第十七話 全てはここから
目の前にはデカい屋敷が建っている。
高い塀に囲まれていて、赤い門には『蜂谷組』と書かれている。
全てはここから始まった。
ここで三ヶ月の余命宣告を受けた俺は、今日までなんとか生きてきた。
いや、みんなに生かされたんだ。
俺一人じゃ、とっくに死んでいたに違いない。
次にここに来るときは、死ぬ時だと思っていたんだけどな。
まあ、死ぬのとあまり変わらないか。
門をくぐると、これまた大きな玄関が現れる。
そこに立っていた二人には見覚えがあった。
チビのパンチパーマとマユ無しノッポだ。
俺を最初にここへ連れてきたヤクザだ。
どうやら俺に気付いたようである。
「おう、兄ちゃん。えらい久しぶりやんけ。どないしたんや? もう五千万用意できたんかい?」
やけに高い声で聞いてくるチビパンチ。
「いいえ。ちょっとそれも含めて話をしに来たんですよ」
俺がそう言うと、二人は互いを見合う。
「悪いが、今はお頭が取り込み中や。違う日に出直してきいや」
マユ無しノッポがやけに低い声で言ってくる。
取り込み中か。
当たり前といえば当たり前か。
なんたって一人娘が攫われたのだからな。
「すみませんが、こっちも急ぎの用なんですよ」
「せやから、今は無理っちゅーとるんじゃ」
俺は腹をくくる。
「組長の一人娘のことについてなんですが」
俺がそう言うと、二人の顔が驚いた表情になる。
「兄ちゃん、それどこから聞いたんや?」
「組長のところへ連れて行ってくれたら、全て話しますよ」
また二人で互いを見合うと、「着いてきい」と言って玄関に上げてくれた。
長い廊下を少し歩くと、襖がヅラッと並んだ部屋が見えてきた。
近づくにつれて、何か物々しい音が大きくなる。
それはやがて罵声となって聞こえてくる。
「お、お頭ぁ、落ち着いて下せえ!」
「放さんかい! 蝶野の野郎、舐め腐りおってからに! 一度だけでなく二度までも、ワシの娘に手を出しよってからに!」
このドスの利いた声は、組長であろう。
取り込み中というよりは取り押さえ中といったところだろうか。
なんか腹の底が冷えてきた。
チビパンチと目を合わせて頷くと、襖を勢いよく開けた。
部屋一面に広がる赤い壁紙。
それから、目の前の光景に俺は驚いてしまう。
組長を五人がかりで押さえているのである。
組長の目がギロリと俺に向く。
「何や、兄ちゃん。五千万用意できたんかい?」
迫力満点のその傷だらけの顔に一歩足が下がる。
「い、いいえ。まだですけど」
「じゃあ、何しに来たんや?」
その問いで俺が何をしに来たか思い出す。
「萌香のことについて話に来ました」
俺がそう言った瞬間、組長の顔が鬼のような形相に変わる。
「何で兄ちゃんが萌香のこと知っとるんじゃい。もしかして、兄ちゃんが萌香攫ったんじゃないんやろうな! 借金を帳消しにするために!」
そうか。娘を攫うって手もあったな、って何考えてんだ俺は。
「落ち着えてください。攫ったのは蝶野会です。それに、攫った本人がこんなところに来るわけないじゃないですか」
「じゃあ、何しに来たんじゃい!」
「それを今から話するんです。落ち着いてください。娘さんに関する大事な話なんです」
組長は掴まれている腕をほどくと、スーツを整えた。
少し落ち着いたようだ。
こんな形相の組長によくもまあ、落ち着いて話せたものである。
自分で自分に驚いた。
俺は早速、本題に入ることにする。
「俺今、便利屋をやってるんですけど、それで昨日萌香に依頼されたんですよ」
「依頼ぃ?」
「はい。一日ボディーガードになれと。でもその蝶野会の連中に襲われて、俺は萌香を護ることができなかったんです」
そこまで話すと、組長は掛け軸の前にある日本刀を持つ。
「あのアホ。あんなに危険やから外出るな言うといたのに。あんなに部屋の前に人置いといたのに。それで逃げられたと思ったら、今度は誘拐されましたやと? ……ふざけんなや!」
鞘から刀を抜くと、そのまま掛け軸を真っ二つに切る。
「また、十年前のような思いするんはご免や」
「十年前?」
「せや。兄ちゃんは萌香にも蝶野にも実際に関わっとる。話しといた方がええかもしれへんな」
それから組長は、俺に十年前のある惨劇について静かに話し始める。
* * *
元々、蜂谷組と蝶野会は一つの組だった。
しかし、意見や組織の運営の違いで激しい討論になり、二つに分かれた組同士はやがて抗争へと発展していった。
毎日犠牲の絶えない抗争が何ヶ月も続いた。
そして、十年前のある日、組長のもとへ一つの電話が入った。
その電話の内容は、「娘を誘拐した。返して欲しくば、一人で廃墟まで来い」というものだった。
その電話の先では娘の泣く声が聞こえていた。
娘のことを何よりも大切にしていた組長は、部下に無断で廃墟まで一人で向かった。
そこで待ち伏せていたのは、二十人以上の蝶野会の男たちだった。
娘を人質に取られた組長は手を出すこともできず、泣きじゃくる娘の前でぼろ雑巾のように殴る蹴られの暴行が続けられた。
組長が目を覚ましたら、病院のベットの上で全身包帯状態で、一命は取り留めたものの左手が動かなくなっていた。
* * *
「良くあれだけで済んだものや。ワシの組のもんが、助けに来てくれへんかったら死んどったかもしれへん。……それからや、萌香がワシとあまり口を利かんようになったんは」
組長は左手を見つめてにそう呟く。
「もう、あんな思いはご免なんや。目の前で泣きじゃくる娘を見るんはご免なんや。……どうして、どうして分かってくれないんや! ワシがどんな思いで護ろうとしたか、萌香には分からんのかい! 何で勝手な真似ばかりするんじゃ、あの馬鹿娘が!」
そこまで聞いて、俺の中の何かが膨れ上がる。
多分これが怒りというものなのだろう。
それは少しずつ膨張し、俺の口から漏れ始める。
「……アンタ、何も分かってねえよ」
「はあ?」
組長の目が殺気を放ちながら俺に突き刺さる。
「アンタは、娘のこと何一つ分かってねえっつってんだよ!」
「他人の兄ちゃんに、ワシら家族の何が分かるってんじゃい!」
刀の切っ先が俺に向く。
それでも俺は組長の目を真っ直ぐ見つめる。
「確かに分かんねえよ。俺にはもう血の繋がった家族がいないからな。……それでも、俺は萌香の気持ちなら痛いほど分かるんだよ! アイツが何で一人で何もかもを背負ってここから逃げ出したのかがな!」
そう。アイツは俺と似てるんだ。
ただ、失いたくなかっただけなんだ。
「アンタ、アイツが目の前で泣きじゃくる姿をもう見たくないって言ったよな? それはつまり逆を返せば、アイツも目の前でアンタがボコボコにされるところを見てるってことだぞ? ここまで言えば分かるだろ? 萌香は、アンタを、父親を護りたかったんだよ!」
組長の刀が小さく震えだす。
「それに萌香がなぜ昨日逃げ出したのか分かるか? 昨日逃げ出せたなら、いつだって逃げ出せたはずだ。それなのに昨日逃げ出したのには理由がある。その理由がこれだ」
俺は手に持っていたひまわりを見せる。
組長の目が見開く。
「そう。このひまわりは萌香の母親が大好きだった花なんです。昨日は萌香にとって、アンタにとって特別な日だったんですよね?」
萌香は言っていた。
お母さんは自分を産んですぐ死んだと。
それはつまり―――
「昨日が萌香の母親の命日と萌香の誕生日だったんですよね? 萌香は今も苦しんでいます。自分のせいで母親が死んでしまったんじゃないかって、自分がいればまた誰か大切な人が傷つくんじゃないかって。その苦しみのどん底から救ってやれるのは家族であるアンタだけなんですよ!」
組長の手から刀が落ちる。
鉄が地面に叩きつけられる音が響く。
「アンタは、娘の危機だけを見つめて、本当に大切なことを見落としてたんですよ。萌香は口には出さなかったけど、父親とまた一緒に墓参りに行きたかったに違いありませんよ?」
「……ワシは……ワシは大馬鹿や。一番大事なモン見落として何してたんや」
床に崩れ落ちる。
「ワシはどないしたらええねん。さっき蝶野会から電話があったんや。事務所まで一人で来るようにって。このままじゃ、十年前の繰り返しやないか。大事な娘一人護れんクソ親父のままやないか!」
ここだ。
ここが正念場だ。
「だったら、依頼してくれませんか?」
組長の顔が上がる。
「言ったでしょう? 俺は便利屋です。『便利屋 正義の味方』は、困ったことがある人を必ず助け出します。だから、依頼してください。たった一言だけでいいんです」
俺はできるだけ優しく言う。
依頼さえあれば、俺は何振り構わず、萌香を助けることだけに専念できる。
組長は下を向いたままだ。
その時、思わぬ場所から声が聞こえた。
『助けて下せえ!』
俺の後ろで、チビパンチとマユ無しノッポが土下座をしている。
俺は思わず後ずさんでしまった。
「頼みやす! お嬢は、お頭の命そのもの何です。俺たちの命ならいくらでも差し上げますんで、どうかお嬢を助けてくだせえ!」
チビの高い声を聞いて、他の五人も土下座をし始める。
「お頭は行く当てのなかった俺たちを拾ってくれた大恩人なんです。俺たちの命ならどんだけ使ってもいいんで、どうかどうか」
ノッポが頭を地面にこすりつけながら言う。
他の五人も口々に「頼みやす」と言っている。
その光景を見て、何か覚えのある暖かさを感じた。
「……組長。アンタ幸せ者ですね。こんなに思ってくれる家族がいるなんて」
組長が視線を上げて、あたりを見渡す。
「みなさん、顔を上げてください。大の大人がこんなガキに頭何て下げないでください」
俺がそう言うと全員の顔が上がる。
「分かりました。この依頼、俺が責任を持って受けます。それと、みなさんの命はいりませんよ。懸ける命は俺一人で十分です。それで、成功したときの報酬なんですが、どうでしょう組長。俺の借金五千万をチャラにするっていうのは?」
「……そっちが本当の狙いやな」
組長の目が少し鋭くなる。
もしも、何かの奇跡が起きて俺が生き延びてしまった時の保険だ。
「はい。命より大事な娘さんなんですよね? 五千万くらい大した重さじゃありませんよね? それにもし、俺が生きて帰れればの話ですよ」
「……どういうことや?」
「さっき言ったでしょう? 懸ける命は俺一人で十分だって。それにあっちも一人で来いって言ってるわけですから」
その言葉を聞いて組長が眉間をしわくちゃにして立ち上がる。
「兄ちゃん。まさか、一人で乗り込む気やないやろうな!?」
「そのまさかですよ?」
「馬鹿も休み休み言わんかい! 相手は、ヤクザやぞ! 命捨てる気か!?」
心臓の音がする。
高鳴る鼓動。
……もう、決めたことだ。
「捨てに何て行きませんよ。ただ、奪い返しに行くだけです」
「奪い返すって、兄ちゃん一人で何ができるんや!?」
「俺は、紅狼です」
その一言で場が静まり返る。
「紅狼? なんやそれ?」
「お頭。紅狼ってのは一時期騒ぎになった、暴走族百人を叩き潰した高校生のことっす。新聞にもニュースにもなったじゃありやせんか」
鉄さんの説明に、組長は驚いているような疑っているような複雑な表情を浮かべる。
ハカセたちの時と同様に、極道がたかが高校生の二つ名に興味などあるはずがない。
「そうです。その高校生こそが俺です。だから、騒ぎになるくらいは蝶野会の事務所で暴れてやれます。アンタたちは気に入らないかもしれませんが、警察に通報すれば奴らの事務所に警察が乗り込んでくる。そうすれば奴らの麻薬なんかの証拠が掴めるはずです。それに誘拐もしている。確実に豚箱行きです」
「せ、せやかて―――」
「いいんですよ。もう決めたことです。……俺、アンタの娘と約束したんですよ。何があっても護ってやるって。だから、俺は命を懸ける。約束を護れなかったら、どっちにしろ俺にとっては死んだも同然なんです。どうせ、十二月になれば東京湾のミイラになる予定ですから。寿命が少し短くなるだけです」
「そ、それは―――」
「やめい!」
ノッポが何か言おうとすると、組長がそれを言い止まらせる。
「男が命賭ける言うとんじゃい。余計なもん抱えさすなや。……兄ちゃん、死ぬ覚悟は、あるんやな?」
組長のその問いに、心臓の鼓動が大きくなる。
ノドから飛び出てきそうだ。
死ぬのが怖くないかと言われれば、怖くないとは言えない。
怖いに決まってる。
死ぬのが怖くない人間なんてこの世の中にはいない。
それでも、これが俺の正義を貫くための、たった一つの勇気の示し方。
「……ありますよ。死ぬ覚悟なら当の昔にできてます」
「……ほうか。……娘をどうか、よろしくお願いします」
組長が頭を下げる。
この組長が頭を下げるなんて、それほど娘のことが大事ということなのであろう。
「任せてください!」
俺が襖を閉じかけた瞬間、もう一つ言っておかなきゃならないことがあることを思い出す。
「それと、一つ約束してもらっていいですか?」
「なんや?」
「もし、無事に萌香が帰ってきたら、ちゃんと一緒に墓参りに行ってやってくださいね」
組長は黙ってうなずく。
長い廊下を歩き、玄関を抜けて、赤い門を出る。
そこでもう一つ聞かなければならないことを思い出す。
ていうか、元々これを聞きに来たんだった。
蝶野会の事務所ってどこなんですっけ?
やっぱり俺は馬鹿だ。
何も考えねえで闇雲に走り回ってばっかりだ。
「お~い。兄貴~。待って下せえ~」
後ろを振り返ると、チビとノッポがいた。
ていうか、兄貴って?
「兄貴が蝶野会の事務所分からないだろうから、連れて行ってやれとお頭が」
さすが組長、こちらの考えは丸分かりの様だ。
「そ、それはありがたいですけど、その、兄貴って?」
「もちろん兄貴は兄貴っすよ。俺たち兄貴の男気に惚れちまいやした」
チビが目をキラキラさせながら言ってくる。
マジか。兄貴って俺のことかよ。
「兄貴ってのやめません? アンタたちの方が年上なわけですから」
「いいえ。兄貴は兄貴っす。極道の世界に歳の上下はないんです。あるのは器の大小だけっすから」
ノッポが俺の三十センチ高くから言ってくる。
「ちなみに俺が鉄で。こっちのデカい方が小鉄です。以後お見知りおきを」
いや、逆じゃねえ?
というベタなツッコミは止めた。
折角のシリアスな空気が台無しだ。
「それじゃあ、兄貴。車に乗って下せえ」
俺は言われるままに黒い車に乗り込む。
ボンネットには、丁寧に蜂のエンブレムが浮かんでいた。
車は走り出す。
* * *
揺れる車の中で、助手席の鉄さんが言ってきた。
「蜂谷も蝶野も元々一つの組だったっていうのは聞きやしたよね?」
「はい」
「分かれてほとんどの奴は蝶野の方へ行ったんです。構成員が少ないながらも信用だけは失わないように組長が体張って頑張ったんです。その他にも不良上がりの奴やニートやホームレスなんかの行く当てのない奴らからも器のデカい組長は構成員に加えてここまで来たんです。……それなのに、あんな蝶野なんていうクソ連中にめちゃくちゃにされるのは我慢ならねえ。兄貴なら、どうにかしてくれるんすよね?」
そうか。
この組は他のどんな暴力団組織よりも厚い信頼で出来上がった一枚岩なんだ。
組員全員が組長に恩があるんだ。
「俺も蝶野会の連中は気に入らないですよ。でも、俺が依頼されたのは萌香を助けることだけです。蜂谷組なんて正直どうなったっていい」
自分でも酷い言い草だと思う。
鉄さんは少し残念そうに肩を落とす。
「それでも、もし萌香を救うために選んだ道が同時に蜂谷組を救う道になったとしたら、それは単なる奇跡ですよ」
「へい!」
どう解釈したのか、鉄さんは少しうれしそうだ。
そうこうしていると車は止まった。
「着きやした」
「ありがとうございました」
俺は車から降りた。
目の前には三階建ての白い大きな建物が建っている。
大きな扉の横には、蝶野会と書かれた代紋がデカデカと掲げられている。
この扉を開けば、もう後戻りはできない。
俺は息を呑む。
それでも、この建物のどこかに萌香はいる。
俺が扉に手を当てる。
「どうしやした? 兄貴? 早く行きやしょう」
「そうですぜ。兄貴」
俺の後ろでバットを構える、鉄さんと小鉄さん。
「何してるんですか? もう送りは終わったんですから。帰っていいんですよ?」
「何言ってるんでやすか?」
「兄貴一人残して帰るなんて男がすたりやす。我々は運命競争体です」
運命共同体じゃないのか?
競争してどうする。
まったく、真剣な空気がぶち壊しだ。
「はあ。良いですか? 俺はアンタたちに構ってられませんよ?」
「当たり前っす」
「兄貴は、お嬢のところへいち早く行って下せえ」
俺は頷くとポケットの暴君を手に取る。
今度こそ、振りぬいて見せる。
振りかざした剣は傷つけるためじゃなく、護るために。
思い切り扉を蹴り開ける。
扉を開けると、一つの階段があり、隅には自販機と長椅子があるコンクリートでできた小さな部屋が広がっていた。
長椅子に五人の黒スーツの男たちがたむろしている。
「何じゃい! ワレ共!」
男たちの罵声を飛ばしながら近づいてくる。
「どうも。便利屋で~す。出張サービスに来ました~。すみませんが萌香がどこにいるか知りませんか?」
「んぁ? お前。あんときのクソ弱チビじゃねえか?」
五人の中で一際デカい巨漢がそう言ってくる。
あの時、俺の腹に膝蹴りを喰らわせやがった野郎だ。
「何だ? あの女、連れ戻しに来たのか? あの女ならお頭の部屋だよ。たった三人でカチコミか?」
巨漢が笑い出す。
だから俺も不敵に笑って見せる。
「丁度いい。てめえに最初に会いたかったんだ。あの時は手ぶらだったからあっさり一発喰らっちまったが、今日はコイツがある」
俺はポケットから『暴君 壱号』を取り出すと勢いよく伸ばした。
「なんだそのおもちゃ。まったくガキが笑わせんなっ!」
巨漢から繰り出されるパンチを下に避けると、ミゾオチに膝を入れ、前かがみになった顔面に、体を思い切りねじりながらそのまま剣を横に振り切る。
体ごと叩き込んだ勢いもあり、巨体は壁に叩きつけられる。
全員が口を半開きのままだ。
腕が少し痺れている。これが武者震いと言うヤツなら、俺は随分と喧嘩好きのように思える。
この痺れがなくなる前に俺は口を開いていた。
「てめえら腐った野郎にヒーローの意味を教えてやるっ!」
感想やアドバイス、誤字・脱字などの指摘お願いします。




