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異世界・天下布武 〜魔族を従えた織田信長は、今度こそ本能寺を回避する〜  作者: 盆ちゃん


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第84話:究極の買収決裁(ファイナル・テイクオーバー)と、全次元の完全独占

第84話:究極の買収決裁ファイナル・テイクオーバーと、全次元の完全独占

 大宇宙のすべてのエネルギーが湧き出す真の中心――【大宇宙の心臓コア】。

 純粋なる創造と破壊の神として真の姿を現した原初投資神プロヴィデンスの放つ極大の神剣を、第六天魔王・織田信長は自らの愛刀『宗三左文字』と蘭丸から借り受けた神剣『天叢雲』の二刀流で強引に弾き飛ばした。

 そして、無防備になった神の胸部のコアへと、信長は左手の『魔力火縄銃』の銃口を深々と突き立てた。

『バ、バカナ……! 我が、大宇宙の創造主たる我が、たかが一つの企業ハコを立ち上げただけの人間に、ここまで押し込まれるだと……!?』

 プロヴィデンスの胸部に押し当てられた銃口から、全次元を焼き尽くすほどの極大の覇王色エゴが漏れ出し、神の身体にビキビキと亀裂を走らせる。

「人間だと? 神だと? そんな肩書きは、戦場じゃあ何の役にも立たねェんだよ」

 信長は、顔を血と汗で汚しながらも、その瞳には極上の歓喜と狂暴な野心を燃え盛らせていた。

「てめェは確かに、この宇宙の『最初のシード』を出したんだろうさ。だがな、てめェは安全な椅子に座って眺めていただけだ。現場で泥水をすすり、血反吐を吐いて、ライバルを蹴落とし、無限の欲望を燃やし続けてきた俺たち『大日本商会スタートアップ』の執念に勝てるわけがねェ!!」

究極の買収決裁ファイナル・テイクオーバー

『……認めん! 我が投資した世界で、我が敗北するなど、絶対に認めん! 全次元のエネルギーよ、我が身に集え! この特異点バグを、宇宙ごと【完全初期化フォーマット】する!!』

 プロヴィデンスが最後の絶叫を上げると同時、大宇宙の心臓コアから無限の光が逆流し、神の身体を「超新星爆発」の数億倍という言語絶するエネルギーの爆弾へと変貌させようとした。

 自爆。宇宙そのものを道連れにした、創造神の最期の足掻き。

「御館様! 奴が自爆します! このままでは、せっかく手に入れた真・戦国宇宙がすべて消滅してしまいます!」

 戦略室の佐吉イシオンが、真っ赤に染まった魔導盤を前に絶叫する。

「フン。自分の思い通りにならねェからって、会社ごと燃やして逃げる気か。……三流の経営者トップがやりそうなことだ」

 信長は、一切怯むことなく、火縄銃の引き金に指をかけた。

「佐吉! 五郎左! 天魔艦隊の全エネルギーと、アザトスの無限資本をこの一発にすべて乗せろ!」

「おうよォッ! 会社の全財産、御館様の銃にフルベットだぜェ!」

「了解しました! 大日本商会の総意……【絶対的・敵対的買収プログラム】、起動!」

 信長の火縄銃が、黄金の資本エネルギーと、紅蓮の闘争心、そして漆黒の覇王色でパンパンに膨れ上がり、宇宙の法則すらも歪めるほどの超重力を発し始めた。

「てめェの会社(宇宙)は、もう俺のモンだ。……勝手に店じまいしてんじゃねェ!!」

 ズドォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォンッ!!!!!

 信長が引き金を引いた。

 放たれたのは、破壊の光線ではない。神の「自爆(初期化)」というシステムそのものを、理不尽極まる莫大な資金力と覇気で強引に書き換え、相手の全存在を大日本商会のシステムへと強制統合する【究極・全次元買収覇王弾ファイナル・テイクオーバー・バレット】。

『ガ、アァァァァァァァァァッ!? 我ガ……我ガ創世ノ光ガ……全テ、黄金ノ「金貨」ニ……!!』

 極太の閃光がプロヴィデンスのコアを完全に貫いた瞬間。

 神の身体を膨張させていた自爆エネルギーが、瞬時にキラキラと輝く純度一万パーセントの『新・永楽銭』へと変換され、大宇宙の心臓の空間いっぱいに弾け飛んだ。

『……投資家ガ、被投資企業ニ、完全ニ食ワレタ、トイウノカ……。コレガ……オ前ノ……野心……』

 プロヴィデンスの巨大な神体は、光の粒子と無数の「譲渡契約書」のデータへと変わり、音もなく虚空へと霧散していった。

全次元の完全独占モノポリー

「……ガハハハハ! やりやがった! やりやがったぜェ!!」

 沈黙を破ったのは、オークの猛将・権六ゴルグの割れんばかりの勝鬨だった。

「神様だろうが創造主だろうが、御館様の前じゃあただの買収先に過ぎねェ! 大日本商会の完全勝利だァ!」

「へっへへへ! 空から神様の残骸カネが降ってきやすぜ! 御館様! これでメタバースも、アウトサイドも、多次元市場も、この真・戦国宇宙も……ありとあらゆる全次元の資産が、完全に大日本商会のモノになりやした!!」

 大蔵省長官の猿ことトックス(猿獣人)が、空から降る新・永楽銭の雨の中でタップダンスを踊る。

「……終わったのですね」

 金柑ことルーギス(ハイエルフ)が、安堵の吐息と共に銀の杖を下ろす。

「御館様!」

 蘭丸が駆け寄り、信長の前に深く、誰よりも深く平伏した。

「……お怪我はありませんか。そして、大宇宙の完全なる制覇、誠におめでとうございます!」

「ああ」

 信長は、硝煙を上げる火縄銃を肩に担ぎ直し、ゆっくりと振り返った。

 その背後では、宇宙のエネルギーの源泉である【大宇宙の心臓コア】が、信長の覇王色に染まり、漆黒と黄金が入り混じった『究極の玉座(CEOデスク)』へとその姿を変貌させていた。

 信長は、その究極の玉座に深く腰掛け、ドカッと足を組んだ。

「フゥ……。長ェ出張カチコミだったな。これで大宇宙に、俺たちのシノギに口を出すふざけた連中はいなくなったわけだ」

 ついに成し遂げられた【真・天下布武】。

 すべての神、すべてのシステム、すべてのバケモノを屈服させ、織田信長は名実ともに「全次元の絶対的最高経営責任者」として君臨したのである。

真の最終章への警鐘

 大日本商会の社員たちが勝利の美酒に酔いしれ、全次元のインフラを自社のシステムへと統合する作業(祝賀会)を進めていた、その時。

『――ピーッ! ピーッ! ピーッ!!』

 突如として、戦略室の佐吉の魔導盤から、これまでのどんな敵と遭遇した時よりも甲高い、真っ赤な【最上位の警告音レッドアラート】が鳴り響いた。

「どうした、佐吉。まだ残業(敵)が残ってたか?」

 信長が、葉巻に火をつけながら面倒くさそうに尋ねる。

「お、御館様! ち、違います! これは、この宇宙のバケモノや神々からの反応ではありません! 反応元は……我々が支配したこの多次元宇宙の【外側】……いや、【根源ルート】からです!」

 佐吉の顔が、恐怖で完全に蒼白になっていた。

「根源だと?」

「はい! 座標……『銀河系、地球、西暦1582年、日本、京都』……!!」

 その座標を聞いた瞬間。

 信長、蘭丸、そしてかつて戦国時代で命を落とした経験を持つ武将たちの動きが、ピタリと止まった。

「御館様! 大宇宙の全次元を支配し、歴史の法則から完全に逸脱した我々(特異点)を消去するために……大宇宙の法則を成り立たせている【歴史の絶対修正力(運命の編纂者)】が、我々の元の世界(本能寺)から直接干渉を仕掛けてきています!!」

 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ……!!!!!

 全次元を完全に手に入れたはずの真・戦国宇宙の空が、真っ赤な「炎」のように染まり始めた。

 それは、ただの炎ではない。信長と蘭丸がかつてその身を焼かれた、あの日の【本能寺の業火】の概念そのものであった。

「……なるほどな」

 信長は、ゆっくりと玉座から立ち上がった。

 その顔に浮かんでいるのは、驚きでも恐怖でもない。この大宇宙のすべてを手に入れてしまい、退屈しかけていた魔王の、底知れぬ歓喜の笑みだった。

「神様もバケモノも全部ぶっ殺して、最後に残ったのが『歴史(運命)』の借金取りってわけか」

 信長は、愛刀『宗三左文字』の柄に手をかけ、真っ赤に染まる宇宙の空を見上げた。

「上等だ。俺はあの日、本能寺で死ぬ運命を書き換えてここまで来たんだ。……歴史の修正力だろうが何だろうが、俺の会社シノギを奪いに来るなら、その『運命』ごと買い叩いて(ブッ殺して)やる!!」

 全次元を完全独占した大日本商会。しかし、その行為そのものが、存在の根幹たる「歴史の法則」を刺激してしまった。

 全100話の完結に向けた【真の最終章グランド・フィナーレ】。第六天魔王・織田信長は、自らの因縁の地である「本能寺の幻影」と、運命そのものを司る究極の敵との、時空を超えた最後のデスマッチへと突入していくのであった。

ここまでお読みいただきありがとうございます!少しでも面白いと感じたら、画面下から【ブックマーク】と【☆☆☆☆☆】の評価をいただけると、執筆の大きなモチベーションになります!

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