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龍皇を知る者 機械王

「真実は残酷で、故に語られない物語である」


 機械王は、この一言から過去を追想し始めた。


「世界を支配した龍皇は、永久凍土の外れの城で暮らす姫と偶然に出逢った。そこから交流が始まり、やがて龍皇は姫を愛するように。

 それに怒りを抱いたのは龍皇の許嫁である女だ。

 女は龍皇の寵愛を一身に受ける姫を憎み、恨み、妬み、殺意を抱いた。それは龍皇が姫の傍にいる時間が長い程大きく膨れ、ついに女は嫉妬に狂ってしまった。

 姫が死ねば龍皇は自分の傍に戻ってくる。安易にそう考え、女は様々な呪いを姫にかけた。その呪いは互いを反発することなく混じり合い、後に雪の呪と呼ばれる代物となった。


 ――姫は女の目論見通り、死んだ。


 そのことに狂喜する女だったが、龍皇の寵愛は姫に向いたまま。何故と叫ぶ女を、龍皇は怒りのまま斬り殺した」

 少年はちらりと私を見てから、言葉を続ける。

「龍皇は涙して、姫に謝罪した。「貴方を愛してしまったがために、貴方を殺してしまった。貴方は死ななくていいのに、私が貴方を求めたがために逝ってしまった」――と。

 そして悲劇は始まった」


 成程。そこから黙示録(アポカリッセ)に繋がる訳か。納得して頷けば、少年と眼が合った。

 だから、何でそんなに私を見るのさ。


「蘇った姫は龍皇とのことを忘れていたが、それは自身が償う罪だと認識して龍皇は痛む心を無視して姫の願いを聞きとどめた。

 満身創痍ながらも六つの悪夢オッセッスィオーネを封印することが出来た龍皇に、姫は申し訳なさそうな顔で謝罪した。「私と出逢わなければ、世界が混乱することもなく、貴方がそんなに傷つく必要はなかったのに」」


 女言葉、下手ですね機械王。聞いていて寒い。

 ・・・なんて、馬鹿でも言いません。お口チャック。


「その言葉に龍皇は、姫が自分のことを覚えていたことを知り、即座に否定した。

龍皇は姫に逢って、初めて幸せを感じた。共に生きたいと思えるようになった。そう告げれば、姫は嬉しそうに笑って、愛の言葉を龍皇に捧げて眠りについた」

 ぱちぱちと、拍手を送るべきだろうか? いや、それは場違いか。しかし・・・こう、なんと言えばいいのか。

 女の嫉妬って怖いね! と敢えてテンションを高くするべきか。それとも姫だけ眠りについたの?と疑問を口にすべきか。


「ワシが伝えられる話は、これまでだ。後は他の王に聞くがいい」

「他の王・・・。生きているんですか?」

「聖王国・王冠(レアーメ)の聖王と猊下、海洋都市・海霧(フォスキーア)の海神、百獣(レー・ディ・ベスティア)の獣王、白の都・永久凍土(ペルマジェーロ)の現龍皇以外は、現役じゃ」

 いや、確かにそうだろうけど・・・。あれ、龍って寿命長いはずだよね?

「龍族は長命のはずだが・・・?」

 ありがとう、レーヴェ。私の知りたいことを変わりに聞いてくれて。

「龍族は呪いにより、長くて五百年しか生きられんそうじゃ」

 何その設定。呪いってどう言うこと。そこんとこ、詳しく教えて欲しい。けど、機械王はそれ以上のことは知らないのか、いっこうに喋ろうとしない。

 機械王が知らないなら、他の王が知っているってことかな? 判んないけど。


 関係ないけど、機械王と少年の分別が難しい。少年が機械王の記憶を語っているから、機械王と呼べばいいのか、はたまた機械王の意識体だから見たままの少年と呼べばいいのか。凄くどうでもいいことだけど、悩む。

 あ、もう・・・少年でいいか。

 私は抱きついたままのシメロンの足を容赦なく踵で踏み、腕の拘束が弱まった隙に逃げ出した。まったく、もう。いつまで抱きしめているのさ、お兄ちゃん。

「愛が酷い・・・」

 変な単語が聞こえたけど、空耳だ。


 とてとてとオルフェとロイドの間に近づき、見事なおーあるーぜっと状態のラルフレアを見下ろす。まだ、絶望状態ですか? いい加減、立ち直ろうよ。あ、レーヴェが呆れながらラルフレアを宥めている。何だかんだ言っても、兄弟仲はいいんだね。

 ぼんやりとその様子を眺めていると、ロイドの呟きを耳が拾った。

「僕達にルキアが姫の末裔だと言うことを教え、且つ、機械王曰く、隠匿された真実を語る。――僕達からルキアを遠ざけるつもりですか」

 え、そうなの? ばっと機械王を振り返れば、少年どころか全ての老若男女の複製人間(オートマタ)が顔をそむけた。嘘がつけない正直者かっ!


「なら、残念でした。――僕達はルキアを一人にしない」


 そう言えば、脅しのような台詞を言われたっけか。思わず遠い眼をして、失笑。愛されているんだか、何だか。幼馴染冥利につきますなー。

 レーヴェが私の右手を掴んだ。吃驚して、悲鳴をあげそうになったじゃないか。

「要件がそれだけなら、失礼させていただきます」

「まぁ、まて。要件はまだある」


 綺麗な一礼をして、私の手を繋いだままこの場から立ち去ろうとしたレーヴェに機械王が苦笑混じりに告げた。・・・レーヴェ、舌打ちしない。

 呆れつつ、空いた手でレーヴェの頭を撫でる。不貞腐れた顔もしない。

 オルフェが近づき、レーヴェと繋ぐ私の手をやんわりと外した。そして、自分の指を絡める。何がしたいんだ、オルフェ。思わず、唖然と見てしまった。

「君達が姫の末裔を拒絶するようならば、ワシらで姫の末裔を護ろうと思っていたのは事実。じゃが・・・」

 ちらりと、私を見てから機械王は笑う。

「いらぬお節介のようだしのぉ。今回は諦めるわい」

「次も、諦めてください」

 あわわわわわ・・・、にっこり笑顔のレーヴェも怖いよぉぉぉぉぉおおぉぉぉおぉ。


「さて、本題じゃ」

 昔話が本題じゃないの? 首を傾げた私に、機械王は茶目っ気たっぷりにウインクした。見た眼少年だから違和感はないけど・・・。脳内で外見年齢八十後半の老人がウインクした姿を想像して、何とも言えないしょっぱい気持ちになった。忘れよう。

 痛みから復活したシメロンが、ゆったりとした歩調で私に近づいてくる。

「君達は姫のことをどこまで知っておる?」


 ・・・・・・・・・どこまでって。

 そう聞かれると、誰も答えられなかった。悪夢に依存されていた姫? 悪夢の狂気を無意識ながらも、押さえこんでいた女性? 龍皇に救いを求めた人? 全部が全部、黙示録から読み取れる情報だ。

 頭を悩ませる私の肩に、シメロンが右手を乗せた。だから、何故、乗せる?

神霊術(アルカナ)を初めて使用した人」

「え?!」

 龍皇じゃないの?! 姫って凄いな!

 シメロンの言葉に私達が驚いていると、機械王はそれを否定せずに頷いた。マジですか・・・。うわ、私とは大違いって比べるのも必礼ですね。すいません。

「龍皇が使うのは無属魔術(グロリア)――この世界から失った、古代魔術じゃ。あれはもう、凄まじいの一言じゃったぉ・・・。威力もさることながら、攻撃範囲も神霊術や深淵魔術(アビス)神聖魔術(イノセント)とも比べ物にならん。ワシらが使う機械術も、海洋都市・海霧(フォスキーア)が使う幻惑とも違う。かと言って、常闇の都・不死鳥(ファニーチェ)の死術とも違った」

 知らない名前が一杯出たぞ。機械術って、幻惑って、死術って・・・何?

 と言うか、神霊術ってその頃なかったの? え、まって。頭がこんがらがって来た。


「もっとも、それらの術もすでにないがの」

 笑いごとですか、機械王。・・・いや、笑いごとか。そっかー、だから今、この世界に神霊術と深淵魔術、神聖魔術しかないのか。一つ、賢くなりました。

「悪夢達はそれらとはまた違う、独特の術を使う」

異空間召喚(サモン・ゲート)ですか?」

「さよう。龍皇がこの世界から追い出した邪龍や邪神と言った、かつてこの世界に存在した神を呼び出す術じゃ。だが、その他にも術はある。・・・教えたいところだが、生憎とワシの記憶も劣化しておっての。冷凍睡眠(コールドスリープ)に入ることで、辛うじて記録の保存をしている。冷凍睡眠以前の記憶は、摩耗が酷くて思い出せんのじゃ」

「それはどうでもいい」

 シメロンが綺麗に切り捨てた。酷いな、おい。

「俺達に何を伝えたいんだ」

 若干、イライラしているように感じるのは気のせい・・・じゃないね。顔を見て解ったよ。不機嫌全開。無意識なのか、足が荒々しくリズムを刻んでいる。放つ空気も刺々しい。

 そんな状態で、私の傍に来るな。迷惑だ! ・・・言えたらいいな。


「悪夢達はまた、姫を蘇らせようとしているようじゃ」

 知っています。無言で頷けば、機械王は嘆かわしげに眼を伏せた。憐れむくらいなら、回避する方法を教えて欲しい。

「そこの娘の身体を器にし、その兄の魂を生贄に捧げる。だが、それだけでは姫は蘇らん」

「他に・・・何か必要なんですか?」

 思わず尋ねれば、機械王は言い辛そうに口を開いては閉じる。それを何度か繰り返してから、身体全体で息を吐きだした。

 伏せていた眼を上げ、感情を隠した眼で私を見る。どうも、嫌な予感がした。


「器の心を壊し、自我を失わせぬまま、人形とする必要がある」

 私と言う存在を壊すことで、本当の意味で器になると言うことだろうか?

 言葉もなく、私は機械王を凝視する。機械王はさらに、言葉を続けた。

「人形となった者が生贄を殺し、その魂を喰らうことで負の感情に自我を支配させて――――漸く、姫を蘇らせることが出来る」


 思った以上に酷な内容に、悲観すればいいのか。それとも絶望すればいいのか。無駄にテンションを上げて、気丈に振る舞えばいいのか。自分の心なのに、解らない。呆然と、前を見る私にオルフェ達が心配げに声をかけてくるけど、今は煩わしい。

 ああ、気分は最悪だ。どうしようもないくらいに、反吐が出る。

 そりゃ、蘇った姫も悪夢達の傍から逃げ出すよ。そんなことをしてまで、生き返りたくないだろうし。龍皇に何とかしてくれって、助けを求めて当然だ。

 彼らはそんなことも解らないほど――姫に盲目なのか。


「もし」

 言葉がするりと、口からこぼれた。

「もしも、私が今ここで死ねば、それは阻止できますか?」

「ルキア!」

 誰の叫びが認識できないほどに、私の意識は機械王に向いていた。

 機械王は私の問いにゆるりと首を振り、「解らない」と告げる。その言葉に、身体の力が抜けた。あはは・・・何を緊張していたんだか。無意識に両手を見て、震えていたことに今更気づく。


 死ねば、なんて口にしたからかな? 死ぬのが嫌で、行動してきたからね。

 当然か。


「俺達二人、悪夢から逃げ続ければ大丈夫だ。あまり、気にしなくていい」

 シメロンが肩に置いた手を頭に移動させ、ゆっくりと撫でる。やめろ、涙腺が緩む。私の意思とは裏腹に流れだした涙を、見られたくない思いでシメロンの胸に頭を預けた。

 最近、泣き虫になった気がする。こんなんじゃ、駄目だって解っているのに。

 甘えを捨てなきゃ。

 縋ることを忘れて、一人で立てるようにしないと。前みたいに、一人で大丈夫なように・・。


「例え君ではなくても、他の誰か――姫の血を継ぐ人間を探して、器にするだろう」

「他の・・・。そっか、姫が生んだ子供が一人とは限らないし、その子供が結婚した可能性もあるよね」

 ロイドの声が近くで聞こえる。けど、涙が止まらない状況で顔を上げるなんてことは出来ない。ぎゅっとシメロンの服を無意識に掴めば、シメロンが優しく抱きしめた。何でさ。とツッコみたいが、今はその温もりに安心する。

 ぽんぽんと宥めるように頭を撫でる手も、心を落ち着かせてくれた。

「だが、君ほど姫の器に相応しい人間はいないだろう。悪夢は何をしても、君を生かすだろう」


 私の死亡フラグを悪夢が回避するのか。


 何だか嫌だな。機械王の言葉に泣きながら苦笑して、私はシメロンの胸から頭を放した。涙は止まったけど、眼が痛い。絶対、赤く腫れている。 

 解っているから、顔を俯かせたまま私は機械王に尋ねる。

「私がいたら、皆を巻き込む可能性は高いですか?」

「それは」

 言い淀む声に、それが答えだと知った。


 なんだかなー。転生した私の人生も、散々だ。本当、何だかな―。

 女子高校生(むかし)の私は車ではねられての短い人生だったけど、今世も短そうだ。悪夢によって私が死ぬことを阻止されるけど、器として完成したら結局の所、死んでしまう。何をどう足掻いても、死ぬ運命は覆されないか。

 いや、生きている者皆平等に、死はあるんだけどね。


 ――このフラグ、折れるかな。・・・無理か。

 諦め癖のついた私は、早々に白旗を上げる。


 じっと靴を見つめていた視線が、急に上がった。瞠目していると、眼の前にレーヴェの顔が入り込む。怒気を纏うレーヴェに、身体が竦んだ。え、私、何か・・・・・・してはないけど、言ったか。

 たぶん、レーヴェは私の言葉に怒っているんだろうけど・・・どれに怒ったんだろう?


「不安なのは、俺達が頼りないからか?」

 その問いに、私は何も答えない。

「自分を犠牲にして、他を助けるつもりか? 俺達の気持ちを無視して」

 その言葉にも、答えない。

「ふざけるなよ」

 低く獣が唸るような声に、肩がはねた。

 私は満足にレーヴェを見ることが出来ず、視線を下に向けた。けど、レーヴェはそれを許さないとばかりに顎を掴み、私と眼を合わせようとする。


「おいっ」

「ちょっと、黙っててください」

 レーヴェに何か言おうとしてシメロンを、ロイドが硬い声で制した。


「俺達が頼りないなら、ルキアが頼れる程に強くなればいいだけの話だ。なのにお前は俺達の気持ちを無視して、一人ですべてを決めるのか? お前の大切なモノを置いて、自分を犠牲にして全てを終わらせるつもりか?」

「・・・」

「ルキアを犠牲にして救われた命なんて、俺は――俺達はいらない」

 真摯な言葉が、私の胸に突き刺さる。止まったはずの涙があふれて、視界が滲みだす。ああもう、やめてよ。

 どうして君達は、私を見捨ててくれないの。切り捨てればいいだけなのに、何でしてくれないのさ。さっきの話を聞いて、どうして私を犠牲にして世界を救うって選択がでないのかな。今現在、一番姫の器に相応しいのは私なんだよ? よく、考えて!


 それに――。


 私がいたら、皆、悪夢の被害に遭うんだよ? 巻き込まれるんだよ?

「私のことはもう、放っておいてよ」

 君達を道連れにしたくないんだ。だからお願い。私の我儘を聞いて。


「嫌だ」


 私の手を握ったまま、オルフェが泣きそうな声で言った。

 顎をレーヴェに固定されたまま、私は視線をオルフェに向ける。悔しげに顔をしかめ、私を見るオルフェと眼が合った。

「約束、しただろう」

「・・・」

「ルキアが嫌がっても、俺は、俺達は傍を離れない。例え――死んだとしても」

「っ」

 だから嫌なんだ。

 死なせたくないんだって、解って欲しいのに。どうして死ぬまで傍にいようとするのかな。私の傍にいたら、確実に寿命が縮むって解っているはずなのに。


 ぱん、と手を叩く音が聞こえた。

「この話題はここまでにしよう。ルキアも、色々あって混乱しているんだろうし。少し、落ち着いてから皆で話し合おうよ」

 話し合う・・・ね。私に拒否権のない話し合いは、果たして話し合いなのかな? なのに拒絶も否定も言えない私は、何なんだか。自嘲して、頷いておく。

 顎からレーヴェの手が離れて行く。同時に、私の手を掴むオルフェの手も離れた。自然と、目線が下に行く。


「姫の末裔」

 機械王が、私かシメロンを呼ぶ。いや、この場合は私か。


 億劫に顔を上げ、機械王を見る。痛ましげな視線とぶつかって、笑いたくなった。

「ワシが出来うることは、手助けしよう。何かあったら、遠慮なく頼ってくれ」

「巻き込まれますよ?」

「姫にも龍皇にも恩がある」

「私、不吉の証で禍ですよ?」

「それは愚かな人が言ったこと。君はけっして、不吉でも禍でもない」

 

 はっ。どうだか。実はその愚かな人が正しいんじゃないの? だって実際――私は悪夢を引き寄せているんだから、十分、禍だろう。


「その気持ちだけで結構だ」

 私が言葉を言うより早く、シメロンが機械王に告げた。さり気ない動作で私の身体を抱き寄せ、膝裏と背中に手をあてると私の身体を抱き上げる。はて、この行動の意味は一体。

 疑問に思うけど、考えるのも面倒になってきた。


 ――もう、どうにでもなれ。


 そんな思いばかりが、脳裏をしめる。

「悪いが少し、妹と二人っきりにしてもらう」

「まて!」

「待たない」

 オルフェの言葉にシメロンは素っ気ない言葉を返し、戦略技能(タクティクス・スキル)――空間転移を発動させた。


 空間がぐにゃりと歪む。

 その歪んだ風景の向こうで、必死なオルフェ達の顔が見えた。何かを言っている声が聞こえたけど、私は両手で耳を塞いで音を遮断する。眼を硬く瞑り、何も見えないようにした。世界が静寂と暗闇に支配された気がする。

 オルフェ達と機械王の気配が、ふいに消えた。空間転移をしたからか。眼を開けることなく、私はそれを知った。抱き上げられた状態でさらに身体を小さくし、口を一文字に噤む。


 何で私ばっかり、こんな眼に遭うんだろう。神様なんて嫌いだ。死んでしまえ。ぐるぐると渦巻く負の感情に、身体が支配されそうで怖い。


「ルキア」

 優しい声が聞こえた。

 おかしいな、耳はちゃんと塞いでいるのに。

「怖がるな。大丈夫だ、俺がお前を護る」

 頬に、柔らかい何かが触れた気がした。

「お前が怖いと思うモノ全てから、俺が護るよ」

 涙なんて、枯れ果てればいいのに。

 また流れだした涙に、呆れたくなった。


次はルキア視点の、兄妹閑話になります。

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