第95話:新宇宙の創造(ビルド)と、大日本・多元宇宙商会の『狂気の新規事業』
第95話:新宇宙の創造と、大日本・多元宇宙商会の『狂気の新規事業』
大宇宙のすべての歴史と法則が生み出される絶対虚無の最奥。
第六天魔王・織田信長が放った究極の【敵対的買収覇王弾】によって、究極の創業者オリジナル・ゼロは完全に大日本・多元宇宙商会のシステムへと統合され、黄金に輝く超巨大な【大日本・多元宇宙商会・絶対メインサーバー(ルート・コア)】へと変貌を遂げた。
果てしなく広がる白灰色の虚無空間に、アザトスの無限資本を注ぎ込まれた黄金のメインサーバーが鎮座し、新たな宇宙を創り出すための「莫大な待機電力」をブーンと低く唸らせている。
「ガハハハハ! スゲェぜ、御館様! この金ピカのサーバーから、俺たちの手で好きなように世界を創り出せるってわけだな!」
オークの猛将・権六が、サーバーの巨大なコンソールを見上げて腕を鳴らす。
「へっへへへ! 宇宙の設計図が、まるまるウチの会社のパソコンに入っちまってるようなもんでさァ! 重力も、時間の流れも、空気の成分すらも、キーボード一つで思いのままにいじり放題ですぜ!」
大蔵省長官の猿ことトックス(猿獣人)が、分厚い「宇宙創造マニュアル(大日本商会仕様)」をめくりながら狂喜する。
「……これまでは既存の宇宙を奪い取るだけでしたが、いよいよ我々自身が【創造主】の側に回るのですね」
戦略室の佐吉が、魔導盤をメインサーバーに直結させながら、そのあまりにも巨大な権限に震え声を漏らした。
『新規事業(新宇宙)』企画会議
「フン。創造主だの神だの、そんな堅苦しい肩書きはどうでもいい」
黄金の玉座に座る信長は、愛用の『魔力火縄銃』の手入れをしながら、極悪な笑みを限界まで深めた。
「これは大日本商会の、社運を懸けた【超大型・新規事業】だ。……真っ白なキャンバス(虚無)に、俺たちの野心を極限まで詰め込んだ『最高の市場』をブッ建てるぞ!」
信長の号令と共に、大宇宙の根源という神聖な場所が、瞬く間に「大日本商会の超絶ブラックな企画会議室」へと早変わりした。
「佐吉! 基本となる物理法則の設計はどうなってる!」
「はっ! 旧来の宇宙はエントロピーの増大(エネルギーの減衰)を基本としていましたが、そんな『赤字前提のシステム』は我が社に不要です! 新宇宙の基本法則は、【闘争と労働によって無限にエネルギーが増殖する(黒字確定システム)】に書き換えます!」
佐吉が、キーボードを叩く指から血を流しながら、常軌を逸した物理法則をメインサーバーに入力していく。
「ガハハハ! 最高だぜェ! じゃあ俺からは地形の提案だ! 星と星の間を『真空』になんかするから移動が面倒なんだ! 宇宙空間の七割を【肉と酒でできた超巨大大陸】にして、どこでも殴り合いができるように設定してくれ!」
権六が、脳筋極まる要求をねじ込む。
「ちょ、ちょっと待ってくだせェ! そんな筋肉バカの宇宙じゃあ商売になりやせん! 重力(引力)の概念を【資本力】に結びつけてくだせェ! 『金を持っている者ほど、物理的に引力が強くなって周囲の星を引き寄せる』という、究極の資本主義物理学ですぜ!」
猿が、ソロバンを叩きながらトンデモない経済法則(重力理論)を提案する。
「ウフフ、それなら私も。これまでに買収した『法務・知財部門(旧アカシャ)』のシステムを全星系にプリインストールして、相手の魔法や特許を無断使用した瞬間に、雷が落ちて全財産が我が社に振り込まれる『絶対自動徴収システム』を組み込みましょう」
金柑ことルーギス(ハイエルフ)が、笑顔で極悪な税制を追加する。
役員(武将)たちの、己の欲望と野心を丸出しにしたムチャクチャな「仕様要求」。
だが、大日本商会の絶対メインサーバーは、その常軌を逸したバグのような仕様をすべて【完全マージ(統合)】し、エラーを吐くどころか、より強力で狂暴な宇宙の設計図へと練り上げていった。
究極の「理想郷」
「御館様」
蘭丸が、絶対の剣『天叢雲』を構え、主君の傍らに進み出た。
「皆の野心によって、新宇宙の設計図はこれまでにないほど強大かつ……混沌に満ちたものに仕上がりつつあります。御館様は、この新しい宇宙に何を望まれますか?」
蘭丸の問いに、信長は玉座から立ち上がり、マントを大きく翻した。
「俺が望むものだと? 決まっているだろうが」
信長は、アザトスの無限資本が直結され、熱暴走寸前まで稼働している黄金のメインサーバーを見上げた。
「誰もが満足して足を止めるような、平和で退屈な箱庭なんざクソ食らえだ。……俺が創るのは、誰もが無限の野心を燃やし、てめェの腕っぷしと才覚だけで成り上がれる、永遠に終わらねェ【究極の戦国乱世】だ!!」
信長の全身から放たれた極大の『漆黒の覇王色』が、メインサーバーに「最終承認」として叩き込まれた。
『――ピーッ! 全仕様の統合完了。……【超次元・真・大日本戦国宇宙】、ビルド準備完了。起動プロセスに移行します!』
佐吉が、感動のあまり眼鏡を叩き割りながら絶叫する。
「五郎左! アザトスの出力を限界突破させろ! 宇宙の産声には、とびきりデカい火薬が必要だからな!」
「おうよォッ! 大日本商会の全資本、メインサーバーへ一括投資だぜェ!」
ドワーフの鍛冶長・五郎左が、アザトス・ボイラーの安全弁をハンマーで粉砕し、宇宙を創り出すほどの無限の極彩色エネルギーをメインサーバーへと一気に流し込んだ。
創世のビッグバン(起業)
「さあ、見せてみろ。俺たち大日本商会がゼロから創り出す、最高の市場(宇宙)の誕生を!!」
信長が、愛用の『魔力火縄銃』を構え、黄金に輝くメインサーバーの【エンター・キー(起動スイッチ)】めがけて銃口を向けた。
ズドォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォンッ!!!!!
信長が引き金を引いた瞬間。
放たれた黄金の弾丸がメインサーバーの起動スイッチを打ち抜き、圧縮された全役員の野心とアザトスの無限資本が、絶対虚無の空間で【超弩級の大爆発】を引き起こした。
「「「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッ!!!!!」」」
それは、これまでの神々が創り出したどんな宇宙よりも激しく、狂暴で、そして【極彩色と黄金の輝き】に満ちた宇宙の産声だった。
真っ白だった虚無の空間が、爆発的な速度で「黄金の星雲」「闘争のエネルギーで燃える超巨大大陸」「資本の引力で回る銀河」へと塗り潰されていく。
空間が物理的に生み出され、時間が大日本商会の定めた「営業時間」として動き出し、すべての生命が「野心を持つこと」を義務付けられる、究極の狂暴な新宇宙が誕生したのである。
「ガハハハハ! やりやがった! 本当に俺たちの宇宙ができやがったぜェ!」
「へっへへへ! 空気の代わりに【魔力と資本の粒子】が漂ってやがる! 息をするだけで金が儲かる最高の宇宙でさァ!」
大日本の全社員たちが、誕生したばかりの新宇宙のエネルギーを全身で浴びて歓喜の声を上げる。
「……フゥ。上出来だ」
信長は、硝煙を吹き消し、新宇宙の中心にそびえ立つ新たな『真・黄金の天主』から、無限に広がる己の市場を見下ろした。
管理者権限を強奪し、ついに「自らの手で宇宙を創る」という究極の偉業(起業)を成し遂げた第六天魔王。
しかし、彼らが創り出したその規格外の【大爆発】は、大宇宙の次元の壁すらも超え、さらなる「高位の存在たち」の眠りを覚ましてしまうほどの強烈なシグナルとなっていた。
全100話の完結へ向けて、大日本・多元宇宙商会が自ら創り出した究極の宇宙を舞台に、この大宇宙という概念の『さらに外側』から訪れる、真の最終にして最大の脅威との遭遇が刻一刻と迫りつつあった。
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