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19/22

変わらない日常?

窓から差し込む優しい光。


外は気持ちのいい晴れ模様。


小鳥の囀りも聞こえる。


そんな中


「ゴホ・・・ゴホ・・・」


「まったく。情けないな」


「本当ですね。惰弱です」


「お前ら・・・少しは、労われよ・・・ゴホ」


こいつ等ときたら、


病人相手でも容赦しないな。


「お主が風邪を引くのが悪い」


「まったくです」


誰のせいで風邪を引いたと思ってるんだ。


俺に無理な事させやがって。


「急に倒れたんで運ぶの疲れました」


「うっ・・・」


そう言われると何も反論が出来ん・・・。


俺は昨夜、帰宅すると気を失って倒れた。


倒れた俺をアンドロイドが自室まで運んでくれたらしい。


正直感謝している。


いつも俺の心を粉砕して楽しむこいつが、


俺に優しくしてくれたんだ。


「・・・あの時止めを刺しておけばよかったです」


前言撤回だ。


こいつはドSだ。


なんて冷たい目で見てやがる。


ただでさえ熱で体が寒いのに。


これでは死んでしまう。


「あら?どうかされましたか。震えていますよ?」


「寒いのか?」


「火でも起こしましょうか?直接」


「ヤメテクダサイ!まだ死にたくないんです!!」


「元気じゃないですか。仮病ですか?」


「そんなわけあるか!・・・あ」


・・・いかん。


頭がクラクラしてきた。


怒る気力もなくなった・・・。


「・・・いいから、ゴホゴホ・・・静かに寝かせてくれ・・・ゴホ」


「「・・・・・・」」


今は体を治す事に専念しよう。


―――。


――――――。


―――――――――。


ん・・・?


いつの間にか寝てしまってたか。


けっこう寝たな・・・。


体も疲れていたか。


「体の調子はどうですか?」


「お前・・・ずっと居たのか?」


「はい」


俺が寝ている間、ずっと見ていたらしい。


「今何時だ?」


「正午過ぎです。何か食べますか?」


「・・・そうだな。頼む」


「では少々お待ち下さい」


アンドロイドは部屋からでていった。


「・・・あいつ、どうしたんだ?」


いつもと違う感じがした。


それにしても、


休みでもないのにベットで寝ているのは、


やはり変な違和感を感じるな。


・・・今、学校も昼休みか・・・。


皆(女子)元気でやってるかな。


俺がいなくて寂しがってるだろうな。


復帰したらほどほどに相手をしてあげよう。


・・・・・・。


はあ・・・。


風邪を引いていると、なぜか寂しい感じがするな。


「褥。いるか?」


・・・・・・。


「あれ?褥。どこ行った?」


いつもなら返事をしたら応えてくれるのにな。


俺と契約しているから傍を離れることはあんまりないんだが・・・。


あ~・・・。


話し相手がいないとよけい寂しくなってきた。


誰かいないかな・・・。


「褥さんなら、用事でいませんよ。食事を持ってきました」


「そうなんだ。サンキュウー」


小さな鍋をを持って戻ってきた。


「お粥作ってきました」


アンドロイドは鍋の蓋を開けると梅と卵が入ったお粥が湯気を立てていた。


「うまそうだな」


俺は起き上がりお粥を食べようとしたが


「駄目です」


アンドロイドに静止させられた。


「伴崎さんは病人です。私が食べさせてあげます」


「・・・は?」


「・・・はい。どうぞ」


「え・・・ちょ・・・」


いきなりの事で頭がついていっていない。


「どうかしましたか?」


「お前・・・何か企んでるのか?」


今日のこいつはいつもと違う。


気味が悪いな。


「どこか故障しているのか?」


「いいえ」


「・・・何を企んでる」


「何も」


「・・・・・・」


「では、口を開けて下さい」


スプーンですくったお粥を俺の口に持っていく。


はっ!まさか!?


このお粥になにか盛ったのか!


「どうかしましたか?口を開けて下さい」


「・・・・・・」


「開けないと食べれませんよ?」


「・・・・・・(絶対に開けるものか)」


「困りました・・・」


「(良し。これで助かったか)」


「あごの間接を外して開けるとしますか。・・・あら開きましたね」


ごめん。俺の勘違いだった。


いつも通りだ。


「はい。どうぞ」


観念して俺はお粥を口に含んだ。


「どうですか?」


「・・・・・・うまい」


中には毒が入っていなかった。


よかった。


普通のお粥だ。


「よかったです。・・・どうぞ」


俺の口に運んでくれる。


「・・・なぁ」


「何ですか?」


スプーンですくったお粥を片手に動きを止めた。


「俺一人で食えるから」


誰もいないとはいえ食べさせてもらうのは恥ずかしい。


「駄目です」


しかし、それを断られた。


「伴崎さんは病人です。病人は大人しく奴隷のように従うべきです」


「奴隷はひどくね!?もっと易しい言い方があるだろ」


「とにかく駄目です。言う事聞きませんと手足の骨の間接を外して動けなくしますよ」


「わかりました。食べさせてもらいます」


「いい返事ですね。では、あ~ん」


「ちょっと待て!!それは止め・・・」


「どちらの手足がいいですか?」


「あ~ん」


「はい。どうぞ」


病人なんだから言うこと聞かないとね。


―――。


――――――。


「ご馳走様」


「では、私は片づけをしますので」


「ちょっと待ってくれ」


「何です?」


「暇だから話相手になってくれ」


「・・・子供ですか」


「年齢ではまだ子供だ。いいだろ?暇なんだよ」


「・・・はぁ・・・わかりました。片づけしてきますので少し待って下さい」


そういえば、俺ってあいつと話することってあんまりなかったな。


いつもひどい言葉を浴びせられてたからな。


いい機会だし色々話してみるか。


「お待たせしました」


「お、来たか。まあ座ってくれ」


俺は近くの椅子を指差して座らせた。


「それで?何の話をします?」


「そうだな・・・。お前っていつも何してるんだ?」


「掃除をしています。伴崎さんの秘蔵コレクションを駆逐するのを重点的に」


「おい。やめて下さい!」


「嘘ですよ。というかまだあるんですか」


「・・・。そ、それより他には何してるのかな?」


「・・・買い物です。スーパーや商店街に行き鮮度がいい食材を買っていますよ」


「すごいな。俺が一人の時はそんな事まったく考えてなかったな」


「私の仕事は家事全般です。主人に喜んでもらう為にこれくらいの機能は搭載済みです」


「そうだよな・・・って待てよ。家事では感謝してるがそれ以外で感謝したことないぞ」


「そうですね。私にも良くわかりませんが、問題無いですね」


「・・・問題ありすぎだろ」


俺のメンタルは毎日傷つけられているんだよ。


そのことに気づいてくれ。


「家事が終わったら何やってんだ?」


「何も。伴崎さんが帰ってくるまでボーっとしてます」


「ボーっとって趣味とか無いのか」


「ないです。そんな機能ついてません」


「・・・・・・」


人間のようで人間ではない。


指示された事とインプットされている事を毎日繰り返してやる。


寂しい奴だな・・・。


「ならさ。見つければいいじゃねぇか」


「見つける?何をです」


「趣味」


「・・・そんなもの必要ありません」


「どうして?」


「役に立たないからです。私は家事が出来ればそれでいいアンドロイドですから」


その顔には悲しみや寂しさといった感情は見えなかった。


ただ本当にそう思って言ってるんだな。


・・・確かにな。


あいつが言っている事は正しい。


・・・正しいが。それは人ではない考え方としてだ。


俺には関係ない事だが、


何だろうな。


なぜか放っとけない。


情でも移ったのかな。


美人ではあるが人ではないものに情が移るとか、


俺はどこぞの変態マニアにあってしまったのかな?


「日記を書いてみたらどうだ?」


「何ですかいきなり。唐突ですね」


「確かに唐突だな。でもな、趣味は持ったほうがいいと思うぞ」


「なぜです?」


「これは俺の考え方だが、楽しみが増える。生活が充実する。それに自分の世界ってものが作れる」


「自分の世界?よくわかりませんね。やはり私には必要ないです」


「いいや、駄目だ。最初はそう思うけど続けてみたら変わるかも知れないぞ?とにかくやって見ろよ」


俺はベットからでて机の引き出しから一冊のノートを渡した。


「これに今日から書いていけ」


俺はノートを渡した。


「・・・・・・」


そのノートをじっと見つめるアンドロイド。


「・・・・・・」


「どうした?」


「・・・何を書けばいいのか考えていました」


「なんでもいいさ。今日の出来事や、自分が明日何をするとか、いつかこうなりたいとか」


「・・・取りあえず書いてみます。ありがとございます」


「礼なんていらねぇよ」


「では、そろそろお休み下さい」


「もう少しいいだろ」


「伴崎さん。まだ万全の体調ではないのですよ。休んで下さい」


「そう言われてもな、寝たばかりで眠くないもんな」


「なら私が首の頚動脈を軽く押さえますので、すぐに寝れますよ?」


「あれおかしいな、急に眠くなったぞ!よし寝よう」


「お休みなさい。後で麗香さんとエリスさんもお見舞いに来られるようなので、その時までお休み下さい」


「麗香とエリスさんが来るのか。わかった」


「それでは」


アンドロイドは部屋から出ていった。


「・・・あいつノートに何書くんだろうな」


ベットに横たわり天井を見つめた。


そういえば、あいつが俺の意見を受け入れたのって初めてじゃないのか?


いつもはいくら言っても拒否(物理or暴言)するのに珍しいな。


風邪を引いていたからか?


それともただの気まぐれか?


・・・どうでもいいか。


受け取ってくれたんだしな。


あいつどんな事書くんだろうな。


勝手に覗いたりしたら怒るよな。


・・・想像したら寒気がしてきた。


覗くのは止めておこう。


プライバシーの侵害は良くないしな。


「・・・いつか見せてくれるといいんだがな・・・」


俺は目を閉じ、眠りについた。





「・・・ん・・・」


「あら起きたわね」


「お体の方は大丈夫ですか?」


目が覚めると麗香とエリスさんがいた。


「・・・来てたのか」


二人は椅子に座ってこちらを見ていた。


「可愛い寝顔だったわよ」


「よく寝てられました」


麗香はクスクスと笑い、エリスさんは少し顔を赤くしていた。


「起こしてくれよ」


寝顔姿を見られるとは恥ずかしいじゃないか。


「嫌よ。亮治の寝顔なんてこんな時くらいじゃないと見れないじゃない。ねえエリス?」


「・・・・・・」


「あらあら、あなたまで恥ずかしがってどうするのよ」


「お嬢様。お戯れはやめて下さい」


そう言って塞ぎ込むエリスさん。


麗香からは見えないが、


俺からは丸見えだぜ?


ウッヒョー!


恥ずかしがってるエリスさんってやっぱいいわぁ~!


いつもは無表情で何をするにしてもクールでかっこいいのに、


たまにこういっった表情を見せる。


堪りませぬなぁ~。


「・・・亮治も元気そうで良かったわ。でも、何で風邪なんて引いたの?」


「あ、・・・ゴホン。クラスの生贄に生徒会で雑用させられたからな・・・」


「あら、そうだったの。ご苦労様」


「もう二度とあんな事したくねぇ」


「どんな事をしたの?」


「・・・言いたくない。気分が悪くなる」


「ふ~ん。そう・・・」


「あの、伴崎様」


「何エリスさん」


「もし宜しければ、夕食を作らせてもらえませんか?」


窓を見ると空はいつの間にか赤く染まっていた。


「あれ?もう夕方なのか・・・」


「はい。ですから栄養あるもの食べて頂いて早く元の体調に戻ってほしいので、・・・いいでしょうか」


エリスさんの手料理か・・・。


麗香から聞いた話だと、


「家にいるシェフよりおいしいわよ」


って言ってたからな。


「もちろんOKだよ」


俺は即答した。


「ありがとうございます。では、お台所お借りします」


エリスさんは部屋からでてキッチンへと向かった。


「エリスさんの料理楽しみだな」


「そうね。最近は私も食べてなかったから楽しみだわ」


「そうなのか?」


「ええ。私がエリスに食事を頼んでも作ってくれる事はあまりないわ。シェフの方々がいるのに私がお嬢様に料理を振舞ってしまってはシェフの皆様に申し訳がないって言ってね」


「はは。エリスさんらしいな」


「でも、今回は亮治のおかげで食べれるわ」


「俺が病人だからな。栄養あるもの食べさせたいんだろうな」


「・・・まだまだね・・・」


「?」


「まあいいわ。ほら、私達も下に降りましょ」


「そうだな」





「「・・・・・・」」


「そこを退いて下さい」


「あなたこそ私の邪魔をしないで下さい」


リビングに入ると、


キッチンでエリスさんとアンドロイドが言い合いをしてた。


「その食材を渡して下さい」


「あなたこそ道具を渡して下さい」


いがみ合う二人。


二人とも表情には出てないが俺には見える。


龍と虎が死闘を繰り広げてる姿が・・・。


「な、何があったんだ・・・」


「どうしたのエリス」


俺と麗香は二人に近づこうとはしなかった。


・・・だって、すげー怖いもん。


「あ、お嬢様・・・」


「隙ありです」


エリスさんが麗香に反応した一瞬の隙にアンドロイドがまな板を奪った。


「返して下さい」


「お断りします。食事は私に任せて下さい」


「嫌です。私がやります」


「強情なひとですね」


「あなたも、偏屈な方ですね」


「「・・・・・・・・・」」


うわぁ・・・。


さっきより凄みが数段増したぞ・・・。


見ている俺が生きた心地がしないのはなんでだ。


ここは穏便に


「ふ、二人とも何で言い争ってるんだ?理由わけを聞かせてくれ」


「・・・・・・」


黙り込むエリスさんとそれを眺めるアンドロイド。


「言えないことなのか?」


料理をするだけなのになぜ言えないんだ。


何か深い理由があるのか・・・。


・・・・・・・・・!!(ピコーン)


俺の頭の中で何かが閃いた。


もしや・・・。


・・・もしかして。


女体盛りか!!?


風邪で元気がない俺にエリスさんは


自分の体を使って元気にさせようとして・・・!!


そして、それを阻止するためにアンドロイドが出てきたのか。


・・・うん。


これで辻褄が合うな。


完璧だ。


さすが俺。


「伴崎さんが思っている事は間違いですよ」


冷たい目で見られた。


うん。わかってた。


「・・・何を想像したのよ」


「いや、特に何も」


「・・・・・・それよりどうしてこうなったのか説明しなさい」


「わかりました」


アンドロイドがその問いに応えた。


「私が料理をしようとした時。この方が来られまして、私の仕事を取ろうとしましたので阻止する行動にでました。・・・・・・大方、伴崎さんに自分の手料理を食べてもらいたいが為にやった行動でしょう」


「~~~~///」


平然と応えたアンドロイド。


隣では顔を真っ赤にして恥ずかしがっているエリスさん。


「・・・エリスさん。俺の為にって本当?」


確かに俺は病人だし栄養あるもの食べて早く元気になりたい。


その為にエリスさんが作ってくれる。それもわかる。


でも、何でこんなに恥ずかしがらないといけないんだ?


「・・・・・・る」


「エリスさん今何て言ったの?」


「・・・・・・する」


小さな声で呟いてうまく聞き取れないな。


「麗香。今の聴こえたかってどうした?」


隣にいる麗香を見てみると


「・・・これはマズイわ・・・」


珍しく動揺した姿をしていた。


「亮治。ここから逃げるわよ」


「意味がわからん」


「いいから!早く」


「え?あっっちょ、待てって!!」


せかす麗香に背中を押されながら外に出た。


その突如だった。


―――ガシャーン!!―――


「うおっ!!」


キッチンから物凄い音が聞こえた。


その後立て続けに音が鳴り響く。


「・・・間に合ったわね・・・」


深呼吸をして安堵する麗香。


俺にはさっぱり状況が掴めん。


「説明してくれ」


「エリスが本気で怒ったのよ」


――ドゴ!パリン!ドン!―――


「エリスさんが?怒る理由あったか?」


「・・・あなたってたまに馬鹿よね」


「秀才の俺が馬鹿っだって?冗談はよしてくれ」


「ハァー・・・もういいわ。とにかくエリスが怒ったの。あんなに怒ったのなんてあの時以来だわ・・・」


「あの時って、いつだよ」


「エリスと出会ってすぐの時よ。聞きたければ本人から聞きなさい。私には広める権利はないから」


「・・・それより、何時終わるんだ。これ?」


―――バキ!ベキ!―――


こうして会話している間も家の中の何かが壊れる音がする。


「・・・・・・エリスしだいよ。修復費用は私が払うわ・・・」


「・・・出来るだけ早く直してくれよ・・・」


―――ガシャーン―――


その後、一時間くらい音が鳴り止まなかった。





「・・・申し訳ありません」


「そんなに謝らなくていいよ。エリスさんが無事なんだから」


「・・・はい・・・」


シュンとして落ち込むエリスさん。


それもそうだろう、


俺も家をメチャクチャにしたんだからな・・・。


被害としては、幸いなのか一階だけだったので寝る所は確保できた。


にしても、よく倒壊しなかったかな・・・。


中を見渡したけど、


壁に穴があき、テーブルは真っ二つ。


ガラスは割れて床も所々穴が開いている。


そして、いろんな場所にナイスや包丁、刃物類が突き刺さっていた。


・・・エリスさんどんだけ暴走したの・・・。


「本当に申し訳ありません」


先ほどからエリスさんはずっとこの調子で謝り続けている。


困ったな。


謝らなくていいと言っているのに・・・気持ちはわかるけどな。


落ち込んで悲しんでるエリスさんを見るのも偶にはいいけど、


さすがにずっとはツライ。


「申し訳ありません」


丁寧なお辞儀で謝り続けている。


・・・ポタ・・・ポタ・・・


・・・泣いている。


「・・・エリスさん」


「・・・はい」


涙を拭わず俺に顔を向けた。


瞳から流れる涙が頬を伝う。


「エリスさんの気持ちは十分伝わったよ。だからもう謝らなくていいよ」


「ですが・・・」


「ならお願い事していいかな」


「はい。何なりと申し付けて下さい」


「・・・なら一つだけ(えっ!?何でも!!それってつまりあれとかこれとか・・・まさかあんなこともいいんですか!?しかも今のこの状況なら絶対OKをくれる。いける!いけるぞ!!)」


「はい」


「エリスさんの手料理が食べたいな(言え!ここで言うんだ!言わないと後悔するぞ!!)」


「・・・それだけですか。もっと他に・・・」


「十分だよ。・・・納得しない?(エリスさんも納得してないし、やっぱりここは言わないといけない空気だ!周りを気にするな!行くんだ俺!)」


「はい」


「じゃあさ。その納得いかない分。気持ちを込めた手料理をご馳走してくれないかな?(俺の馬鹿野郎ーーーーー!!!!)」


「・・・・・・・・・・・・・」


エリスさんの顔から悲哀の表情が消えた。


「わかりました」


「うん。楽しみにしてるよ。やっと笑顔を見せてくれたね」


「・・・・・・///」


よし。これで一件落着だ。


・・・あとは・・・。


「お前も次は絶対こんな事しないでくれよ」


案だけ中が滅茶苦茶なのに傷一つなく、綺麗でいるアンドロイドに言った。


・・・もしかして全部避けたのか?


「はい。次からはもうしませんよ。でもどうしてでしょう、伴崎さんと同じ匂いがしてついやりたくなってしまうんです」


「おいやめろ馬鹿。それで家が壊されたら生活が出来ん」


「いいのでは?また直せばいいではないですか」


「・・・・・・」


「冗談ですよそんな怖い顔で睨まないで下さい。私も仕事が出来なくなるので止めときます」


「よろしい。じゃあ皆で片付けするか」


「「「「おー!!」」」」


俺たちは散らかった家の片づけをした。


ちなみに夕食は皆でファミリーレストランで食事をした。





「結局ドタバタ騒ぎになってあんま休めなかったな・・・。でも、いつも間にか熱も下がって体調も良くなってきたし別にいいか・・・」


外はもうすっかり暗くなっていて、


窓から見る外では月が雲に隠れたり出たりしていた。


ベットで仰向けになって、ふと思った。


「・・・そういえば、褥が来る前はこんな感じじゃなかったな」


家に帰っても誰もいないくて一人暮らしを満喫していた。


寂しくはなかったが楽しさもなかったな・・・。


でも、褥が来てからいつの間にか賑やかになっていったな。


・・・何なんだろうなこの感じ・・・。


あいつは死神なのにな・・・。


「何だ起きてたのか」


考え事をしていたら褥が戻ってきた。


「起きてたよ。それより今日はどうしたんだ?俺の傍を離れて」


そう言うと褥は裾の中から和紙で包んだ小さな包装を取り出した。


「これは?」


「薬だ」


「薬?」


「お主が辛そうだったのでな。薬草を集めてきた」


いつもと変わらない口調で俺に渡してくれた。


和紙の包装を取り出すと丸薬が出てきた。


「苦いがよく効く。それを飲んで寝ろ」


「・・・ありがとな」


「礼はいい。早く体調を戻して罪滅ぼしするんだな」


「へいへい」


俺は少し苦笑しながら言った。


「そう言えばどうしたんだ。一階がめちゃくちゃではないか」


そうか、褥は知らないんだよな。


俺は少しだけ自分の中で今日の一日を振り返った。


「・・・今日はいつも以上に賑やかな一日だった」


「ほう。聞かせてくれるか」


褥は俺のベットの端に腰を下ろした。


「いいぜ。――――――」


俺は褥に今日の出来事を話してやった。


褥はそれを静かに聞き、時折頷きながら聞いてくれた。


ファミリーレストランで麗香が優雅にお子様ランチを食べている姿を、


周りの客が驚いて見ている話だけは、


微かだが声を漏らし笑っていた。


その時、月夜の光が射して


褥の顔が見えた。


いつも冷たくて怒っている顔しか浮かばないが


艶やかで相手の心を虜にしてしまうほどの魅力だった。


俺はマイメモリー(脳)にしっかりと保存した。



作者の春です。

最近暑くなってきて中々寝つけない夜が続いています。

体調を崩さないようにはしていますがどうなることやら・・・。

さて、今回の話は前の話の続き?見たいな感じです。

家に帰った亮治が寝込み療養するお話を書きました。

書き終わってから思ったんですが、まったく療養していないですね。

まだ、今回は家にいることなのでアンドロイドとの関わりが多くなったと思います。

ノートを貰ったアンドロイドがどのように使っていくかわまた別の機会で書いていこうと思います。

長くなりましたが今回はこの辺で・・・ノシ

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