんが広間に到着して晩餐ではないけど、全体会議のようなものが行われた。

家名については、今日1日、千翠さんとラートさんとルナさんが広間にいるから誰の家名に入るのか、もしくは自分で作るのかを申告してから利用するようにと言われた。

家名はとりあえず保留かな。


可哀想な事にShiftさんのところの班は広間に居残って、アプデ内容の本を完璧に頭に入れるのと家名の記録係をする事になった。

もうShiftさんからものすごい殺意に満ちた酷いオーラが漂っている。

東屋さんからはどんよりとしたオーラが漂っていた。


俺の班はアトランティス内で自由行動となった。

新しいガチャがいくつか出てたっけ。俺もちょっとガチャだけ引きにいこうかな…。

会議が終わるとリオさんがすぐに席を立った。

「・・・?これからどこか行くんですか?」

「あぁ、少し。・・・・・・・ガチャを引いてくる。」

…リオさんもガチャか。まぁ、一旦みんなのガチャ運を聞いてから引きにいくかな。


「りき、部屋に帰る?」

「あ、あー…ちょっとここに残っててもいいかな?」

「いいけど、何かあるの?」

「家名について色々ちょっと知っておきたいから、見学しとこうかなって。それに色んな人も見れそうだし。」


それからしばらく、家名申告にきたギル員を観察する。

だいたいがゲーム内で結婚してる人が多かった。

あとは、リアルで友達だとか…意外な事に豊が女の人を連れて家名申告にきていた。

腕章に目のマーク…もしかして川野さん…なのか?

川野さんらしき人はShift班で編み込みが目立つ茶色の髪にギルドの隊服を纏っていた。

申告が終わると豊はさっさとラストカントリーへ行ってしまった。

川野さんはshift班と共に業務に戻る。

家名に入ると名前の後ろに家名が表示されるようになる。これは設定で非表示にする事が可能だ。


今日1日で、誰と誰が結婚してるだとか、どことどこがリア友だとかそういうのがほとんど見えてきた。

晩餐の時間になって、また再びみんなが集まりはじめた。

隣に再びリオさんが座る。

「ガチャどうでしたか?」

「聞くな。」

あぁ…惨敗したんだ。


「みんな、ちょっと聞いてちょうだい。ラストカントリーに新しく、無限対戦っていうダンジョンができてたわ。蜘蛛糸班と私の班で調査したところ、ダンジョン内で死んだり、失敗したりしてもペナルティにならないみたいなの。回数制限無しの12人のバトルロイヤル…勝ち残った一人にはBPとEnが手に入るそうよ。」とルナさん。

新ダンジョンにざわつく広間。

「問題はラストカントリーってところだな。」とShiftさん。

「そうね。新人は入れないコンテンツってところかしら。それから…中はバトル申請無しで即座にバトルできる森林だそうよ。木の裏に隠れたりとかもできるみたい。」

「恐らく、ヴァルプルギスの模擬戦に近い状態なんでしょうね。」とシンカさん。

「それから色々モードがあって、AIだけのモードだとか、AI2体までだったりだとか…とにかくたくさんあって、一番マッチするのがAIだけのモードとユーザーだけのモードらしいわ。」

とんでもないダンジョンができたな…。でも…ペナルティ無しならやってはみたい。

「あと、そのダンジョンでの成績はランキング表示されるらしいから注意してね。私からは以上よ。」

ランキング表示…か。


晩餐が終わるとシンに「ちょっと」と呼び出されて広間の端っこに行く。

「どうかしたか?」

「家名なんだけどさ。りきは絶対に自分より弱い人のところに入らない事。」

「・・・それじゃあ俺どこにも入れなくない?」

「まぁ、そういう事になる…のかな。とにかく、千翠さんからの伝言だから。」

「わかった。」


シンとの話が終わると咲が俺に抱き着いてきた。

「りーーーきーーーー!!」

「うわっ!?な、なに?」

「新しいダンジョン言ってみたいなぁ・・・!!」

まぁ、こうなるよな。

「うん、なんとなく言うと思ってた。いついく?」

「今から!!」

「い、今から!?」

「うん!!!」と咲は満面の笑みで頷く。

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