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RealSocialGame  作者: 無月公主


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【ユナの正体】

朝、朝食を作っている時に陽子が起きてきた。

「おはよー。」と眠そうに目を擦っている。

「おはよ、寝不足?」

「うん、あの後…護の様子みにいったら行き詰ってるみたいで色々手引きしてたら12時過ぎてて。」

陽子はリビングのテーブルにつく。

「護は大丈夫そう?」

「うん、なんとか。」


学校の最寄り駅前

「お!力!おはよ!」と豊が話しかけてきた。

豊の顔をよく見ると目の下にクマができていた。

「おはよ。豊も寝不足?」

「う…バレたか。」

俺と豊は学校へ向かって歩き出す。

「忙しいの?」

「まぁな。副官は色々やる事が多くて…。」

「やる事が多いって何やってるんだ?」

「ユナ班は基本的に情報集めするのが仕事でさぁ。色んな人に愛想ふりまかねーといけねーし。だるいっつーか。」

「そうだったんだ。班に色々役割があるのか。」

「おいおい、幹部候補なんだろ?自分のギルドの事にもうちょい関心もとうぜ。」

「あ、うん。そうだな。」

「まぁ、でも。お前は推しキャラと萌え萌えしたいだけだもんなぁ。」

「も!?…萌え…?ひどい言い方だな。ルナ班の役割ってなんだろ?」

「あぁ、面倒な班にいるんだったな。人柱班って言われてるぜ?表向きはルナ様のお付きが仕事らしいけどな。」

「人柱?」

「大体の面倒事はそこが解決するらしいぜ?」

「あぁ。まぁ…当たってるかも。」

「当たってる?何か解決したのか?」

「まだ未解決…かな。そのうち…。ていうか、豊は何で副官になったんだ?」

「……大いなる崇高な目的の為に。」

「……え?」

「まぁ。力もそのうちよく耳にするようになると思うぜ?」

「…でなんで副官になったんだ?」

「結局聞くのかよ。言いたくねぇんだよなぁ。」

「じゃあいいや。」

「二回も聞いといて結局いいのかよ。……ユナは俺の姉貴なんだ。」

「は!?…えっ!?ちょっと待って…頭がパニックになった。」

「だろうな。力は前に俺の家きてるもんなぁ。」

高校入学してすぐに一度だけ豊の家に行った事がある。

わりと大きな家で裕福そうだなって思ってると金髪ロングのあちこちにピアスをつけた派手なジャージを着た鋭いめつきのお姉さんがでてきて舌打ちされた衝撃的な思い出がある。

「豊、言いたくないのはわかるけど嘘はよくないよ。」

「嘘じゃねぇって。あれが引きこもりの姉だ。」

「……でも、引きこもりって見た目してないよ。」

「わかる。副官やんねーと寝てる間に根性焼きいれるってうるさかったんだよ。」

「いつの時代の人!?おばあちゃんも知ってるかどうか怪しいよ。」

「お前は何で知ってるんだ?」

「あれ?なんでだろ。なんか知ってた。」

「あるよなぁ、そういうのたまに。」


夜、いつも通りログインすると部屋にオレオ君がいた。

「…えっと…こんばんは?」

「え?今昼だよ?」

「ごめん、現実世界は夜だったんだ。」

「もう夜なんだ。」とオレオ君がスマホを見て「ん?やっぱり昼だ。」

昼って事は海外に住んでるのかな?

「うーん、まぁいいや。ここで何してるんだ?」

ここは俺の自室だから咲か護か…ギルドハウス権限がある人しか入れないはず…。

「護さんに会いたくて部屋の前で座ってたら姫様が開けてくれ…ました。」

無理に敬語使わなくてもいいけど…俺以外の人なら怒る人もいるだろうし使ってもらっとくか。

「そっか。」

…ん?……姫様って、ルナさん?ギルドハウス権限の(おさ)があけたのか。

セキュリティ…ガバガバだなぁ。

「護に連絡いれてみよっか?」と言った瞬間部屋のドアが開いて少年が入ってきた。

「え。」

「あ。」

少年は紫色の髪を肩くらいまで伸ばしていて、毛先は綺麗に揃えられている。

オレオ君が少年に向かって笑顔で歩み寄っていく。

「護さん!!」

やっぱり…成長した護…か。

「オレオ…どうしました?」

「この間の宿題ちゃんとできたんで見てもらおうと思って!」

「わかりました。では練習場3で待っててくれますか?少しりきとお話があるんで。」

「はい!」

オレオ君はゲートを開いて練習場へ移動した。

「久しぶり。成長おめでとう。」

「ありがとうございます。……随分懐かしく思えます。」

「またゲーム内は時間の流れが速かったのか。」

「はい。丁度現実世界の昼頃に時間の流れが変わる警告がきて、2年…ほど時が流れました。夕方には10分で24時間に変更されましたが。」

「でも次の大型アップデートで24時間が96時間になるんだっけ。」

「そのようですね。」

「なんか凄い変わったね。」

「やっぱり元のセーレが抜けなくて髪色だけ似せちゃいました。」

「そっか。」

「色々と心配をかけてしまったようで、申し訳ございません。」

「いいんだ!全然。俺の方こそ…無理させちゃったみたいでごめん。」

「りきは本当にAIに対して優しいですね。」と護は目を細めた。

「ははっ。よく言われるよ。」

「そろそろ練習場へ行きますけど良いですか?」

「あ、うん。そろそろ咲も動くだろうし。」

咲は自室のベッドに横たわっていた。

「では。」と護はゲートを開いて練習場へ移動した。


しばらく部屋でメール確認をする。

[マーマパパ班クリルがギルド【ヘヴンズスターライト】に嫌がらせ行為を行った為ギルドから追放。]

…誰だろ。すれ違った事はありそうだけど。ログインするたびに追放系のメールはチラホラと目にするけど気にした事はなかった。最初はびっくりしたけど、現実世界時間でほぼ毎日誰かが追放されてて慣れてしまった。

だいたいがこのマーマパパとエムルン班だけど…あとはshiftさんと東屋さんの班…かな。

「何してるの?」と唐突に背後から声が聞こえてビクッとした。

「咲か。びっくりした…。メールチェックしてたんだ。」

「ふーん。あ、そういえば知ってる?シンカの料理が進化して勝手にエモーションが発動する料理も作れるようになったんだって!」

「え…あぁ。じゃあ前に食べた料理ってそうだったのかな。勝手に涙がでたし。」

「多分ね。りきがログアウトした後すぎに商品化してたし。」

「商品化って、シンカさんまた仕事増えたのか。大丈夫かな?」

「様子見に行ってみる?」

「行ってみようかな。シンにも会いたいし。」


咲と一緒に大広間の調理室に来てみた。

「いないね。」

「ルナさんの部屋かな?シンに連絡してみよう。」

スマホで連絡してみるとすぐにゲートが出てシンが来てくれた。

「久しぶり、どうしたの?」

「はやっ!」と咲が驚いていた。

「久しぶり、あー…特に用事は無いけどシンカさんって最近どうしてるのかなって。」

「え?死んでるけど。」

死?

「やっぱり忙しいんだ。」

「部屋に籠ってずっと料理作ってるよ。」

「レシピ作って誰かに覚えさせて量産させないの?」

「一人に知られると他にも知れ渡って独占できないから嫌なんだってさ。」

「なるほど。そっか。」

「このギルド結構お金使うから稼げる時に稼いどかないと。」

「へぇ…。」

「ルナ班と幹部はギルドにお金を寄付するルールがあるんだけどさ。」

「え!?聞いた事なかった。」

「りきとオレオは別だよ?だいたいルナ班に入れるのは装備のそろった超人ばっかだし、幹部だって寄付したって痛くないくらい稼げてる人達だし。」

「俺、寄付しても痛くないくらいになれるかな…。」

「あ!また弱気になってる!」と咲が睨んできた。

「ごめん。強くなります。」

「よろしい!」

「りきなら大丈夫だよ。色々チートだし。」

「うん。なんか辛いけどその通りだ。あー…そうだった。豊…じゃなかった。ユナ班のブショウホウにギルドの事色々勉強しとくように言われてたんだけど、資料的なものってある?」

「うちのギルド?」

「うん。」

「なら僕の部屋が一番良いんじゃない?」

「えーシンの部屋いくの?」

「あー行こうかな。知らない事多いし。」

「じゃあ私ダンジョン籠ってきていい?」

「うん、今日一日は勉強する事にするよ。」

「わかった。何かあったらすぐに連絡ちょうだね。」

「うん。」

咲はゲートを開いてダンジョンへ移動した。

俺とシンは雑談をしながら歩いてシンの部屋まで行く。

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